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第6章 ケンジの新しい生産力!

21話 新たな目標

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 セバスたち男性は悩んでしまってケンジが何が言いたいのか自分達がどのような行動をしたら良かったのか本当にわからなくなっていたのだった。

「なあ、ギル・・・俺はちょっとわからないんだがさっきダンギが言ってただろ?」

「ん?何のことだ?」

「さっきさ・・・女性たちに口を出す事が正解だって。」

「ああ言ってたな・・・」

「ダンギ!さっき言ってたのはどうゆう事だ?」

「いやな・・・女性たちが得した人物を責め立てただろ?あれに関して普通は俺達は本来なら黙って見ているほかないよな・・・」

「ああ・・・そうだな・・・」

「だが主殿はそういった奴隷の常識を辞めろと言っているんじゃないんだろうか?たしかに主に対しては奴隷のように振る舞わないといけないとは思うが、ああいった奴隷同士で責めあっていたのなら止めるべきなんだと主は言いたいのかと思ったんだ。」

「何でそう思ったんだ?」

「セバスもわかっているんじゃないのか?主は理不尽な権力や暴力が嫌いっていつも言っているだろ?セバスはあの行為を見てどうおもったんだ?」

「ああ・・・やっぱ気持ちのいいもんじゃなかったと思うよ。」

「主はそう思ったなら何故動かないと言いたいんじゃないだろうか?まあ、俺も奴隷の感覚があってうごかなかったんだがな・・・」

 ダンギは自分で言っていて申し訳なくて下を向いてしまうのだった。

「じゃあ、主はそんなことになった仲間は奴隷としての暗黙の了解は気にせず止めろと言いたいんだな?」

「ああ、たぶんそうだと思う。それを見て見ぬふりをしたから俺達男性陣もこうやって注意を受けたんだと思う。」

「なるほどなあ・・・主の考えることは本当に難しな・・・」

 セバスたちはそろってケンジの所に行き大広間にきてもらい、自分達のまとめた意見を言い、ケンジの想いに謝罪するのだった。

 ケンジはそのことを黙って聞いていたがいつもの笑顔に戻り謝罪を受け入れたのだった。

「やっとそのことに気づいてくれて本当に良かったよ。」

「本当にすいませんでした。」

 マイも一緒にそのことを聞いていて納得していたのだった。

 そして明日からまた通常の日常を始めるとケンジは指示を出しセバスたちは笑顔になるのだった。ケンジはシスティナに明日からまた町の外にテイマーのスキルを上げるから手伝ってくれと言ったのだった。

「はい!よろこんで!」

 ケンジはどっかの居酒屋を思い出し笑顔になって笑うのだった。

「なぜ笑うのですか?」

「いやなんでもないよ。ちょっと思い出し笑いをしただけだ。」

 



 次の日三日ぶりに開店したら神鋼魔石を切らしたお客さんで店は大混乱になったのだった。

「ケン坊やっと店が開いて助かったぜ!」

「ちょっとバタバタして三日休ませてもらいました。ご迷惑かけてすいませんでした。」

 八百屋の親父さんや魚屋の女将さんがケンジに苦情を申し立てたのだった。まあ、苦情というか愚痴のようなものだったが店が休んだせいで便器の神鋼魔石をきらした住人が困っていたのだった。

 ケンジは午前中お客さんの愚痴を聞き町の人たちの相手をしてテイマースキルを上げに行くことが出来なかったのだった。まあそれも昼には収まり午後から町の外にケンジは出ることが出来るのだった。

「ご主人様・・・・凄いお客様でしたね・・・開店当時を思い出しましたよ。」

「そうだな・・・でもこの便器はもう町に浸透してなくてはならないものになっていることが証明されたようなものだな。」

「ええ、そうですね。たった3日お店を閉めただけなのにあんなにお客様で溢れるとは思わなかったです。」

「まあ、今日はもうあんなことにはならないから午後も頼むぞ。」

「え?ご主人様は?」

「ああ、俺はシスティナと当初の目的通り町の外に行ってくるよ。」

「そうですか。お気をつけて行ってらっしゃいませ。」

 ケンジはそのように言いシスティナを呼び町の外に向かうのだった。




「ご主人様・・・今日はどの動物をテイムしていくのですか?」

「今日はボアやディアなんかやっていけたらいいと思っているよ。システィナも音楽のパワースクロールを入れたんだろ?」

「ダンジョンで出た音楽120.00のやつですよね。速攻で使いましたよ。今はグランドマスターですが頑張ってレジェンダリーにしますよ。」

「うんうん。がんばってくれよ。システィナが3次職になったらこの間のビホルダーも手も足も出来ない位強固なタンカーになれると思うぞ。」

「それは楽しみです。あの魔物は本当に強力だったですものね。」

「だけどあれは超級ダンジョンでも下級の魔物なんだから驚きだよな・・・」

「たしかに・・・あれはまだ10階層だったんですものね。」

「俺ももっと強くならないとな・・・」

「ご主人様って戦闘面でまだ強くなれるのですか?」

「ああ!4次職を目指そうと思っているんだ。まあそう簡単に離れないんだけどな。」

「4次職?!」

「3次職ってどのようにしてなるか覚えているか?」

「はい・・・職業レベルが80に達していて主要スキルの1つが120.00になったらなれるんでしたっけ?」

「ああ、そうだ!」

「4次職ってそれより大変なんですか?」

「ああ・・・4次職になるには職業レベルが160になり、まあこれはクリアしているから問題はないが、次が問題なんだよな・・・」

「確かにご主人様はレベル500ですもんね。それで問題って何ですか?」

「ああ・・・魔法使いの主要スキルって魔法・詠唱・書写・知識・瞑想ってあるだろ・・・」

「え?まさか・・・」

「そのまさかでこの5個のスキルをレジェンダリーにしないといけないんだよ。」

 システィナはケンジの説明に絶句しその場に呆けてしまったのだった。

「だけど4次職になったらとんでもないことになるんだぞ。」

「でしょうねえ・・・」

 システィナは呆れてしまってそう答えるしかなかったのである。

「まあ、気長に育てることにするよ。」

「ご主人様はエルフのあたしより時間の感覚がへんですよね・・・」

「ん?どうゆうことだ?」

 システィナの説明によるとエルフは長生きである為、ヒューマン族とは時間の感覚が違ってのんびり生きていると言うか出来なければいつか出来るかもしれないし出来たらいいかという感覚が普通なのであり、ヒューマン族は平均60年ぐらいしか生きない為エルフからしてみるとセカセカして忙しそうに見えるのである。

 つまり地球でいったら関西人のように見えるのである。そのエルフ族のシスティナでさえ4次職の条件を聞いたらエルフの寿命を使ってもまずなることはできないというのが感想なのにケンジは気長に育てると言い放ったのである。

「えーっとですね・・・エルフの平均寿命を考えてもまず普通は4次職にはなれないんですよ。」

「そうなのか?!」

「まずパワースクロールを揃えるのに何十年かかる事か・・・まあ、普通はパワースクロールを5個集めるだけでヒューマン族には無理です。それでスキルは数値が上がるにつれて上がりにくい特性を持っていますから5個すべてを120.00にするのにどれほどの時間を要するのか・・・」

「でも、俺にはレアスキルの成長があるんだぞ。普通とは違うと思うけどなあ・・・」

「それにしてでもですよ・・・普通は無理ですよ。ユリアのようにハイエルフなら不老不死と言われてたらいつかは成れると思いますけどね。」

「そういうもんか?」

「そうゆうものです!」

 そんな事を言いながらケンジはテイマースキル、システィナは音楽のスキルを上げていくのだった。


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