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第1章 異世界に!

20話 町にショッピングに行こう!②

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 ケンジ達は、屋台で肉串を買いお腹いっぱいになり、ケンジ達は、次はどこにいくか話し合っていた。

「主、次はどこに行くのですか?」

「ああ!次は、みんなの武器防具を買いに行かないといけないな。みんなの命を守る武器なんで、良い物を買わないといけないと思っている。」

 ケンジ達は、話しながら歩いてると、大通り沿いに2階建ての大きな武器・防具屋の看板が見えてきた。
 武器屋の看板は槍が交差しているデザインで、こっちもなんかカッコいいデザインである。店内の中に入ってみると、若い女性が数人いて中の一人が、笑顔で挨拶をしてきた。

「いらっしゃいませ。今日はどのようなものをお求めですか?」

 店員の女性は、いかにも営業スマイルで対応してきたのだ。

「今日は、仲間の武器防具を買いに来たんだ。どんなものがありますか?」

 店員の女性は、ケンジの物を買うのだと思っていたらしく、ケンジが奴隷の装備を買うと言った途端、営業スマイルが消えたのだった。

「こちらが、よろしいのではないでしょうか。」

 ケンジが、女性の言った方向を見ると、樽の中に色々な武器が混じって、乱雑に入り叩き売りのような感じで売っていた。
 ケンジは、一瞬ムッとしたが、もしかして良いものが混じってるかもしれないと思い、樽の中の武器を鑑定をしてみた。その中でも、一番良さそうな1本のロングソードを、見てがっかりした。

鑑定
ロングソード(粗悪品)
ダメージ    5~8
必要STR   25
耐久度     85/100
相場      35~50ドゴン
備考
 あったら、マシというぐらいの武器で、奴隷用にしかならない武器
 
 鑑定すると、このような説明が出た・・・ケンジは、他の武器も見てみるが、同じような鑑定しか出なかったので、先ほどの女性を呼び、もう少しマシな武器は無いのかと、ケンジは店員に訊ねるのだった。

 すると店員の女性は、面倒臭そうに対応をしてきたのだ。

「奴隷用の武器なんですよね?でしたら、そこにある武器で十分ですよ。」

「いやいや・・・こんな武器を持ってたら、反対に危ないじゃないか。もっと、普通の良い武器がないのか?」

「主!私達は、この武器で十分です。」
「「そうですよ。これ以上、良い武器はもったいないです。」」

「ギルスレイン達は黙っていてくれ。こんな武器で、俺の護衛ができる訳がないだろ。ちゃんとした、武器防具じゃないと、真っ先に死んでしまうのが、まだわからないのか?」
「とゆう訳で、ちゃんとした武器や防具を見せてくれ。」

 それを、聞いて店員の女性は、馬鹿にしたような笑顔で、ケンジの言う事を否定してきたのだった。

「普通、奴隷に良い武器なんて与えたりしないんですけどね。あなたがそれでいいならいいんですけど・・・(笑)」

 ケンジが、普通の武器を買って貰えるとわかって又、女性店員の営業スマイルが復活した。

 ケンジは、この店員裏表がありすぎるなとうんざりしたが、普通の武器を見せてもらう為、我慢し対応をうけた。
 まず、ギルスレインのスキルは短剣術なので、武器はダガーかショートソード等がある。なので、店員にダガーを見せてもらった。

鑑定 
ダガー   (普通)
ダメージ  10~25
必要STR 20
耐久度   耐久度値 245/総耐久度値 285
相場    10万~15万ドゴン
備考
 普通より少し悪くなっているダガー。買い取った武器を1回修理している。

 この武器は、鑑定にあるように中古品なのである。武器・防具には耐久度があり、使えば使うほど耐久度が減り、値が0になると壊れるのである。なので、冒険者は生産者に頼み、修理をしてもらい、耐久度を復活させてもらうのだが、修理してもらうたびに総耐久度値は減っていってしまうので、出来るだけ腕の良い生産者に頼むことで、総耐久度値を減らさないようにするのである。
 この事からわかるように、この店員はケンジが若い人間だと侮り、その上奴隷に普通の武器を与えるという、常識知らずだと思っていた。
 女性店員はケンジを舐めてかかり、在庫になってた武器を売りつけようとしたのだ。

「こちらは、良いダガーで先日入荷したばかりで、普通なら40万ドゴンのところ、今なら大特価35万ドゴンになります。いかがでしょうか?」

 ケンジをナメた店員は、ケンジが相場がわからないとみて、ぼったくってきたのだ。それを聞き、ギルスレインはケンジが買わないように購入を止めようとした。

「主!そんな高い武器、私はいりません!もう少し安い武器で十分です。」

 それを聞き、ギルスレインが止めるまでもなく、ケンジはこの店はダメだなと思った。

「この店は中古品を平気で売り、それも相場より、倍以上の値段を提示する悪徳店みたいだな・・・・」

 ケンジはボソッと言い店を出ようとした。ギルスレイン達は驚き、ケンジの後に続きついていくのだった。

 ケンジが、店員を引いた目で見て店を出て行こうとしたので、焦った店員は慌てて、ケンジを引き止めようとしたのだった。

「たいへん申し訳ございません!手違いで違う商品を出してしまいました。こちらの商品を、見ていただけないでしょうか?」

 冷めた目でケンジは店員を見て、女性店員に文句を言うのだった。

「今更もう遅いよ。俺が若いからって、ナメた接客するんじゃねぇよ。この事は、当然だが商人・生産ギルドに報告させてもらう。」

 その言葉の意味は、いやでもわかり店員の女性は血の気が引いていた。女性店員は、本当に申し訳ないと言いながら、ケンジを引き留めていたのだが、ケンジは聞く耳持たず、強引に店を出たのであった。

 店を出て、ギルスレインに、商品の品質や相場が解ってたんですか?と聞かれ、ケンジはギルスレインに、あの店の物は確かに良い物はあるんだろうが、根本の接客業としての常識がなさすぎる。と言いケンジは怒っていた。
 これは、ケンジが世界一接客が良い、日本に住んでいた事で起こったギャップであった。ガイアースでは、隙あらばボッタくられるのが普通であり、あの女性店員がケンジを見誤ったのである。
 それでも、優良店はたくさんあり、ケンジ達は、店の大きさと清潔感に騙され、運悪くあの店に入ってしまったのだ。

「ご主人様、これからどうします?」

「そうだな・・・あの店は、明日ギルドに行った時にでも、報告すればいいし、ちょっと待ってな。※①【世界地図】で装備屋を検索してみるよ。」

 すると、大通りを少し行って、路地を少し入ったところに、それらしい武器屋が見つかった。

 大通りを城門に向かい、路地を少し歩いた所にその店はあり、小さくて少し汚い感じの武器屋で、ケンジはこういった穴場な店には、良い物があると昔から定番だと思い入店した。

「おじゃまします。」

 店に入ると、頑固そうな親父が一人受付に座っており、目線をあわせたらすぐに外し、何やら本を読んでいた。ケンジは勝手に、武器を見て回ってもいいのかと思い、ダガーを手に取り鑑定をし始めた。



鑑定
ダガー   (最高品質)
ダメージ  35~45
必要STR 20
耐久度   耐久度値 500/総耐久度値 500
相場    50万ドゴン~60万ドゴン
備考
 鍛冶のスキルが、グランドマスター(100.00)である鍛冶士が、
作った最高品質のダガー。材質はミスリルで、魔力が通りやすく切れ味抜群で
そうそう壊れない武器。滅多にお目にかかれない。



「ギルスレイン!この武器すげ~ぞ。持ってみなよ。」

「ホントですね‼持ち味もシックリくるし、使いやすいです。」

「ギルスレインはそれにするか?」

 ケンジは興奮し、ギルスレインに聞いたが、35万ドゴンの値段がついてて、すぐにこれは高すぎます!と恐れてギルスレインは武器を元に戻した。

「ギルスレイン。さっきからも言ってるんだが、これは先行投資だから良い物には遠慮するな!それに、この武器で35万なら安すぎるぐらいだぞ。」

「それにしてでもです。奴隷に、こんな立派な武器はもったいないかと思います。」

「いや!これはギルスレインに必要な武器だ!買った方が絶対いい。」

 その話を聞いていた、受付に座っていた親父は、ケンジの顔を見て、ニヤリと笑っていたのだった。

 そして、プリムを見たが、プリムもまた値段を見てため息をつき、槍を元に戻しているのだった。プリムの側に行き、ケンジは良い槍はあったかと聞くのだった。

「どうだ?良い槍はみつかったか?」

「槍は持ってみたら、すごく重さのバランスが良く、使いやすい槍ばかりなんですが値段が・・・」

 それを聞き、ケンジは一番良さそうな感じの槍を、手に取り鑑定をしてみた。



鑑定
ハルバード  (最高品質)
ダメージ   45~85
必要STR  35
耐久度    耐久度値 600/総耐久度値 600 
相場     65万ドゴン~75万ドゴン
備考
 鍛冶のスキルが、グランドマスター(100.00)である鍛冶士が、
作った最高品質のハルバード。この武器は、突く事はもちろん横側にも
刃がある為、薙ぎ払う事もできて戦術の幅が広がる武器。
 材質も、ミスリルを使ってある為、魔力が通りやすく切れ味抜群なので
ある。滅多にお目にかかれない物である。



「プリム、この武器もすごいぞ!持ってみなよ。」

「これは、すごいですね。使いやすいです!」

 プリムは、40万ドゴンの値段を見て顔を青くした・・・

「プリム、値段は気にするな。これは今、買っておいた方が良い武器だ。次は、防具だな・・・すいません!防具はどこにありますか?」

「坊主、ここは武器屋だ。防具なんて売ってねぇ!で、その武器にするのか?」

「あ、なるほど!はい、この2つお願いします。」

 その言葉を聞き、親父さんはぶっきらぼうに、ケンジに値段を提示するのだった。

「じゃ、2つで60万ドゴンだ。」

「え?2つで75万ドゴンじゃ・・・」

「サービスしてやる!と言ってんだ!遠慮なく持っててくれ。」

「だけど、サービスって言っても、ホントなら130万ドゴン以上しても、おかしくない武器ですよ。それを、半額以下なんて受け取れないですよ。」

「坊主のさっきの会話聞いていて、俺が気に入ったからサービスしてやると言ってんだ。子供は遠慮するな。だが、防具の方は弟がやってる店を、紹介してやるからそこで買えよ。」

 ケンジは、なるほどと思い、親父さんの好意を受ける事にした。

「そうゆう事なら、遠慮なく買わせてもらいますよ。」

 ケンジは、ニッコリ笑顔を見せ、快く購入するのだった。

「武器の、修理も受け付けてるから必ずここでしろよ。」

 親父さんにぶっきらぼうに言われ、ケンジは腕のいい職人と知り合いになれて満足であった。そして、ケンジは弟さんの防具屋を紹介されて、場所をくわしく聞いていた。
 その間、武器を買ってもらった、ギルスレインとプリムは素振りをし、凄く使い安い武器で気に入り、ケンジにお礼を言うのだった。

 それを見た、親父さんは微笑ましくギルスレインとプリムを見て、二人に話しかけたのだった。

「お前達は、良い主人に買われて幸せだな。」

「「はい!私達は幸せ者です。」」

 ギルスレインとプリムは、目を潤ませながら親父さんに返事をしていた。

 それを見たケンジは、ギルスレインとプリムは、大袈裟だなあと思っていた。

「又、違う武器が欲しくなったら来ます。」

 ケンジは、親父さんにお礼を言い、武器屋を後にするのだった。

*-------*--------*--------*

 武器や防具の、総耐久度値は修理するたびに減っていき、
いずれ装備品は、壊れて使い物にならなくなるのだ。
 修理する生産者のスキルが、グランドマスター(100.00)の場合総耐久度値20減るが、
スキルがレジェンダリー(120.00)の場合10減る。
 そういう理由で装備は長持ちする。このことから、冒険者は装備品の修理を頼むのは、
腕のいい職人なのだ。

 この話で出てきたスキル。

※①【世界地図】
 ケンジしか所持者がいないレアスキル。
世界中の地図が見れて拡大縮小も思いのままで、町の中、ダンジョンの中
にも使える便利の良いスキル。
 この地図にサーチの魔法を併用して使う事が可能で薬草や魔物を
見つけることも可能である。


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