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第3章 ダンジョンへ!

21話 中級ダンジョンへ!①

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 ケンジ達はギルドを後にし屋敷に帰るのだった。

「なあ、主・・・俺思ったんだけどギルドって馬鹿なのか?姉ちゃんが例をあげて意見を言ってたのに・・・」

「俺もそうおもったけどこの世界の普通は根深いものがあるんだろうな・・・でも、俺からしたらオリヴィア達もまだまだ奴隷根性?が抜けてないとおもってるぞ。」

「まあ、主はこの世界にとってはイレギュラーみたいなものだからな。」
 マードックはケンジの奴隷の中では最もうちとけてると言うか、ケンジの事を主とは言うが敬語も使わないしケンジにとってはありがたい存在だった。

「まあ、話は戻るがこのままいけば後、数日もすればゴッドオーダーは前の状態に戻り誰もやらなくなるだろうな。」

「でも、ご主人様にとってそれは都合のいいものなのですか?ご主人様が利用するたびに目立つのではないのでしょうか?」

「うん、それはいやだなあ・・・でも考えがあるんだけど聞いてくれるか?」

「「え?なんですか?」」オリヴィアとマードックはケンジの意見に興味津々で顔を近づけてきた。

「1週間後からまたダンジョンに潜るだろ?それでゴッドオーダーの魔道具を中級ダンジョンボスから出そうと思うんだよ。」

「「!」」
 ケンジの意見にオリヴィアとマードックは大声を上げて驚くのだった。実は中級ダンジョンは限られた上級冒険者にしか攻略が出来ていないのだった。
 そう!上級冒険者とはAランク以上の実力があり、ケンジ達に絡んできた【ウィンドーウルフ】のパーティーでさえまだ攻略が出来ない程難しいのだ。

 中級ダンジョンとは総階層が50階あり、初級ダンジョンとは比べる事が出来ないくらい1階層のエリアが広くそれが50階層あるのだ。それに、中級ダンジョンは1階層から初級ダンジョンのボスモンスターのオーガが出るのである。それを知っている二人は顔を青くしケンジに攻略は無理だと忠告をするのだった。

「主・・・それは幾らなんでも無謀だよ。やめたほうがいいって!」

「ご主人様それはわたしも賛成です・・・むりはしないほうが・・・」

「あ~~~待て待て、俺も1週間後すぐに攻略するつもりはないよ。」

 それを聞き、二人はホッと胸をなでおろすのだった。

「じゃあ、どうやって攻略するのですか?」

 ケンジは二人に簡単に説明し詳しくは今日の晩御飯の時にでもみんなそろっているときに言うつもりだと説明したのだった。
 それを聞きケンジの秘密主義的な事にマードックはもうちょっと出し惜しみをやめて説明してくれ言ったが、ケンジは出し惜しみは知っている者の特権だ!と言って笑ってはぐらかされてしまったのだった。

「それにしてもこのマジックスミスハンマーは当たりだったな!」

「主、これで何を作ろうと思っているんだ?」

「まず、護衛するみんなの武器や防具を作ろうと思ってるよ。ただし作るのはミスリルを使って製作するつもりだから俺の鍛冶スキルがグランドマスターになってからだけどな。」

「ご主人様そのスミスハンマーで作った装備品は何が違ってくるのですか?」

「作ってみないとわからないが多分だがダメージ補正があがって強力な武器になるだろうな。それと何といってもマジックプロパティーが1個から5個付くとなっているだろう。これが強力だとおもうぞ。」

「それってどうゆうものなんですか?」

「これも作ってみないとわからんけど命中率が上がるとか炎の属性がつくとかじゃないかな?多分プロパティーの組み合わせ次第ではレジェンド級以上の武器になるかもしれないな。」

「レジェンド級以上!」
 ケンジの説明にレジェンド級以上という言葉に驚くマードックとオリヴィアだった。




 そして屋敷に帰ったケンジ達は部屋でゆっくり過ごしのんびりする者や個人スキルを伸ばす者やこの1週間それぞれに楽しむのだった。

 ケンジ達はあれからギルドにはゴッドオーダーの受注書を受け取る以外は顔を出さずにいたのだった。1週間たって初級ダンジョンの事をギルド職員に聞くのだった。

「ケンジ様ちょっとよろしいでしょうか?」

「ん?なにかようか?」

「ええ、この間初級ダンジョンでの事でございます。」

「ああ、そのことか。」

 受付嬢の話によればダンジョンを守っていた団長は町を引き回し打ち首になり、ケンジ達を襲った人間は鉱山送りになったことをきいた。
 そして、団長の言いなりになって横領も発覚し団長の直属の部下数名もあらわになり、その数名も団員を解雇され奴隷に落とされたようだ。
 このことからケンジ達も安心して初級ダンジョンに行ってもよくなることが知らされるのだった。



 そして、町で絡まれた一件はストームは冒険者ランクが降格され、怪我を負わせた男に賠償金を一括で支払い釈放されたと聞いた。
 その際【ウィンドーウルフ】のパーティーから追放され行き場を無くしているのでケンジは生産者なので気を付けるよう受付嬢から言われるのだった。

「なんで俺が気を付けるんだ?」

「なんでも、噂なんですが逆恨みをしているようなんです。」

「ああ・・・なるほどそうゆう事ね・・・」

「低ランクの冒険者はプライドだけは一人前だからケンジ様をいたぶる事で落とし前を付ける気でいるようです。まあ、あくまでも噂なんですけどね。」

「まあ、気を付けることに越したことは無いよな。情報ありがとう!」

「それで、ゴッドオーダーはどうなった?」

「はい・・・あれからもうやっている人は殆どいません。何回やってもツルハシしか出ないのでケンジ様の事は単に運がよかっただけという事になり、これ以上検証をやっても無駄ということになりました。」

「そっか・・・わかった。ご苦労様・・・」



「それじゃ、すまないがこの3つの依頼を受付してくれないか?」

 ケンジは中級ダンジョン用の素材収集依頼を受付嬢に出すのだった。

「ケンジ様・・・中級ダンジョンに向かわれるのですか?」

「ああ、そうだけど?中級に行った方が稼げるからな。マイも中級用の依頼を受けているはずだよ。」

 ケンジの持ってきた依頼はこの内容になっていた。
Cランク依頼
内容  ミスリルインゴット5個納品
報酬  ミスリルインゴット1個につき100万ドゴン
納品期限なし

Cランク依頼
内容  月光草10本1セットで100本まで
報酬  月光草10本で10万ドゴン
納期期限なし

Cランク依頼
内容  オーガの牙10本、オーガの魔石5個、オーガの角5本 
報酬  牙1本1万ドゴン 魔石1個10万ドゴン 角1本25万ドゴン
納期期限 1か月

「それじゃくれぐれも注意してくださいね。」

「ああ、俺には頼りになる仲間がいるから大丈夫だよ。いってきます!」


 ケンジ達はいつものように馬車で中級ダンジョンに向かうのだった。中級ダンジョンはわりと町の近くに出現していて馬車で半日の距離にあるのだ。この町の近くには初級から上級までありダンジョンのお宝素材等で発展しているのだ。中級は冒険者にとっても便利がよく効率よく稼げることで人気があるのである。

「主、今回はどこまで潜るつもりですか?」

「今回は5階層まで潜ろうと思う。マイもそれでいいよな?」

「うん。あたしの依頼もオーガの素材だから十分だよ。」

「じゃ、5階層のフィールドエリアで依頼をこなす事にする。」

 ケンジは中級だし、5階層でもミスリルがたくさん掘れると思っていたのだった。オリハルコンやアダマンタイトは少量かもしれないが付属で宝石や玉鋼が掘れたら充分だと思っていたのだった。

 今回、生産者たちがゴッドオーダーをいっぱいやったおかげでギルドに耐久力のあるスコップやツルハシを大量に売ったおかげでツルハシが値崩れを起こしギルドにタダ同然の値段で大量に売っていたのだった。
 それを買いたたき全てインベントリに収め持ってきているので、今回もミスリルやオリハルコンをいっぱい掘るつもりで活き込んでいたのだった。






 そしてケンジはまだ知らなかったのである。ゴッドオーダーで出た幸運の指輪の効力を・・・ケンジのステータスのLUK値が100になっていることがどんな幸運を手に入れれるかを。
 このガイアースでLUK値が3桁になるのは人類史上初めてで何をやってもうまくいく事になるのである。
 
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