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第7章 超級ダンジョン攻略!
38話 超級ダンジョン再び④
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ケンジは、50階層でこれからの事を考えながら採掘を続けていた。そろそろ水道の実験が終わり、商品化に成功するだろうと思っていたのだった。
次の商品は、どんなものを作ろうかと、ケンジは頭を悩ませていたのだった。
ケンジは、お風呂の商品化を考えたのだが、平民の家に風呂なんてスペースが無いので作ったとしても、貴族が喜ぶくらいなので却下するしかなかった。自分の土地に大浴場も考えたのだが、これから王国中の町をつなげる事を考えるとあまりにもスペースが足りないのである。
町の中に作ると、今度は町の中での商売となるので、商人ギルドを脱退した今では無理なのである。
便器に冷蔵庫、そしてもうすぐ水道が出来上がり、次の商品が思い浮かばなくてケンジは、惰性的に採掘を続けるのだった。
すると、中ボスの扉がまた金色に輝き始めたのだった。扉が輝き始めると、ボスが部屋の中に出現した合図なのである。
「主!ボス部屋の扉が輝きだしました!」
「あ!ちょっと待ってくれ!又、ボスがドラゴンだった場合、苦戦するかもしれないから、今日はここで休憩にするから明日の朝、突入する事にするよ!」
「え~~~!主、突入しないのか?さっきの、ドラゴンならみんなで討伐できそうなんだが。」
「マードック!ケンちゃんの判断は間違ってないよ!」
「でも、俺はまだ余裕があるぞ?」
マードックは、剣の素振りをし始めたのだった。
「マードックよく聞きなさい!確かに、あのドラゴンならあたし達は討伐できるとおもうわ!」
「だろ?」
「でも、あのドラゴンじゃなくもっと強い魔物が出たらどうするつもり?あんたその責任を取れるの?」
「あっ!」
「マードックそういう事だ。いつも言っているだろ!ダンジョン内では少しの油断が命取りになるんだ!慎重にこしたことはないんだぞ。」
「主・・・・俺が浅はかだったよ・・・」
ケンジ達は、慎重に行動し一晩ハウスでぐっすり睡眠をとり、次の日に中ボスに挑むのだったが、中に突入したらそこにはドラゴンの出現はなく、ファイヤーデーモンが出現していたのだった。
ケンジ達は、50階層で20泊し休憩しては突入を繰り返し、なんとか転移マットを20セット揃えたのだった。
その間、50階層の魔物は間引きされ、襲ってくる魔物は殆どいなくなっていたのだった。ケンジも、大量の鉱石や魔宝石、神鋼魔石を手に入れ、当分この超級ダンジョンに来る必要がなくなったのである。
「主・・・結局あれからファイヤーデーモンばっかりだったな・・・」
「マードックの言いたい事はわかるが、この行動はあってたと思うぞ。休憩なしに入った時に、ドラゴンより強い魔物が出たりするもんだ。こういうフラグは絶対おこるからな!」
「そういうもんなのか?」
「マードック!いいフラグの例えを教えてあげましょうか?」
「なんだよ。システィナ!いい例えって?」
「絶対起こるフラグよ。ご主人様って何かやると絶対厄介事に巻き込まれるでしょ?それと同じって事よ!」
それを聞いたマイは、いきなり噴きだすのだった。それにつられてみんな大笑いするのだった。
「システィナ・・・お前ってやつは・・・覚えてろよ!」
ケンジは、自分でも何も言う事の出来ない良い例えだったので、システィナを睨む事しか出来なかった。
「ああ、ご主人様・・・あたしはただ、マードックにもわかりやすい例え話をしただけで・・・」
ケンジはシスティナを、正座させてしっかり2時間叱っていたのだった。
「それじゃ、みんなダンジョンから出て帰るか!」
「「「「はい!」」」」
「ご主人様・・・・ちょっと待ってください・・・」
「ん?どうした?」
「い・・・いえ・・・正座を長時間・・・・ひゃああああ~~~~!ちょ、ちょっとマードックやめてよね!」
マードックが、システィナの足の裏を剣でツンツン突いていて、にししと悪い笑みを浮かべていた。
「ったく・・・お前達は・・・」
ケンジは、10分ほど待ってダンジョンから魔法陣を使って出るのだった。ダンジョンから出た、ケンジに気づいた兵士達が、ケンジに中の様子が気になり駆け寄ってきたのだった。
「ケンジ殿、おかえりなさい!無事で良かった!」
「は?いきなりなんだよ?」
「今回、物凄い長い期間でしたから、ケンジ殿に何かあったのかと思い心配だったのですよ。」
「長いって言っても、まだ2か月も経ってないじゃないか。」
「まあ、そうなのですが・・・やっぱりスタンピードの後ですからね・・・」
「ああ、そういうことか・・・それは悪かったよ。心配してくれてありがとう!」
ケンジは、兵士達に素直に謝り感謝するのだった。そして、ダンジョンの内部の状況を詳しく説明し、兵士達から驚かれるのだった。
「そ、それは本当ですか?」
「ああ、俺達も驚いたよ。まさか、成竜のドラゴンが出現するとは思わなかったからさ・・・」
「このダンジョンは、いったいどうなっていくんだ?俺達だけじゃもう・・・」
兵士達は、ケンジの説明に顔が真っ青になるしかなかったのだ。
「まあ、そんな落ち込むなよ。俺達が、とりあえず今回できるだけ間引いておいたからさ。当分は大丈夫だと思う。確信はないけどな・・・・」
「それは有り難いと思うが、またすぐに魔物が増えるんじゃないのか?」
「そこまでは俺には分からないけど・・・」
「ケンジ殿・・・すまぬが前のようにダンジョンに足を運んでくれないか?」
「申し訳ないな!心配なのはわからないではないが、今この場でそんな事気軽に返事はできないよ。」
「あっ・・・・」
ケンジは、兵士達にそういって頭を下げるのだった。もうケンジは、自分の独自の町を持っているのである。これからは、自分の土地を安全にしていく事の方を、優先しなければならないのである。
それに今回、手に入れた素材を使い自分の装備を強力に新調しないと、これより奥には進めないような感じがするのである。
王国に住んでいる人達には悪いが、極力自分達の事は自分で何とかしてもらいたかったのである。どうしても無理な時だけ、自分が関わればいいとケンジは思っていたのだ。
「それじゃ、申し訳ありませんがこれで失礼します。」
「あ・・・ああ・・・我々こそ無茶を言って悪かった・・・」
ケンジは、丁寧にお辞儀をして簡易村を出ていくのである。簡易村を出たらすぐマイが話しかけてくるのだった。
「ねえ、ケンちゃん・・・本当にもうここには来ないつもりなの?」
「なんかな・・・兵士さん達も不安になり、あんな事を言う事もわかるんだよ。」
「だったら、前のように頻繁にとは言わないけど来てあげても・・・」
「実際の事だが、そんな事本当に出来るのか?」
「えっ?どういうこと?」
ギルが悲しそうな顔をしながら、ケンジとマイの話に割って入ってくるのだった。
「マイさん、主はマイさんや私達の体調の事を言っておられるのですよ。」
「あたしなら大丈夫よ。」
「いえ・・・そういう事ではなくて、つまり我々は、もう自国の冒険者と言う事でテンペから移住したと、考えて行動しないといけないって事ですよ。」
「我々は、転移によってすぐにテンペの町に戻れるから勘違いしやすいですが、普通考えたら冒険者は、前の町が気になるからって、いちいちその町に帰って依頼をしに帰るか?ということですよ。」
「どういうこと・・・・?」
「そんな事していたら、いずれ身体がつぶれてしまうって事ですよ。主の町は、これから多数の町と繋がることになるでしょう。そうなった時、テンペの町の厄介事を受けたのに、なんでこっちの厄介事は受けないんだと苦情が舞い込み、主は全部の町の厄介事を、引き受ける事となってしまいます。」
「あっ・・・・」
ケンジは、ギルの言う事に頷き、冷たいようだがこれもしょうがないと言うのだった。
「まあ、そうなった時動ける人間はお前達だけだからな・・・まだテンペの町だけならいいんだが、これからは王都をはじめ色んな町と繋がっていくから、色んな想定を考えないといけないと思うんだよ。」
「ケンちゃん・・・」
「まあ、そんな気にすんな・・・・・この考え方も、ひょっとしたら抜けている事があるかもしれないんだしな。だけど、これからは一層、不測の事態に対応できるようにしないといけないと思うんだよ。」
「うん・・・わかったわ。ケンちゃんごめんね・・・」
「いや、マイの気持ちもわかるから謝らなくていいよ。俺もテンペの町には思いれもあるし、何とかしたいという気持ちは強いからな。」
「だが、俺は自分の家族が負担になるような事になるなら、冷たいようだが迷わずテンペの町を切る事の選択をするよ。」
ケンジは、辛そうな顔をしながら少し笑顔を見せて、マイにそう言ったのである。
次の商品は、どんなものを作ろうかと、ケンジは頭を悩ませていたのだった。
ケンジは、お風呂の商品化を考えたのだが、平民の家に風呂なんてスペースが無いので作ったとしても、貴族が喜ぶくらいなので却下するしかなかった。自分の土地に大浴場も考えたのだが、これから王国中の町をつなげる事を考えるとあまりにもスペースが足りないのである。
町の中に作ると、今度は町の中での商売となるので、商人ギルドを脱退した今では無理なのである。
便器に冷蔵庫、そしてもうすぐ水道が出来上がり、次の商品が思い浮かばなくてケンジは、惰性的に採掘を続けるのだった。
すると、中ボスの扉がまた金色に輝き始めたのだった。扉が輝き始めると、ボスが部屋の中に出現した合図なのである。
「主!ボス部屋の扉が輝きだしました!」
「あ!ちょっと待ってくれ!又、ボスがドラゴンだった場合、苦戦するかもしれないから、今日はここで休憩にするから明日の朝、突入する事にするよ!」
「え~~~!主、突入しないのか?さっきの、ドラゴンならみんなで討伐できそうなんだが。」
「マードック!ケンちゃんの判断は間違ってないよ!」
「でも、俺はまだ余裕があるぞ?」
マードックは、剣の素振りをし始めたのだった。
「マードックよく聞きなさい!確かに、あのドラゴンならあたし達は討伐できるとおもうわ!」
「だろ?」
「でも、あのドラゴンじゃなくもっと強い魔物が出たらどうするつもり?あんたその責任を取れるの?」
「あっ!」
「マードックそういう事だ。いつも言っているだろ!ダンジョン内では少しの油断が命取りになるんだ!慎重にこしたことはないんだぞ。」
「主・・・・俺が浅はかだったよ・・・」
ケンジ達は、慎重に行動し一晩ハウスでぐっすり睡眠をとり、次の日に中ボスに挑むのだったが、中に突入したらそこにはドラゴンの出現はなく、ファイヤーデーモンが出現していたのだった。
ケンジ達は、50階層で20泊し休憩しては突入を繰り返し、なんとか転移マットを20セット揃えたのだった。
その間、50階層の魔物は間引きされ、襲ってくる魔物は殆どいなくなっていたのだった。ケンジも、大量の鉱石や魔宝石、神鋼魔石を手に入れ、当分この超級ダンジョンに来る必要がなくなったのである。
「主・・・結局あれからファイヤーデーモンばっかりだったな・・・」
「マードックの言いたい事はわかるが、この行動はあってたと思うぞ。休憩なしに入った時に、ドラゴンより強い魔物が出たりするもんだ。こういうフラグは絶対おこるからな!」
「そういうもんなのか?」
「マードック!いいフラグの例えを教えてあげましょうか?」
「なんだよ。システィナ!いい例えって?」
「絶対起こるフラグよ。ご主人様って何かやると絶対厄介事に巻き込まれるでしょ?それと同じって事よ!」
それを聞いたマイは、いきなり噴きだすのだった。それにつられてみんな大笑いするのだった。
「システィナ・・・お前ってやつは・・・覚えてろよ!」
ケンジは、自分でも何も言う事の出来ない良い例えだったので、システィナを睨む事しか出来なかった。
「ああ、ご主人様・・・あたしはただ、マードックにもわかりやすい例え話をしただけで・・・」
ケンジはシスティナを、正座させてしっかり2時間叱っていたのだった。
「それじゃ、みんなダンジョンから出て帰るか!」
「「「「はい!」」」」
「ご主人様・・・・ちょっと待ってください・・・」
「ん?どうした?」
「い・・・いえ・・・正座を長時間・・・・ひゃああああ~~~~!ちょ、ちょっとマードックやめてよね!」
マードックが、システィナの足の裏を剣でツンツン突いていて、にししと悪い笑みを浮かべていた。
「ったく・・・お前達は・・・」
ケンジは、10分ほど待ってダンジョンから魔法陣を使って出るのだった。ダンジョンから出た、ケンジに気づいた兵士達が、ケンジに中の様子が気になり駆け寄ってきたのだった。
「ケンジ殿、おかえりなさい!無事で良かった!」
「は?いきなりなんだよ?」
「今回、物凄い長い期間でしたから、ケンジ殿に何かあったのかと思い心配だったのですよ。」
「長いって言っても、まだ2か月も経ってないじゃないか。」
「まあ、そうなのですが・・・やっぱりスタンピードの後ですからね・・・」
「ああ、そういうことか・・・それは悪かったよ。心配してくれてありがとう!」
ケンジは、兵士達に素直に謝り感謝するのだった。そして、ダンジョンの内部の状況を詳しく説明し、兵士達から驚かれるのだった。
「そ、それは本当ですか?」
「ああ、俺達も驚いたよ。まさか、成竜のドラゴンが出現するとは思わなかったからさ・・・」
「このダンジョンは、いったいどうなっていくんだ?俺達だけじゃもう・・・」
兵士達は、ケンジの説明に顔が真っ青になるしかなかったのだ。
「まあ、そんな落ち込むなよ。俺達が、とりあえず今回できるだけ間引いておいたからさ。当分は大丈夫だと思う。確信はないけどな・・・・」
「それは有り難いと思うが、またすぐに魔物が増えるんじゃないのか?」
「そこまでは俺には分からないけど・・・」
「ケンジ殿・・・すまぬが前のようにダンジョンに足を運んでくれないか?」
「申し訳ないな!心配なのはわからないではないが、今この場でそんな事気軽に返事はできないよ。」
「あっ・・・・」
ケンジは、兵士達にそういって頭を下げるのだった。もうケンジは、自分の独自の町を持っているのである。これからは、自分の土地を安全にしていく事の方を、優先しなければならないのである。
それに今回、手に入れた素材を使い自分の装備を強力に新調しないと、これより奥には進めないような感じがするのである。
王国に住んでいる人達には悪いが、極力自分達の事は自分で何とかしてもらいたかったのである。どうしても無理な時だけ、自分が関わればいいとケンジは思っていたのだ。
「それじゃ、申し訳ありませんがこれで失礼します。」
「あ・・・ああ・・・我々こそ無茶を言って悪かった・・・」
ケンジは、丁寧にお辞儀をして簡易村を出ていくのである。簡易村を出たらすぐマイが話しかけてくるのだった。
「ねえ、ケンちゃん・・・本当にもうここには来ないつもりなの?」
「なんかな・・・兵士さん達も不安になり、あんな事を言う事もわかるんだよ。」
「だったら、前のように頻繁にとは言わないけど来てあげても・・・」
「実際の事だが、そんな事本当に出来るのか?」
「えっ?どういうこと?」
ギルが悲しそうな顔をしながら、ケンジとマイの話に割って入ってくるのだった。
「マイさん、主はマイさんや私達の体調の事を言っておられるのですよ。」
「あたしなら大丈夫よ。」
「いえ・・・そういう事ではなくて、つまり我々は、もう自国の冒険者と言う事でテンペから移住したと、考えて行動しないといけないって事ですよ。」
「我々は、転移によってすぐにテンペの町に戻れるから勘違いしやすいですが、普通考えたら冒険者は、前の町が気になるからって、いちいちその町に帰って依頼をしに帰るか?ということですよ。」
「どういうこと・・・・?」
「そんな事していたら、いずれ身体がつぶれてしまうって事ですよ。主の町は、これから多数の町と繋がることになるでしょう。そうなった時、テンペの町の厄介事を受けたのに、なんでこっちの厄介事は受けないんだと苦情が舞い込み、主は全部の町の厄介事を、引き受ける事となってしまいます。」
「あっ・・・・」
ケンジは、ギルの言う事に頷き、冷たいようだがこれもしょうがないと言うのだった。
「まあ、そうなった時動ける人間はお前達だけだからな・・・まだテンペの町だけならいいんだが、これからは王都をはじめ色んな町と繋がっていくから、色んな想定を考えないといけないと思うんだよ。」
「ケンちゃん・・・」
「まあ、そんな気にすんな・・・・・この考え方も、ひょっとしたら抜けている事があるかもしれないんだしな。だけど、これからは一層、不測の事態に対応できるようにしないといけないと思うんだよ。」
「うん・・・わかったわ。ケンちゃんごめんね・・・」
「いや、マイの気持ちもわかるから謝らなくていいよ。俺もテンペの町には思いれもあるし、何とかしたいという気持ちは強いからな。」
「だが、俺は自分の家族が負担になるような事になるなら、冷たいようだが迷わずテンペの町を切る事の選択をするよ。」
ケンジは、辛そうな顔をしながら少し笑顔を見せて、マイにそう言ったのである。
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