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第9章 Freedom国の発展!

44話 新たな商品開発③

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 ケンジは、久しぶりに錬金工房で、ポーションを製作していたのだった。錬金術を伸ばしていくと、ヒール、キュア、ストレングス、プロテクション等、色んなポーションが作れるようになるのである。

 例えば、ヒールポーションでも作った人により効果が色々あり、粗悪品・低品質・ノーマル品・高品質・最高品質と出来具合が変わってくるのである。これは、スキルの高さや幸運値によって変わってくるのである。

 ケンジは、店の商品を作ると共に、個人で利用するゴッドオーダーで使う商品を作っていくのである。
 錬金術のゴッドオーダーでは、ヒール・キュア・ストーン・パラライズの治療ポーションや、ストレングス・アジリティー・プロテクションの強化ポーションのセットオーダーが出ると、良いモノが出そうな予感がしたのである。

 ケンジは、製作しつつスキルを上げていき、ドンドン高品質ポーションを作っていくのだった。

「ご主人様!何でもうハイヒールポーションを製作しているのですか⁉」

「なんでって言われても、錬金術が90.00を超えてしまったからな……」

「はぁ?この間30.00超えたばかりだったでしょ?」

「まあ、俺は特別製みたいだからな……」

「特別すぎですよ!そんな簡単にあげられたら、わたし達の立場がないじゃないですか……」

「そんな立場なんて考えなくていいよ。ダリア達は、自分のペースで頑張ってくれたらいいんだからさ」

「それでは、わたし達が役にたたないじゃないですか……」

「お前達は、日頃冒険者達が使うポーションを、製作をしているだろ?その売り上げも、かなり上がっているじゃないか!」

「それはそうですけど……」

「俺が、錬金術を育てている理由は、その先にある新しいポーションだ!世の中に出ていない、新種のポーションだから気にするな」

「えっ?」

「俺が作ろうとしているのは、レジェンダリー以上のポーションだよ!」

「レジェンダリー以上ですか?」

「だから、多分作れるようになっても、商品としては売れないだろうな……」

「なんでですか?そんな凄いポーションなら!」

「ダリア、興奮するのはわかるが聞いてくれよ!もしエリクサーが、製作可能になったら売れると思うか?」

「そりゃ!売れると思いますよ!」

「それは誰がだ?」

「そりゃ貴族達が、こぞって購入するでしょうね!」

「俺は、貴族なんかに便利な商品を、売るつもりなんかないよ!それだったら、俺達だけで使用した方が有意義だからな!」

「そうなんですか?でも、オークションに掛けられるぐらい高価なものですよ?」

「お金なんか、もう腐るほどあるじゃないか!もし仮に、俺がいなくなってもお前達は今の暮らしを、全員が一生暮らしていけるお金はあるんだぞ」

「なら、なぜご主人様は、そんなポーションを製作しようと?」

「そりゃ決まっているだろ!経済での力を手に入れる為だよ!その、未知のポーションが作れたら、他の国から守る力が手に入るからさ!」

「これ以上の力が必要なのですか?」

「多分だが、今の状態では国家はこの国に、攻め入ろうとしたらできるんじゃないかな?言ってみたら、この国はまだ中途半端な力を手に入れているでしかないんだよ」

「そうなんですか?」

「その為にも、圧倒的な主導権が握れる国でないと、国家相手では安心できないんだよ」

「そういうものですか?」

 ケンジは、ダリア達の顔を見つめニコリと笑い、ダリア達には今まで通りポーションの製作をするように、指示を出すのだった。





 ケンジは、錬金術のスキルを伸ばしながら、ゴッドオーダーをこなしていくのであった。

「よっし!錬金術のパワースクロールが出た!」

「ご主人様どうかしたのですか?」

「あ!セバス見てくれよ!錬金術120が出たぞ!」

「ご主人様は、ホント凄いですね……」

 ケンジが、ゴットオーダーであっさり錬金術の、パワースクロールを出した事に呆れかえっていたのだった。

「まあ、ゴッドオーダーの仕組みさえわかればこんなものだよ!ギルドが、生産者に丸投げさえしてなければ、ギルド構成員達ももっと力をつけれたのにな!」

「ホント……ギルドは、馬鹿な事をしたもんですね……」

「まったくだよ!」

 ケンジとセバスは、この結果に顔を見合わせ、大笑いしていたのだった。





 すると、そこにマイが、ケンジに声をかけてきたのである。

「ケンちゃん!ちょっと相談があるんだけどいいかな?」

「ああ!何かあったのか?」

「ケンちゃんって、裁縫スキルってレジェンダリーだったよね?」

「そうだけど?何か作ってほしいのか?」

「ちょっと言いずらいんだけどね……Freedom店で、女性用下着って売れないかなって思ったのよ」

 ケンジは、マイの言葉に顔から火が出た様に、真っ赤になったのである。

「な、なんだよ急に!下着なら、ツバキにお願いは出来ないのか?」

 マイが、何でケンジに言ってきたかというと、ガイアースではブラジャーがないのである、ドレス用にコルセットみたいなものはあるのだが、冒険者はさらしを巻くのが普通であり、マイはスポーツブラのように動きやすい、下着が作れないかと聞いてきたのだった。

「ツバキには、お願いできないのか?」 

 ツバキは、蜘蛛の糸を巧みに扱い、オーダーメイドのようにサイズがピッタリなものを製作できるのであるが、やはりこの世界にない物なので、イメージが出来ないみたいで鎧のような下着になるのである。

「ケンちゃんなら、イメージできるでしょ?」

「その言い方‼誤解を生むからやめてくれ……」

「でも、この下着が商品化されたら、人気が出ると思わない?」

「確かに、製作工程は分かるが……」

「ケンちゃんお願い!ツバキの糸で作ったのなら、丈夫で美しい下着が出来ると思うのよ」

「で、でもなあ……俺が作ってるのっておかしくないか?」

「そんな事ないって!この世界の裁縫士にも男性は、いっぱいいるんだから!お願いよう……」

「わ、分かったよ……錬金術も一区切りできたし、つくってみるよ!後で、サイズを教えてくれよ?」

「えっ⁉」

「えっ?ってなんだよ!サイズが、わからなきゃ作れないだろ……」

「そ、そうよね……」
(お店で買う様に、いくつかある中から選ぶつもりでいたわ……)

「恥ずかしいかもしれないが、ツバキに測ってもらって、後で教えてくれたらいいから頼むぞ」

「う、うん……」

 マイは、サイズを測りに、ツバキのもとへといくのであった。


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