上 下
434 / 619
第9章 Freedom国の発展!

99-1話 日常①

しおりを挟む
 ケンジは、次の日からまた、錬金術のスキルを伸ばす為に頑張って、工房で籠っていたのである。その間にも、蹄鉄やその他の商品が売れ続けていたのである。その為、神鋼魔石を掘りに行く時間も又必要になってきたのである。
ケンジ一人では、採掘や他の生産を両立する事が、厳しくなってきたのである。

「ケンちゃん!大丈夫?こうして超級ダンジョンに転移マットですぐこれるとはいえ、ケンちゃん一人ではしんどいんじゃないの?」

「ああ……確かに厳しくなってきたな……」

「主……本当に大丈夫なのか?キキョウの為に錬金術も頑張ってるし、今は、国の会議も出たりしているんだろ?」

「ああ!だけどまだ大丈夫だよ。なんとかまわっている感じだからな!」

「ご主人様!あたし達には、いつも働き過ぎは良くないって怒っているのに、もうちょっと休んでくださいよ!」

「いや……まだ大丈夫だよ。しかし、これ以上は苦しくなってくるから、対策を考えないといけないけどな」

 ケンジの言葉に、マイ達はケンジを労わるのだった。

「ケンちゃん、これからどうするつもり?」

「まあ、考えはあるんだが又、イチカ達の仲間を作ろうと思うんだよ」

「なるほど!主は、イチカ達のような衛兵をもっと作り、生産奴隷の護衛にするのですか?」

「ギル、ちょっと違うな……イチカ達のような、アンドロイドで生産職にするんだよ」

「「「「「えええ~~~!」」」」」
「ケンちゃん!そんな事が可能なの?」

 ケンジの説明によると、神鋼魔石の設定を採掘の経験を吸収させる事で、アンドロイド版のケンジを製作しよういうのだ。

「主!そしたらまた、パワースクロールを取りに行かなければならないって事ですか?」

 ここで、ギル達は驚愕の説明を聞くのである。

「いや、多分いらないんじゃないかな?」

「えっ⁉いらないってどういう事ですか?」

「だって、イチカ達を見てみろよ。パワースクロール使ったことないのに、剣術のスキルはとっくにジェネシス(150.00)を超えているじゃないか?」

「本当ですか⁉」

「神鋼魔石で経験を吸収していくからな。レベルも上がっていくし、衛兵としての経験を培っていくからな」

「って事は、勝手にグランドマスター以上の採掘士の経験を培っていくという事ですか?」

「俺が、ここ超級ダンジョンに来なくともいずれ、神鋼魔石を採掘できるようになるってことだよ」

 ケンジの説明に、マイ達は驚愕してその場に呆けてしまうのだった。

「だから、すまないが又、スライムジェリーを採取してきてくれ!」

「わ、わかりました!」

 ケンジは、ここダンジョンマスターを討伐した超級ダンジョンの最下層に、ハウスを建てたままにしていたので、すぐに採掘に来れていたのだがここにきて、ケンジの担当する役割の手が回らなくなってきたので、とんでもない計画を立てたのである。
 採掘士は、ケンジの奴隷達にもいて、ロイ達が護衛をしてミスリルや青鉱石を採掘しに行っているが、オリハルコンやアダマンタイトを採掘するには、相当な時間がかかりケンジの代わりにはならないのである。
 世間一般より、護衛メンバーとパーティーを組んでいる為、レベルも上がり採掘も上がりやすいが、レジェンダリーになる為には、後10年近く年月がかかると思われたのである。

「じゃあ、ケンちゃん!いつから、採取しに行けばいい?」

「そうだな……あと3日はこの採掘を続けるから、6日後ゆっくり休憩してから、スライムゼリーを採取しに行ってくれ!」

「わかったわ!」

「今度はスライム相手に油断はするなよ」

「もう……ケンちゃんたら意地悪なんだから!そんなのもう昔の事じゃない。いつまでも、古傷に塩を塗らないでよね……」
「ホント、主は時々物凄く毒舌になるんだからな……」

「悪い悪い!だけど、俺が行かないんだから本当に油断はするなよ」

「しつこいってば!ケンちゃんは……」

「まあまあ、マイさん、主はわたし達の事を心配しているけど、照れているからああ言っているだけですよ」

「なっ!お前達が、スライム相手に死にかけたのは事実じゃないか!」

 ケンジは、顔を真っ赤にして反論したのである。

「いいですからいいですから!私は、ちゃんとわかってますよ」

 ギルは、生暖かい目でニヤニヤしていたのだった。

「ったく……ギルも、言うようになってきたよな……」

「ケンちゃん……男のツンデレは需要ないよ……」

「マイまで何を言ってんだよ!無駄話は終わりだ!護衛を頼むぞ!」

 ケンジはいたたまれなくなって、採掘を続けるのであった。

しおりを挟む
感想 223

あなたにおすすめの小説

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~

暇人太一
ファンタジー
 大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。  白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。  勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。  転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。  それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。  魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。  小説家になろう様でも投稿始めました。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依
ファンタジー
 主人公クロスは、マスターで聞いた事のない職業だが、Eランクという最低ランクの職業を得た。 そして、差別を受けた田舎を飛び出し、冒険者ギルドに所属しポーターとして生活をしていたが、 同じパーティーメンバーからも疎まれている状況で話は始まる。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

処理中です...