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第4章 生産無双へ!

35話 上級ダンジョン①

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 そして、2日後ゆっくり休んだケンジ達はギルドに来て依頼を受付に提出し受付をすますのだった。

「初めまして。わたし今回からケンジ様の専属になりましたアプリコットと申します。どうぞよろしくお願いします。」

 アプリコットと名のった女性はショートカットの似合う可愛らしいといったドワーフの女性だった。
 このガイアースの世界のドワーフは男性は髭の生やしたずんぐりむっくりの体形で気難しい職人といった種族だが、一方ドワーフの女性は可愛らしい感じであり、手先も器用で色んな職に就けるほどそつなくこなせる種族なのだ。当然だが見かけも可愛らしいので受付嬢にも適していて冒険者達にも人気があるのである。

「ああ、そうなんだ。よろしくな!」

「きょうから、ダンジョンに潜ってもらえるのですか。」

「ああ、やっと準備も整ったからな。今日から再開だ!」

「そうですか。これでやっとギルドも安心できるというものです。」

「まあ、ギルドがどう思おうが勝手だが俺はマイペースで採掘をしてくるだけだがな。」

「ええ、それでよろしいかと!採掘してくれるだけでギルドは助かるのですから。」
「で、今回はどのくらい潜られるのですか?」

「ああ、今回はシスティナ達の防具の様子見もあるし1週間ぐらいで帰ってくるつもりだ。階層も5階層にするつもりだしな。」

「それがよろしゅうございます。魔物も強くなってきているのでホントに安全第一に行動をよろしくお願いします。」

「ああ、ありがとな!じゃあ、行ってくるよ。」

「おきをつけて!」



 ギルドを出発し、ギルがケンジにはなしかけてくるのであった。

「あの、主・・・」

「ん?どうかしたのか?」

「あの新しい専属になった受付嬢なんですがなんか毛色が違うと思いませんでしたか?」

「お!ギルもなんかそうおもったのか?」

「ええ・・・なんか感覚で申し訳ないのですがなんか今までの受付嬢と違う感じがしました。」

「まあ、それはしょうがないかと思うぞ。なんせ受付嬢と副ギルドマスターが俺の奴隷になったんだからな。」

「まあ、そうなんですが・・・それでもいつもと違う感じが・・・」

「まあ、そう思ったギルは凄いと思うぞ。」

「え?なんでですか?」

「あのアプリコットは多分、ギルドでもかなり上の立場の人間だよ。」

「「「「ええええ!?」」」」馬車にいたみんなは驚きを隠せず大きな声を出してしまうのである。

「まあ、当然の結果だよな。あれだけの騒動を起こし、ギルドから金を巻き上げつぶしかけたんだから。ギルドとしてもこれ以上ちょっかいを出せないとはいえ、様子も見ないと安心できないからな。」

「もっと普通にしてくれれば問題ないと思うんですが・・・」

「いや・・・もうギルドとしても俺達の存在は必要不可欠になっているんだよ。」

「「「「え?」」」」

「なんだよみんなしてえっ?って」

「今俺達って・・・ご主人様はわかりますよ。でも達はおかしいでしょ。」

「なんだよ、今更だな・・・もうみんなも当然マイもだけどみんなの戦闘力もギルドには無くてはならない存在なんだぞ。」

「「「ええええ~~~~!」」」

「そんなの当り前じゃないか!ギルお前はユリアとアイリの時、誰と戦闘をして勝利したんだ?」

「あ・・・・」

「あ・・・ってなんだよ。忘れてたのか?」

「はい・・・」

「あんな一方的な勝利してギルドが目をつけないわけないじゃないか。」

「・・・・」

「ギルドとしてもみんなの戦闘力は魅力な物で俺は戦闘力じゃなく生産力でギルドには無くてはならない存在になってきているんだ。」
「いいかよく聞けよ。ギルドとしては気になる俺達だがこの間の騒動の事もあり強気には出れない。だが自分たちの思い通りに言う事を聞かせたいんだ。」
「その結果ギルドのかなり上の立場の人間を受付嬢として下手な事しないよう監視役としてつけたんだよ。」

「な、なるほど・・・・」

「まあ、監視と言っても俺から言わせればまだまだだな。」

「え?どうゆうことですか?」

「なんだわからないのか?」

「ええ・・・私にはちょっと・・・」

「まあ、ギルドも上の者を就けるのは成長したかもしれんが基本は何も変わってないということだよ。」

「なぜそうおもうのですか?」

「今回俺達はダンジョンに潜る事だよな?アイツらはきっと初級か中級と勝手に思ってると思うぞ。」

「「「「あっ!」」」」

「そのことからしても気を付けて気に掛けるという事をしていないんだ。俺からしたらまだまだギルドの体質は変わっていないってことだよ。」
「まあ、その方が俺にはやりやすいから便利なんだけどな。」

「ケンちゃんってホントどこまで見据えてて行動しているの?」

「あはははは!それはそこ楽しみにしてみてくれてたらいいよ。」

「「「「「・・・・・」」」」」

 ギル達はケンジを化け物じみた目でみているのが精いっぱいであったと同時に楽しみも沸いてきているのだった。










「主!上級ダンジョンが見えてきました。」

 上級ダンジョンが見えてきてそこは他のダンジョンと同じような簡易村ができていたが、普段から利用できる冒険者はAランク以上しかいないのだが、最近魔物が以上に強くなってきているのもあって利用者が極端に少なくなってきており、簡易村は王国の兵士とAランク冒険者でも上位に位置する冒険者しかいなかったのである。

 ケンジは馬車をインベントリにしまいダンジョンの入り口に近づくのだった。

「うん?初めて見る顔だな。君達はダンジョンに潜るつもりなのか?」

「ええ!今日は5階層までですが今日から1週間もぐるつもりです。」

「そうか。気を付けていくんだぞ。この用紙に記入をしてくれるか?」

「はい!」
 
 ケンジはパーティー名をFreedomと記入しどこまで潜るかいつまでの期間潜るかなど記入していくのだった。それを見た兵士は驚きを隠せないでいたのだった。

「き、君達は生産者なのか?それもFreedomって初級ダンジョンで仲間が迷惑かけたパーティーだったとおもったが・・・」

「ええ、そのFreedomであってますよ。」

「悪い事は言わない今はやめといたほうが良い!生産者が上級に潜るなんて自殺するようなもんだ。」

「大丈夫ですよ。この日の為に準備をしてきたのですから。」

「まあ、わし達に止める権利はないが本当大丈夫なのか?我々ももう5階層に行けるかどうかわからない程魔物が強くなってきているんだぞ・・・」

「はい!大丈夫です。」

「じゃあ、わかった。気を付けていくんだぞ。」

「心配ありがとうございます。」

 ケンジはそう言いいつものフォーメーションでダンジョンに突入開始をし始めるのだった。





 ギルは斥侯役なので先行していたがやはり上級ダンジョンということもあり緊張で押しつぶされそうになっているのだった。

「セイラ!みんなに強化魔法を!システィナ、マードックも強化を!」

「「「え?もう普通の場所でかけていくのですか?」」」

「当たり前だ!多分大丈夫だと思うが初めはやっぱり慎重に行かないとどんなイレギュラーが発生するかわからんからな。」

「オリヴィアは20分を気を付けてくれ20分経ったらバフが切れるからみんなに報せるんだ。」
「それを聞いたらみんなはまた強化魔法を掛け直してくれ。いいな!」

「「「「はい!わかりました!」」」」

 さすが主だ!とギル達はそう思うのだった。今までとは違う指示を出しみんなに良い緊張感を出させ、油断を無くさせてくれたと思うのだった。

 ダンジョンの奥に進むと大きな広間とゆうか空間に出るのだった。そこには何もなくゴツゴツした岩場しかなく、あちこちに秘薬が落ちていたのだった。

「なんだここは?なんでこんなに秘薬があるんだ?」

「でも、主こんなに秘薬が手に入るのはいいことじゃないか!」

 ケンジ達は秘薬を拾いながら奥に気を付けながら進みだすのだった。ケンジ達が空間の真ん中あたりまで進むと奥の方が見渡せるようになるのだった。
 する遠くには6本足の真黒なライオンが眠っているのがわかる。体調は6mはあるだろうか・・・ケンジはあの魔物を鑑定するとブラックワーライオンクロス(上位亜種)と出るのだった。

 まずケンジはみんなに鑑定結果を教え、ワーライオンのステータスを伝えた。この魔物は普通はAランクの魔物であり、たいした魔物ではないがこの個体は亜種であり上位種なのでランクは跳ね上がりSSランクで油断しないように言う。




 ここで上位種、亜種の説明をしておこう。

 上位種とは基本その個体の上位にあたる事であり、今回の例に言えばワーライオンの上位種でブラックワーライオンである。
 この接頭語のブラックがついたことによりこの個体は闇属性か邪属性の魔力を持ちそうゆう系統の魔法を操ることになる。
 

 余談であるがプリムで例を挙げるとプリムは有翔族の上位種にあたる天翔族である。


 そして亜種とはその個体が何らかの条件で変異した個体である。今回のワーライオンでは接尾語に当たるクロスこの言葉が付くと通常ではありえない事が出来るのである。中級ダンジョンの時のボスのようにレッドタイガーブレスのようにブレスを吐けるようになるのである。
 今回はブラックワーライオンクロスで魔法を操りまたブレスを吐き爪には猛毒を持つのである。

 ケンジはひと通りの説明をし、強化魔法を掛け直させ戦闘を開始させるのであった。

 マードックとプリムがまず近づき戦闘を開始しようとした時、ワーライオンはすでにケンジ達を警戒していたのだった。
 さすがはSSランクの魔物である。マードック達に威圧を放ち一瞬だがマードックが止まるその瞬間を見逃さなかったワーライオンは飛びかかってきてマードックに攻撃を仕掛けるのだった。

「うわああぁぁぁ~~~~!」

「マードック!」

「落ち着くんだ・・・オリヴィア。」

 今までのマードックなら一撃で死んでたかもしれないが新しい防具のおかげでワーライオンの一撃を弾いたのだった!辺りにガキ~~~ンと大きな音がこだまし、ワーライオンの爪が一本その場に落ちるのだった。当然マードックはダメージを全然受けていないのである。
 それを見たシスティナはワーライオンに挑発し自分に注意をひきつけ二人が攻撃に専念できるようにする。

 ワーライオンはシスティナの気にあてられ脅威を感じシスティナに攻撃を変更し飛びかかってきたのだ。それをシスティナはまるで子猫をあやすかのように盾でなぎはらっているのだ。当然システィナもダメージは0である。

「マードック、プリム!今のうちだ!」
 ケンジはここぞとばかり指示を飛ばす!プリムは3連突きを繰り出し、マードックは跳び上がり全体重を乗せあらん限りの攻撃回数をワーライオンに繰り出すのだった。

 するとあのSSランクと言われる魔物があっけなく動かなくなってダンジョンに吸収されていなくなってしまってその場にドロップアイテムだけを残したのだった。

「「「えっ・・・」」」「「「「「えっ?」」」」

 前衛の3人は何が起こったのかわからずたたずむのだった。残りの者もこんなに呆気なくたおせるの?と思い呆けている。

「よくやった3人とも!早くドロップアイテムを回収し周りを警戒するんだ。」

「主!なんだよこの装備!ありえないよ・・・」

「マードック何を言っているんだ。全部自分がやったことなんだぞ。」

「みんなもこの調子で頼むな!油断だけは絶対しないように!」

「「「「「「はい!」」」」」

「ケンちゃん・・・あたしはなにをしたらいいのよ・・・」

「まあ、なんていったらいいのか・・・あいつ等だけで充分みたいだな・・・」

「・・・・」

「まあ、そんな睨むな・・・最近では魔物も強くなってきてるんだし、ここはまだ1階層なんだぞ。奥に行けば何が起こるかわからないからマイも活躍出来るかもしれないしな。」

「ホントに?あれを見せられてそんな機会があると思えないんですけど・・・」

「まあまあマイさん。マイさんの強さはみんな知ってるから心配いりませんよ。それにマイさんが最後にいるのを知っているからあの3人は全力で戦えるんですからね。」

 オリヴィアのよいしょにマイはすっかり機嫌よくし笑顔で照れまくっていたのだった。

「ホントにそうおもう~~~。やっぱあたしがいないとねえ~~~w」


 ケンジが小声で「オリヴィアナイスだ!」と言い、オリヴィアは小さく口角をあげクスリと笑うのだった。




 ケンジ達は今ので自信がつき、油断せずにどんどん下層に進んでいくのだった。
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