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第7章 超級ダンジョン攻略!
14話 今後の目標
しおりを挟む生産ギルドは王国にケンジは表彰を辞退すると報告をしたのだった。この行為は国王にとって寝耳に水であった。普通は平民に表彰すると言うとみんな飛びつくはずなのに、少し前にもメイガン商会を表彰した時にはすぐに飛びついたのだった。
過去にも平民から貴族位に就いた者はたくさんいて過去にはケンジの様に断った人間はタダの一人としていなかったのである。
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ケンジは馬車に乗り込みマイたちに謝罪し馬車に乗り込んだのだった。
「すまん!すまん!おそくなった。さあ帰ろうか!」
「ねえ。ケンちゃんギルドでは何の話だったの?」
ケンジはギルドであったことをマイたちに話したのだった。
「ケンちゃん断ったの?」
「ああ!辞退したよ。」
「なんで⁉」
「なんでってそんなのめんどくさいじゃないか・・・」
「めんどくさいって・・・・貴族になれたかもしれないのよ?お金だって・・・」
「いやいやいや・・・貴族なんかになって領主になるんだろ?そんな厄介事絶対いらないよ!それにお金だってお店の売り上げだけでもずっとみんなで暮らせていけるんだぞ。」
「王族や貴族のしがらみなんか絶対厄介事にしかならんだろ。俺はもっと自由に楽しくマイたちと暮らしていきたいんだよ。」
「ケンちゃん・・・」
「主ってホント変わってるよな・・・・普通貴族になって名声とか欲しがるつうのに・・・」
「マードックあんたはまたご主人様にそんな口をきいて!いい加減にしなさい!」
「でも、姉貴もそう思うだろ?」
「確かにそうは思うけど!」
「お前たち姉弟はホント失礼な奴らだよな!」
ケンジのセリフにオリヴィアはすぐさま訂正したのだった。
「ご主人様違うんです!わたしはご主人様は変わっているけどそこが魅力の一つだって言いたかっただけなんですってば!」
オリヴィアの言い訳を聞いていたマイたちはそれってフォローになってないってツッコミを入れたかった。
「でも、ケンちゃんだいじょうぶなの?」
「大丈夫ってなにが?」
「王国・・・いえ、国王が報奨を授けるって言っているのに辞退って大丈夫なのかなあって?」
「大丈夫じゃないのか?でも辞退するって事は報奨とかいらない出費がでないってことだろ?」
「あたしも平民だしその辺ってよくわからないんだけど国王のメンツって潰す事にならないの?」
「そんな王族や貴族のしがらみは俺はわからんけどだいじょうぶだろ?」
ケンジは気軽に考えていたがこれはマイの言い分が正しかったのである。町を一つどころか王国全土をスタンピードの脅威から救ったケンジは本来ならこの報奨を受けないといけなかったのである。
もしこの褒美を受けないと国王の部下である貴族たちはケンジ以上の事をしないと褒美を受けることが出来なくなってしまうのである。それに王族の褒美を受けないと言う事は王族のプライドをひどく傷をつけることにもなり大変な事なのである。
家に着いたケンジ達を出迎えたセバスは驚いていたのである。ダンジョンから帰ってくる予定はまだ1か月以上も先だったのにもうケンジ達が帰って来たからである。
「ご主人様おかえりなさいませ!どうかなさったのですか?」
「いやな・・・俺達の実力ではまだ超級ダンジョンの攻略は無理と判断し撤退してきた。」
「なんと!それは本当でございますか?」
「ああ!50階層で悪魔族が出現したんだよ。あれらを討伐しようと思ったらみんなの職業が3次職にならないと無理だな。」
「はっ?50階層?悪魔族?」
セバスはケンジの説明に頭が真っ白になったようで何を言っているのか頭が追いつかないようだった。
「ご主人様はそんな無茶をしたのでございますか?」
「いや、無茶なんかしてないぞ。50階層までは普通に攻略できてたんだよ。ただ50階層の中ボスが悪魔族が出現したんだよ。」
「その悪魔族っていったいなんなんですか?そんなのおとぎ話の話でございますよね?」
「いやいや・・・実際出現したんだって!それにおかしな話じゃないだろ?」
「いえ、凄いおかしな話じゃないですか!悪魔族ってそんなの聞いたことも見た事もないですよ!」
「じゃあ超級ダンジョンに・・・それも50階層まで潜ったやつが今までいたのか?」
「そんなのご主人様ぐらいしか聞いたことないですよ。」
「だったらダンジョンに悪魔族が出現したって不思議じゃないだろ?なんらおかしなことは無いじゃないか!」
「それはそうかもしれませんが・・・」
「でだな、俺達の実力ではまだ50階層が精一杯だったんでこれ以上深い階層に潜っても自殺行為になるから一旦帰って来たんだよ。」
「そ・・・・そうですか。」
セバスはケンジの説明を聞いてホッと胸をなでおろすのだった。
「だから当分は超級ダンジョンの40階層で修行と採掘にいく事にしたからまた留守番の方よろしく頼むな。」
「えええ!」
「何でそんな驚くことがあるんだよ。自分達の事を考えて安全圏である場所にしか行かないから安心しろ。」
「でも、40階層って・・・できたらもっと浅い階層では無理なのですか?」
「みんなも強くなってきてレベルが上がりずらくなってきたからな。40階層ぐらいがちょうどいいだよ。」
「しかし・・・」
「大丈夫だって今回は撤退したが悪魔族ぐらいなら俺一人でも討伐出来たぐらいなんだからさ。みんなが3次職になったらリベンジできること間違いないよ。」
「はぁ・・・・」
「それよりみんな疲れてるからさ先に風呂に入りたいんだよ。よろしく頼む。」
「承知しました。」
セバスはケンジ達が帰って来たことをみんなに報せて家の事を急ピッチでやり始めたのだった。その日の夕食は賑やかなものとなった。留守番組のメンバーはやっぱりケンジ達の事を心配していて気落ちしていたがケンジが無事帰ってきてくれたことが本当にうれしかったのである。
「みんな心配かけて本当にごめんな。」
「そんな謝らないでください。我々はご主人様達がちゃんと無事帰ってきてくれただけで十分です。」
セバスがそういうとみんなニッコリ笑いながら一斉に頷くのだった。
「それで悪いんだがこれから俺達は修業することにしたのでまた超級ダンジョンに潜るつもりだ。」
そういったとたん今までニッコリしていた顔が一斉に曇るのだった。
「「そ、そんな!」」
さすが双子だけあって声を出すタイミングがばっちりあったティアナとフィアナだった。みんなも席を立つ者や下を向き絶望した者も色々いたのだった。
「だけど、今回は40階層まででとどめてそこで修行を行うから心配しなくて大丈夫だ!」
「「「「40階層!!!」」」」
みんな一斉に大声を出したのだった。
「なんだよ!そんな大声出してびっくりするだろ?」
「主殿たちは40階層に行くと言ったのか?そこで修行を?」
「ああ、そうだよ。」
「そんな危険なとこで修業なんてやめるんだ!」
「ちょっとダンギ何を怒っているんだよ。」
「主殿は超級ダンジョンにいくんだろ?」
「ああ、そうだよ。」
「「そんな危険なところに行かないで!」」
「ちょっと待てよ。みんなはなにを言っているんだ?全然危険じゃないよ。」
「なっなにを言っておるんじゃ!」
「なんだよシェムまで・・・」
「主殿の方が何を言っておるのじゃ!危険な事はしないと我らと約束したじゃないか。だから我々も渋々納得したのに、主殿はよりによって40階層で修行というじゃから。」
「ちょっとまてよ。俺達は今回超級ダンジョンを攻略に行ったんだがなんでそんな今更40階層で怒ってんだよ。」
「じゃから主殿たちは今回断念して帰って来たんじゃろ?」
「だから50階層までしか行けなかったんだから修業としては40階なら丁度良くて安全じゃないか。」
すると留守番していた人間すべて声にならない声を上げて思考が停止してしまったのだった。留守番していた人間たちはケンジに50階層まで行ったと聞いていなかった為、自分達の勝手な想像で20階層ぐらいまでしか行けなかったんだと思っていて、それなのにケンジはその倍の40階層まで行くと言っていたと勘違いしていたのだった。
「50階層だと!そんな深い所まで潜ったのか?」
「あ・・・そういやセバスにしか報告していなかったわ。」
それを聞いたマイとギル達、セバスは椅子からずり落ちたのだった。
「ケンちゃん・・・そうゆう事はちゃんといっとかないと・・・そりゃみんな反対するよ。」
「みんなごめんな。肝心な事言ってなかったな。俺達は今回50階層まで行って断念したんだよ。だから50階層の中ボスまでは余裕で魔物を討伐出来ていたから40階層の魔物だから安心してくれ!」
それをきいたみんなは超級の40階層だと聞いても不安は取り除く事は出来ないがケンジがそういうならしょうがないとまた渋々納得するしかなかったのである。
「それで、1週間俺達は休暇に入るからよろしくな。そして1週間後にまた超級ダンジョンに修行に出る事にする。期間は3か月留守にするからよろしく頼む。」
「「「はい・・・・」」」
楽しかった夕食が又暗くなってしまったのだった。
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とうとうケンジのまわりに王族が現れようとしてきました。
ギル達は3次職になろうとし超級での修行が開始され
ケンジはどのように王族や貴族たちを回避するのか!
これからもどうぞこの小説をよろしくお願いします
<m(__)m>
応援ありがとうございます!
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