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第5章 遂に始動!
4話 ケンジのお店!④
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ギルド職員が帰った客室ではセバスとユエティーは無言で固まっていたのであった。
「二人ともどうした・・・大丈夫か?」
「あの・・・ご主人様?なぜ・・・」
「2週間前俺が言った通りになったかか?」
ケンジはニヤリと笑った。
「ええ・・・そうです!なぜご主人様はそんなに先手先手で相手の行動が読めるのですか?」
「そんなの簡単な事だよ。ギルドがどのように自分勝手な考え方をしているか自分に照らし合わせるんだよ。」
「「・・・・」」「えーっとどういう事ですか?」
「うーん・・・わかりやすく言うとだな。ギルドの行動を自分に置き換えるんだよ。例えば俺がギルドマスターならどうしたら生産者を思い通り自分が有利に動かし利益を出すかとかな。」
「・・・・」
「ギルドの考え方としてそこには双方の利益はないだろ?今の自分の立場と自分さえ利益がでればいいと言う考え方だから読みやすいんだよ。」
「それだけでそんなにご主人様の言った通りの行動をするものなのですか?」
「例えばだな、もし俺がセバスたちを奴隷として扱うとしたらどうだ?セバス達はそういった経験がたくさんあり俺が奴隷をどのように扱うか行動を読みやすくないか?」
「「あ!」」
「そうゆうことだ!これは俺だけが利益を得る方法でセバスたちの事を全然考えず使いつぶしてもいいということだよな?」
「だが、今セバスたちが経験している生活はどうだ?これは双方利益がありセバスたちは俺の行動が読みづらいと思うだろ?」
「はい!そのとおりでございます!」
「だから俺はギルドの考え方を生産者はギルドの奴隷と思い、今の自分の立ち位置を客観的に見て予想することでギルドの考えを予想するんだよ。」
「なるほどおお・・・」
「だけど、あいつらが馬鹿な事は未だにその考えを変えない事で、自分たちが俺の奴隷になっていることだと気づいていないのが愚かなとこなんだ。」
「ご主人様ってホント恐ろしいですね・・・わたしがギルドに所属していた時にその考えが読めてたら・・・」
「読めても無理だと思うぞ。」
「なんででしょうか?」
「組織というものは一筋縄ではうまくいかないのはユエティーもよくわかっているだろ?今はもう解雇された前のギルマスの事を忘れたわけじゃあるまい。」
「たしかに・・・」
「でもあの様子じゃ新しいギルマスに変わったがあまり変わり映えしなかったようだな・・・まあ、そうゆうわけだ。俺は仕事に戻るが店舗で何かあったら呼んでくれ。後は頼んだぞ。」
「「はい!わかりました。」」
そんな感じでさらに一週間が経ったがお客さんの行列は便所が欲しい人で途切れることは無かったのである。
「なあ、主殿・・・この作業場にあるミスリルやオリハルコン在庫はどんだけあるんだ?」
「いきなりだな。なんか問題でもあるのか?」
「いや・・・ミスリルのロングソード作ってミスリル使ってるのになんで次の日には在庫が元通りになるのが不思議でな・・・まあ、数は一日2本ぐらいなんだけどよ・・・」
「それはな、ミスリルぐらいならいくらでも掘れるから在庫はここだけじゃなく俺のスキルで別のところに保管しているからだよ。」
「「はっ?」」
「俺にはインベントリというスキルで保管が出来るんだよ。わかりやすく言えばマジックバックがあるだろ?あれの容量が無限に収納できるスキルを持っているんだ。」
「なんじゃ!そのスキルは?」
「だからこの2年ダンジョンで採掘した鉱石、宝石、魔石が大量にあるんだよ。たぶん王国で使うオリハルコンなら数十年分はあるかとおもうぞ。」
ダンギとシェムはケンジの底知れぬ実力に言葉を失ってしまうのだった。
「だからある程度お客様が落ち着くまでは在庫切れの心配はないんだよ。」
「じゃあそれまでこの生活が続くと申すのか?」
「なんだシェムはもう飽きたのか?」
「いや・・・そうゆうことじゃないんだが、主殿もこの生活を続けるのかと申しておる。」
「いや、俺はもう神鋼魔石の在庫はこんだけあるからもうやらないよ。後は昼からしかシェム達の仕事を手伝うぐらいだな。」
「主殿はホント変わったお方じゃな・・・普通はわしらを働かせて主は休んでいても誰も文句は言わんのに率先して働いておる。」
「そりゃ、主が働かないのに誰が信用や信頼してくれるというんだよ。」
「いや、それがおかしいんじゃ。わしらは奴隷なんじゃぞ。誰も逆らう事ができんのだから休んでても誰も文句言わないんだからの。」
「俺の生活はそんなギスギスしたものにはしたくないんだよ。できたら自由に楽しく仲間と暮らしていけたらいいんだ。その過程で主人とか奴隷とかは必要ないよ。ただ、俺にはばれたく無いことが多すぎるから奴隷を雇っているにすぎないだけだよ。」
「まあ主殿のその気持ちが嬉しくてわし等や他の連中も主殿についていくのがわかるよ。」
「そう思ってくれるとありがたいよ。だから明日からは午前中は店舗の方に顔を出すつもりだからここの作業はたのむぞ。」
「「ああ、まかせておけ!」」
「あ、そうだ!もう一つ聞きたいんだが主殿の鍛冶スキルって相当高いと思うのだがいくつなんだ?」
「なんだ?ダンギ気になるのか?」
「ああ、あのミスリル製のロングソードは普通には作れん・・・もちろんグランドマスター+(110.00)のワシにもな・・・」
「俺の鍛冶スキルは150.00だよ。」
「なっ・・・レジェンダリーを超えておるのか?」
「ああ!その通りだ。」
「道理であの精錬され見事な刀身で絶妙な炎と熱を操り極限まで薄く丈夫につくれるわけだ・・・」
ケンジの製作するロングソードは同じミスリルを使ってある他の職人の物とは別次元のソードなのである。
その刀身は限りなく薄く丈夫な刀身であり魔力が伝わりやすく、普通なら鉄の塊を試し切りしたら簡単に折れてしまうのだが、刀身が薄く丈夫な為何の抵抗もなく鉄の塊を真っ二つにしてしまうのである。
その為ミスリル製の武器だとゆうのに1000万ドゴンで販売しているのにも関わらず冒険者達はそのソードを買いたいがために貯金を下して買いに来るのである。そしてまだ、お金のない冒険者はいずれ買うと目標をたてやる気をみなぎらせているのである。
「わしもいずれその域に達したいものだが無理じゃな・・・」
「ダンギも頑張れば今からでもなれると思うぞ。土の日は個人スキルを伸ばす日だと言ったじゃないか。」
「主殿はなにをいっておるのだ・・・もうワシのスキルは110.00で頭打ちになっておるこれ以上伸ばそうと思えばパワースクロールが必要なんだ!」
「だったら、頑張って大広間にあるゴッドオーダーをやればいいじゃないか。ここにはスキルを伸ばす材料がいっぱいあるじゃないか?」
「主殿こそ何を言っているのだ。ゴッドオーダーなんぞゴミしか出ないじゃないか!」
「そういえば言ってなかったな・・・あの魔道具はそんな役に立たない物じゃないよ。」
ケンジはダンギとシェムにゴッドオーダーの説明を事細かに説明をし、パワースクロール150.00が出た事や幸運の指輪の事を言うのである。だからあきらめずにここの資材を使ってもいいからミスリルの受注書を根気よくやったらそのうちパワースクロールが出ると説明をするのだった。
「主殿はそのパワースクロールが出たらワシが使っても良いと許してくれるのか?」
「そりゃダンギが苦労して出したアイテムじゃないか。使う権利はダンギにあるんだよ。」
「だが、材料は主殿が採掘してきたものだろ・・・」
「そこはダンギはこう考えたらいいんだよ。俺の為にスキルを伸ばし良い武器や防具を作り俺の店でその商品を売って売り上げに協力してるってな。」
「主殿・・・」
「俺は目先の利益なんか興味ないんだよ。みんなが気持ちよく働けて楽しく暮らせることが財産だと思っているからな。」
「だから、シェムも幾らでもゴッドオーダーを利用してくれたらいいんだからな。」
その言葉にダンギとシェムは目頭が熱くなるのを感じるのであった。
そしてそれから数日後ケンジは午前中は店舗での販売をしたり、ギルドのFランク依頼をうけながら過ごしていたのであった。
ケンジの店は相変わらず繁盛していてティアナ、フィアナが作っている毒消しや麻痺解除のアイテムも初心者の冒険者にとってありがたい物で人気の商品であった。
するとそこにとうとう恐れていたものがやってくるのである。
ケンジが店頭でお客様の相手をしていると偉そうな執事風の男がお客の列にも並ばずズカズカと入店してくるのであった。
「ここの主人は居るか?」
「はい。俺がそうですがなにか?」
その後景を見たムーアとムースが怯え始めるのだった。
「この店にはなんでも清潔な便所を売っているらしいと聞いたのだが、明日貴族街にあるリューガ家に便所を5個納めるように、わかったな!」
周りにいた人もケンジの仲間もポカンと開いた口が塞がらずその後景を見つめていたのだった。
「確かに伝えたぞ。」その執事風の男はケンジに伝え帰ろうとした。
「えーっと・・・何を寝ぼけたことを言っているのかわからんが他のお客様に迷惑だ!帰ってくれ!」
「なに!貴様何といったんだ?」
「聞こえなかったのか?寝ぼけた事言ってねえで寝言は寝てから言えと言ったんだ!」
「き、き、貴様ぁ~~~!ワシを誰だと思っているのだ!」
「知るかよ!お前なんて。何で見ず知らずのおっさんになんで俺の商品を納めなならんのだ!」
「ワシはリューガ家の執事で主からことづかってきたのだぞ!」
「じゃあ、ただのおっさんじゃねーか!何を偉そうに言ってんだよ。商品が買いたきゃ列に並べよ!まあ、今から並んでも在庫切れで無いと思うがな。」
「むぐぐぐ・・・おい!お前等便所を5個運び出すのだ!」
執事風の男は手下である人相の悪そうな男たちに便所を5個自分の馬車に乗せようとした途端、防犯システムが働き店の横の檻に閉じ込められるのだった。
ケンジは檻の側に行き呆れた様にセバスに衛兵を呼んできてくれないかというのだった。
「お前達いったい何を考えているんだ?そんな事したら防犯システムが働くに決まってるだろ・・・」
「まあ、衛兵が来るまでそこで大人しくしてろ!」
そういってケンジは店舗に戻りお客さんに謝罪してまわるのだった。
「ケン坊・・・大丈夫なのか?アイツらリューガ家の者だぞ・・・」
「ああ、貴族だろ。」
「あいつら貴族でも最悪の部類にはいるやつらで、俺達の仲間たちも迷惑かけられて奴隷に堕とされた者が何人もいるんだ。」
「ここは大丈夫だよ。まず暴力できたとしてもなんの問題はないよ。」
「ならいいんだが・・・十分気をつけたほうがいいぞ。」
「おっちゃんありがとな。」
そんなことを言っていると衛兵がやってきて牢屋に入っている者たちを縛り上げて引っ張っていくのだった。
「貴様ら!俺達をこんな目に会わせて只ですむとおもうなよ~~~~!」
ケンジは呆れて物も言えず引っ立てられていく男たちを見送るのだった。
「二人ともどうした・・・大丈夫か?」
「あの・・・ご主人様?なぜ・・・」
「2週間前俺が言った通りになったかか?」
ケンジはニヤリと笑った。
「ええ・・・そうです!なぜご主人様はそんなに先手先手で相手の行動が読めるのですか?」
「そんなの簡単な事だよ。ギルドがどのように自分勝手な考え方をしているか自分に照らし合わせるんだよ。」
「「・・・・」」「えーっとどういう事ですか?」
「うーん・・・わかりやすく言うとだな。ギルドの行動を自分に置き換えるんだよ。例えば俺がギルドマスターならどうしたら生産者を思い通り自分が有利に動かし利益を出すかとかな。」
「・・・・」
「ギルドの考え方としてそこには双方の利益はないだろ?今の自分の立場と自分さえ利益がでればいいと言う考え方だから読みやすいんだよ。」
「それだけでそんなにご主人様の言った通りの行動をするものなのですか?」
「例えばだな、もし俺がセバスたちを奴隷として扱うとしたらどうだ?セバス達はそういった経験がたくさんあり俺が奴隷をどのように扱うか行動を読みやすくないか?」
「「あ!」」
「そうゆうことだ!これは俺だけが利益を得る方法でセバスたちの事を全然考えず使いつぶしてもいいということだよな?」
「だが、今セバスたちが経験している生活はどうだ?これは双方利益がありセバスたちは俺の行動が読みづらいと思うだろ?」
「はい!そのとおりでございます!」
「だから俺はギルドの考え方を生産者はギルドの奴隷と思い、今の自分の立ち位置を客観的に見て予想することでギルドの考えを予想するんだよ。」
「なるほどおお・・・」
「だけど、あいつらが馬鹿な事は未だにその考えを変えない事で、自分たちが俺の奴隷になっていることだと気づいていないのが愚かなとこなんだ。」
「ご主人様ってホント恐ろしいですね・・・わたしがギルドに所属していた時にその考えが読めてたら・・・」
「読めても無理だと思うぞ。」
「なんででしょうか?」
「組織というものは一筋縄ではうまくいかないのはユエティーもよくわかっているだろ?今はもう解雇された前のギルマスの事を忘れたわけじゃあるまい。」
「たしかに・・・」
「でもあの様子じゃ新しいギルマスに変わったがあまり変わり映えしなかったようだな・・・まあ、そうゆうわけだ。俺は仕事に戻るが店舗で何かあったら呼んでくれ。後は頼んだぞ。」
「「はい!わかりました。」」
そんな感じでさらに一週間が経ったがお客さんの行列は便所が欲しい人で途切れることは無かったのである。
「なあ、主殿・・・この作業場にあるミスリルやオリハルコン在庫はどんだけあるんだ?」
「いきなりだな。なんか問題でもあるのか?」
「いや・・・ミスリルのロングソード作ってミスリル使ってるのになんで次の日には在庫が元通りになるのが不思議でな・・・まあ、数は一日2本ぐらいなんだけどよ・・・」
「それはな、ミスリルぐらいならいくらでも掘れるから在庫はここだけじゃなく俺のスキルで別のところに保管しているからだよ。」
「「はっ?」」
「俺にはインベントリというスキルで保管が出来るんだよ。わかりやすく言えばマジックバックがあるだろ?あれの容量が無限に収納できるスキルを持っているんだ。」
「なんじゃ!そのスキルは?」
「だからこの2年ダンジョンで採掘した鉱石、宝石、魔石が大量にあるんだよ。たぶん王国で使うオリハルコンなら数十年分はあるかとおもうぞ。」
ダンギとシェムはケンジの底知れぬ実力に言葉を失ってしまうのだった。
「だからある程度お客様が落ち着くまでは在庫切れの心配はないんだよ。」
「じゃあそれまでこの生活が続くと申すのか?」
「なんだシェムはもう飽きたのか?」
「いや・・・そうゆうことじゃないんだが、主殿もこの生活を続けるのかと申しておる。」
「いや、俺はもう神鋼魔石の在庫はこんだけあるからもうやらないよ。後は昼からしかシェム達の仕事を手伝うぐらいだな。」
「主殿はホント変わったお方じゃな・・・普通はわしらを働かせて主は休んでいても誰も文句は言わんのに率先して働いておる。」
「そりゃ、主が働かないのに誰が信用や信頼してくれるというんだよ。」
「いや、それがおかしいんじゃ。わしらは奴隷なんじゃぞ。誰も逆らう事ができんのだから休んでても誰も文句言わないんだからの。」
「俺の生活はそんなギスギスしたものにはしたくないんだよ。できたら自由に楽しく仲間と暮らしていけたらいいんだ。その過程で主人とか奴隷とかは必要ないよ。ただ、俺にはばれたく無いことが多すぎるから奴隷を雇っているにすぎないだけだよ。」
「まあ主殿のその気持ちが嬉しくてわし等や他の連中も主殿についていくのがわかるよ。」
「そう思ってくれるとありがたいよ。だから明日からは午前中は店舗の方に顔を出すつもりだからここの作業はたのむぞ。」
「「ああ、まかせておけ!」」
「あ、そうだ!もう一つ聞きたいんだが主殿の鍛冶スキルって相当高いと思うのだがいくつなんだ?」
「なんだ?ダンギ気になるのか?」
「ああ、あのミスリル製のロングソードは普通には作れん・・・もちろんグランドマスター+(110.00)のワシにもな・・・」
「俺の鍛冶スキルは150.00だよ。」
「なっ・・・レジェンダリーを超えておるのか?」
「ああ!その通りだ。」
「道理であの精錬され見事な刀身で絶妙な炎と熱を操り極限まで薄く丈夫につくれるわけだ・・・」
ケンジの製作するロングソードは同じミスリルを使ってある他の職人の物とは別次元のソードなのである。
その刀身は限りなく薄く丈夫な刀身であり魔力が伝わりやすく、普通なら鉄の塊を試し切りしたら簡単に折れてしまうのだが、刀身が薄く丈夫な為何の抵抗もなく鉄の塊を真っ二つにしてしまうのである。
その為ミスリル製の武器だとゆうのに1000万ドゴンで販売しているのにも関わらず冒険者達はそのソードを買いたいがために貯金を下して買いに来るのである。そしてまだ、お金のない冒険者はいずれ買うと目標をたてやる気をみなぎらせているのである。
「わしもいずれその域に達したいものだが無理じゃな・・・」
「ダンギも頑張れば今からでもなれると思うぞ。土の日は個人スキルを伸ばす日だと言ったじゃないか。」
「主殿はなにをいっておるのだ・・・もうワシのスキルは110.00で頭打ちになっておるこれ以上伸ばそうと思えばパワースクロールが必要なんだ!」
「だったら、頑張って大広間にあるゴッドオーダーをやればいいじゃないか。ここにはスキルを伸ばす材料がいっぱいあるじゃないか?」
「主殿こそ何を言っているのだ。ゴッドオーダーなんぞゴミしか出ないじゃないか!」
「そういえば言ってなかったな・・・あの魔道具はそんな役に立たない物じゃないよ。」
ケンジはダンギとシェムにゴッドオーダーの説明を事細かに説明をし、パワースクロール150.00が出た事や幸運の指輪の事を言うのである。だからあきらめずにここの資材を使ってもいいからミスリルの受注書を根気よくやったらそのうちパワースクロールが出ると説明をするのだった。
「主殿はそのパワースクロールが出たらワシが使っても良いと許してくれるのか?」
「そりゃダンギが苦労して出したアイテムじゃないか。使う権利はダンギにあるんだよ。」
「だが、材料は主殿が採掘してきたものだろ・・・」
「そこはダンギはこう考えたらいいんだよ。俺の為にスキルを伸ばし良い武器や防具を作り俺の店でその商品を売って売り上げに協力してるってな。」
「主殿・・・」
「俺は目先の利益なんか興味ないんだよ。みんなが気持ちよく働けて楽しく暮らせることが財産だと思っているからな。」
「だから、シェムも幾らでもゴッドオーダーを利用してくれたらいいんだからな。」
その言葉にダンギとシェムは目頭が熱くなるのを感じるのであった。
そしてそれから数日後ケンジは午前中は店舗での販売をしたり、ギルドのFランク依頼をうけながら過ごしていたのであった。
ケンジの店は相変わらず繁盛していてティアナ、フィアナが作っている毒消しや麻痺解除のアイテムも初心者の冒険者にとってありがたい物で人気の商品であった。
するとそこにとうとう恐れていたものがやってくるのである。
ケンジが店頭でお客様の相手をしていると偉そうな執事風の男がお客の列にも並ばずズカズカと入店してくるのであった。
「ここの主人は居るか?」
「はい。俺がそうですがなにか?」
その後景を見たムーアとムースが怯え始めるのだった。
「この店にはなんでも清潔な便所を売っているらしいと聞いたのだが、明日貴族街にあるリューガ家に便所を5個納めるように、わかったな!」
周りにいた人もケンジの仲間もポカンと開いた口が塞がらずその後景を見つめていたのだった。
「確かに伝えたぞ。」その執事風の男はケンジに伝え帰ろうとした。
「えーっと・・・何を寝ぼけたことを言っているのかわからんが他のお客様に迷惑だ!帰ってくれ!」
「なに!貴様何といったんだ?」
「聞こえなかったのか?寝ぼけた事言ってねえで寝言は寝てから言えと言ったんだ!」
「き、き、貴様ぁ~~~!ワシを誰だと思っているのだ!」
「知るかよ!お前なんて。何で見ず知らずのおっさんになんで俺の商品を納めなならんのだ!」
「ワシはリューガ家の執事で主からことづかってきたのだぞ!」
「じゃあ、ただのおっさんじゃねーか!何を偉そうに言ってんだよ。商品が買いたきゃ列に並べよ!まあ、今から並んでも在庫切れで無いと思うがな。」
「むぐぐぐ・・・おい!お前等便所を5個運び出すのだ!」
執事風の男は手下である人相の悪そうな男たちに便所を5個自分の馬車に乗せようとした途端、防犯システムが働き店の横の檻に閉じ込められるのだった。
ケンジは檻の側に行き呆れた様にセバスに衛兵を呼んできてくれないかというのだった。
「お前達いったい何を考えているんだ?そんな事したら防犯システムが働くに決まってるだろ・・・」
「まあ、衛兵が来るまでそこで大人しくしてろ!」
そういってケンジは店舗に戻りお客さんに謝罪してまわるのだった。
「ケン坊・・・大丈夫なのか?アイツらリューガ家の者だぞ・・・」
「ああ、貴族だろ。」
「あいつら貴族でも最悪の部類にはいるやつらで、俺達の仲間たちも迷惑かけられて奴隷に堕とされた者が何人もいるんだ。」
「ここは大丈夫だよ。まず暴力できたとしてもなんの問題はないよ。」
「ならいいんだが・・・十分気をつけたほうがいいぞ。」
「おっちゃんありがとな。」
そんなことを言っていると衛兵がやってきて牢屋に入っている者たちを縛り上げて引っ張っていくのだった。
「貴様ら!俺達をこんな目に会わせて只ですむとおもうなよ~~~~!」
ケンジは呆れて物も言えず引っ立てられていく男たちを見送るのだった。
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