異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

文字の大きさ
上 下
129 / 619
第4章 生産無双へ!

38話 問題の二人

しおりを挟む
 ケンジはセバスからの説明を聞き二人に話しかけるのだった。

「二人とも・・・どうゆうことか言いたいことはあるか?」

「「・・・・」」

「何も言わないとゆう事は事実で間違いないということだな?」

「はい・・・ですがわたし達はこういったことをやってこなかっただけでなれていないだけなんです・・・」

「そんな事を自信ありげに言われても困るのはこっちだぞ。家の仕事をしないのであれば、給料にあたる衣食住は与えられないけどいいのか?」

「「そ!そんな!」」二人は顔を青くして反抗しようとするのだった。

「そんなといわれてもな・・・他のみんなはちゃんと役目を全うしているんだぞ。仕事もせずにみんなと一緒の権利を貰おうと言うのが間違っているとおもわないか?」

「ですが、わたし達にはこの仕事は向いてないだけで・・・」

 ここでシスティナが口を挟むのだった。

「あなた達!いったい何を言っているのよ!」

 二人の口答えに普段は優しいはずのシスティナが大声を上げて怒りを露わにしていたのだった。その様子に二人はビクッと身を震わせて黙ってしまうのである。

「あなた達の立場はなに?受付嬢?副ギルマス?ねえ!答えなさいよ!」

「「・・・・・」」

「あたし貴方達に言ったわよね!調子に乗ったら許さないって!」

「あなた達はご主人様・・・ケンジ様の奴隷だってことを肝に銘じなさい!」

「「はい・・・ですが・・・」」

「ですがなに?」

「わたし達は本当にこうゆう事を・・・」

「だ・か・ら!なに?」システィナは二人を殺すんじゃないかという目で睨みつけるのだった。

「やってこなかった?甘えるんじゃないわよ!だったらあなた達!ご主人様の護衛役になる?」

 そうシスティナは二人の言い分にものすごく腹が立ったのだった。自分も昔はみんなに守ってもらっていたのだが何とか自分がご主人様の役に立てるように動いていたつもりだった。
 なのにこの二人の言い分は自分には向いていないとかできないと言うばかりで何とかやってみようという気持ちが全く見えてこなかったのだった。

「「そ、そんな・・・戦闘なんてそれこそ無理です・・・」」

「あれもダメ、これもダメ戦闘は無理!貴方達は奴隷なのよ!本来ならそんな我儘言えない立場なのよ!わかってるの?」

「「ですが・・・」」

「まだいうのですか?」次はオリヴィアが口を挟むのだった。

「あなた達はご主人様の為に役に立つ為だけを考えるのです。他の事は考える必要がありません。」

「わたし達も頑張ってやったのですが・・・」

「ご主人様!この二人はもうだめです!奴隷商人に売ったほうが良いと提案します!」

「まあ、待て!システィナやオリヴィアの言いたいことはわかるが俺の手元から解放するつもりはない。この家でのことをばらされたくないしな。」

 そうケンジが言うとユエティー、ウランはホッとした様な笑みがこぼれるのだった。
 
「なに貴方達は勝ち誇ったような表情しているのですか?」システィナは二人のホッとした様な笑みを見て気分を害するのだった。

「主、提案があるのですがよろしいですか?」

「ん?なんだ?」

「売る事も出来なくて、家の事をできないのであれば護衛をやらすしかないかとおもうのですが?」

 それを聞いたユエティーとウランは絶対に無理だと言い放つのだった。

「ギル・・・それは無謀なんじゃないのか?」

「役に立たないのであればダンジョンで犠牲になったとしてもしょうがないかと!」

「ギル!お前はなんて事言うんだ!」ケンジはギルに対して怒りをあらわにし、胸ぐらを掴むのだった。

「あ・・・主・・・な、なにを・・・」

「何をじゃねえよ!お前はお前の前の主人である奴隷商人と同じことを俺にやらせるのか?」

 ギルは自分の軽率な行動を後悔するのであるがもう遅かったのである。

「なあ!答えろ!」

「あ、主、申し訳ありません!私が悪かったです・・・」

「2度とそんなこと考えるんじゃないぞ!」ケンジはギルの胸ぐらから手を放し自分の席に着くのだった。

「でも、ケンちゃんどうするつもりなの?護衛にはしないんでしょ?」

「ああ、この二人をダンジョンに連れて行っても足手まといになりギル達の方が危険になるから絶対に連れて行かない!」

「じゃあ、どうするつもり?」

「荒療治になるかもしれないがこの二人には自分の立場を理解してもらうのが一番だと思う。」

「ご主人様・・・それって・・・」

「ああ、そうだ!俺はしたくはないがしょうがない・・・ユエティーとウランが嫌だと思っている奴隷生活をしてもらおうと思う!」

「「なっ・・・」」

「け、ケンジ様それだけは・・・」

「それだけってなんだよ!」マードックが怒り狂ってユエティーの胸ぐらを掴むのだった。
「お前らはあれはいや!これはやり慣れてないから無理!我儘ばっかじゃねえか!主が優しいことに調子に乗りやがって!」

「お前達はこのままにしてたら万が一街中で貴族に無礼を働く恐れがあるから本来これが普通といわれる奴隷としての生活をさせることで自分の立場を解らせるしかないと判断した。」

 そうなのである。ケンジの家では奴隷だけで買い物に行かせるし、町の人の好意で奴隷だけで店の商品を選ばせてもらい買い物をさせているのである。このままこの二人を自由にさせ、万が一この性格のまま街中で問題を起こした場合、主人であるケンジが責任を取らなければいけなくなるのである。
 その問題を起こした対象が貴族だった場合、不敬罪になりケンジはおろかマイにまでも罪が及ぶことになるのは絶対に防がなければならないのである。

「「そ、そんな!」」

「口答えは許さん!同じ待遇にしたらちゃんとしてるみんなに不平不満がでるからな!まずはお前たちのその過去の栄光を消し去る所から俺直々に教育してやるよ。」

「セバス!今日からこの二人は1日1食奴隷食でいい。」

 それを聞いたユエティー、ウランはガクッと膝から抜け落ちるのだった。

「ご主人様・・・この二人が使っているベットは?」

「ああ、それはそのままでいいよ。」

 それを聞いた二人は食事だけ厳しい物と勘違いするのだった。

「こいつらの部屋は畑の横に魔法で奴隷小屋を作るから。」

 それを聞き一部の望みも失い二人は涙を流すのだった。ケンジは外にでて土属性魔法で土を壁のように盛り上げ囲いを作り、木属性魔法で植物を床全体に敷き詰め簡易版の小屋を作るのだった。

「今日からお前たちはここで寝泊まりする様に!シーツ一枚あるから2人で使うように!食事は晩御飯になったら運んでやるからそれまで我慢するように!」

「「け、ケンジ様・・・すいませんでした・・・」」

「何を謝っているんだ?明日から大変だろうが、頑張る様に!あ、そうそうその服は脱いでこっちに着替えるんだ!」

 ケンジは一般的に言われている奴隷服を二人に渡すのだった。今着ている服はこの簡易部屋ではドロドロになり勿体ないからである。

「ケ、ケンジ様・・・もう我儘は言いません・・・だから、元の暮らしに・・・」

 二人はその場所で土下座をするのである。

「ケンちゃん、騙されたらダメよ!この二人は今謝ったら許されると思ってるだけだから。」

「「マイマールさんは関係ないでしょ!」」「今はケンジ様とわたし達の問題です!」

「なんで、関係ないんだ?マイにもちゃんと礼儀をもって働かないといけないんだぞ。」

「ですが、わたし達の主はケンジ様です。」

「その考え方がもう奴隷じゃないんだよ。俺のやさしさに胡坐をかいているといってんだ。」

「いいか?よく聞くんだ!主の知り合いや友達、そしていずれ俺の妻になるマイは関係ないのか?違うだろ?」

「ケンちゃん・・・」マイはケンジの言葉に顔を赤らめるのだった。

「ギル達はその辺を踏まえて自分の立場を理解して接してくれるぞ。」

「セバス!悪かったな・・・こんな厄介な連中を任せてしまって。」

「いえ・・・謝らないでください。私もこんな奴隷初めてみました・・・役に立てず本当に申し訳ありませんでした。」

「いいか?ユエティー、ウラン俺はこういった奴隷扱いするのは苦手だがお前達のような人間に対しては別だと思う事にする。」

「「そ、そんな・・・」」

「もし、本当に改心したとわかるまでこの暮らしが続くから覚悟した方がいいぞ。俺は人の心を読むのが得意なのはよくわかっているだろうから下手な事はしないこと。わかったな。」

 二人はケンジが本気だとわかり項垂れ下を向き諦めるのだった。

しおりを挟む
感想 223

あなたにおすすめの小説

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。 しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた! 今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。 そうしていると……? ※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

処理中です...