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第3章 ダンジョンへ!

13話 ゴッドオーダー!④

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 このケンジの考えにウランは凄く興奮するのだった。この魔道具はどの町の生産ギルドに一台は設置されているのだが、どの町の魔道具も埃を被って機能していないのが実情だったのだ。
 もしこれでケンジの言う通り受注書によってでるアイテムが豪華な物が出るのがわかったならこの町のギルドの功績になると思いウランはワクワクするのだった。

「ケンジ様、早くやってみませんか?」

「ああ、まあ、落ち着けって!まずはこの金鉱石製のロングソード10本のゴッドオーダーだ。」

 ケンジはまだ鍛冶のスキルがグランドマスターになっていない為、金鉱石までの装備しか作れないでいたのだった。その為、今はまだ金鉱石の装備の物の受注書しか納品できなかったのである。

 ここでゴッドオーダーのやり方を説明しよう。この魔道具は箱状の魔道具で地球で言ったら自動販売機のような形になっていて、正面にたくさんのボタンがついているのである。

 そのボタンには鍛冶・細工・裁縫等たくさんの職業に準じたボタンでやってみたい職業のボタンを押すとその生産物の注文書が下の出し入れ口から注文書が出るのである。

 鍛冶なら武器防具類・材質・品質・個数が載っていてその通りの物を作り注文書に作ったものを吸収させるのである。
 すると、灰色だった注文書は真っ白になり注文書は完成となるのである。その完成した注文書をこの魔道具の受付出し入れ口に入れると下の出し入れ口から便利なアイテムが出されるのである。

「じゃあ、まずはこれから!」

ゴッドオーダー注文書
種類  ロングソード
個数  10本
品質  最高品質
材質  金鉱石製

 ケンジはこの注文書を魔道具に入れるのだった。周りにいた生産者達はまた無謀な奴がいるなあとか、又ごみを出している奴がいるとか固唾をのんで見守っていたのだった。
 ガコンという音がギルドに響き、ケンジは出し入れ口からアイテムを出すのだった。

「ケンジ様、何が出ましたか?」

 ケンジは一つの指輪を持っていたのだった。

「これは何ですか?」とウランが興味津々できいてくるのだった。ケンジは鑑定するとそこには信じられない鑑定結果が出るのだった。



 ブラックスミスの指輪
アイテムランク   レジェンダリー
能力        鍛冶 採掘+20.00
備考欄
これを付けるだけで、鍛冶と採掘のスキルが
+20される。


「おおお!これはすごい!」

「え?なんなんですか?」

「これはブラックスミスっていう指輪のマジックアイテムだ!身に着けるだけで鍛冶と採掘スキルが+20される逸品だそうだ。」

 その説明にウランや周りにいたギルド関係者、生産者が騒めき始めたのだった。さっそくケンジはその指輪を身に着けるとステータスを確認すると、鍛冶は80.00を超えてなんと採掘は120.00になっているのだった。それによりケンジの称号がレジェンダリー採掘師となっていたのだった。

 ウランにそのことを説明したとたんウランはケンジの肩を持ちグラグラ揺すりはじめるのだった。

「ケ、ケ、ケ、ケンジ様!この事ギルドに報告を上げてもよろしいでしょうか!」

「上げてもと言われてもこの状況はみんなわかっているんじゃないのか?」

 周りを見ると騒めきたち生産者は「俺も一回やってみようか。」とか「儂も!」とか言って自分の家に商品を作りに帰ったりするものも続出していたのだった。

「それに今やった一回だけで報告あげて間違いだった場合問題にならないのか?今やったのは偶然良いアイテムだった可能性もあるだろ?」

 ケンジの言葉にウランはハッとした表情になり落ち着いてきたのだった。

「わたくしとしたことが・・・あまりにも衝撃し過ぎて興奮してしまいました。確かに検証してみないと報告はできないですね・・・」

 この話を周りで聞いていた人達も「確かに・・・」「この一回だけじゃわからんな・・・」とか言って冷静になっていくのだった。

「で、もう一回やってみようとおもう。」

「ケンジ様何個受注書持ってるのですか?」

「あと、金鉱石製の商品2個だけだけどな・・・連続でやってみた方がまだ確信が持てるだろ?」

「「「兄ちゃんスゲーな!やってみろ!」」」周りから声援にも似た声が響くのだった。

ゴッドオーダー注文書
種類  ブロードソード
個数  10本
品質  最高品質
材質  金鉱石製

ゴッドオーダー注文書
種類  クレイモア
個数  10本
品質  最高品質
材質  金鉱石製

「この二つの注文書でどんなアイテムが出るか楽しみだな。」

 ケンジの行動にギルドじゅうの人々が騒ぎを聞きつけ、受付嬢や生産者、冒険者までもが注目していたのだった。

「さあ、早くケンジ様!」ウランはケンジをせかすように背中を押すのだった。

 ケンジは息をのみ出し入れ口にまずはブロードソードの注文書をいれるとガコンとゆう音が響きアイテムを出すのだった。


 手に取ったアイテムを鑑定すると次のように表記されるのだった。


 耐久値パウダー
アイテムランク   マスター
能力        装備品の耐久値+25
備考欄
 このパウダーを装備品に振りかけると総耐久値が+25
される。10回まで使用可能。


「そのパウダーは!耐久値パウダーですか?」

「ああ、そうみたいだ。」

「ケンジ様そのアイテムは今まで記録にあったゴッドオーダーで出たアイテムでも良い部類に入るアイテムですよ。」

「この使いきりのアイテムがか?」

「ええ、そのアイテムは高ランクの冒険者に人気のアイテムで自分の持っているマジックアイテムの武器や防具も手入れしなければいけないのですが修理すると装備品の総耐久値がどんどん減っていき、いずれどんな強力なアイテムも壊れてしまいます。」
「それを回避するのが唯一回避できるのがこの耐久値パウダーなのです。」

「このパウダーを一回振りかけると装備の総耐久値+25されて耐久値は減らないで修理されるのです。冒険者にとって命の生命線と言われる装備品が最大値を突破し復活するアイテムなのでオークションにかけるとどこまで値が上がるかわからないのがこのアイテムなのです。」

 ウランの説明を聞いてビックリするケンジであった。確かにこのパウダーを使う事で修理代もいらなくなり、冒険中でも振りかければ武器や防具が修理されるのは大きいと思うケンジだった。

「3回連続でゴッドオーダーをやってスコップやツルハシじゃなかったらケンジ様の予想は当たっていたことになりますね。」

「じゃあ、3回目いってみるか。」
 ケンジは期待を持ちつつ、注文書を出し入れ口に入れるとまたもやガコンとゆう音が聞こえたのだった。ケンジはそのアイテムを手に取り鑑定をしてみたのだった。


 幸運の指輪
アイテムランク   レジェンダリー
能力        +幸運35
備考欄
これを付けるだけで、ステータスのLUK値が
+35される。


 ケンジは鑑定結果をみて噴出してしまったのだ。

「ケンジ様、鑑定はどのようなものだったのですか?」

「いや、これもマジックアイテムで身に着けるだけであるステータス値が上がるらしい。」

「あるステータス値?それはどのステータスですか?早く教えてください!」

「LUK値が+35されるみたいだ。」

「「「「LUK値ですか?(だと!)」」」」

 周りにいた人たちみんながみんな驚愕の鑑定結果に大声を出し驚くのだった。

 みんなが大声で驚くのは無理もなかったのだ。この世界はレベルが上げればステータス値が上昇するが唯一レベルが上がっても上昇しないのがLUK値なのだ。
 
 このステータスは生まれながらにして決定されており低い人は運が悪く、高い人は運が良いのである。
 例えば運が悪いと冒険中何でもないところで事故にあったり怪我をしたりと散々な目にあうのである。

 生産者の場合は運が悪いと製作物の完成確率が悪くなり、違う人なら最高品質が出来る所を高品質になったり品質が低くなったりしてしまうのである。

 それゆえに、この幸運の指輪を身に着けるだけで運が悪かった人が良くなるアイテムだから人々が驚くのは無理もなかったのである。

「ケンジ様・・・このことによりこのゴッドオーダーの利用価値が凄い物になったと検証できたかと思います。」

「ああ、そうだな・・・俺もびっくりしているよ・・・」

「これをギルドに報告してもよろしいでしょうか?」

 周りを囲んでる人たちを見て、ケンジはこれはやってしまったと後悔しながら、ウランによろしくと伝えるのだった。

「ただし、条件があるけどいいかな?」

「どんな条件ですか?」

「ああ、これはまだ検証が足りないと思うんだ。これからこれを見ていた他の人が率先してやり出すと思うんだよ。やってる人の検証をギルドが責任もってやっていってくれるなら報告してもいいと思うよ。」

「それは当然ギルドでやっていくつもりです。」

「次にやった人が良い物が出ないと俺に文句言わないようにしてくれるなら俺はOKだ!」
「まあ、絡んできても返り討ちにしてしまうけどな・・・」

 ケンジはにこやかな笑顔でそう言ってのけたのだった。

*-------*-------*-------*

 この魔道具は話に出したかった一つです。この魔道具は神からの
サービス品の一つで生産者は自らダンジョンに潜れないので
これを使い製作の難しい商品を納めることパワースクロールが手に入る
ようになっているのである。確率は本当に低い確率だが手に入れれる事が
できるのである。
 神は当初これを使い経済を発展してもらおうと画策したのだが
人々はゴッドオーダーをやってくれなかったのである。
確かにやってもピッケルやスコップしか出なければやるひとはいないだろう・・・
 だが、神も人々に楽をして発展させることはできないと思い
この方法をゴッドオーダー思いついたのだった。
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