異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第4章 生産無双へ!

9話 中級ダンジョン攻略①

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 次の日、ケンジ達は中級ダンジョンに向かっていた。

「そういえば、セイラ昨日は何をしていたんだ?ずっと見かけなかったが。」

「わたしは昨日教会でお祈りしていたんですよ。」

「ああ、なるほどなあ。それで見かけなかったのか。」

「はい!ご主人様のおかげで犯罪奴隷の私でもすんなり教会に入れてよかったです。」

 そうケンジはセイラの為に日頃から多めのお布施に使うお金を渡していて、セイラが一人で来た時でもすんなり通してもらえるようにお願いしていたのだった。ケンジは教会もお金次第だと思い世知辛い世の中だと思っていたのだった。

「で、神様との会話はどうだった?」

「ええ、清々しい気持ちになれましたよ。わたし達はクローティア様のおかげで日々生き永らえさて貰っている事がよくわかります。」

「おい、セイラ!女神クローティア様もわかるが主のおかげだとも思わないといけないだろ。」

「マードック、いまはそうゆう話じゃないだろ。みんなの気持ちはちゃんとわかっているからそんな目くじら立てなくていいよ。」

「マードック・・・それはわたしもちゃんと見に刻みわかってますよ。ご主人様がいなかったら今頃どうなっているかわかりません。」

「ちゃんとわかっているならいいんだよ。わるかったよ・・・」

「ったく、マードックはご主人様の事になると突っ走っちゃうんだから・・・」

「だってよ、姉貴さっきの言葉の中に主の事がなかったから・・・」

「セイラごめんなさいね・・・コイツったらいつも突っ走るから、みんなわかってるから気にしないでね。」

「うん。ありがとうねヴィア。」

 教会でお祈りをする聖職者は毎日のようにお祈りを上げることによって信仰心とゆうスキルを手に入れることができるのである。このスキルは他のスキルとちょっと変わっており、毎日のお祈りをしないと下がっていくのである。

 毎日一回はお祈りをすることで信仰心は上りプリーストやクレリックの職業につけるのである。
 そうすると、セイラのように冒険に行くものはお祈りを上げれなく、職業に就けなくなってしまうと思うかもしれないが、いったん信仰心のスキルが生えると教会に行く必要はないのである。携帯できる女神像があり、それに
向かって一日一回10分ほどでもいいのでお祈りをささげるだけでいいのである。
 信仰心のスキルが生えるまでの期間が大変で毎日毎朝3時間のお祈りを一日も欠かさずすることで信仰心は芽生えるのである。

 そうゆう理由で教会には殆どシスターや神父がいないのである。いるのは聖属性の適性がある魔法使いがほとんどなのだ。そのおかげでお金(お布施)さえ払えば大抵のことが通るのである。
 ケンジから言わせれば大抵の教会は神を信じる場所でなくお金を信じる場所なのだ。

 ただ、全部の教会がそうではなく中にはセイラの父親が運営していたような所もあり、本当の聖職者がいる教会も数少ないが存在して小さいながらも頑張っている教会もあるのだ。

 そしてお祈りは神様との会話とケンジが言っていたのだが本当に会話をしているわけではなく、信仰心を通じて暖かい神の雰囲気を(神気)を感じられるようになるのである。スキルが上がれば上がるほどその神気は近くに感じられ神に見守ってもらえてると思い幸せな気持ちになるのである。

 そのようにしてスキルと職業のレベルを上げていき神の力(奇跡)を起こし、強化や癒しの神聖魔法を使うのである。

「そっか、じゃあ昨日は一日お祈りをしてたわけなんだ。」

「ええ、そうです。クローティア様がすぐそばで微笑んでいるように感じられ幸せな一日でした。」

「セイラも最近では心の底から笑えるようになってよかったな。」
 ケンジはそういいながらセイラの頭をポンポンと優しく叩くのだった。セイラは突然のことで顔を真っ赤にし俯き「いきなり・・・それはズルいです・・・」と小声で言うのだった。



「あああ!ケンちゃんそうやってまた優しくして・・・あたしも頭ポンポンしてよ~~~!」

「お前は今回は俺のお気に入りの大岩を破壊したから絶対しない。反省をちゃんとしてろ!今回の依頼報酬は全部俺への弁償なんだからな!」

「えええ・・・今回あたし、タダ働きなの?」

「当たり前だろうが!お前はそのくらいしないと反省しないからな!それに忘れてるかもしれないが言う事も聞いてもらうからな!」

「そんなあ~~~ケンちゃん・・・そんなご無体な・・・報酬の一部で勘弁してください・・・」
 とケンジに膝まずき許しを乞うていたがケンジは絶対に許さんといい、周りにいたセイラ達は笑うのだった。

「セイラ~~~笑うなんてひっど~~~い・・・」

「す、すいません・・・思わず笑っちゃいました・・・」

「セイラに八つ当たりすんじゃない!罰をもっとひどい物にするからな。」

「あああ・・・ごめんなさい・・・もうしませんから!」



 中級ダンジョンは町に近くの場所に沸いているためそんな時間はかからず着くことが出来るのである。

「さあ、みんな準備はいいか?絶対油断をするんじゃないぞ。」

 ケンジはみんなに檄を飛ばし気合を入れ直したのだが、マイだけが沈みこんでいて小さな声で返事をしていたのだった。

「マイさん、大丈夫ですか?今は気合入れましょう!ダンジョンから帰ったらあたし達からもご主人様に温情を与えてくれと頼んでみますから。」

「ほんとに?システィナぁ~~~ありがとう~~~。」

「ね、だから今は元気出しましょ・・・」

「ホントにホントよ・・・一緒に謝ってよ・・・」

「ただ、今回ご主人様ホントに怒ってるからどうなるかわからないからお役に立てなかったらごめんなさい・・・先に謝っておきます・・・」

「そ、そんなあ・・・」

「おい!システィナいつまで雑談しているつもりだ。気合入れないか!主はもうダンジョンの入り口まで行ってしまわれたぞ。」

 ダンジョンの入り口に来たケンジは受付をしている兵士に話しかけていた。その兵士はこの間ダンジョンから出たときケンジ達に謝罪してくれた兵士だった。

「お!君は生産職のケンジだったな。久しぶりだな。今日から潜るのか?」

「ええ、そのつもりで来ました。」

「いつまで潜るつもりなんだ?無理するんじゃないぞ。この書類に書き込んでくれるか?」

 ケンジは潜る期間1か月、潜る階層を50階層と記入するのだった。そしてパーティー名を【Freedom】と書き添えるのだった。

「お!パーティー名が決まったのか?・・・って50階層!君達は生産者じゃなかったのか?」

「ええ、そうですよ。」

「じゃあ5階層くらいでいいんじゃないのか?無理はいかんぞ。」

「いや・・・5階層だとダンジョン攻略できないからだめだ。」

「だ、ダ、ダンジョン攻略だと!おいおいおい、そんなのはAランク冒険者のやることだぞ。君達では無理だ!悪い事は言わない止めときなさい!」

「だいじょうぶですよ。この日の為に色々準備してきたしダンジョンボスを討伐しパワースクロールを取りに来たのが一番の目的なんですよ。依頼の方はついでできただけですから。」

「いやいやいや・・・生産職の人間が素材の採取がついでっておかしいだろ・・・」

「そんなこと言われてもこのパワースクロールを手に入れて新しい素材を手に入れるつもりなんだから・・・じゃあ、ダンジョンに入れてもらえないのですか?」

「いや・・・そんな権利は我々にはないんだが・・・生産者が50階層に行くのは前例がないしむざむざ死にに行くようなものだぞ。なにがあっても救助を出すのは難しいけど本当にいいのか?」

「ええ、その辺は自己責任を心得ているつもりだしだいじょうぶですよ。」
 ケンジは兵士の言葉に笑顔で答えるのだった。

「まあ、生産者が50階層まで行けるとは思わんが無理だと思ったらすぐに引き返すんだぞいいな!」

「ええ、約束しますよ。俺達も死にたくはないですから無理だと思ったらひきかえしますね。」

「じゃあ、気を付けていくんだぞ。」

「はい!」

 ケンジ達はダンジョンに入り姿が見えなくなってから兵士たちは残念そうな顔をしながら、「又若い命がなくなるな。」「ああ、そうだな・・・」
 兵士たちは冒険者にも似たような人間がいたのを思い出していたのだ。若い連中は自分たちの力がついて来たら調子に乗るとは言わないが自分の実力を試したくなり無理をしその結果全滅してしまうのを何人も見てきたのだった。
 兵士たちはいろんな経験を積み若い冒険者達にアドバイスを送り注意を促すのだが、さっきのように若い者たちは聞く耳を持たずダンジョンに挑戦していくのである。
 兵士たちは引き留める権利が無いのが本当に悔しく歯がゆい気持ちでいっぱいだったのだ。




 



 ケンジ達はそんな兵士たちの気持ちをよそにいつも通りの隊列でドンドン奥に進んでいくのだった。

「ギル!すこし早いからもう少しスピードを押さえ慎重に進んでくれ!」

「はい解りました。」

 ケンジは少しでもいつも通りじゃないとアドバイスをし、指示を飛ばしながら進んでいくのだった。

  


 そして、ダンジョンに潜り一週間後ようやく50階層に到達するのだった。この記録はこのダンジョンが沸いて最短記録であった。
 この時から1週間採掘をし依頼にあった、ダマスカス鉱石、オリハルコン鉱石アダマンタイト鉱石を採掘し始めるのだった。
 
「マイ!1週間後からマイの依頼をするからそれまで待っててくれな。」

「はいはい・・・どうせあたしには入らない報酬だし別にいいよ・・・」

「ああ!そうだな。じゃあ護衛の方よろしくな!」

「は~~~い・・・」

(ったく・・・入らないのは依頼の報酬だけなのが気づかないのか・・・)(ここに来るまで魔物を大量に討伐したのをわすれてやがる・・・まあ、反省の為にも黙っておくか。)

 ケンジは50階層での採掘は壮絶な物であった。アダマンタイト、オリハルコンは掘れるのはもちろんの事、鉱石の含有量がとてつもなく含んでいるのだった。
 ケンジが鉱石を鑑定すると単純に今までの5倍以上含んでいるのがわかる。そして伝説の鉱石であるヒイロカネだがこれも鉱石にはいつもの3倍は多く含んでいるのがわかるのだった。

 ケンジは採掘の結果に嬉しくおもいガツガツ採掘をすすめるのだった、そしてもう一つ嬉しい事が起こっているのだった。ステータスを確認するとヒイロカネ鉱石が掘れるたびに採掘のスキルが0.01づつ上がっているのがわかるのである。この調子でいくと指輪の効力がなくても素で120.00になるであるのがわかった。
 今回このダンジョン攻略で得たヒイロカネで製作することで鍛冶のスキルもレジェンダリーになれると確信するケンジであった。






 一方こちらはダンジョン入り口を見回っている兵士である。

「なあ、あれからもう2週間たつな・・・」

「ああ・・・そうだな・・・無事でいてくれたらいいんだがな・・・だが、もう2週間たつが出てこないとみるともう・・・」

「そんなこと言うなよ。ケンジ殿の奴隷も強そうな装備をしてたじゃないか。あれが万全な準備じゃないのか?」

「ああ・・・そうだといいなあ。」

 ケンジの知らないところで優しい兵士たちが無事を祈っている事をケンジはしらなかった。

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