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第4章 生産無双へ!

27話 町での活動⑤

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 ケンジはすることもなく家の庭でボーっとしていたのである。するとセバスが昼食が出来たから食堂へと呼びに来たのだった。

「なあ、セバス・・・今日は昼から一人でブラブラしてきたらダメかな?」

「え?・・・誰か護衛をつけずにですか?」

「ああ、一人で行きたいんだけど・・・」

「理由を聞いてもいいですか?」

「何か行動するにも誰かがいるだろ?だから一人で行動したいんだよ。」

「そう理由なら私は構いませんが、ギル達護衛メンバーは納得しないでしょうねえ・・・」

「だよなあ・・・」

「まあ、昼食時にでも言ってみたらいかがでしょうか?だけど絶対に黙って一人で勝手に出ていかないようにしてくださいね。」

「まあ、その辺りはしないように約束するよ。」

 ケンジは昼食時にみんなに相談したらやはりギル達護衛メンバーは反対するのだった。

「なあ、何でそんなに反対するのかおしえてくれないか?」

「なぜって町中でも危険があるからです。主に何かあれば心配じゃないですか・・・」

「そうですよ!ご主人様に何かあったら・・・」

「そのなにかってなんだ?」

「それは冒険者とか絡まれたり、何者かにさらわれたり!色々あるとおもいます!」

「じゃあ今の強くなったシスティナはそういったことに対して一人で対処できないってことだな?」

「なんでですか?ご主人様から頂いた装備もあるし、レベルも上がり大抵のことは一人ででも対処可能ですよ!だからあたしでもいいから一人は護衛を付けてくださいと言っているのです。」

「いま、護衛メンバーの中で一番強いのは誰だ?」

 それをケンジが聞くと護衛メンバー全員がシスティナだと言う。それを聞いたマイとセバスは「あーあー・・・ケンちゃんの話術にすかっり嵌って・・・」という顔をするのだった。

「とゆう事はだな。俺はシスティナより弱いって事なのか?」

「そんな事があるわけ・・・・ない・・・じゃ・・・」

 ケンジはニヤリと笑い、「じゃあ街中ぐらい一人で行動してもいいよね。なにもダンジョンや町の外に一人で行かせてくれと言ってる訳じゃないからたのむよ。」

「ですが・・・」

「普通の平民でも危ない場所にさえ行かなければ普通に生活できるところなんだろ?それに俺は今のシスティナより強い!何が心配なんだ?」

 護衛メンバーはケンジの言い分に何も言えなく黙ってしまうのだった。

「黙っていると言う事は反論ないと言うことだよね?」
 ケンジは勝ち誇ったように昼から一人で出かけるから付いてこないようにとみんなに言うのだった。
 ギル達は「でも!」と反論するがその後が続かずケンジに言いくるめられてしまうのだった。


 ケンジは昼食の後、一人でブラブラ散歩や買い物でリフレッシュしようと家を出ようとすると、ギルがローグのスキルを使い後をついてくるのであった。
 当然だがケンジにはレアスキルである世界地図でサーチできる為、ローグのスキルなんか役に立たなくてギルの存在などまるわかりである。

 ケンジは袋小路の場所をサーチしギルの追跡を撒いてしまうのである。ケンジを見失ってしまったギルは自分の不甲斐なさを身に染みて屋敷に帰るしかなかったのである。
 当然ギルの追跡やローグのスキルはこんなにたやすく見破られるものではないのである。たんにケンジが凄すぎる為あっさり見破られているだけなのだ。

 ケンジはギルを撒くことができたからといって油断はしないのである。サーチの範囲を広げるとやはりもう一人追跡してくる人間がいるのである。そう、アサシンのスキルを持ちギルより数段上の隠密行動が可能のセバスあった。ケンジはうちの家族はどれだけ過保護なんだとため息が出るのであった。

 ケンジは路地裏で魔法と唱える。その魔法は【インビジヴィリティー】である。この魔法はまだ世の中に発明されていない魔法である。

 【インビジヴィリティー】
光属性魔法   2階位
消費MP    10
詠唱速度    2秒(詠唱スキルが無い場合)
効果時間    レベル×1分
効果対象    詠唱した個人一人
効果範囲    なし
必要秘薬    ケサランパサラン2個
備考欄
 魔法を唱えると唱えた人間を透明化する。
光の屈折反射をなしにすることで透明になる。
故に目の見えない魔物や熱や音に反応するアンデット
または、インフラビジョンを持つ種族には効果なし。
インフラビジョンとはエルフなどが持つ魔眼の一種で
熱を感知する眼の事を言う。地球で言うならサーモグラフィーの
様に見えるのである。



 ケンジはインビジを唱え、セバスの追跡から外れるのである。セバスからするといきなりケンジの姿が見えなくなり、「我が主は化け物かと・・・」呟くのだった。
 それもそのはずでインビジヴィリティーの魔法は2階位なのだが、この世の中にまだ生まれていない魔法で、この世界の人にはイメージしにくい傾向がありこの魔法は発明されていないのである。
 なぜ、発明していないかというとこの世界の人々は魔法をイメージするときに詠唱で言葉を言う事によりイメージするのである。なので光の屈折や反射を言葉でうまく伝えれないのと、物はそこにあり見えなくなるという理屈が解らないのである。


 セバスはケンジがどこに行ったのかキョロキョロ辺りを見回すのだがまったく見つからないのである。
 セバスはケンジを高い場所から見つけようと町の時計台に上り、上から探そうとしたときいきなり後ろから口をふさがれ腕を取られるのだった。

「うっ!ぐううう・・・・」セバスは暗殺者としての誇りがあるのにその自分のバックを取られたことに驚き呻き声しか発することができなかった。

「セバス!これ以上俺についてくるのは勘弁してくれ・・・」

「ん・・・んん・・・んんん~ん(ごしゅじんさま・・・・)」

 ケンジはゆっくりセバスを解放し姿を現したのだった。

「みんなが心配するのはわかってるが少しは俺も一人で羽を伸ばしたいのだけどそんなにだめなことなのか?」

「いえ・・・そういうわけではないのですが・・・」

「じゃあ、セバス家に帰ってマイの衣装がまだできてないんだからそれをやりに帰れ!それに俺なんかを追跡してもまるわかりだし、セバスは家の管理を任せているからそっちをちゃんとしろ!」

「ですが・・・」

「ですがも何もない!俺に隠密行動がばれ反対に取り押さえられてなにができるんだ?俺の実力はわかっただろ?何の心配がいるんだ?」

 セバスはケンジの言う事に何も言い返すことが出来ずスゴスゴと屋敷に帰るしかなかったのだった。ケンジはサーチを切らず町を見てまわりはねをのばすことになるのである。

 まずケンジは町で有名なカフェに一人で行き、午後の紅茶を楽しむのであった。ケンジは独り言で前ではこんな時間を楽しむことはなかったよなとか持ってきていた本を広げ優雅な時間をすごすのだった。

 次にセバスやギルには悪い事をしたと思い、ギルにはアームバンド。セバスにはカフスボタンのアクセサリーを買うのだった。
 商会で売られている男性用アクセサリーはシンプルなデザインが多いのだが種類は多くなかった。「もうちょっと数が多くてもいいのにな・・・」ケンジはお店を開いた時の案をこの散歩でリサーチしていっていたのだった。



 ケンジは自分のお店のコンセプトは平民の生活が過ごし易くなるような商品を作り、平民でも買いやすい値段のお店を開きたいと思っていたのだった。まあ、そこには貴族や権力者も入ってくるので差別差を図り同じ内容で豪華さの商品も作らなければともおもっていた。

 こういったことは何が必要で何が不必要なのか自分の目で見た方が早いとおもい単独行動がしたいとおもっていたので今回の事は本当に良かったとケンジは思っていたのでケンジは満足いくのだった。

 日も暮れてそろそろ晩ご飯の時間にもなったので、あまりに遅くなるとみんなも心配するしもう一人で出歩いたらダメと言われそうだし帰ることにした。家の近くに着くと玄関先にはセバスをはじめみんなが出迎えていてケンジは苦笑いを浮かべる。

「ご主人様・・・無事おかえりになられてよかった。」

「・・・お前達は何をやってんだよ・・・心配してくれるのは有り難いが俺は一人じゃ何もできないみたいじゃないか・・・」

「いえ・・・そうゆう訳じゃないのですが心配で・・・」

「ったく・・・心配はわかったんだがちゃんと家の事はすんでいるんだろうな・・・」

 ケンジの言葉にみんなは顔を青くしすぐに晩御飯やお風呂に準備をします!といい家の中にすっとんでいくのだった。

 ケンジはそのみんなの姿に呆気にとられ、「何が心配だか・・・俺がいないと何もできないのはお前たちの方じゃないか・・・」とため息をもらすのだった。






 家の中に入ると大広間でくつろいでいたマイがやっと帰って来たという様な顔で出迎えるのだった。

「ああ・・・やっと帰って来た。」

「なんだよその言い方は・・・」

「ケンちゃんがいない間たいへんだったんだよ。セバスたちは陽が沈んだ時間からまだお戻りにならない・・・衛兵に被害届を・・・とかバタバタだったんだよ。」

「・・・・・で、家のことが何も出来なかったと・・・」

「みんなが笑顔になって家の中に入って来たからケンちゃんが帰ってきたのがわかったよ。」

「でも・・・まだご飯まで1,2時間かかるね・・・」

「はああ・・・ご飯まで部屋にいることにするよ・・・」

 まさかこんな結果が待っているとは思わなかったケンジは深いため息をつき部屋の中には言って行くのだった。
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