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第7章 超級ダンジョン攻略!

40話 お店が軌道に乗った頃・・・

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 ケンジ達が、王都に支店を出してから2か月が経ち、商品はいまだ飛ぶように売れ、行列は途切れることは無く、毎日大盛況だったのだ。

 この噂を聞きつけ、国王がケンジにそれぞれの商品、便器と冷蔵庫を王城に納めよと、国王はおふれを出すのだった。




 だが、その国王の言葉に、ケンジは平気で断ったのである。

「ケンジ殿!国王からのお言葉である!有り難く拝聴する様に!」

 新たな騎士団長が、ケンジの支店の前まで来て、国王の手紙を読み上げたのだった。ケンジの支店に並んでいた町の人々も土下座し、拝聴していたのだ。

「は?何をこんなところで?」

「無礼者!頭を下げぬか!」

「そういうのはもういいから!さっさと要件を言えよ!」

 ケンジは、本当に呆れ返っていたのだった。あれだけ前回、部下の暴走を教育しろと言っておいたのに、何も変わっていない事に怒りを覚えるのだった。

「なんだ!その態度は!王のお言葉であるぞ!」

 土下座している民衆は、ケンジの態度にハラハラして目線だけ、ケンジを見ていたのだった。

「はいはい!わかったからなんだよ?こっちは忙しいんだ。要件を言わなきゃ行列を再開させるぞ!」

「貴様ぁ~~~~!」

「お?腰の物を抜くのか?お前の前任の騎士団長がどうなったか、わかってて向かってくるつもりか?」

 騎士団長が剣を抜きかけた時、素早くマードックとシスティナが、ケンジの前に立ちはだかるのだった。

「ぐっ・・・・お前達、奴隷のくせに抵抗するつもりか!」

「「主(ご主人様)に刃を向ける奴は、全て敵だと認識だ(します)!」」

「なあ、お前・・・やめておいたほうが良いぞ。もし、俺達に斬りかかったら全面戦争として、グランパス王国が滅亡するぞ?」

「なんだと!貴様、もう一回言ってみろ!ただじゃ済まさないぞ!王国に戦争だと?本気で言っているのか!」

 行列で並んでいる平民達は、顔を真っ青にしてその場から動けないでいたのだ。すると、その状況を見ていたSランクの魔物である、アラクネのツバキがケンジに近づいてきたのだった。

「騎士団長さん。ちょっといいかしら?私のご主人様に傷の一つでもつけたら、ご主人様が戦争を仕掛ける前に私が王国を消滅させるわよ!」

「なんで!こんなところにアラクネが!」

「言っておきますが私はアラクネじゃなく、ダークアラクネで上位変異種だからこんな国一つ滅ぼすのに苦労はしないわよ?」

 騎士団長は、何でこんな魔物が、ケンジに従っているのか解らなかったのだ。生産職でテイマーだとは聞いていたが、興味が無かったので、ケンジの素性を全く知らなかったのだった。

「騎士団長!いいか?今ならまだ目をつむってやる。だけど、このまま向かって来たら、俺はツバキを止めれないから覚悟したほうが良いぞ?」

 騎士団長もケンジの事は知らないが、アラクネの強さは良く知っていた為、息をのみ部下からも諭され剣を納めるのだった。

 それを見た、マードックとシスティナは警戒態勢を解き、ツバキはケンジの横に着いたままであった。

「はい!よくできました。それで何の要件だ?」

 騎士団長は、ケンジの言葉に悔して奥歯を噛みしめるのだった。

「国王の言葉だ!ケンジの作った商品!便器と冷蔵庫、各100個づつ王城に納めよ!」

「いやです!」

「しかと伝えたぞ!納品は出来るだけ早急にせよ!」

 騎士団長と部下の兵士達は、その場から立ち去ろうとしたのだった。

「さあ、みなさん!要件は終わりました。順に店に入ってください!」

 ケンジは、今の王の言葉をなかった事にして、仕事に戻ろうとしたのだった。騎士団長は当然、ケンジは王の言葉を聞き届けるものと思い、帰ろうとして普通に振り返ったが、ケンジからの言葉にケンジの方を向き直ったのだ。

 騎士団長は、目を見開きケンジの方を2度見したのだった。

「ケンジ!お前・・・今何といったのだ?」

「はぁあ?聞いてなかったのか?嫌だと言ったんだよ。」

「お前ぇ~~~!王のお言葉が聞こえなかったのか?有り難く拝聴せよと言っただろうが!」

「だから!なんで?俺がそんな事をいちいち聞かなきゃいけない?」

「王の言う事は絶対だ!文句言わず従っておればよいのだ!」

 ジャァッキン!と言う音が周りに響き、騎士団長はもう我慢がならない感じで、顔を真っ赤にして、ケンジに剣を向けたのだった。

 その騎士団長の姿に、行列で並んでいたお客様達は、蜘蛛の子を散らすように、城門の方に逃げて行ってしまったのである。

「あっ!あ~あ・・・」

「客もいなくなり、これで国王の命令も素直に聞く事が出来るだろう!」

「ったく・・・やっぱり、王族や貴族はこれだから鬱としいんだよ!」

「な、なんだと・・・貴様!もう一回言ってみろ!不敬罪でこの場で、俺が処刑してやるわ!」
「だ、団長!おやめ・・・」

 兵士の一人が団長を止めようとした時、ツバキが一瞬早く動き、騎士団長の動きを粘着糸で、身動きが出来ないようにしてしまったのである。

「んん!ぬう~~~~~~!」

 騎士団長はあっという間に、粘着糸で全身ぐるぐる巻きの、ミイラの様になってその場に倒れてしまった。

「と言う事で、兵士の皆さんはどうする?このまま、本当に俺達に戦争を吹っ掛けるつもりか?」

 兵士達は、ものすごい勢いで首を横に振り、ケンジに対して土下座し謝罪するのだった。

「いいか?国王にはちゃんと伝えろ!俺の商品は納めないし、もし、俺の商品を求めるのであれば、ちゃんと行列に並んで買いに来い!そしたら、区別する事なく売ってやる!ってな。」

 兵士達は、ケンジが何を言っているのか、本当に理解できなかった。平民が王族に対し反抗し、上からの立場で売ってやると、命令したのである。

「あの・・・ケンジ様・・・国王にそのような事を・・・本当におっしゃるのですか?」

「なんで?あたりまえだろ?なんで俺が、国王という理由でタダで商品を上げなきゃいけないんだよ。」

「ですが、平民は国王の言う事は絶対ですし、言う事を聞かなきゃいけない決まりとなっております・・・」

 兵士達は恐る恐る土下座しながら、ケンジにそのことを伝えるのだった。ケンジは、兵士達の言う事を鼻で笑い、こう言い続けた。

「っは!それはグランパス王国の民衆だった場合、そりゃいう事を聞かなきゃいけないだろう!」

「それなら、ケンジ様もまた、一緒の立場ではありませんか?」

 またもや、ケンジは鼻で笑い、兵士達の言葉を否定するのだった。

「違うね!俺は言ったはずだ!王国は去らないが、離脱するってな!つまり、俺はグランパス王国から離脱し、俺だけの土地を持ち、その土地は王国がまだ開拓できていなかった土地の持ち主だぞ!」
「言ってみたら、王からもらったあの土地は、もう独自国家だ!」

「なっ・・・・」

「驚いている所を悪いが、それが現実なんだ!俺はこの商売を始めてグランパス王国には、一切税金も納めていないんだぞ。それからもわかると思うが、俺達はグランパス国民じゃないんだよ。」

「そ、そんなバカな・・・」

「わかったら、さっさとその無能な騎士団長を連れて帰ってくれないか?」

 兵士達は、ケンジの言葉に現実を突きつけられ、肩を落としながら騎士団長を担ぎ、城門の方へと帰っていったのだった。

「あ~あ・・・今日はもうこの支店では商売にならないな・・・・」

 ケンジ達が周りを見たら、支店のまわりには、さっきまで賑わっていた行列も、通行人もまた、全然見かねなくなっていたのだった。
 ケンジは、しょうがないので支店を閉めて、誰も入れないように、結界を張ってしまい戸締りをしてしまったのである。

*-----*-----*-----*-----*

 むうう・・・・全然、超級ダンジョンの話が書くことができない・・・
この章で、超級ダンジョンが攻略できるはずだったのに・・・
やっぱり、物語を書くと言うのは難しいですね(;^ω^)

 いつもこの小説を見てくれて本当にありがたくて感謝しています。
本当に、ありがとうございます<m(__)m>

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