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第7章 超級ダンジョン攻略!
46話 安心
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その日の、晩の食事は何とも味気なく、いつもは賑わいの中美味しく食べている食事なのに、全然美味しく感じられなかったのだった。
その為、食事が終わると、いつもなら座談会のようにしばらくは楽しい夜のひと時が勝手に始まるのだが、その日はそのまま自然に消滅し、ケンジもまた食事がすみ部屋へと戻るのだった。
コンコンコンと、ケンジの部屋の扉が3回ノックされ、ケンジは読書をしていたが、読むのを止めるのだった。
「はい!開いてるよ。」
すると、マイが部屋に入ってくるのだった。
「ケンちゃん・・・ちょっといいかな?」
「なんだ、マイか。どうした?」
「なんだ?じゃないでしょ・・・マードック達の事、どうするつもりなの?」
「ああ、それなら今さっきセバスに護衛メンバーを、部屋に来るようにと言ったばかりだよ。」
「えっ!あ・・・そうなの?あたしはてっきり明日まで放置するかと、思ってたから心配しちゃったよ。」
「ああ・・・・心配してくれてありがとな。」
ケンジは、マイの腕を取り引き寄せ、肩を抱き頭を撫でるのだった。
「なに?ケンちゃん、なんかいつもと違うんだけど・・・」
「いや・・・マイが、この世界に来てくれて本当に嬉しいんだよ。今日みたいな日は、必ず来るだろうと思っていたからさ、俺一人だったら耐えられなかったかもしれなかったからさ・・・」
ケンジは、マイがこうやって心配で部屋に入って来てくれた事が、本当に嬉しかったのである。
確かに、ギルやセバスといったケンジが信頼を置き、いつも相談に乗ってもらっているたくさんの仲間が、自分のまわりにできた。だが、やはりそこは師従関係であり、同じ立場としての関係じゃないのだ。
「ケンちゃん・・・どうしたのよ・・・いつもとホントちがうよ。」
マイは、この世界でケンジと会う事が出来て本当に嬉しかった。それから、逢えた事を毎晩のように感謝を込め、マイはクローティアにお祈りしていたのである。
「ケンちゃん、本当にどうしたのよ?」
「しばらくこのままで・・・」
ケンジは、なぜだかこの世界に来て一人になったような気分になり、そこに、マイが部屋に入ってきて、自分の事を心配してくれて、人の優しさに触れる事が出来た感じになったのである。
ケンジは、マイの事を抱きしめ頭をずっと撫で続けていたのだった。
しばらくすると、セバスがギル達を連れて、部屋にやってきたのだった。
「ご主人様。ギル達を連れてきました。」
セバスは、そういってケンジの部屋に入ってくるのだった。ギル達は、ケンジから何を言われるのか不安で、顔が強張っていたのだった。その中でも、マードックは死にそうなくらい落ち込んでいて、オリヴィアに肩を抱かれて、部屋に入ってくるのだった。
「みんな、今回の事で・・・」
「主!申し訳ございません!」
「「「「「申し訳ございません!」」」」」
「私達、あれからずっとこれからの事考えていたのですが、もう一度我々にチャンスをくれませんか?」
「「「「「お願いします!」」」」」
「主!頼む・・・・もう絶対調子に乗らないからさ!もう一度俺に!」
ケンジは、ギル達に言いかけた事を話を遮られ、先手を打たれ謝罪されてしまったのである。
「ギル、本当にお前達で、話し合って反省したんだな?」
「はい!私達は自分の力を試したくて過信してしまいました。でも、この力は自分達の力を誇示するものではなく、主や仲間を守る為にあるのだと再確認しました。」
「うん、わかったよ。」
その言葉に、ギル達は安心したように笑顔が戻るのだった。そして、マードックは涙を流して、ケンジに謝罪を繰り返すのだった。
「マードック、お前はいつも調子に乗り、今回のようなポカをやることがある。だけどな、日頃ムードメイカーとして、明るくて助けられている事もいっぱいあるんだよ。」
「だから、お前はもっと周りを見て場所によって、いつものように調子に乗るんじゃない!いいな?」
「ああ・・・主・・・ごめん・・・」
マードックは、ケンジの目を見るといつものまなざしに戻っている事を、本当に嬉しく思ったのである。そして、ケンジはマードックに装備を返すのである。
「あ、主!これって!」
「ああ、今日帰ってからすぐに修理しておいたんだ。」
「主・・・・俺・・・主の装備壊してしまって、もう二度とこの装備着けれないと思ってた・・・」
「マードック、今回の事でお前達には危機感をもっと持って欲しくて、あんな演技をしてすまなかったな。」
「はっ?」
「「「「「「えっ?」」」」」
マードックはもちろんだが、ギル達もケンジの言葉に固まってしまったのである。自分達は、ケンジに見放されたと思っていたのだが、全然そんなことはなかったのである。
それを聞いた途端、ギル達は腰から崩れ落ちるようにその場に座りこんでしまったのである。
「主・・・本当に、あの目は演技だったのですか?」
「ああ、これでもうお前達は油断しないだろ?次、油断したらいくら俺でも本当に見放すからな!」(まあ、冗談だけど・・・)
「マードックには荒療治になってしまったが、本当にまた今度死にかけるようなら、護衛メンバーから外すから肝に銘じろよ!」
「主!そりゃねぇぜ!俺、本当に見捨てられると思ったんだからな!」
「ああ、俺はお前が腕を切断された時、本当に心配で生きた心地がしなかったんだ!あの時は、本当に見捨てようかと思ったぐらいなんだぞ。」
「それは・・・・だけど、あんな演技しなくても・・・」
「まあまあ、そう言うなって!ここでお前には特に危機感を持ってもらうためだったんだよ。じゃないとここから、先のダンジョンには連れて行けないと判断したんだ。」
「当然、これはギル達も言える事なんだからな!」
「「「「「は、はい!」」」」」
ギル達は、ケンジにいきなりみられ背筋が、ピンと伸びるのだった。
「でも、主・・・もっと優しく、言ってくれてもいいじゃないか・・・」
「はんっ!男が甘えるな!俺にそんな趣味はない。」
ケンジは、マードックがまた調子に乗って来たので、突き放したのだった。
「マードック、一応お前のアームの装備は魔宝石じゃなく、マイ達の装備と同じように神風魔石に変えて、パワーアップしているから大事に使うんだぞ。」
「主!本当か?ありがとう!」
さっきまで、ブチブチ言っていたマードックだが、マイ達と同じ装備効果にしたと言ったら、機嫌が直ってしまっているようだった。
「ったく、ゲンキンな奴め。」
ギル達はマードックがいつものような感じに戻っていた為、安心していたのだった。
そして、マイはケンジのその様子を見て、先ほどまでの死にそうなくらい寂しそうなケンジは無くなっていた為、安心したのだった。マイはケンジの笑顔を見てそっと部屋を出ていくのだった。
「マイ様・・・」
マイが、そっと部屋から出ると、セバスが気づいたらしく後追い声をかけてきたのだった。
「マイ様。ありがとうございます。」
「なによ、いきなり・・・」
「さっきまで、主の心の支えになってくれていたんですよね?マイ様が、主を追ってこの世界に来てくれて、本当に良かったと思います。」
「セバス、あんた・・・さっきの事を見てたの?」
「そんな、無粋な事いたしませんよ。だけど、晩御飯の時とギル達を部屋の中に入った時とでは、ご主人様の感じが違っていましたからね。」
「え?そんなに違ってた?」
「ええ!全然違って見えましたよ。私達では、あんな短時間にご主人様を元に戻す事はできませんよ・・・悔しいですがね・・・」
セバスは、やっぱりケンジのメンタルをよくわかっていたのである。ケンジは頼りになり、自分達をいつも想ってくれているのだが、反対にケンジには安らぎというものが無いのである。
ないと、言うのは変だが、本当の意味での想ってくれる人はマイだけなのである。
当然だがセバス達も、ケンジの事を大事に思っているが、無償の愛で包んでくれるのは、許嫁であるマイだけなのである。
ケンジは、マイの心の癒しを受け、どんな時も絶対に隣にいてくれるのがとても嬉しいのである。
「マイ様、どんな時も絶対にご主人様を頼みますね。」
「そんなの当たり前じゃない。」
セバスは、マイに一礼をして、自分の部屋に戻って、行ってしまったのである。
そして、ケンジ達は次の日の朝早くに、転移マットで超級ダンジョンへ向かったのだった。
その為、食事が終わると、いつもなら座談会のようにしばらくは楽しい夜のひと時が勝手に始まるのだが、その日はそのまま自然に消滅し、ケンジもまた食事がすみ部屋へと戻るのだった。
コンコンコンと、ケンジの部屋の扉が3回ノックされ、ケンジは読書をしていたが、読むのを止めるのだった。
「はい!開いてるよ。」
すると、マイが部屋に入ってくるのだった。
「ケンちゃん・・・ちょっといいかな?」
「なんだ、マイか。どうした?」
「なんだ?じゃないでしょ・・・マードック達の事、どうするつもりなの?」
「ああ、それなら今さっきセバスに護衛メンバーを、部屋に来るようにと言ったばかりだよ。」
「えっ!あ・・・そうなの?あたしはてっきり明日まで放置するかと、思ってたから心配しちゃったよ。」
「ああ・・・・心配してくれてありがとな。」
ケンジは、マイの腕を取り引き寄せ、肩を抱き頭を撫でるのだった。
「なに?ケンちゃん、なんかいつもと違うんだけど・・・」
「いや・・・マイが、この世界に来てくれて本当に嬉しいんだよ。今日みたいな日は、必ず来るだろうと思っていたからさ、俺一人だったら耐えられなかったかもしれなかったからさ・・・」
ケンジは、マイがこうやって心配で部屋に入って来てくれた事が、本当に嬉しかったのである。
確かに、ギルやセバスといったケンジが信頼を置き、いつも相談に乗ってもらっているたくさんの仲間が、自分のまわりにできた。だが、やはりそこは師従関係であり、同じ立場としての関係じゃないのだ。
「ケンちゃん・・・どうしたのよ・・・いつもとホントちがうよ。」
マイは、この世界でケンジと会う事が出来て本当に嬉しかった。それから、逢えた事を毎晩のように感謝を込め、マイはクローティアにお祈りしていたのである。
「ケンちゃん、本当にどうしたのよ?」
「しばらくこのままで・・・」
ケンジは、なぜだかこの世界に来て一人になったような気分になり、そこに、マイが部屋に入ってきて、自分の事を心配してくれて、人の優しさに触れる事が出来た感じになったのである。
ケンジは、マイの事を抱きしめ頭をずっと撫で続けていたのだった。
しばらくすると、セバスがギル達を連れて、部屋にやってきたのだった。
「ご主人様。ギル達を連れてきました。」
セバスは、そういってケンジの部屋に入ってくるのだった。ギル達は、ケンジから何を言われるのか不安で、顔が強張っていたのだった。その中でも、マードックは死にそうなくらい落ち込んでいて、オリヴィアに肩を抱かれて、部屋に入ってくるのだった。
「みんな、今回の事で・・・」
「主!申し訳ございません!」
「「「「「申し訳ございません!」」」」」
「私達、あれからずっとこれからの事考えていたのですが、もう一度我々にチャンスをくれませんか?」
「「「「「お願いします!」」」」」
「主!頼む・・・・もう絶対調子に乗らないからさ!もう一度俺に!」
ケンジは、ギル達に言いかけた事を話を遮られ、先手を打たれ謝罪されてしまったのである。
「ギル、本当にお前達で、話し合って反省したんだな?」
「はい!私達は自分の力を試したくて過信してしまいました。でも、この力は自分達の力を誇示するものではなく、主や仲間を守る為にあるのだと再確認しました。」
「うん、わかったよ。」
その言葉に、ギル達は安心したように笑顔が戻るのだった。そして、マードックは涙を流して、ケンジに謝罪を繰り返すのだった。
「マードック、お前はいつも調子に乗り、今回のようなポカをやることがある。だけどな、日頃ムードメイカーとして、明るくて助けられている事もいっぱいあるんだよ。」
「だから、お前はもっと周りを見て場所によって、いつものように調子に乗るんじゃない!いいな?」
「ああ・・・主・・・ごめん・・・」
マードックは、ケンジの目を見るといつものまなざしに戻っている事を、本当に嬉しく思ったのである。そして、ケンジはマードックに装備を返すのである。
「あ、主!これって!」
「ああ、今日帰ってからすぐに修理しておいたんだ。」
「主・・・・俺・・・主の装備壊してしまって、もう二度とこの装備着けれないと思ってた・・・」
「マードック、今回の事でお前達には危機感をもっと持って欲しくて、あんな演技をしてすまなかったな。」
「はっ?」
「「「「「「えっ?」」」」」
マードックはもちろんだが、ギル達もケンジの言葉に固まってしまったのである。自分達は、ケンジに見放されたと思っていたのだが、全然そんなことはなかったのである。
それを聞いた途端、ギル達は腰から崩れ落ちるようにその場に座りこんでしまったのである。
「主・・・本当に、あの目は演技だったのですか?」
「ああ、これでもうお前達は油断しないだろ?次、油断したらいくら俺でも本当に見放すからな!」(まあ、冗談だけど・・・)
「マードックには荒療治になってしまったが、本当にまた今度死にかけるようなら、護衛メンバーから外すから肝に銘じろよ!」
「主!そりゃねぇぜ!俺、本当に見捨てられると思ったんだからな!」
「ああ、俺はお前が腕を切断された時、本当に心配で生きた心地がしなかったんだ!あの時は、本当に見捨てようかと思ったぐらいなんだぞ。」
「それは・・・・だけど、あんな演技しなくても・・・」
「まあまあ、そう言うなって!ここでお前には特に危機感を持ってもらうためだったんだよ。じゃないとここから、先のダンジョンには連れて行けないと判断したんだ。」
「当然、これはギル達も言える事なんだからな!」
「「「「「は、はい!」」」」」
ギル達は、ケンジにいきなりみられ背筋が、ピンと伸びるのだった。
「でも、主・・・もっと優しく、言ってくれてもいいじゃないか・・・」
「はんっ!男が甘えるな!俺にそんな趣味はない。」
ケンジは、マードックがまた調子に乗って来たので、突き放したのだった。
「マードック、一応お前のアームの装備は魔宝石じゃなく、マイ達の装備と同じように神風魔石に変えて、パワーアップしているから大事に使うんだぞ。」
「主!本当か?ありがとう!」
さっきまで、ブチブチ言っていたマードックだが、マイ達と同じ装備効果にしたと言ったら、機嫌が直ってしまっているようだった。
「ったく、ゲンキンな奴め。」
ギル達はマードックがいつものような感じに戻っていた為、安心していたのだった。
そして、マイはケンジのその様子を見て、先ほどまでの死にそうなくらい寂しそうなケンジは無くなっていた為、安心したのだった。マイはケンジの笑顔を見てそっと部屋を出ていくのだった。
「マイ様・・・」
マイが、そっと部屋から出ると、セバスが気づいたらしく後追い声をかけてきたのだった。
「マイ様。ありがとうございます。」
「なによ、いきなり・・・」
「さっきまで、主の心の支えになってくれていたんですよね?マイ様が、主を追ってこの世界に来てくれて、本当に良かったと思います。」
「セバス、あんた・・・さっきの事を見てたの?」
「そんな、無粋な事いたしませんよ。だけど、晩御飯の時とギル達を部屋の中に入った時とでは、ご主人様の感じが違っていましたからね。」
「え?そんなに違ってた?」
「ええ!全然違って見えましたよ。私達では、あんな短時間にご主人様を元に戻す事はできませんよ・・・悔しいですがね・・・」
セバスは、やっぱりケンジのメンタルをよくわかっていたのである。ケンジは頼りになり、自分達をいつも想ってくれているのだが、反対にケンジには安らぎというものが無いのである。
ないと、言うのは変だが、本当の意味での想ってくれる人はマイだけなのである。
当然だがセバス達も、ケンジの事を大事に思っているが、無償の愛で包んでくれるのは、許嫁であるマイだけなのである。
ケンジは、マイの心の癒しを受け、どんな時も絶対に隣にいてくれるのがとても嬉しいのである。
「マイ様、どんな時も絶対にご主人様を頼みますね。」
「そんなの当たり前じゃない。」
セバスは、マイに一礼をして、自分の部屋に戻って、行ってしまったのである。
そして、ケンジ達は次の日の朝早くに、転移マットで超級ダンジョンへ向かったのだった。
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