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第7章 超級ダンジョン攻略!
41話 グランパス国王
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昨日は、騎士団長達に商売の邪魔をされ、王都支店は早々に閉店し、それゆえにFreedam店は、久しぶりに売り上げが半分となり、ケンジは頭を抱える事となったのだ。
「今日の、王都支店の方は普通に、商売できるといいなあ。」
「主・・・昨日は、あんな事となっているとは後で聞いて、本当に肝が冷えましたよ。」
「ああ、ギル!心配させて悪かったな。だけど、マードックやシスティナもいたし、それにツバキもいたんだし問題ないよ。」
「それはそうなのですが、本当に今日も、王都支店を開くつもりですか?」
「まあ、そんな心配すんなって!昨日と同じように、システィナ達もいるんだからさ!」
ギルはもちろん、王都支店に行かないメンバーは、ケンジには王都へ行ってほしくなかったのである。
そして時は少し戻り、ケンジ達にいいように言われ、退散した騎士団達だが、暴走しそうになっていたのだった。
「騎士団長!この事を早く国王様に!」
「馬鹿言えっ!我が、主君にそんな情けない事が、言えるわけないだろうが!」
「ですが、前任の騎士団長の事もあるではないですか?」
「あのような、腰抜けの事を今言う出ない!我々騎士団は、俺が継ぎ変わったのだ!」
次の騎士団長は、ケンジに手も足も出せず敗北してしまい、冷静な判断が出来なくなっていたのである。つまり、プライドばかり高く、暴走気味の騎士団であり、今の状態では何も変わっていないのである。
「では、騎士団長はどのようにおするつもりで?」
「そんなの決まっているではないか!もう一度、明日ケンジの店に行き、俺が直々に決着をつける!」
「騎士団長、ちょっと待ってください!そんな事はおやめください!忘れたのですか?昨日ケンジの側にいたアラクネの存在を!」
「そうです!そんな事をして上手くいけばいいですが、上手くいかなければどういう事になるのか、ちゃんとお考え下さい!」
こういう場合、冷静に判断できる人間は大抵、下についている人間で上についている人間ほど、プライドばかり高くて、他人の言う事を聞かないのである。
「五月蠅い!たかが生産者に何で、気を遣わねばならん!」
「騎士団長!考えを改めてください!ケンジ殿は、たかが生産者ではありません!アラクネはもちろんですが、バトルウォーホースもテイムしているのです。」
「そうですよ!それに昨日ケンジ殿の前に立ちはだかった、ダークエルフとエルフの奴隷ですが、ケンジ殿の護衛メンバーとしても、超一流との事です。」
「そんな奴らに、本当に戦争を引き起こすおつもりですか?」
「むぐぐぐ・・・・」
騎士団長は、部下の言葉に納得がいかなかったのである。なんで自分達がたかが生産者に、それも平民の人間にこうまでして、気を遣わないといけないのか。
普通であれば、国王のお言葉を素直に聞き従わなければいけないのに、ケンジは国王に自分の商品が欲しければ買いに来いとまで、命令をしたのである。
こんな事、騎士団長は騎士団に入隊して、初めて味わった屈辱であった。それ故に、部下達のこの態度が騎士団長にはどうしても納得いかなかったのである。
「お、お前達はこんな屈辱、許されると思っているのか?我が主君が平民に馬鹿にされたのだぞ!俺は、こんな事どうしても許す事ができない!」
「「「「それは!私達もです!」」」」
「ですが、騎士団長!もっと冷静におなりください!あのケンジ殿は、テンペの町では飛龍騎士団第一部隊を実質4人、その内10代の女性が3人で壊滅させた実力の持ち主ですよ!」
ケンジの事を、何も知らなかった騎士団長は、部下のその言葉に絶句したのだった。騎士団長も、飛龍騎士団が壊滅した事は知っていた。だがそれは、昨日の現状で壊滅させたのは、あのアラクネだと勝手に思い込んでいたのだった。
「それはどういうことなのだ⁉第一部隊はあのアラクネに壊滅されたんじゃないのか?」
「いえ・・・報告書には、ケンジは一切手を出しておらず、ローグの男と顔がそっくりの10代の女が3人と言う事です。」
「いったいどうなっておる!騎士団がローグの男?女が3人?いつから飛龍騎士団は、そんな軟弱になってしまったのだ!」
「騎士団は、弱くなんかなっておりません!その証拠に、月一回の体力測定で、前回の記録を上回った者の方が多い位です。」
「それからもわかる事なのですが!ケンジ殿に対して、今までの経験で動くととんでもないしっぺ返しを食らう事となります!」
「だから、騎士団長!ここは絶対に国王に報告する事をお勧めいたします。」
「我々も、プライドはズタズタとなり悔しいですが、そんな事を言っている場合ではありません!」
この新たな騎士団長には、勿体ないくらい優秀な部下がついているようだった。その言葉に騎士団長はもう、何も言えなかったのである。
ケンジの周りには、騎士団を圧倒的な力で退ける事が出来るローグ職がいるのである。その人物がまだ、騎士とかならまだ理解できるが、第一部隊と言えば王国最強の部隊と言ってもおかしくなかったのである。
その部隊を、騎士でない者が壊滅など、信じようにも信じれなかったのである。このあまりに超常的な事に、騎士団長の暴走はなくなったのだ。
この部下の、ファインプレーで王国の滅亡は、なくなったと言っても過言ではなかったのである。その後、騎士団長とその部下達は、その日にあった事を、詳細に国王に報告したのだった。
「なんだと!ケンジがそのような事を言ったのか?」
「はい・・・商品を納めるのは無理だと・・・それも、自分の商品が欲しければ・・・」
「なんだ?申してみよ。」
「我が主君、自ら購入しに来いとの事で・・・」
「なっ!」
「それも、うちの店ではルールを守ってもらい、平民も貴族も平等にする!との事で、王族だからって特別扱いはしない!と言う事です・・・」
その騎士団長の報告に、グランパス王は顔を真っ赤にして、怒りをあらわにするのだった。
「それで、お主達は何もせず、ケンジの言う事に言いなりになりおめおめと引き返して来たのか⁉」
この時、騎士団長と部下の兵士達は、国王に処罰される事も覚悟したのだが、国王の怒りの前でも冷静に進言する者がいたのだった。
「申し訳ございません!ですが、主君!相手はあのケンジなのです!我々が、勝手に判断し行動すれば、テンペの町のようなこともあったので、まず主君のご意見を聞き行動したほうがよろしいかと思い、悔しいですが撤退したので
ございます!」
グランパス王は、部下達のその言葉にハッとして冷静になり、正気を取り戻すのだった。
「うむ・・・お主達はよくやったと褒めて取らせる!」
「「「「はっ!ありがたき幸せ!」」」」
あのテンペの町の一件で、国王はケンジの事に関しては冷静に判断するようにと、部下達に連絡していたのであった。
王国にとって、飛龍騎士団第一部隊の壊滅はそれほどまでに、衝撃の出来事だったのである。
それ故に、グランパス王はケンジに賠償金である土地を与えた時に、ケンジにちょっかい出したくないと言い、ケンジの要望にも応えたのだ。
それに、ここでちょっかいを出したことで王国が大変な事になるよりか、ケンジの思う通り泳がしてやった方が、実利となるのがわかっているのだ。
国王は、平民であるケンジの行動は悔しいものがあるが、この2か月で王都には便所が普及し、嫌な臭いが消え衛生的にも改善されてきていたのだ。
そして、冷蔵庫は画期的であり暑い日にでもあれだけ苦労をして、手に入れなければならない氷が手に入り、熱の出した子供が助かっていたのである。
このままいけば、本当にケンジの言ってた通り死にやすく弱い子供が成長し、王都の平民の人口が増え税収が上がるのは間違いないのである。
次の日、ケンジの店【Freedom】は騎士団のお礼参りは全くなく、使用人達数名が並び平民達の行列にルールを守り並んでいたのだった。
いっぺんに購入できる数も、便器は5個と決まっており、使用人達はもっと購入させてほしいと言ったのだが、他のお客様の分がなくなるという事で、絶対に売ってはくれなかったのである。
グランパス王は、ちゃんとケンジの言う事を譲歩しているのだから数くらいはサービスしてくれと言ったのだが、頑として売ってくれなかったのである。
そして、ケンジは国王が自分の言う事を聞いてくれた事もあり、次の日アポイントメントを取り、王城に出向き謝罪の言葉と一つの所に大量に売れない事の説明をしたのだった。
ケンジはグランパス王に、先に自分の暮らしを豊かにするのか?それとも平民の暮らしと共に豊かにするのか?尋ねるのだった。
「そんなのは、聞かずともわかるであろう!王族が先に決まっておるであろう!」
「では、俺がそのようにして先に王城の方に100個以上の商品を売ったとして、平民の暮らしを後回しにしても本当によろしいのですか?」
「なんじゃ、その言い方は!」
「よく考えて選択してくださいね。それらの商品は、今現在我々しか作れません。我々の商品で助かった子供は数知れません。便所にしても、町の衛生面は着実に改善されています。それらを、後回しにせよと国王は命令するのですね?」
「その結果、助かる命が助からなくても、国王は関係ないと言うのですね?」
「うっ・・・それは・・・」
「俺達は今、王国内を少しでも良くし一所懸命商品の生産しております。王城の暮らしも確かに大切だとは思いますが、国王はまず、平民の暮らしを豊かにして税収を上げることが、最も最優先事項だとおもっていたのですが違いましたか?」
「むっぐぐぐぐぐ・・・・」
グランパス王は、ケンジの言う事に何一つ、反論する事ができなかったのである。確かに今、王城にケンジの商品を最優先に納品せよと言えば、ケンジはその通りにして自分は満足ではあるが、商品の在庫がなくなり当分の間、商品の供給はストップしてしまい、その間に病でなくなる子供が出るかもしれないのである。
「で、王様!よ~~~く考えて決断して頂けますか?」
「むぐぐぐぐ!え~~~い!分かったわ!ワシの負けじゃ!お主の言う通り、民衆と共に暮らしを豊かにしたらいいのであろう!」
「ご理解していただき良かったです。それでは俺はこれで・・・忙しいので失礼いたします。」
そう言ってケンジは、ギルとシスティナと共に王城を後にしたのだった。
「今日の、王都支店の方は普通に、商売できるといいなあ。」
「主・・・昨日は、あんな事となっているとは後で聞いて、本当に肝が冷えましたよ。」
「ああ、ギル!心配させて悪かったな。だけど、マードックやシスティナもいたし、それにツバキもいたんだし問題ないよ。」
「それはそうなのですが、本当に今日も、王都支店を開くつもりですか?」
「まあ、そんな心配すんなって!昨日と同じように、システィナ達もいるんだからさ!」
ギルはもちろん、王都支店に行かないメンバーは、ケンジには王都へ行ってほしくなかったのである。
そして時は少し戻り、ケンジ達にいいように言われ、退散した騎士団達だが、暴走しそうになっていたのだった。
「騎士団長!この事を早く国王様に!」
「馬鹿言えっ!我が、主君にそんな情けない事が、言えるわけないだろうが!」
「ですが、前任の騎士団長の事もあるではないですか?」
「あのような、腰抜けの事を今言う出ない!我々騎士団は、俺が継ぎ変わったのだ!」
次の騎士団長は、ケンジに手も足も出せず敗北してしまい、冷静な判断が出来なくなっていたのである。つまり、プライドばかり高く、暴走気味の騎士団であり、今の状態では何も変わっていないのである。
「では、騎士団長はどのようにおするつもりで?」
「そんなの決まっているではないか!もう一度、明日ケンジの店に行き、俺が直々に決着をつける!」
「騎士団長、ちょっと待ってください!そんな事はおやめください!忘れたのですか?昨日ケンジの側にいたアラクネの存在を!」
「そうです!そんな事をして上手くいけばいいですが、上手くいかなければどういう事になるのか、ちゃんとお考え下さい!」
こういう場合、冷静に判断できる人間は大抵、下についている人間で上についている人間ほど、プライドばかり高くて、他人の言う事を聞かないのである。
「五月蠅い!たかが生産者に何で、気を遣わねばならん!」
「騎士団長!考えを改めてください!ケンジ殿は、たかが生産者ではありません!アラクネはもちろんですが、バトルウォーホースもテイムしているのです。」
「そうですよ!それに昨日ケンジ殿の前に立ちはだかった、ダークエルフとエルフの奴隷ですが、ケンジ殿の護衛メンバーとしても、超一流との事です。」
「そんな奴らに、本当に戦争を引き起こすおつもりですか?」
「むぐぐぐ・・・・」
騎士団長は、部下の言葉に納得がいかなかったのである。なんで自分達がたかが生産者に、それも平民の人間にこうまでして、気を遣わないといけないのか。
普通であれば、国王のお言葉を素直に聞き従わなければいけないのに、ケンジは国王に自分の商品が欲しければ買いに来いとまで、命令をしたのである。
こんな事、騎士団長は騎士団に入隊して、初めて味わった屈辱であった。それ故に、部下達のこの態度が騎士団長にはどうしても納得いかなかったのである。
「お、お前達はこんな屈辱、許されると思っているのか?我が主君が平民に馬鹿にされたのだぞ!俺は、こんな事どうしても許す事ができない!」
「「「「それは!私達もです!」」」」
「ですが、騎士団長!もっと冷静におなりください!あのケンジ殿は、テンペの町では飛龍騎士団第一部隊を実質4人、その内10代の女性が3人で壊滅させた実力の持ち主ですよ!」
ケンジの事を、何も知らなかった騎士団長は、部下のその言葉に絶句したのだった。騎士団長も、飛龍騎士団が壊滅した事は知っていた。だがそれは、昨日の現状で壊滅させたのは、あのアラクネだと勝手に思い込んでいたのだった。
「それはどういうことなのだ⁉第一部隊はあのアラクネに壊滅されたんじゃないのか?」
「いえ・・・報告書には、ケンジは一切手を出しておらず、ローグの男と顔がそっくりの10代の女が3人と言う事です。」
「いったいどうなっておる!騎士団がローグの男?女が3人?いつから飛龍騎士団は、そんな軟弱になってしまったのだ!」
「騎士団は、弱くなんかなっておりません!その証拠に、月一回の体力測定で、前回の記録を上回った者の方が多い位です。」
「それからもわかる事なのですが!ケンジ殿に対して、今までの経験で動くととんでもないしっぺ返しを食らう事となります!」
「だから、騎士団長!ここは絶対に国王に報告する事をお勧めいたします。」
「我々も、プライドはズタズタとなり悔しいですが、そんな事を言っている場合ではありません!」
この新たな騎士団長には、勿体ないくらい優秀な部下がついているようだった。その言葉に騎士団長はもう、何も言えなかったのである。
ケンジの周りには、騎士団を圧倒的な力で退ける事が出来るローグ職がいるのである。その人物がまだ、騎士とかならまだ理解できるが、第一部隊と言えば王国最強の部隊と言ってもおかしくなかったのである。
その部隊を、騎士でない者が壊滅など、信じようにも信じれなかったのである。このあまりに超常的な事に、騎士団長の暴走はなくなったのだ。
この部下の、ファインプレーで王国の滅亡は、なくなったと言っても過言ではなかったのである。その後、騎士団長とその部下達は、その日にあった事を、詳細に国王に報告したのだった。
「なんだと!ケンジがそのような事を言ったのか?」
「はい・・・商品を納めるのは無理だと・・・それも、自分の商品が欲しければ・・・」
「なんだ?申してみよ。」
「我が主君、自ら購入しに来いとの事で・・・」
「なっ!」
「それも、うちの店ではルールを守ってもらい、平民も貴族も平等にする!との事で、王族だからって特別扱いはしない!と言う事です・・・」
その騎士団長の報告に、グランパス王は顔を真っ赤にして、怒りをあらわにするのだった。
「それで、お主達は何もせず、ケンジの言う事に言いなりになりおめおめと引き返して来たのか⁉」
この時、騎士団長と部下の兵士達は、国王に処罰される事も覚悟したのだが、国王の怒りの前でも冷静に進言する者がいたのだった。
「申し訳ございません!ですが、主君!相手はあのケンジなのです!我々が、勝手に判断し行動すれば、テンペの町のようなこともあったので、まず主君のご意見を聞き行動したほうがよろしいかと思い、悔しいですが撤退したので
ございます!」
グランパス王は、部下達のその言葉にハッとして冷静になり、正気を取り戻すのだった。
「うむ・・・お主達はよくやったと褒めて取らせる!」
「「「「はっ!ありがたき幸せ!」」」」
あのテンペの町の一件で、国王はケンジの事に関しては冷静に判断するようにと、部下達に連絡していたのであった。
王国にとって、飛龍騎士団第一部隊の壊滅はそれほどまでに、衝撃の出来事だったのである。
それ故に、グランパス王はケンジに賠償金である土地を与えた時に、ケンジにちょっかい出したくないと言い、ケンジの要望にも応えたのだ。
それに、ここでちょっかいを出したことで王国が大変な事になるよりか、ケンジの思う通り泳がしてやった方が、実利となるのがわかっているのだ。
国王は、平民であるケンジの行動は悔しいものがあるが、この2か月で王都には便所が普及し、嫌な臭いが消え衛生的にも改善されてきていたのだ。
そして、冷蔵庫は画期的であり暑い日にでもあれだけ苦労をして、手に入れなければならない氷が手に入り、熱の出した子供が助かっていたのである。
このままいけば、本当にケンジの言ってた通り死にやすく弱い子供が成長し、王都の平民の人口が増え税収が上がるのは間違いないのである。
次の日、ケンジの店【Freedom】は騎士団のお礼参りは全くなく、使用人達数名が並び平民達の行列にルールを守り並んでいたのだった。
いっぺんに購入できる数も、便器は5個と決まっており、使用人達はもっと購入させてほしいと言ったのだが、他のお客様の分がなくなるという事で、絶対に売ってはくれなかったのである。
グランパス王は、ちゃんとケンジの言う事を譲歩しているのだから数くらいはサービスしてくれと言ったのだが、頑として売ってくれなかったのである。
そして、ケンジは国王が自分の言う事を聞いてくれた事もあり、次の日アポイントメントを取り、王城に出向き謝罪の言葉と一つの所に大量に売れない事の説明をしたのだった。
ケンジはグランパス王に、先に自分の暮らしを豊かにするのか?それとも平民の暮らしと共に豊かにするのか?尋ねるのだった。
「そんなのは、聞かずともわかるであろう!王族が先に決まっておるであろう!」
「では、俺がそのようにして先に王城の方に100個以上の商品を売ったとして、平民の暮らしを後回しにしても本当によろしいのですか?」
「なんじゃ、その言い方は!」
「よく考えて選択してくださいね。それらの商品は、今現在我々しか作れません。我々の商品で助かった子供は数知れません。便所にしても、町の衛生面は着実に改善されています。それらを、後回しにせよと国王は命令するのですね?」
「その結果、助かる命が助からなくても、国王は関係ないと言うのですね?」
「うっ・・・それは・・・」
「俺達は今、王国内を少しでも良くし一所懸命商品の生産しております。王城の暮らしも確かに大切だとは思いますが、国王はまず、平民の暮らしを豊かにして税収を上げることが、最も最優先事項だとおもっていたのですが違いましたか?」
「むっぐぐぐぐぐ・・・・」
グランパス王は、ケンジの言う事に何一つ、反論する事ができなかったのである。確かに今、王城にケンジの商品を最優先に納品せよと言えば、ケンジはその通りにして自分は満足ではあるが、商品の在庫がなくなり当分の間、商品の供給はストップしてしまい、その間に病でなくなる子供が出るかもしれないのである。
「で、王様!よ~~~く考えて決断して頂けますか?」
「むぐぐぐぐ!え~~~い!分かったわ!ワシの負けじゃ!お主の言う通り、民衆と共に暮らしを豊かにしたらいいのであろう!」
「ご理解していただき良かったです。それでは俺はこれで・・・忙しいので失礼いたします。」
そう言ってケンジは、ギルとシスティナと共に王城を後にしたのだった。
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