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第2章 新たな国へ!

11話 家を購入!③

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 家を購入から一週間、ケンジは今までより採掘を頑張り、この一週間で採掘のスキルが、50.00超えたのだった。
 それにより、銅鉱石が掘れるようになったのだ。鉄のインゴットは1個10ドゴンにしかならないが、銅のインゴットは倍の20ドゴンもするのである。これにより1日の稼ぎが単純に倍になったのだ。

「主、もう銅鉱石が掘れるようになったのですか?」

「ご主人様凄いです!」

 ギルスレイン達が、ケンジの成長の速さを驚き褒め称えるのだった。

「だけど、まだ掘れ始めたばかりだから、数は掘れないなあ……」

 この世界の採掘は、実に都合が良いとケンジは思っていたのである。その理由は、同じ場所を掘っていくと鉄鉱石、鉄鉱石、鉄鉱石たまに銅鉱石そしてまた,鉄鉱石と掘れるのだ。
 そして、その場所が掘れなくなったら、次の場所に移動して繰り返し採掘していくのである。その場所が掘れなくなっても、女神クローティアの世界の恩恵で数日したら、また復活し同じ場所でまた鉄鉱石が掘れるとされていたのである。
 これは採掘だけでなく伐採や採取も同じであり、野生の植物もまた同じで数日したら同じ場所に行けば、同じように採取できるのである。
 この理由からして、開拓村は本当に大変な作業になるのである。理由は土地を開拓する時、樹木を根から全て掘り起こさないと、また数日したら樹木が元通りになる為、木・闇・邪属性持ちの魔法使いが必須となるのである。

 その理由からして、ケンジはスピードを上げドンドンと採掘のスキルを上げていったのだった。


「それにしても、この一週間は遅く感じましたね」

「ギルもそう思うか?俺も、家が楽しみで遅く感じたよ。家具も買ったしな、明日は朝からギルドに行き、家でゆっくりできそうだな」

「明日は、依頼は受けないのですか?」

「まあ、明日はいいだろ。家を堪能しよう!」

 それを聞き、ギルスレイン以外はニッコリしたのだった。

 そして次の日、ついに家の引き渡しの日が来たのだった。ケンジ達は、朝から商人ギルドに顔を出し、受付に向かうのだった。

「あ、ケンジ様ですね。おはようございます。お待ちしていました」

「ああ!おはようございます。待ちきれなくて朝早くから来ちゃいましたよ」

「うふふ。その気持ちよくわかりますよ。では、すいませんが確認の為、ギルドカードと家の権利書を出していただけますか?」

 ケンジは、ギルドカードと家の権利書を出し、受付嬢は確認をし家の鍵を渡してくれるのだった。

「それでは、家まで行きましょうか」

「うん?まだ何かあるのですか?」

「この家の鍵は、家と連動しているのですが、セキュリティーのやり方を教えなければいけないので、それの説明をしに家まで説明しに行きます」

「へええ!セキュリティーなんてあるのか……」

「それはそうですよ!防犯システムが無いと、誰でも入り放題で物騒ですからね」

「ひょっとして、ケンちゃん!自分で何とかしようと考えてたの?」

「ああ、家にガードマンみたいな人を雇うか、なんとかしないとか思ってた」

「ケンジ様!このセキュリティーがあれば、大抵の強盗は防げますが最上級のセキュリティーではない為、不安なら別料金になりますが付ける事もできますよ」

「まあ、それはまだ住んでみてから検討するよ」

「はい!それでいいと思いますよ」

 ケンジ達は、家の前に着くと共に、大きな声を上げるほど驚き感動するのだった。

「おおおおお!凄い綺麗になっている!」

 前面にある店舗も、壁は塗り替えられて綺麗になっていて、後方の屋敷も綺麗になっていたのだった。庭も雑草が生え放題だったが、それも綺麗になっていてガーデニングをしたくなるほど見栄えになっていたのだった。

「それでは、ケンジ様!この鍵をこのカギ穴にはめて、鍵についている小さな赤い魔石に魔力を通してください」

 家の鍵には、小さな赤い魔石がついていて、綺麗な装飾が施されている鍵であった。ケンジは、魔力をその魔石に通すと家の扉が赤く輝き、それが収まると家の名札にケンジと名前が付き、セキュリティ【家主ケンジ】と出て登録が澄んだのだった。

「それじゃ、ケンジ様!次は、この家の扉の名札のところに手を触れてください。そうすると、プレートが出てくるとおもいますが、そこにケンジ様の友人や奴隷を登録してください」

「お!プレートが出た!」

 ケンジは、そのプレートにマイマールや、ギルスレイン達の名前を登録したのである。

「このようにして、新たな友人や奴隷ができたら登録してください。ケンジ様がいない時でも、登録した人は家に入る事が出来ます」

「へえ、ホント便利だなあ!」

「それでは、これでわたしは失礼しますね。どうもありがとうございました」

 商人ギルドの受付嬢は、丁寧にお礼を言い、商人ギルドに帰っていったのだった。


 ケンジ達は、さっそく家の中に入り、屋敷の中を見てまわるのだった。ケンジはまず、鍛冶工房に行き工房の中をじっくり見てまわった。そこには、卵型のカプセルのような形である炉の最高級品である※①【反射魔晄炉】が設置してあったのである。

「ご主人様!これでギルドのレンタル施設を、借りなくてもよくなりましたね」

「ああ、そうだな。この工房の元の持ち主はお金持ちだったんだな!」

「え?なぜ、そんな事がわかるんですか?」

「この設備見たらわかるよ。レンタル施設のは小型炉だったろ?」

「そうでしたね」

「これは、反射魔晄炉と言ってな……オリハルコンをも溶かす事ができる物なんだぞ」

「えぇ!オリハルコンもですか?」

「ああ!これからって時に、素材を取りに行って死んじゃうなんてついてない人だったんだ……だから、その人の分までちゃんとやらなきゃ罰が当たるな……」

「ご主人様は大丈夫ですよ。あれだけ強いし、そう簡単に死ぬような人じゃないです!」

「なんか褒められてるように感じないな……」

 すると、ギルスレインが部屋を見てまわり、ケンジに話しかけてきたのである。

「主は、2階の一番大きな部屋をお使いくださいね」

「えっ?あの部屋俺が使うの?」

 ケンジは、2階の一番奥にある4畳半くらいの手ごろな部屋を使おうと思っていたのだった。ギルスレインが言う一番大きな部屋は大きすぎて、ケンジは落ち着かないと思っていたので、地球で住んでた部屋位が丁度いいと思っていたのだ。

「えっ?じゃ、どの部屋を使おうと思ってたのですか?」

「一番奥の角の部屋だよ。」

「「「この家の主はご主人様ですよ!」」」
「何で!そんな小さな部屋を使おうとするのですか?その辺りはもっと自重せず自分の立場を主張してください!」

 そういって、女性陣に怒られるケンジだった。

*-----*-----*-----*-----*

※①【炉の種類】
小型炉   鉄鉱石、銅鉱石
大型炉   銀鉱石、金鉱石
反射炉   ダマスカス鉱石、玉鋼、青鉱石
魔道高炉  ミスリル鉱石、アダマンタイト鉱石
魔晄反射炉 オリハルコン鉱石、???、???
 
 これらの鉱石を、精製しインゴットにする事が出来る。
???はこの後、ケンジにより明らかになる予定。


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