異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

文字の大きさ
上 下
200 / 619
第6章 ケンジの新しい生産力!

23話 新たな仲間②

しおりを挟む

 ケンジ達は超級ダンジョンにやってくるのだった。するともう恒例行事のようにダンジョンの守衛している団長が自ら出迎えてくれて歓迎してくれるのであった。

「ケンジ殿いつもありがとな!おかげであの時依頼我々でも5階層ぐらいまでは潜れるようになったよ。」

「そうなんですか?でも気をつけてくださいね。」

「ああ、気を抜いたパーティーが一組戻らなくてね・・・実力者ぞろいだったんだが調子に乗ったみたいで奥まで行った者たちが戻らなかった・・・」

「そ、そうなんですか・・・」

「ケンジ殿も本当に気をつけてくれよ。」

「はい、ありがとうございます!」

「で、今日はどのくらいまで潜るつもりなのだ?」

 ケンジは今回も10階層まで潜ると伝えるが中ボスは攻略しないと伝えダンジョンへ入ったのだった。順調にケンジ達はダンジョンの奥へと進んでいき5階層に到達したのだった。6階層へと続く階段は森を抜けて行くのだが、いきなり後方からケンジ達は襲われるのだった。

「き、きゃあぁぁぁ~~~~~~~!」

 いきなり絹を裂くような叫び声をセイラが出しそのまま上空へとひっぱりあげられてしまったのだ。

「セ、セイラ!」

 上空を見ると木と木の間に大きな蜘蛛の魔物がセイラを粘着糸で、グルグル巻きにして引っ張り上げていたのだった。その姿は上半身は見た事もないような美女で下半身は蜘蛛の魔物であった。そうなのだケンジがテイムしたかった蜘蛛系の魔物である。

 システィナにはもし蜘蛛系やワーム系の魔物が現れたなら沈静化を掛けてくれと事前に打ち合わせをしていた為、システィナもその姿を確認したと同時にこの蜘蛛の魔物に沈静化を掛けるのだった。

 森の中に響くハープの音色が妙に心地よく魔物はすぐに鎮静化するのだった。木の上に巣を作り巣の真ん中で沈静化してしまった魔物をテイムするには近くまで行かなければテイム出来ないのでケンジは自分自身に【レビテート】を掛け上空に浮き上がるのだった。

 ケンジは浮き上がりこの魔物の腕に触りテイムを実行するのだった。さすがに魔物でも超級ダンジョンに生息する魔物の為テイムがなかなか成功しないのである。
 そしてその間ずっとシスティナはハープを奏で沈静化をずっと使っていたのだ。そしてテイムが失敗しまた魔物に話しかけの繰り返しをして10回目のテイムでやっと魔物はテイムできたのだった。

 テイムが成功したらすぐにセイラを粘着糸から解放してくれとケンジは命令するとなんとこの蜘蛛の魔物は人の言葉を理解ししゃべるのだった。

「ご・・・主人・・・様・・・これ・・・からヨロシ・・・ク・・・」

 この蜘蛛の魔物は有名なアラクネだった。Sランクとも言われる魔物で森の暗殺者と異名をとるような魔物であるのだ。アラクネはセイラにごめんと謝罪し丁重に地面に置き粘着糸を綺麗にはがしてくれたのだった。

「け、けんちゃん!これってアラクネだよ!こんな魔物テイムできるなんて凄い事だよ!」

「ああ・・・・そ、それはいいんだが・・・・オリヴィア服を持っていないか?アラクネの上半身に着せてやってくれ!目のやり場に困る!」

オリヴィアは自分の替えの服をアラクネに着せようとしたのだった。

「ご主人様・・・これってなんでしょうか?」

「服だよ。頼むからそれを着てくれ。」

 オリヴィアはアラクネに服の着かたを教えてあげるのだった。

「胸がくるしい・・・こんなの着なくても大丈夫・・・着たくない・・・」

 オリヴィアの服でさえバストのサイズが小さくてアラクネは着るのを嫌がるのだった。

「アラクネいいから着るんだ。もし着れないと言うならここでお別れだがいいか?」

「なぜ?!ご主人様はわたしの事が嫌いになったのか?」

「お前をいきなりテイムしたのは謝るがこれから一緒に来るんだろ?」

「一緒についていきたい!」

「だったら人間界では服を着ないと外を歩けないんだ。だからそれを着てくれたのむよ。」

「でもこれを着ると胸が苦しい・・・」

 横を見るとオリヴィアは自分のバストのサイズに自信があったのにアラクネが苦しい苦しいと言うので落ち込んで膝からガクッとしていたのだった。それを見たシスティナは自分の胸にコンプレックスを持っていた為オリヴィアがバストの事で落ち込んでいたのでなぜかスッとした気持ちになりオリヴィアの背中をさすりながらニヤニヤしていたのだった。

「ご主人様はわたしの胸が隠れればついて行ってもいいと言っているのか?」

「ああ、そうだ!」

 するとアラクネはオリヴィアの服を見て自分のお尻の部分から糸を自分に捲きつけていきオリヴィアと同じデザインの服を難なく自分で作ってしまったのだ。

「ご主人様。これなら大丈夫か?」

 アラクネの服は自分のサイズにピッタリで気品あふれる服を物の数分で作ってしまったのだった。

「アラクネ!お前凄いな!」

 マードックがアラクネの肩を叩き褒め称えるのだった。

「ああ、それなら大丈夫だよ。ほらオリヴィアもいつまでも落ち込んでないでいくぞ。」






 この後の進行は本当に楽になったのだった。アラクネが自分が先頭に立つと言いだしたのだった。それによってSランクの魔物であるアラクネに敵はいないようで魔物が現れると同時に粘着糸でぐるぐる巻きにされ猛毒をぶすりと刺され絶命されるのだった。

「ケンちゃん・・・あれってどうなの?」

「ああ・・・・すごいよな・・・・」

「あたし達何もしなくてもどんどん進んでいくよ。」

「主・・・これって俺達いらなくねえか?」

「まあ、いまのところはいらないなあ・・・」

 アラクネのおかげで何の苦労もせず10階層まで着いてしまうのだった。

「ご主人様・・・ここまできてどうするんだ?」

「ああ、ここで3週間ほど滞在して鉱石を掘るんだよ。」

「そんな石掘って何にするんだ?えさか?その石はまずくて私は食わないぞ。」

「なんで、鉱石を食べなきゃならんのだ!」

 アラクネはケンジには想像できないようなことを言いみんなに笑われていたのだった。

「ご飯ならちゃんとした肉を用意してやるから安心しろ。それより俺が採掘している間は無防備になるから周りを警戒してくれよ。」

「わかった・・・」

「じゃあ、アラクネ周りを頼んだぞ。」

「ご主人様お願いがある。アラクネと呼ばず名前を付けてくれ!」

「え?アラクネじゃないのか?」

「ご主人様・・・貴方は知り合いを呼ぶとき『人間。』とはよばない・・・違うか?」

「あ・・・たしかに・・・アラクネって種族名だもんね。ケンちゃん良い名前をつけてあげてよ。」

「じゃあ白椿と書いて(つばき)ってどうだ?」

「ツバキってなんだ?」

「花の名前だよ。白色の椿の花言葉というのがあってな(完璧な美しさ)(申し分のない魅力)(至上の愛らしさ)という意味がある。ツバキは見た目が綺麗だからどうだ?」

「ツバキ・・・ツバキ!うん気に入った!ありがとうご主人様。」

 その瞬間ツバキがパアアアと光り輝くのだった。光が治まると3m以上あったツバキが半分くらいの大きさになってしまったのだった。上半身の人間の部分は変わっていないが下半身の蜘蛛の部分がコンパクトになったのだ。

「ご主人様ありがとうございます!私はネームドモンスターとなりアラクネの異種となったみたいです。」

 アラクネはダークアラクネという見た事も聞いたこともない上位異種となり言葉使いもより丁寧に流暢にしゃべりだしたのだった。

「なあ、ツバキ少しステータスをみてもいいか?」

「ステータスとは何でしょうか?」

「まあ、言ってみればお前の強さを確認してみたいんだが。」

「ご主人様なら何をやってもいいです。信用していますから。」

「そっかあ!ありがとな。」

名前  ツバキ(3歳)
種族  ダークアラクネ族 レベル114
    ケンジの従属

ステータス
HP    4560
MP    4560
STR   1140
VIT   1140
INT   1140
MID   1140
DEX   1140
AGI   1140
LUK     85

パッシブスキル
魔法 闇邪  100.00
知識     100.00
格闘術    100.00
戦術     100.00
解剖学    100.00
野営     100.00
毒      100.00
耐性     100.00
  
アクティブスキル
猛毒攻撃
粘着糸
人化
キャンセル      かけた相手のバフを消滅
ブレイク       かけた相手のステータス値を20分間30%減少
ドレイン       かけた相手のHPの20%を吸収そして自分を回復
デビルズハンド    魔法の手が相手に襲い掛かり引きちぎる
デビルフィア     自分のまわり半径2mの敵対対象に恐怖を植えつけ退散させる。
           術者の半分のレベルの者はショック死。
デビルズムーブメント かけた相手の移動速度を25%にする。

 ケンジはツバキのステータスを見て驚くのだった。まだ生まれて3年しかたっていなくてレベルが100を超えていてスキルは全てグランドマスターであるのだ。それと魔物はレベルが上がると必ずMAX値でステータスが上がるらしく、その値は人類の倍の値であがり、レベルに対してステータス値は最大量まで上がっていたのだった。
 そのうえ魔法はスキルで使うらしくスペルブックも秘薬も必要ないらしい。ゆえに詠唱時間が無いのである。

 ケンジは魔物が人類より強い理由がわかるのだった。生まれてすぐあんなにレベルがありステータスの上がり方が段違いなのである。

 ケンジはそのように理解しツバキを褒めるのだった。ツバキはケンジに褒められたことが嬉しかったのかこの後も率先して魔物が近づいて来たら無双していたのだった。

「ケンちゃん・・・あたし達むっちゃ暇なんだけど・・・」

 ツバキがあまりに優秀で野営もお手の物で寝だめが出来るようで後1か月ぐらい眠らなくてもいいそうだ。ケンジにテイムされるまでは食事と睡眠時間が一番危険な時間だったので、睡眠は1か月に一回1時間で十分らしいのである。そのあとの時間は魔物を狩り食事の時間にあてていたらしく上空に糸を張りその下を通る魔物をエサにしていたそうだ。

 そうゆうこともありマイたちは野営もしなくても心配はいらなくなりご飯の準備だけをしたらよくなって超級ダンジョンにハイキングしに来た状態になっていたのだった。

「ツバキ!そんなに張り切らなくていいぞ。マイたちにも仕事を与えてやってくれ。」

 そのセリフを聞きツバキは自分の主の為と思っていたのに暗く沈んでしまうのである。

「素敵な名前をくれたご主人様の役に立ちたい・・・」

「ああ!ツバキの想いはありがたいがこれからはみんなで楽しく生活していくんだぞ。今までは一人だったかもしれんがマイたちもみんなお前が好きで協力したいって言っているんだ。」

「マイもオリヴィアもみんな私の事が好き?一緒にいたいと思っているの?」

「当たり前でしょ!これからずっと一緒よ。」

「オリヴィア本当ですか?」

「当たり前でしょ!」

 オリヴィアがそういった瞬間ツバキは電光石火のごとくオリヴィアに抱きつき口にキスをしたのだった。オリヴィアは一瞬何が起きたのかわからないでいてそのままの状態で固まっていたのだった。

「ちょっと!いきなり何をするのよ!」

 オリヴィアはツバキから離れて口を拭ったのだった。

「え?なにって・・・好きと言ったら口にキスをする。違うのですか?」

「わたしにそんな趣味はない!私の身体はご主人様だけのものなの!」

「んん・・・・人間はよくわからないですね・・・」

「ツバキ・・・少しづつ人間社会の事覚えて行こうな・・・」

 ケンジは大変な事になったと少し頭を抱えながら採掘を開始したのだった。



しおりを挟む
感想 223

あなたにおすすめの小説

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。 しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた! 今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。 そうしていると……? ※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依
ファンタジー
 主人公クロスは、マスターで聞いた事のない職業だが、Eランクという最低ランクの職業を得た。 そして、差別を受けた田舎を飛び出し、冒険者ギルドに所属しポーターとして生活をしていたが、 同じパーティーメンバーからも疎まれている状況で話は始まる。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

処理中です...