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第9章 Freedom国の発展!
93話 ケンジの条件
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ギルドが、馬車を製作し始めてから1年と半年の時が経ったのである。最新式の馬車は、スピードを2倍とはいかなかったが50%増しとなったのである。だがこれは、荷馬車に馭者しか乗っていなかった場合であった。
これに、輸送物や護衛メンバーのパーティーが乗った場合、馬車の重さが増える為、さらにスピードが落ちる事となったのだ。
「ギルドマスター!今の技術ではこれが精一杯です……」
現場で働く生産者達もやる事はやり、ギルドマスターに頭を下げるのであった。だが、ギルドマスターは馬車に何も積んでいない状態で、スピードが50%増しという結果に納得出来なかったのである。
馬車のスピードが上がったとしても、輸送に使うと従来の馬車と気持ち程度上がっただけでは、誰も納得して新しく買い替える人間はいないのである。
「本当に、これが限界なのか?」
「「「「「……」」」」」
ギルドマスターのオッシの言葉に、肯定したくない現場の生産者達は押し黙ってしまったのである。
「どうした?本当にこれが限界なのか?」
「「「「「はい……」」」」」
「そうか……わかった!みんな今まで本当に頑張ってくれた!ありがとう。これからどうするか、上層部で検討してみる!もし新しいことが決まったら又協力してくれ!」
オッシの言葉に、生産者達は力になれなかった事に申し訳なく思い、頭を下げて馬車工房から出ていくのだった。
オッシ達は、会議室でこれからの事を議題に上げるのだった。
「さて、みんなにも礼をいいたい。本当にこの1年半ご苦労だった!」
「「「「「ギルドマスター!申し訳ありません!」」」」」」
「何を謝っている?ワシは君達の頑張りを見てきた。これ以上できないというところまで、頑張ってくれたではないか?」
「ですが、商品化できなければ、その頑張りは無駄になるではありませんか……」
「いいや、無駄なんかには終わらせないさ!」
「この経験は、君達の糧となるはずだよ!これからはその頑張りを思い出せば、次はもっと頑張れるはずだ!」
「ですが、馬車の改良は失敗に終わりました……」
「誰が終わらせると言ったんだ?」
「「「「「えっ⁉」」」」」
「この案件はワシの責任で、Freedomに持っていく!レーラが半年前、ギルドに提案した事を今やろうとおもう!」
「ギルドマスター!」
幹部達は、何とも言えない顔をしたのである。最終的に、Freedomに話を持っていくのなら、もっと早くしてた方が良かったのではないかと疑問に思ったのである。
「みんなは、この行動に疑問があるみたいだな?」
「なぜ?今になって、Freedomに持っていくのですか?どうせ持っていくのなら、もっと早く持っていけば予算をこんなに使わなくても良かったではありませんか……」
「お前達の言う事ももっともだが、あの段階で持って行ってもギルドに得になることは無かったよ。今の段階まで、馬車を改良出来たじゃないか?やれるところまでやれたから意味があると思わないか?」
「そ、それは……」
「あのときに、Freedomに持って行っても、それは途中で投げ出したとしかワシは思わなかったんだよ。だけど、限界までやってできないという事は、ギルドにまだその技術がなかったと諦めがつく……悔しいけどな」
「「「「ギルドマスター……」」」」
「わたし達が、不甲斐ないばかりで申し訳ございません……」
「だから、謝るでない!ワシはお前達を頼りにしているんだ!次は頑張ってくれよ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
「それで、Freedomにアポイントメントを取ってくれ!アーチェとモーリス、それとレーラ付き添いをよろしく頼む!」
「「「はい!」」」
次の日、ギルドマスターとアーチェ達はFreedomへと訪問したのであった。
「お久しぶりです!」
「お久しぶりです。今日はいかがなされましたか?」
ケンジの後ろにはムシュダルク達もいて、ケンジの言う通りギルドは商品、馬車の新製品の協力を仰いでくるのかと興味津々であった。
「今日は、ギルドで新商品の事で、ケンジさんにお知恵をお借りしたく参りました。どうか、ギルドを助けていただけませんか?」
「相談事に寄りますが、どんなことでしょうか?」
ケンジは白々しく、ギルドマスタの答えを引き出そうとしたのである。そして、ギルドマスターの口から改良した馬車の説明があり、ムシュダルクやアルバン達は目を見開き驚くのであった。
「実は、この一年半ギルドでは、町と町の流通を便利にしようと画策し、新しい馬車の開発に邁進してきました」
「だけど、その成果が思ったより出なかったと?」
「そうです!我々ギルドにある技術を総動員させたが、まだ無理だったようです……」
「それでなぜ、俺にそんな話を?」
ムシュダルク達は、ケンジの交渉術を見て唖然としてしまうのである。ここまで、ケンジが前もって自分達に説明したとおりになっているのである。
ギルドが、流通を活性化させようとスピードが出る馬車を開発、しかしそれに失敗とは言わないが、十分な成果が出ずFreedomに話をし協力要請してくる行動、全てを言い当てていたのである。
「昔、うちのレーラをケンジさんの馬車に乗せてくれたそうですね?」
「あっ……あぁ……そんなこともあったかな?」
ケンジは、あえて惚けたのである。するとレーラが口を挟んできたのである。
「あの時、ケンジ様の馬車に乗せていただき、私はカルチャーショックをうけました。あんな速い速度で走る馬車を見たことがありません!どうか、あの技術をギルドの馬車に!」
「待て待て!レーラも、あの馬車の事はよく知っているだろ?あれは、ハヤテがいてこそあの速度が出るんだ!普通の馬には、あの馬車は重くて引く事すら出来ないよ」
「ケンジさん!レーラからはそのあたりの事も聞いてます。どうか協力の程お願いしたいのです!このままでは、あの馬車は中途半端に終わり、ギルドは何もできないだけの結果が残るのです」
「オッシさん、貴方はその失敗した馬車をどのようにしたいのですか?」
「えっ⁉」
ギルドマスターはケンジの言葉に驚いたのだった。今までギルドマスターとしか言われた事がなかったのに、いきなりさんづけで名前を呼ばれたのだ。
「えっ、じゃないよ。馬車をどのようにしたいのか聞きたいんだ。その理由によっては協力してもいいよ」
「この馬車は、行商人の命を守るのと同時に、色んな町の文化を取り入れる為のものだ。この馬車で町が繁栄してくれることを確信している!」
ケンジは、オッシの言葉を聞き目をつむり口角を上げたのだった。ギルドの説明は利益より、町の繁栄を願ってその馬車を開発したと言い切ったのである。
「わかったよ!ギルドが変わった事を理解させてもらった。協力させてもらうよ」
「ほ、本当か?」
ケンジの言葉に、オッシをはじめレーラ、そして幹部達も笑顔となったのである。
「ただし、条件があるけどいいか?」
「えっ⁉利益の取り分の事ですか?なるべく安くしていただけるといいのですが?」
「いや、馬車の売り上げの取り分は、Freedomは2割でいいよ!」
「「「「「「えええええ~~~~!」」」」」」
ケンジの言葉に、オッシはもちろん幹部達も大きな声を上げたのである。そして、ケンジ側のムシュダルク達も大声で叫んだのである。
「ケンジ様!何を言っているのですか?ここはもう少し取り分を増やしても!」
「ムシュダルクさん、この馬車はギルドの命運をかけて製作した企画だよ。Freedomは本来なら口出しは出来ない商品だったんだよ」
「しかし、アイデア料としては安すぎます!」
ギルドからしてみれば、何とも魅力のある話である。だが、水飴の時の事もあり、オッシは緊張したのである。
「ケンジさん……その条件ではあまりに怪しすぎます!少なくとも6割を、Freedomの取り分にしていただけませんか?」
「まあ、そう思うのが普通ですよね?ギルドも、少しは成長しているみたいでやりにくくなってきましたよ」
ケンジは笑顔で、皮肉っぽく言ったのだった。
「ケンジ様には、色々勉強させていただきましたからね。もう引っかかりませんよ!」
「まあ、待ちなよ。話だけでも聞かないか?」
「Freedomに協力をしてもらうのです。条件というのを聞きましょう!」
オッシは、ケンジが何を言うのか、緊張で生唾を飲み込んだのである。
「俺の馬車は、鋼鉄製であり色んな場所に技術が組み込んである。それを可能にするのは重量のある馬車になり、ハヤテが引くか馬を何十頭も集めて引かねば、既存の馬車より速いスピードは出ないと思うよ!」
「それは、木材では無理なのですか?」
ケンジは、ベアリングやサスペンションを木材で等絶対無理だと思ったのである。少なくとも土台部分は、鋼鉄製じゃないと無理だとオッシに言ったのだった。
「絶対に無理だ!だが技術は教える。安定感が出て、スピードは従来より2倍は必ず出ることを約束しよう。でだ、ここで条件が出るんだが、そんな重い馬車を誰が引くのかという問題だ!」
「た、たしかに……」
「それを可能とする物を俺が作るから、そのアイテムはFreedomの売り上げにして欲しいんだよ!そういう理由で馬車の利益は2割でいいと言ったんだ」
「ちょ、ちょっと待ってください‼それでは、そのアイテムが無いと馬車が動かないっていう事ですか?」
「そうだけど?」
「では、そのアイテムが物凄く高価なものだった場合、平民達には購入できずギルドが思う馬車とは違うものになるではありませんか!」
「おいおい!何を言っているんだ?俺達Freedomが、そんなあこぎな商売するはずないだろ?貴族や王族相手なら話は変わってくるが、平民に対してそんな暴利をむさぼる事は絶対にしない!約束する」
「あっ!」
ケンジは、オッシの瞳を力強く見つめて訴えかけたのであった。そして、オッシはケンジがそんなことするはずないと今までの行動で誤解だと思ったのである。
「まあ、でもギルドの言う通り、そのアイテムが無ければ、普通の馬では4頭引きじゃないと旅は無理になる。どういう決断をするかはギルドにまかせるよ」
「少し、話を持ち帰ってもよろしいですか?」
「ああ!かまわないよ。ゆっくり会議で話したらいいよ。納得して決断したほうがいいとおもうしね」
オッシ達は、ケンジの条件を持ち帰るのだった。そして、すぐさまギルドでは会議を開くのであった。
これに、輸送物や護衛メンバーのパーティーが乗った場合、馬車の重さが増える為、さらにスピードが落ちる事となったのだ。
「ギルドマスター!今の技術ではこれが精一杯です……」
現場で働く生産者達もやる事はやり、ギルドマスターに頭を下げるのであった。だが、ギルドマスターは馬車に何も積んでいない状態で、スピードが50%増しという結果に納得出来なかったのである。
馬車のスピードが上がったとしても、輸送に使うと従来の馬車と気持ち程度上がっただけでは、誰も納得して新しく買い替える人間はいないのである。
「本当に、これが限界なのか?」
「「「「「……」」」」」
ギルドマスターのオッシの言葉に、肯定したくない現場の生産者達は押し黙ってしまったのである。
「どうした?本当にこれが限界なのか?」
「「「「「はい……」」」」」
「そうか……わかった!みんな今まで本当に頑張ってくれた!ありがとう。これからどうするか、上層部で検討してみる!もし新しいことが決まったら又協力してくれ!」
オッシの言葉に、生産者達は力になれなかった事に申し訳なく思い、頭を下げて馬車工房から出ていくのだった。
オッシ達は、会議室でこれからの事を議題に上げるのだった。
「さて、みんなにも礼をいいたい。本当にこの1年半ご苦労だった!」
「「「「「ギルドマスター!申し訳ありません!」」」」」」
「何を謝っている?ワシは君達の頑張りを見てきた。これ以上できないというところまで、頑張ってくれたではないか?」
「ですが、商品化できなければ、その頑張りは無駄になるではありませんか……」
「いいや、無駄なんかには終わらせないさ!」
「この経験は、君達の糧となるはずだよ!これからはその頑張りを思い出せば、次はもっと頑張れるはずだ!」
「ですが、馬車の改良は失敗に終わりました……」
「誰が終わらせると言ったんだ?」
「「「「「えっ⁉」」」」」
「この案件はワシの責任で、Freedomに持っていく!レーラが半年前、ギルドに提案した事を今やろうとおもう!」
「ギルドマスター!」
幹部達は、何とも言えない顔をしたのである。最終的に、Freedomに話を持っていくのなら、もっと早くしてた方が良かったのではないかと疑問に思ったのである。
「みんなは、この行動に疑問があるみたいだな?」
「なぜ?今になって、Freedomに持っていくのですか?どうせ持っていくのなら、もっと早く持っていけば予算をこんなに使わなくても良かったではありませんか……」
「お前達の言う事ももっともだが、あの段階で持って行ってもギルドに得になることは無かったよ。今の段階まで、馬車を改良出来たじゃないか?やれるところまでやれたから意味があると思わないか?」
「そ、それは……」
「あのときに、Freedomに持って行っても、それは途中で投げ出したとしかワシは思わなかったんだよ。だけど、限界までやってできないという事は、ギルドにまだその技術がなかったと諦めがつく……悔しいけどな」
「「「「ギルドマスター……」」」」
「わたし達が、不甲斐ないばかりで申し訳ございません……」
「だから、謝るでない!ワシはお前達を頼りにしているんだ!次は頑張ってくれよ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
「それで、Freedomにアポイントメントを取ってくれ!アーチェとモーリス、それとレーラ付き添いをよろしく頼む!」
「「「はい!」」」
次の日、ギルドマスターとアーチェ達はFreedomへと訪問したのであった。
「お久しぶりです!」
「お久しぶりです。今日はいかがなされましたか?」
ケンジの後ろにはムシュダルク達もいて、ケンジの言う通りギルドは商品、馬車の新製品の協力を仰いでくるのかと興味津々であった。
「今日は、ギルドで新商品の事で、ケンジさんにお知恵をお借りしたく参りました。どうか、ギルドを助けていただけませんか?」
「相談事に寄りますが、どんなことでしょうか?」
ケンジは白々しく、ギルドマスタの答えを引き出そうとしたのである。そして、ギルドマスターの口から改良した馬車の説明があり、ムシュダルクやアルバン達は目を見開き驚くのであった。
「実は、この一年半ギルドでは、町と町の流通を便利にしようと画策し、新しい馬車の開発に邁進してきました」
「だけど、その成果が思ったより出なかったと?」
「そうです!我々ギルドにある技術を総動員させたが、まだ無理だったようです……」
「それでなぜ、俺にそんな話を?」
ムシュダルク達は、ケンジの交渉術を見て唖然としてしまうのである。ここまで、ケンジが前もって自分達に説明したとおりになっているのである。
ギルドが、流通を活性化させようとスピードが出る馬車を開発、しかしそれに失敗とは言わないが、十分な成果が出ずFreedomに話をし協力要請してくる行動、全てを言い当てていたのである。
「昔、うちのレーラをケンジさんの馬車に乗せてくれたそうですね?」
「あっ……あぁ……そんなこともあったかな?」
ケンジは、あえて惚けたのである。するとレーラが口を挟んできたのである。
「あの時、ケンジ様の馬車に乗せていただき、私はカルチャーショックをうけました。あんな速い速度で走る馬車を見たことがありません!どうか、あの技術をギルドの馬車に!」
「待て待て!レーラも、あの馬車の事はよく知っているだろ?あれは、ハヤテがいてこそあの速度が出るんだ!普通の馬には、あの馬車は重くて引く事すら出来ないよ」
「ケンジさん!レーラからはそのあたりの事も聞いてます。どうか協力の程お願いしたいのです!このままでは、あの馬車は中途半端に終わり、ギルドは何もできないだけの結果が残るのです」
「オッシさん、貴方はその失敗した馬車をどのようにしたいのですか?」
「えっ⁉」
ギルドマスターはケンジの言葉に驚いたのだった。今までギルドマスターとしか言われた事がなかったのに、いきなりさんづけで名前を呼ばれたのだ。
「えっ、じゃないよ。馬車をどのようにしたいのか聞きたいんだ。その理由によっては協力してもいいよ」
「この馬車は、行商人の命を守るのと同時に、色んな町の文化を取り入れる為のものだ。この馬車で町が繁栄してくれることを確信している!」
ケンジは、オッシの言葉を聞き目をつむり口角を上げたのだった。ギルドの説明は利益より、町の繁栄を願ってその馬車を開発したと言い切ったのである。
「わかったよ!ギルドが変わった事を理解させてもらった。協力させてもらうよ」
「ほ、本当か?」
ケンジの言葉に、オッシをはじめレーラ、そして幹部達も笑顔となったのである。
「ただし、条件があるけどいいか?」
「えっ⁉利益の取り分の事ですか?なるべく安くしていただけるといいのですが?」
「いや、馬車の売り上げの取り分は、Freedomは2割でいいよ!」
「「「「「「えええええ~~~~!」」」」」」
ケンジの言葉に、オッシはもちろん幹部達も大きな声を上げたのである。そして、ケンジ側のムシュダルク達も大声で叫んだのである。
「ケンジ様!何を言っているのですか?ここはもう少し取り分を増やしても!」
「ムシュダルクさん、この馬車はギルドの命運をかけて製作した企画だよ。Freedomは本来なら口出しは出来ない商品だったんだよ」
「しかし、アイデア料としては安すぎます!」
ギルドからしてみれば、何とも魅力のある話である。だが、水飴の時の事もあり、オッシは緊張したのである。
「ケンジさん……その条件ではあまりに怪しすぎます!少なくとも6割を、Freedomの取り分にしていただけませんか?」
「まあ、そう思うのが普通ですよね?ギルドも、少しは成長しているみたいでやりにくくなってきましたよ」
ケンジは笑顔で、皮肉っぽく言ったのだった。
「ケンジ様には、色々勉強させていただきましたからね。もう引っかかりませんよ!」
「まあ、待ちなよ。話だけでも聞かないか?」
「Freedomに協力をしてもらうのです。条件というのを聞きましょう!」
オッシは、ケンジが何を言うのか、緊張で生唾を飲み込んだのである。
「俺の馬車は、鋼鉄製であり色んな場所に技術が組み込んである。それを可能にするのは重量のある馬車になり、ハヤテが引くか馬を何十頭も集めて引かねば、既存の馬車より速いスピードは出ないと思うよ!」
「それは、木材では無理なのですか?」
ケンジは、ベアリングやサスペンションを木材で等絶対無理だと思ったのである。少なくとも土台部分は、鋼鉄製じゃないと無理だとオッシに言ったのだった。
「絶対に無理だ!だが技術は教える。安定感が出て、スピードは従来より2倍は必ず出ることを約束しよう。でだ、ここで条件が出るんだが、そんな重い馬車を誰が引くのかという問題だ!」
「た、たしかに……」
「それを可能とする物を俺が作るから、そのアイテムはFreedomの売り上げにして欲しいんだよ!そういう理由で馬車の利益は2割でいいと言ったんだ」
「ちょ、ちょっと待ってください‼それでは、そのアイテムが無いと馬車が動かないっていう事ですか?」
「そうだけど?」
「では、そのアイテムが物凄く高価なものだった場合、平民達には購入できずギルドが思う馬車とは違うものになるではありませんか!」
「おいおい!何を言っているんだ?俺達Freedomが、そんなあこぎな商売するはずないだろ?貴族や王族相手なら話は変わってくるが、平民に対してそんな暴利をむさぼる事は絶対にしない!約束する」
「あっ!」
ケンジは、オッシの瞳を力強く見つめて訴えかけたのであった。そして、オッシはケンジがそんなことするはずないと今までの行動で誤解だと思ったのである。
「まあ、でもギルドの言う通り、そのアイテムが無ければ、普通の馬では4頭引きじゃないと旅は無理になる。どういう決断をするかはギルドにまかせるよ」
「少し、話を持ち帰ってもよろしいですか?」
「ああ!かまわないよ。ゆっくり会議で話したらいいよ。納得して決断したほうがいいとおもうしね」
オッシ達は、ケンジの条件を持ち帰るのだった。そして、すぐさまギルドでは会議を開くのであった。
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