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第6章 ケンジの新しい生産力!
54話 ギルドの意地⑤
しおりを挟む一方その時ギルドでは変装した職員がギルドマスターの部屋に入り今日のケンジの店の報告をしていたのだった。
「ギルドマスター、今日ケンジの店の冷蔵庫売れ残った模様です。」
「あはははは!上手くいったようね。これでこちらの保管庫もまた売り上げが伸びるはずよ。」
ギルドマスターは高らかな笑い声で気分がよかったのだ。いままで歴代のギルドマスターを含めケンジには頭を悩まされていて一矢報いた感じでスカッとしていたのだった。
「ミルファー本当にこんなことして大丈夫なの?」
「ミルフィー何言っているのよ。商売は売れた物勝よ!」
「でも、ギルドが生産者の発明した商品の粗を探して売り上げを落とすなんて何の得があるの?」
「あいつの商品が売れなくなることでギルドの発明した保管庫が売れるからいいじゃない!」
「でも今まで商売の本質は古い物は淘汰され新しく発明されてもっと便利で使いやすい物を推進してきたじゃない。そうやって切磋琢磨される商品が生き残るものじゃないの?」
「なによ!じゃミルフィーはギルドの商品が売れなくなくなってもいいの?」
「そんな事言ってないじゃない!あたしもギルドの商品が売れるほうがいいとおもうよ。でもこんなことしても!」
「あんたのその変なとこで正義感のある性格は好きになれないわ!それにわたしは噂を流しただけよ。それで客がどう判断するかは客の自由じゃない!」
「お姉ちゃん!こんなことしても誰も得にならないわよ!絶対後に後悔することになる。いえ・・・・ひょっとしたら・・・」
「ひょっとしたらなによ!」
「もういいよ!お姉ちゃんなんか知らないんだから!」
ミルファーとミルフィーの性格は双子だけあって良く似ていたが正義感のあるミルフィーには姉のこうゆう何でも強引に進める事だけは相いれることができなかったのだ。だがミルフィーにとってこの選択は間違っていなかったことを後で思い知ることになるのだった。
そしてミルフィーはギルドマスターの部屋を出て行ってしまったのである。
ミルファーは一人自分の部屋で自問自答していたのだった。
たしかにお姉ちゃんのやっていることはギルドの売り上げを上げることになるし、他人を蹴落とすことはいくらでもある・・・
だけど、その相手はあのケンジだ。このままいくとまたギルドいやお姉ちゃんは破滅してもおかしくない・・・普通ならあたしもこのまま放っておくのだが多分このままじゃ自分も危なくなるのは容易に想像できる。
ミルフィーはどうしたらケンジと自分達ギルドがうまくいく事を考えはじめるのだった。でもどうやって考えてもギルドが助かるには姉を見捨てるしかギルドが助かる道が見当たらないのである。
多分ケンジは冷蔵庫を諦めることはしないはず。だとしたらあたし達には想像できないような新商品を出してくるはずである。そうなるとギルドの保管庫ではもう太刀打ちできない商品が出来上がるのである。そうなった場合便器の時と一緒で次の商品につながる商品が開発される恐れがあるのである。
そうなるとその関連商品でギルドの商品が又売れなくなり、そうなった時ケンジはもうギルドには遠慮なしに攻めてきてもおかしくないのである。
そしてその責任を取らされるのはあたし達ギルドマスターになるのは必然の事なのである。
そのころケンジはミルフィーの想像した通り冷蔵庫の開発を諦めておらずまったく違うシステムで何とかならないかと考えていたのだった。
「主殿・・・うまくいきそうか?」
「まあすぐには無理かなぁ・・・」
「そっかあ・・・神鋼魔石の商品だけでも凄いものなのにそれ以上のものとなると上手くいかないのはしょうがないと言えばしょうがないか・・・」
ケンジは神鋼魔石を見て悩んでいたのだった。そんな中でもケンジはゴッドオーダーを続けいろんなアイテムを出し続けていたのだった。そして遂に鍛冶のパワースクロール200.00(GOD)を引き当てたのだった。
「ダンギ!見てくれ鍛冶のゴッドオーダーの受注書でヒイロカネ製のロングソードが出たんでやってみたら鍛冶のパワースクロールが出たんだよ!」
「はぁ~~~?主殿はそんな貴重な鉱石をゴッドオーダーに使ったのか?」
ダンギからすればロングソード1本作るのにヒイロカネのインゴットを5本使う事の方がびっくりしていたようだった。ヒイロカネは錬金術師が苦労して錬成し生み出すしかないと言われているような世の中では超レア鉱物なのである。
その鉱物は町の結界に必要な素材で1本5000万ドゴンはくだらないものでそれを5本も使ってロングソードは製作されるのである。そしてその使い道はギャンブル性の高いゴッドオーダーの受注に使ってしまったのである。
受注書という事はヒイロカネ製のロングソード10本納品という内容だったのである。
つまりケンジはヒイロカネのインゴットを50本使ってゴッドオーダーをしたのである。これは町の結界の維持に使われるインゴット50回分に相当し50か月分になるのである。
「だが、そのおかげで鍛冶がGODにまで引き上げれるようになるぞ。」
「なんじゃと、主はとうとう鍛冶のスキルが200.00まで引き上げられるのか?」
シェムもその会話に驚き入ってくるのだった。だがダンギはインゴットを50本も使う事の方が重要だったみたいで渋い顔をしていたのだった。
ケンジはこの鍛冶スキルのおかげで神鋼魔石を加工できるだけでなく鍛冶スキルを上げることで色んなことに応用できるようになるのである。
つまり今までは神鋼魔鉱石をインゴットの状態にする神鋼魔石にして活用してきたが、今度はインゴットの状態の神鋼魔石を武器や防具、そして魔道具に活用できるのである。ただしそれが出来るようになるのはケンジの鍛冶スキルが200.00に到達してからではあるが、これによりギルドの商品は最悪の結末になり、ギルドマスターはその責任を取らされることになる事になる事は今は誰も知らないのだった。
ケンジはダンギたち鍛冶工房で冷蔵庫の生産を20%にまで落とさせた。そんなにいっぱい作っても売れないからだ。ギルドが流した噂のおかげで冷蔵庫を大量に作っても売れないのである。
特に業務用の冷蔵庫は自分達から製作して欲しいとお願いしてきたのにお客様からあの冷蔵庫を使っていないだろうなと苦情が出るほどで店のオーナーはケンジの冷蔵庫を使いたくとも使えない状態だったのである。
ケンジと顔見知りのオーナーたちは自分達からお願いしたのに使う事が出来ないと謝罪してくれたが、付き合いの少ないオーナーたちは返品をしてくれと苦情を言ってくるのだった。ケンジは冷蔵庫の神鋼魔石は買取したものではないと説明したのだがわかってくれず返品に応じるしかなかったのである。
その間ギルドの保管庫は売り上げが伸びる事はしなかったが普通に保管庫が壊れた人達が買い替える為に購入された者が売り上げとして計上されていたのだった。
その間ケンジは裁縫のゴッドオーダーの受注書を出しマジカルツールを出したり、鍛冶のスキルを上げたりと生産系のスキルを中心に伸ばして行ったのだった。
そしてついに10か月後ケンジの鍛冶スキルは200.00となり鍛冶の称号がGODとなったのである。
名前 ケンジ=ヤマミチ(18歳)
種族 ハイヒューマン レベル510
職業 LD (レジェンダリー) 大魔導士 レベル500
GOD(ゴッド) 採掘師 レベル60
GOD(ゴッド) 鍛冶師 レベル45
GM (グランドマスター)+ 裁縫師 レベル23
GM (グランドマスター) テイマー レベル15
ステータス
HP 7000
MP 10700
STR 1250
VIT 1208
INT 2550
MID 1954
DEX 1408
AGI 967
LUK 75(110)
パッシブスキル
魔法*120.00 全属性適正
瞑想 100.00
集中 100.00
鑑定 100.00
耐性 100.00
書写 100.00
知識 100.00
詠唱 100.00
採掘 200.00(上限200.00)
鍛冶 200.00(上限200.00) new
裁縫 115.46(上限120.00)
調教 100.00
動物学100.00
獣医学100.00
加護
クローティアの寵愛
異世界言語・世界地図・インベントリ・ベール・成長
これによりケンジの頭の中に神鋼魔石に本当の使い方が頭の中に流れ込んできたのだった。
応援ありがとうございます!
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