異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

文字の大きさ
上 下
285 / 619
第7章 超級ダンジョン攻略!

48話 超級ダンジョン②

しおりを挟む
 ケンジは、みんなの戦いぶりを見て、感心するのだった。

「主!俺・・・どうだった?今回油断していなかっただろ?」

「おいおい・・・マードック。」

「な、なんだよ・・・まだ何か至らないとこあったのか?」

「いやな・・・今回、リッチロードとの戦いに関しては、いきなり突撃する事もなかったし、ダンススキルも切らす事もなく、良かったと思う・・・」

「じゃあ、なんでそんな顔をしているんだよ。」

「いいか?よく考えるんだマードック。お前が、前回した失敗を不安がる気持ちはわかる!だから、俺にその確認を今したいのもわかる。だけどな、今回のリッチロードとの戦いは失敗無くやったと言うけど、それは基本なだけなんだよ。可もなく不可もなく当たり前にやる事なんだ。」

「・・・・」

 マードックは、自分でも、今回は失敗無く遂行できたと、思っていたのだ。だから、マードックはケンジに、褒めてほしかったのだが、ケンジに言われて何も反論することが出来なかったのである。
 
「マードックいいか?厳しい事を言うが、今回の戦闘は当たり前の事を、みんながそれぞれやっただけで、これぐらいの実力はお前達にとって当たり前の事で、特別な事じゃない事を自覚するんだ。」

「いいか?過信じゃなく自覚するんだぞ!そうすれば、今の様に不安で俺にアドバイスを求めない自信になる。」

 マードックは、ケンジに言われた事に恥ずかしくなるのだった。自分は何こんな事で褒めてもらおうと思っていたのか・・・自分は主の護衛で、こんな事は普通にこなさなければ、役に立っていない事になるのだから、褒めてもらおうなんて、お門違いだと思い直し、気合を入れ直すのだった。



「ケンちゃん・・・ちょっとぐらい褒めてあげても良かったんじゃないの?」

「ああ・・・だけど、マイもそうだけど、あの位の魔物を倒す実力は、普通にあると思ってもいいんだぞ。」

「だけど・・・マードック見てよ。あのしょんぼりとした背中・・・」

「まあ、あいつの気持ちも分からんでもないけどな。」

「だったら、少しぐらい・・・褒めてあげても・・・」



 ケンジは、マイをジッと見つめるのだった。

「じゃあ、マイは1+1は?と尋ねられて2と答えるよな?」

「いきなり何よ。まあ、そんな簡単な問題当たり前でしょ!」

「その答えに、俺がマイによくできました。すごいねえ!と褒め称えたら、マイはどう思う?」

「どう思うって、反対に馬鹿にされてる感じがする。」

「だろ?今回の事は、俺からしてみればそれくらいの事で、普通に当たり前にこなせるって事なんだよ。」

「リッチロードを倒す事が?」

「ああ!そうだよ!マイ達の実力は、まだまだそんなものじゃないんだよ。」

「本当に?」

「いいか?みんなもよく聞いてくれよ。みんなはもう3次職になったんだぞ。これってどういう事かもう一度自覚するんだ。」

「「「「「・・・・・・」」」」」

「いいか?お前達、一人一人の実力は前にも言った通り、王国の騎士団と対等に戦える実力があるんだ。」
「一人で王国と戦えるんだぞ?災害級の魔物が襲ってきた時、王国の騎士団がくい止める実力を、お前達一人でそれが出来るんだ。」
「と、言う事はあんなリッチロードぐらいはマードック一人で戦えてもおかしくない実力があるんだぞ?」

「「「「「・・・・・」」」」」

 ケンジは説明をしながら、みんなの顔を見ていたが、そんなバカな!という驚きの顔でギル達はこっちを見ているのだった。

「まあ、確かにリッチロード一人で戦うとなったら得て不得てがあるから、一概には言えんが、あのクラスの魔物なら余裕で倒せるのは間違いないんだぞ。だけど、そこで油断はしないようにな!」
「だから、俺達は今パーティーを組んで戦っているだろ?言ってみれば、王国騎士団の単純に8倍の戦力だ!相乗効果で8倍どころの戦力じゃないのはわかるだろ?」

「「「「「は、はい・・・・」」」」」

「だったら、こんな簡単な討伐でいちいち、俺が褒め称えるのもおかしいと思うだろ?」

「ですが、リッチロードですよ!それも変異種です。」

「今、俺が言っただろ?戦闘力の比較を!お前達はレベルで言えば80レベルをとっくに越している。分かりやすく例えて言えばだな・・・お前達が15レベルの時に、8レベル程の一匹ゴブリンを倒して、どうだ!褒めてくれ!と言っているようなものだぞ。」

「「「「「・・・・」」」」」

 ケンジの説明にギル達は、それは確かに恥ずかしいと思い、顔を真っ赤にしていた。

「いいか?何度も言うが油断と過信はぜったいだめだ!でも、自分の実力を自覚し、自信を持つするように自覚するんだ。」

 ギル達は、ケンジの言葉が分からなくなってきたのだった・・・どこからが自信で、どこからが過信なのか?考えれば考えるほどよくわからなくなり頭を悩ます事となるのだった。





「ギル!いつまでしょげているつもりだ?宝箱をあけてくれないか?」

「あ!はい・・・すいません!」

「ギル!罠解除の時には、そのことだけ考えるんだ!」

 ケンジは、ギルが宝箱の罠を解除し始める前に、忠告を入れ背中を軽く叩くのだった。それにハッとなり、ギルは気合を入れ直し、罠解除を開始するのだった。

 そして、宝箱の中にはパワースクロール錬金術120.00とガーデニング110.00、戦術115.00と秘薬が大量に入っていたのだった。

 宝箱の中身からしても、転移マットのような、今まで知られていなかった魔道具が出なかった事で、リッチロードはそんなたいした魔物じゃないと、ケンジは判断するのだった。




 あくまでも、このダンジョンのリッチロードの格の話であり、もしこのリッチロードが地上に這い出したら、そこら一帯の大地は腐り空気は瘴気で汚れ、人間が一切生活出来ない土地になるぐらい、災害級の魔物である。
 このリッチロードは全然弱くななく、ケンジ達が強すぎるだけなのである。

 宝箱の中身を取った、ケンジ達はさらに奥へと進むのだった。


しおりを挟む
感想 223

あなたにおすすめの小説

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

異世界に召喚されたおっさん、実は最強の癒しキャラでした

鈴木竜一
ファンタジー
 健康マニアのサラリーマン宮原優志は行きつけの健康ランドにあるサウナで汗を流している最中、勇者召喚の儀に巻き込まれて異世界へと飛ばされてしまう。飛ばされた先の世界で勇者になるのかと思いきや、スキルなしの上に最底辺のステータスだったという理由で、優志は自身を召喚したポンコツ女性神官リウィルと共に城を追い出されてしまった。  しかし、実はこっそり持っていた《癒しの極意》というスキルが真の力を発揮する時、世界は大きな変革の炎に包まれる……はず。  魔王? ドラゴン? そんなことよりサウナ入ってフルーツ牛乳飲んで健康になろうぜ! 【「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」1巻発売中です! こちらもよろしく!】  ※作者の他作品ですが、「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」がこのたび書籍化いたします。発売は3月下旬予定。そちらもよろしくお願いします。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

異世界でお取り寄せ生活

マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。 突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。 貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。 意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。 貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!? そんな感じの話です。  のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。 ※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。

処理中です...