異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第7章 超級ダンジョン攻略!

6話 出発!そして・・・

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 ケンジ達はその日の朝早く超級ダンジョンに向かったのだ。前日にマイはギルドに行き依頼報酬の高い依頼を3つほど選んで受注したが、ケンジはもうギルドには関わりたくないとばかりに依頼を受けずダンジョンに来ていたのだった。

 あのメイガン商会が出てきて以来ケンジはギルドの依頼はFランクの依頼しか受けていなかったのだ。ケンジにしてみたらインゴットは自分の分だけ採掘しまた町の結界が維持できなかったらその時に渡せばいいと思っていたのである。
 あの件依頼今のギルドでは人員がほとんど変わってしまいケンジの顔を知っている者は殆どいなくなってしまいFランクの依頼を受けていてもすんなりスルーされるだけになりランクの高い人間がFランクしか受けない変な人間に映っているようだ。

 マイが冒険者ギルドの依頼を受けていた時古株の受付嬢がマイに話かけて来たのだった。

「マイマール様近々またダンジョンに行かれるのですか?」

「ええ、明日から今回は少し長い事潜るつもりだよ。」

「そうなのですか!気を付けて行ってきてくださいね。」

 ギルド嬢はパッと笑顔になったのだった。マイマールがダンジョンに行くと言う事は超級ダンジョンの魔物の素材がギルドに持ち込まれる事となりとてもありがたいのである。それにケンジと一緒にしかマイマールは潜ることをしないので本当に久しぶりの高ランクの魔物の素材なのである。

「うん。その辺は大丈夫だよ。」

「大丈夫と言ってもマイマール様の行くダンジョンは超級なのでしょ?」

「うんそうだけど。ケンちゃんが新しくあたし専用の防具作ってくれたからまず大丈夫じゃないかな。」

「え!本当ですか?」

 古株である受付嬢はケンジの店に売っている装備品は熟知しているので驚くのだった。あんな凄い装備を作る人が専用装備を作る事はどうゆう事かわかっているからである。

「まあ、そのおかげであたしの戦闘能力は前と比較にならないぐらい上がったからね。」

「前より強く・・・」

「なんて驚いてたよ。ケンちゃん!」

「お前なあ・・・そんな自慢をギルドでするなよなあ・・・また厄介事が降りかかるかもしれんだろ・・・」

「ケンちゃんそれはもう諦めたほうが良いかもしれないよ。」

「なんでだよ!」

「ケンちゃんは何もしなくてももう目立つ存在なんだからむりだよ。」

「なっ!」

 マイの言う事に馬車に乗っている全員が大声で笑うのだった。それに馬車の上に乗っているツバキも笑いハヤテもヒヒィ~~~ンと大声で鳴きだすほどでありそれを見て全員が又大笑いしたのだった。

「それに今ケンちゃんギルドでなんて言われているか知らないでしょう?」

「なんか変な風に言われているのか?」

「ケンちゃんはもうAランクなんでしょ?」

「ああ、それぐらいだったかな?」

「AランクなのにFしか依頼を受けない変な奴だと言われているのよ。」

 マイがそう言ったとたんマードックが噴出して笑うのだった。それにともないギル達も大笑いしだすのだった。

「お前達!笑い過ぎだぞ!」

「だってよ!主らしいなとおもってよ!確かに普通はランクが上がれば報酬の高い依頼しか受けねえのに主は報酬の少ない依頼しか受けないから変な奴って・・・あははは!腹いてぇ~~~!」

「ちょっとマードックご主人様になんてことを!笑うのを止めなさい!」

「あははは!だって姉貴!ひいぃ~~~腹がいてえ・・・げほげほ・・・」

 マードックはツボにはまったらしく腹を抑えてむせまくっていた。

「ったく・・・マードックは容赦ないよな・・・」

「ご主人様ごめんなさい・・・」

「別にいいよ・・・変な奴で通っているなら何も言ってはこないだろうよ。」

「むううう!む~~~!」

 いきなりマードックが声にならない叫びをあげ出したのでマードックを見てみると自分のご主人を馬鹿にされたことが気に食わなかったのかツバキが屋根から降りてきてマードックを粘着糸でぐるぐる巻きにしていたのだった。

「マードック!あんたは笑い過ぎなのよ!」

「むうう!むうう!」

 マードックは馬車の中でばったんばったん抜け出そうとしていたがツバキの粘着糸から抜け出す事はできないようだった。それを見てケンジ達はマードックを笑っていたのだった。







 一方そのころ超級ダンジョン簡易村では大変な事が起きていたのだ。

「お前達!覚悟はいいか!」

「「「おう!」」」

 ここを守っている衛兵たちが額に汗を流し緊張した雰囲気でダンジョンの出入口を囲み戦闘体勢を整えていたのだった。

「団長!王国への早馬は今しがた出立しました!」

「わかった!お前達はもう後の事は気にせず出てきた魔物達を少しでも多く討伐するんだ!」

「「「「はい!」」」」
「俺達団長のもとにに今まで就けていた事幸せでした!」

「ああ・・・こんな不甲斐ない団長についてここまでの命になることを詫びる!」



 今超級ダンジョンはスタンビートが起ころうとしていたのだった。超級ダンジョンのでは弱い部類の魔物が出てこようとしていたのだ。これは団長、隊長にも予想が出来ないほどいきなりの事だったのだ。スタンビートの大群がわかったのはその先頭が5階層に来たときに初めてわかったのだ。
 それはしょうがない事で衛兵たちも5階層でいつも見張りをしているわけではない為発見が遅れたのである。

 スタンビートを発見した兵士によれば一番弱い魔物がダークミノタ(ミノタウルスの上位種)だというのだ。これは中ボス部屋にも出た事のない魔物であり本来ならもっと奥にいるだろう魔物だと予想できるのである。そのダークミノタが50匹編成で地上に向かっているのだった。

「くっそおお~~~!もっと早くわかっていたらケンジ殿にも依頼を出せたものを!」

 衛兵たちももうケンジしか頼ることが出来ないと悟っていたのだが運がいいのか運が悪いのかケンジはまた厄介事に巻き込まれる感じでダンジョン攻略に挑むことになるのである。

 一足早く王国に早馬を出た兵士は5人体制で出たのだった。その時隊長は一番若い兵士を一人選びテンペの町に向かわせていたのだった。そう!早馬の指示を受けた隊長は独断でテンペの町に住むケンジに連絡をし助けを求めたのである。

「あ、あれはまさか!」

 一番若い兵士は遠くから尋常でない速さで向かってくる馬車を発見したのだ。その馬車は鋼鉄製で漆黒の馬が引いていたのだった。

「止まれぇ~~~!止まってくれええ~~~~!」

 兵士はあらん限りの声を出してその馬車に近づいて行った。それを見た馭者をしていたプリムとギルは手綱を引きハヤテを止めたのだった。

「うわあああ~~~~!」
「きゃあああ!」
「うぐうううう!」

 急ブレーキをかけたため馬車のなかは騒然となりケンジはマイとキスをしたりシスティナとオリヴィアはケンジにまたがりラッキースケベという状況だった。マードックは縛られたままセイラと一緒に隅っこに追いやられ無事だったのはツバキだけであった。

「ギルゥ~~~~!もっとゆっくりとまれよ!」

「す、すいません前から兵士が突進してきて!」

「ハッ?兵士ってなんだよいったい?」

 すると外で兵士がギルに大声でケンジ殿はおられるか?と叫んでいた。ギルが主は中に乗っているけど何があったのですか?と聞いていた。

「失礼!」

 兵士は後方に周り馬車の天幕を開けるのだった。

「ケンジ殿がこちらに向かっていてよかった。我々は運がいい!」

「いったい何があったのですか?」

「実は2時間ほど前、超級ダンジョンでスタンビートが起こったのです!」

「はああ?」

「それで団長は我々の隊に王国に伝令を飛ばし急いでいたのですが我が隊長が独断でケンジ殿に助けを求めよと自分だけテンペの町に向かわせたしだいでありどうかケンジ殿助けてください!」

「まあ、今から超級ダンジョンに向かうつもりだったから!」

 それを聞きその兵士は涙を流し喜ぶのだった!

「ギル今のを聞いただろ?」

「はい!」
「ぶるるるる!」ハヤテもわかったらしく気合が入ったようだった。

 兵士はそのままテンペの町に向かい町の衛兵に報せてくれとケンジは指示をした、自分達はこのまま超級に向かうというのだった。そしてハヤテは今まで抑えた走りをしていたがケンジが全力で超級に向かってくれと言ったので全力で馬車を引いたのだった。

「みんなしゃべるなよ!」

 全員無言でうなずくのだった。ケンジが改造をした馬車はちょっとやそっとでは衝撃吸収するがハヤテが全力でひいては凄まじいスピードがでて馬車のなかは凄い振動で喋ると舌を噛むほどであった。

 ハヤテが全力で引いた馬車を見送った兵士は驚き固まるのだった。世の中の馬車はあんな速く走れないからだ。あんなスピードで走ったら分解してバラバラになるのである。そしてその速さは自分が馬に乗り早馬で走るよりずっと早くあっとゆう間に見えなくなってしまったんだ。

「ケンジ殿の馬車はいったいどうなっているのだ・・・」

 兵士はハッとして自分の役目であるテンペへの伝達を急ぐのだった。兵士は早馬を飛ばしながら心の中でケンジ殿が向かっていてくれて本当に良かったと思い口角を上げるのだった。

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