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第7章 超級ダンジョン攻略!

5話 みんなの意識と新しい魔道具

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 次の日からセバスたちはケンジに心配をかけないようにしようと自分達の仕事を頑張るのである。サーシャなんかもまだ働かなくともいいと言っているのにハヤテの世話でご飯を運んだりブラシでマッサージしたりしていた。

「ねえ、ハヤテぇ・・・気持ちいい?」

「ぶるるる・・・・」

 ハヤテは賢い魔物なのでブラシが届く様に四肢を折り曲げサーシャがブラッシングしやすくしてあげていたのだった。ブラッシングされているハヤテの姿は世の中で恐れられているSSランクの魔物とは思えない程サーシャを見つめる瞳が優しい。

「もうすぐしたらお兄ちゃんは超級ダンジョンに行くんだって。」

「ぶるるるる。」

「ハヤテも一緒に行くんでしょ?だったらお兄ちゃんを守ってちょうだいね。」

「ぶるるるる!」

 ハヤテはサーシャの言葉を理解している為そんなの当り前だと言わんがばかりに首を縦に振るのだった。それを見たサーシャは満面の笑みでハヤテの首筋に抱きつくのである。

 ハヤテはサーシャの事がお気に入りだった。いつも厩舎にご飯を運んできて昼間はこうしてブラッシングをかかさずしてくれるのである。
 そして運動不足にならないように少し邪魔だが手綱というものを付けられるが町を歩くときには必要なものらしいが散歩にも連れて行ってくれるのだ。サーシャはまだ少女だがハヤテが賢いので暴走することは絶対にないので安心なのだ。
 もしハヤテが暴走するようなことがあるとしたらハヤテより強力ななにかに怯える事なのだがSSランクの魔物であるハヤテが怯える者になるとなにがあるのか考えつかない感じである。それこそ齢を取った龍位しか考えつかないのだ。
 それゆえ町では午後3時ぐらいに散歩するサーシャが町の名物となっていたのだった。漆黒ででっかいハヤテを美少女のサーシャが一人で散歩する姿は何とも絵になるのである。
 町の吟遊詩人はそれを見て歌うほどなのである。町の風景を描いて生活をしてい画家もサーシャとハヤテの姿を描きたいと言ってくるほどであった。




 そんな感じで散歩から帰って来たハヤテは厩舎にはすぐには入らず中にはでのんびりしているのである。

「サーシャ、ハヤテおかえり。」

「おにいちゃんただいま。」
「ぶるるるる!」

「サーシャいつもハヤテの事ありがとな。」
「ぶるるる。」

「そんな・・・あたしはみんなみたいにお仕事ができないしハヤテと遊んでいるみたいなものだから・・・」

「そんな事ないぞ。サーシャは立派にみんなの役に立っているんだから胸を張れ。なあハヤテ。」

「ぶるるるるる!」ハヤテは首を上下に勢いよく振るのだった。

 サーシャはケンジに役に立っていると言われ顔を赤らめ照れているようだった。

「ところでお兄ちゃんはこんなところで何をしているの?」

「ああ、おれか?俺はこれを設置していたんだよ。」

 ケンジは井戸の近くに魔道具を設置していたのであった。サーシャはなにかわからなかったのである。井戸の底から伸びた筒から口のようなものがついているのである。

「これはなんですか?」

「サーシャ、あのバケツを下に置いてこの蛇口をひねって見な。」

 サーシャはケンジの言われた通り蛇口をひねるときれいな水が勢いよく出たのである。

「す、すご~~~~い!」

 ケンジが作ったのは異世界小説ではおなじみのポンプである。このガイアースでも平民は井戸で生活水として生活をしていて、町の人たちは井戸の水を毎日滑車を使って汲んでいるのである。
 それはものすごく重労働で小さい子には無理なのである。だからケンジはこの魔道具を作ったのである。これは井戸の中の水を利用したもので蛇口付近に神水魔石を組み込んであり、井戸の水を吸収し蛇口をひねると出る仕組みになっているのである。つまり神水魔石がポンプの役目を担っており蛇口をひねると魔石が吸収した水を排出するのである。
 それだけではなく蛇口にはツバキの糸で作った何重にも織り込んでフィルターも組み込んでいて本当にキラキラした水が溢れていたのだ。

 サーシャはこの発明に驚き自分でもこれなら水汲みのお手伝いが出来ると思い喜んで何回も蛇口をひねっていたのだった。それをケンジとハヤテはサーシャが楽しそうにしているのを見て癒されていたのだった。

 するとそこに今日一日の仕事を終えた面々が井戸にやってきたのだった。

「お?主殿こんなところでなにをやっておるんだ?」

 ダンギたちにサーシャが嬉しそうにケンジの作った魔道具を説明しだしたのだった。

「ダンギぃこれみてよ。お兄ちゃんが作ったのよ!」

「なんだこれは?」

「この蛇口をひねってみてよ。凄いことが起こるよ!」

 ダンギはサーシャのいうとおり蛇口をひねるとそこからきれいな水が溢れてきたのだった。

「コイツは凄い!こんなに楽に水が汲めるとは!」

「ほんとすごいでしょ!」

 サーシャは自分が作ったようなドヤ顔をしていたのだった。ダンギはサーシャの頭をポンポンと撫でていたのだった。

「ホントコイツは凄いのう!」
「シェムもそう思うでしょ?」
「ああ、これなら嬢ちゃんにも簡単に水が汲めるからのう。」

「これならさ、子供たちが水の事故に遭わずに済むと思って作ってみたんだよ。」

 ガイアースの世界では本当に子供には住みにくい世界で親の手伝いで水を汲みに行き井戸に落ちる事故で亡くなる子も少なくないのである。最初は元気で体力はあるが何回も滑車を引き上げると体力を奪われ水の重さに耐えられなくなり引き込まれてしまうのである。そのことも踏まえてケンジは空いた時間を使ってこの水道を作ったのである。

「主殿こいつも販売するのか?」

「そのつもりだがまずここで実証試験をしないといけないからな。みんなも使っていってほしい。」

 こんな便利な物みんなは実証なんているのかと思っていたがケンジは頑なにいると言っていたのだった。世の中に出す商品は実験を繰り返し使って問題が無ければ売ってもいいと言うのだ。
 この考えもまたガイアースには無いモノである。便利がよければお客は飛びつき売れるからいいじゃないかというのが一般的なものなのだ。それで壊れたり不具合が出てもこんだけ便利が良い物だから乱暴にあつかったんじゃないかと言われお客が泣き寝入りする事も少なくないのである。
 ケンジはそんな理不尽な事は極力減らしたいと考え実証実験はやる様にしていたのだった。

 そこに店舗の片づけがすんだ女性陣もまた井戸の方にやってきて一連の作業を見て驚くのだった。男性ならともかく女性が井戸から水を汲むのは大変だった為ケンジは感謝されるのだった。





 そんなこともしながら数日経ったある日やっとオリヴィアの装備が完成したのである。

「オリヴィア。ちょっとこっちに来てくれるか?」

「ご主人様どうかしましたか?」

「遅くなってごめんな。やっと完成したよ。」

「これは・・・・わたしのですか?」

「ああ!この装備はオリヴィア専用のドレスだよ。」

 そこには気品あふれる真っ黒な身体にフィットするようなデザインの装備とゆうよりドレスのような服があったのだ。服には刺繍もされていてたが派手ではなくオリヴィアに似合うドレスだった。




魔法のドレス    ミソロジー級
必要STR     25
防御        165
闇邪属性耐性    50%吸収反射
ダブルマジック   魔法の効果が50%の確率で1.5倍となる。
ホーチュン     幸運LUK値が+25
リフレクトマジック 魔法攻撃を65%の確率で跳ね返す。
イマジネーション  INTが+100される
耐久度       耐久値4500/総耐久値4500
相場価格      4500万ドゴン~
備考欄

 オリヴィア専用の服。アラクネの糸を使い作った服であり防御力は高い。
神闇邪魔石を使ってある為、闇邪魔法攻撃のダメージの50%を吸収し
HPを回復、残り50%を20%の確率で跳ね返すのである。
 そして魔法の威力は50%の確率で1.5倍となる為ヒーラーとして
文句ない回復量になるのである。極め付けがINT+100に
なるので純粋に20レベル分のステータスがありこれに伴い回復量が
増えるのである。
 そしてこの装備の凶悪なところはリフレクトマジックである。これは
魔法攻撃ならどんなものでも65%の確率で跳ね返してしまうのである。
この効果は絶大な物でありこの装備をしたオリヴィアにはケンジも苦戦を
するであろうとおもわれる。

魔法のマント
必要STR   25
防御      150
無属性耐性   50%吸収反射
スピード    移動速度が2倍
ホーチュン   幸運LUK値が+25
HPブレス   HPが+1000
MPブレス   MPが+1000
耐久度     耐久値4400/総耐久値4400
相場価格    4400万ドゴン~
備考欄
 オリヴィア専用のマント。マントの首の紐部分に神無魔石を
埋め込むことで無属性のダメージを50%吸収しHPを回復し残り50%の
ダメージを10%の確率で反射。(無属性の魔法にダメージ魔法は少ない)
また、移動速度が2倍LUK値が+25HP・MPが+1000される。
そして魔法のドレス同様アラクネの糸で作られている為、金属の鎧より
防御力がある逸品である。
 オリヴィアの服は胸元と背中の開いた服の為、背中の防御を守る為
マントとセットにした装備である。


 これによりマイマール、ギル、システィナ、プリム、マードック、オリヴィア、セイラ全ての装備がケンジの手によって製作が終わったのである。
 この後、装備をしたマイたちは3次職になるとイズモ大陸一の実力を持ったパーティーとなり敵がいなくなることになるのだ。
 それもそのはずでケンジ達にはまだわからないが王国、帝国、真光皇国、獣神大国、エルフ国、ダークエルフ国、機械大国(ドワーフの国)、魔族魔大国の連合兵団と戦う事になっても負けることは無いのである。

 これによりケンジ達はいつでも超級ダンジョンに臨める準備が整うのである。

 マイたちにはこれから一週間後ダンジョンに臨むため身体を十分に休ませることにしたのだった。ただし身体がなまってもいけない為軽く体を動かす程度にとどめゆっくりしたのだった。


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