上 下
81 / 619
第3章 ダンジョンへ!

19話 やっぱ物騒な世界だな・・・②

しおりを挟む
 ケンジ達は周りにいた人達に助けられて衛兵から疑われずにすんだのだった。

「みなさん、俺達を庇ってくれてありがとう。」

「兄ちゃん達こそ俺達を助けてくれてありがとな!」

 お礼をお互い言いながら元の列に並び直しケンジとマイは食事の順番をまち楽しい時間を過ごすのだった。

「この店は雰囲気の良い店だよな。」

「やっぱりケンちゃんもそうおもう?」

「ああ、来てよかったともうよ。ご飯も美味しいしまた一緒に来ような。」

「うん。」

 ケンジとマイは店の雰囲気に満足しまた一緒に来ようと言いあっていたのだった。

「それじゃ、ケンちゃん今日は帰ろうか?セバスたちもお腹すかせて待ってるとおもうよ。」

「あ、ああ、そうだな。」
「あ、マイ、帰る途中ギルドによっていこう。」

「ん?なんで?」

「さっきのストームだったっけ報告しておいた方がいいだろ?それに俺もダンジョンの守っていた兵士の事言うのをギルドに報告してなかった。」

「え?ケンちゃん知らなかったの?確かに報告はした方がいいけど今回は衛兵が絡んでくれてたでしょ?」

「ああ。そうだな。」

「もうとっくにギルドに報告されてるわよ。」

「え、そうなのか?」

「だから、清算した時に何も言われてなかったでしょ。まあ、次に行った時にギルドからどうなったか経緯が知らされると思うわよ。今度一週間後に行った時でいいんじゃないかな。」

「へえ、そうだったのか。」

「でもね、魔物とか個人で見つけた大変な事はちゃんと町に入った時とか門番をしている兵士とか、ギルドに直接報告しないといけないからね。」
「報告が遅れてスタンビートになったとかシャレにならないから。」

「ああ、わかったよ。」
「じゃ、報告もないしメイガン商会に寄ってもいいか?」

「え?今度はメイガン商会?なんで?」

「ああ、個人的に裁縫の生産魔道機器を買いたいんだよ。」

「ケンちゃん裁縫のスキルも伸ばすつもりなの?」

「ああ、いずれだけどな。とりあえず今はプリムが裁縫のスキルを持っているんで、休みの間育ててもらおうと思ってな。」
「家にも糸巻き機と機織り機を設置して置きたいんだよ。」

「へえ、そうなんだ。」

「まあ、裁縫もいずれグランドマスターにして革製の装備も作ってみたいしな!」

「ケンちゃんってホントやり込み要素に目が無いよね・・・」

「まあ、この世界はステータスやスキルがあって見に見えてわかるから楽しいと思うよ。」

「ケンちゃん言っておくけどそれは間違いよ。」
 
 マイの説明によると、この世界でもそのスキルの才能とゆうものがあり例えば今ケンジが上げている鍛冶一つとっても才能が無い物が上げていると頭打ちになって何年もかけて鍛冶をやってきたのにスキルが50.00で上がらなくなったりするらしいのだ。

 そうなってしまうと今まで数年かけて頑張っていたものが水の泡になってしまい、違う道を選ぶかスキル値が低い状態で鍛冶を頑張るのか人生の選択をしなければいけなくなり大変な人生になるとマイに聞かされたのである。

「へえ、そうなんだ。それはそれで大変だよな・・・でも、だからって俺が裁縫や鍛冶を諦めるってことはないからな。」

「まあ、最初からそれを聞いて諦めるケンちゃんはいないでしょうね。」

 マイは笑いながらケンジの目をみつめていたのだった。






 ケンジとマイはそんなことを話しながらメイガン商会の前に着き商会の扉をくぐったのである。

「いらっしゃいませ!」
 ケンジ達が店に入ったとたん中にいた従業員全員が大きな声を出しケンジ達を歓迎するのだった。ケンジはこの間来た時と店の雰囲気が凄く変わっていてびっくりするのであった。

「今日は何をお買い求めでしょうか?」すかさず店員の一人がケンジに近づいてきて接待モードに入るのだった。

「ああ、今日は裁縫の生産魔道機器を見に来たんだよ。糸巻き機と機織り機をみせてくれないか?」

「はい!それならこちらへどうぞ。」
 従業員はテキパキと丁寧に案内をするのだった。

「この危機は最新型で魔力をこの部分に通せば最大8時間の動き続け今までのように1時間ごと魔力を通さなくてもよくなったものです。」

「へえ、それは便利でいいな。」

「それに一回の魔力量は極わずかで誰でも扱えるものになっております。」

「そうなんだ!じゃあわざわざ魔法使いの俺が魔力を通さなくてもいいのか。」

「ええ、だいたいMP20ほどで8時間動かす事が可能になっております。」

 従業員の説明によれば今までの生産機器はMPが大量につかい、1時間でMPが25ぐらいいるのだったがこの最新機器は8時間でMP20で動かす事が出来、効率が全然違うのであった。

「それじゃ、この糸巻き機と機織り機をもらえますか?」

「即決で買っていただけるのですか?」

「ああ!店の雰囲気も変わったしガンスさんの教育が行き届いてるって感じだな。」

「ガ、ガンスさん?!」

「あ、あの、あなたは・・・」

 そのように言われたのでケンジはガンスからもらったマスターカードを見せる事にした。

「し、失礼しました!先日は失礼な事をしてしまい申し訳ありません!会長からは話は聞いています。」

「あ、そんな恐縮しなくてもいいよ。普通に扱ってもらえればそれで充分です。」

「ありがとうございます。すぐに会長を呼んでまいります。少々お待ちください。」

「あ、ガンスさんも忙しいでしょ?呼ばなくても結構ですよ。買い物を済ませて買えればいいだけですから。」

「いえ、もし、ケンジ様が店によるようなら呼んでくれと言われてますのですぐ呼んでまいります。」

 そういって、従業員はガンスを急いで呼びに行くのだった。すると本当にすぐにガンスが下の店舗にやってくるのだった。

「おおう!坊主。すぐに買いに来てくれてありがとな!聞いたが今日は生産魔道機器を求めに来たのか?」

「ええ、そうです。仲間が裁縫を上げているからうちに設置しようと思いまして。」

「そうか!そうか!坊主も頑張っておるな。」

「それで、申し訳ないですがこの二つを買いたいので幾らになりますか?」

「ああ、こいつは最新機で高いが良いのか?」

「ええ、かまいませんよ。ガンスさんがくれたこのカードがありますしね。」

 値段を聞くと1つ100万ドゴンし、糸巻き機と機織り機2つで200万ドゴンもする生産魔道機器だった。だがカードのおかげで70%OFFになり60万ドゴンですんだのだった。

「屋敷の方にはサービスで運搬させてもらうけどいいのか?」

「ええ、このかばんがあるから大丈夫です。」と言いマジックバックに収納するふりをしインベントリの中に収納したのだった。

「坊主凄いかばんを持っているんだな!」

「ええ、親の形見ですがありがたいですよ。」

「そっか・・・すまなかったな・・・だがいい両親だったんだな。そんな便利な物をのこしてくれてな。」

「いえ大丈夫です。ええ!その通りですね。おかげで楽に旅ができましたよ。」

 ケンジは生産魔道機器2台のお金を支払いガンスさんにお礼を言い屋敷に帰り、糸巻き機と機織り機を設置しいつでも布を作れるようになったのだった。

「ご主人様おかえりなさいませ。いったい何を買ってきたのですか?」

「セバスただいま。見てくれ最新魔道機器の機織り機と糸巻き機だ。」

「ご主人様・・・裁縫もやるのですか?」

「ああ、いずれな!とりあえずはプリムが使う事になるだろうけどな。」

「それより、みんな腹が減ったんじゃないのか?みんなでご飯を食べようよ。」

「今日はもっと遅くなると思っていたのでまだ食事の準備がすんでいませんよ。ご主人様とマイ様は部屋でくつろいでいてください。」
「食事の準備が出来たら呼びにまいります。」

「ああ、頼むよ。それじゃマイ、ちょっと部屋にきてくれないか?」

「え?」

 マイはケンジに腕を引っ張られケンジの部屋に連れていかれるのだった。

*------*------*------*

 生産魔道機器は製作するのが大変なもので先ず大工と鍛冶のスキルが80.00
ある者が製作することができるのである。
 そして次に錬金術師と魔導士(魔法使いの上位職)が魔石をその魔道機器に設置させるのである。
その工程を踏まえて魔道機器は完成するのである。
つまり、一台の魔道機器を作るのに3人のグランドマスターが協力し完成させるので
大変な労力になるのである。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。

長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍2巻発売中ですのでよろしくお願いします。  女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。  お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。  のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。   ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。  拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。  中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。 旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

研磨職人!異世界に渡り、色んなものを磨き魔法スキルと合わせて、幸せに暮らす。

本条蒼依
ファンタジー
主人公である小野田博俊(おのだひろとし)は女神ミーレヌのせいで死んでしまい、 異世界であるミストラルに転移してもらう。  そこには研磨という職業は無く、博俊は研磨でお店を開き、魔法と掛け合わせて 楽しく儲けて生活する物語。  研磨で新しい効果を生み出し、時には笑い時には悲しみありの長編小説。に、 したいとおもいます(*^-^*)

転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜

西園寺若葉
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。 どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。 - カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました! - アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました! - この話はフィクションです。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。 なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。 不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇 感想、ご指摘もありがとうございます。 なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。 読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。 お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。 降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。 森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。 その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。 協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

処理中です...