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第6章 ケンジの新しい生産力!
37話 ガーライの町へ②
しおりを挟むケンジ達一行は町の中への許可はもらえたのだが団長からこの町に来た目的とかを聞かれるのだった。ケンジは団長に包み隠さず目的を話すのである。ここで隠し事をした場合、嘘がばれる事になると町に入れてもらえない事になるからだ。
「ケンジ殿申し訳ないがあんなに強力な魔物を従えているあなたをすぐには町に入れることは無理なのだ。わかってくれ・・・」
「いえ俺もあなたの立場なら同じことをすると思うし気にしていないですよ。」
「そういってもらえると助かるよ。ありがとう!で、いくつか質問させてもらってもいいか?」
「どうぞ。」
「わかっていると思うが嘘やはぐらかしがあるとこの部屋には防犯システムが作動することになるから嘘は言わないでほしい。」
ケンジは黙って頷くのだった。
「この町へ来た目的は?」
「闇ギルドをつぶしにきた。」
「え?ど・・・どういうことだ?」
団長は質問の受け答えがどもってしまい、一緒にいた部下数名は空いた口が塞がらないようだ。
「どういう事も何もそれしか答えられないですよ。」
「り、理由は何故だ?と言うよりそんな事が可能だと思っているのか?」
ケンジは3日前の事を団長に話し、アサシンを撃退することに成功!その際鑑定したらこの町のアサシンだと言うことがわかりこれから闇ギルドから狙われることになった為手っ取り早くこっちから出向いたことを説明したのである。
ケンジの説明でテンペの町でアサシンが逮捕したと報告が上がっていたのを思い出した団長はケンジの言っていることは本当だと思っていた。だが、本当につぶす事が出来るかと言ったら皆無に等しいのである。
「なぜそのアサシンがこの町の闇ギルドだと?」
「鑑定したらそのように出ていたからだ。」
またしても部屋のシステムが働かない。ケンジが言っているのは本当の事であると団長は思った。
「鑑定のスキルでそんな事がわかるなんて聞いたことないが本当なのか?」
「信じてもらえないのですか?それじゃ団長さんで試してみましょうか?」
「え?」
団長は自分の個人情報が見られると思い困惑したがケンジに一応当たり障りのないとこだけ見てほしいとお願いするのであった。
ケンジはそんな団長を見てお茶目な人だと思いプッと吹き出しそうになった。ケンジは団長に確認を取り鑑定をして名前・年齢・出身地・レベルステータス値等次々に耳打ちしたのだった。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待てもうやめてくれ!」
「わかってもらえました?」
「ああ・・・ケンジ殿の鑑定は特別なものと理解した。」
「「「団長!本当に合っていたのですか?」」」
「ああ・・・この間あがったばかりのスキルの値まであっていたよ・・・」
この事によりアサシンがこの町の闇ギルドの者だと団長は確信したのだった。
「で、どのように闇ギルドを?言っちゃ悪いが俺達でも闇ギルドの所在はわからないんだぞ。」
「それなら大丈夫です。この間襲ってきた連中で逃がしてしまった数名を泳がしています。そいつらをたどれば難なく捕まえれると思います。」
「はあぁ・・・・」
団長と兵士たちは変な声を出すしかなかったのである。団長はそんな事が可能なのか?疑問に思ったのだが部屋のシステムも働かないという事はケンジが嘘を言っている訳でもないと思うしかなかったのである。
「団長さんたちも闇ギルドがなくなった方が都合がよくありませんか?」
「それはなくなった方がいいと思うが実際むりだと・・・」
「じゃあ、俺達の活動を容認してもらえませんか?そっちのほうがやりやすいですしね。何かの犯罪の証拠が出た場合団長さんに譲りますよ。」
団長は目をつむり考えたのだった。仮にケンジが失敗したとして町にはなんの問題はないし兵士が犠牲になる訳でもない、しかしケンジが成功した場合この町から犯罪集団はいなくなり自分の功績になると思ったのだ。
「そうゆう事なら認めよう!我々もケンジ殿の成功に期待しているぞ。」
団長からそう言われてケンジはやっと町の中に入ることが出来たのだった。ケンジはこの町で防犯がしっかりした宿屋を見つけることにした。
いつアサシンから狙われるとも限らないからだ。宿屋の防犯ぐらいじゃアサシンにとって訳の無いことだが少しでも安全になることの方が重要なのである。
「いらっしゃ・・・・い~~~~!」
宿屋の受付嬢はツバキの姿を見て気絶してしまった。ケンジとマイはあわてて受付嬢を介抱し目覚めさせたのだった。
その間にケンジはツバキに少しの間だけでいいから人化する様に頼むのだった。目を覚ました受付嬢は夢だと思ったのかいきなり気絶した事をケンジに謝罪したのだった。
「いや、謝らなくていいよ。ツバキは魔物なんだが今は人化してるが、大人しく賢い魔物だからびっくりしないでくれ。」
「へっ?」
受付嬢はツバキの首に従魔の証があるのを確認する。
「じゃあ、さっき見た蜘蛛の魔物は・・・」
「ああ。ツバキだよ。今はちょっと人化してもらっているが元に戻ってもらうけど大丈夫だから。」
それを聞いてツバキは元の姿に戻るのだった。受付嬢は恐る恐るツバキに近づき何も問題ないと気づくのだった。そしていきなり気絶した事をツバキに謝罪するのだった。
「こんな魔物を従魔にできるお客様が来たの初めてです。」
「それとスマンが馬車とその引いている馬もいるんだが宿屋の厩舎も貸してもらえるか?」
「それじゃその馬も裏の方に回っていただけますか?」
「それでなんだが馬の方も魔物なんだがこいつも大人しい魔物なんでよろしくたのむ。」
受付嬢はツバキも大人しい魔物だったため快く厩舎を貸してくれるのだった。
「えーっとそれで部屋の方は・・・一人部屋を2つでよろしいですか?」
ギル達を見て受付嬢は確認するのだった。ケンジはその対応も懐かしいと思いながら否定をするのだった。
「いや・・・ギル達も俺と一緒の部屋に止めるから大部屋でよろしく頼む。」
「マイも一緒の部屋でいいよな?」
「あたりまえじゃない。」
「じゃあ、8人ですが10人部屋になりますがよろしいですか?」
「ああ。それで頼むよ。ツバキも部屋の方に連れて行くけどいいよね?」
「ハイ大丈夫ですよ。」
ツバキはニッコリ笑い受付嬢にお礼を言ってケンジと一緒に部屋の方にいくのだった。
部屋に入ってみんなくつろぎお風呂に入りたいが風呂は宿屋には無くケンジがクリーンの魔法で綺麗にしたのだった。そしてケンジはみんなにこれからの事を話し始めたのだった。
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