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第1章 異世界に!

3話 初戦闘そして・・・

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 賢治は悲鳴のあった方に走り急いだ!
 世界地図を開くと青い点が2つ、それを囲むように多数の赤い点があった。冒険者かな?魔物か盗賊に襲われているのかもなと賢治は思いながら急いだのだが、地球いた時よりステータスが強化されてて普通に走っただけなのに信じられないスピードが出て感覚が追いつかなく一瞬驚き立ち止まってしまうくらいだった・・・
 すぐに正気に戻り「間に合ってくれよ」とつぶやきながら全速力で森の中を急いだ!




ー*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-




「くそおぉ~~~!数が多すぎる・・・・システィナ大丈夫か!」


 銀髪の茶眼の男性は金髪の青眼エルフの女性を小さい角の生えた魔物から守っていた。男性はあちこちナイフで切られたような跡ができてて出血でもうもたないように思えるぐらいダメージを負っていたがシスティナと呼ばれる女性を守っていた・・・


「システィナ!俺はもうだめだ・・・・突破口を開けるかわからないが俺が突っ込んだら振り向かずに全速力で逃げろ!」

「ギル!あたしはあなたを残してなんか行けないよ!一緒に戦う!あきらめなちゃだめっ!」

 ギルと呼ばれた男は苦悶の表情を浮かべ歯がゆくおもった・・・なぜなら襲ってきている魔物はゴブリンである。
男なら殺されてゴブリンの食料になるだけだが女はそうはいかない・・・生け捕りにされて死ぬことも許されず、ゴブリンの苗床として長い時間囚われの身とされるのである。

 ゴブリンは弱いのだがなんといっても繁殖力がゴキブリ並みに凄く放って置いたらすぐに増えてしまうので、冒険者ギルドでも常時依頼としてあるぐらいなのだ。




 そしてだんだんとゴブリンたちに追い詰められていく2人で崖を背にして動けなくなってしまった・・・

 ギルは諦めに近い声で「システィナすまない・・・俺たちはもう・・・」と呟く。

「ギルごめんね・・・あたしが足手まといになってしまって・・・」

 システィナもこの瞬間、生への希望を諦めるのだった。

 そして、システィナが言い終わった瞬間1匹のゴブリンがギルに飛びかかった!!
 その時、飛びかかってきたゴブリンの頭が吹き飛び、「がっ!」という声にならない声を発しゴブリンは2人の前に倒れ込んだ!
 2人は一瞬何が起こったのかわからなくて呆然としてしまっていた・・・ゴブリンのはるか後方から「2人共!伏せろ!!」と大きな声が聞こえ一瞬早くギルが気づきシスティナを頭を押さ伏せることに成功し、次の瞬間※①【マジックミサイル】と聞え、無数の矢のような魔法が各ゴブリンに正確に命中し、10匹以上いたゴブリンが死んでしまっていた。ギルとシスティナは呆然とし伏せたままであった。

「俺はケンジといいます。大丈夫でしたか?なんとか間に合ったみたいで良かった。」

 そう言って賢治は笑みを浮かべて近づいた。賢治が近づくと2人はあわてて跪きお礼を言ってきたのだった。

「私はギルスレインと申します。危ない所を助けていただき本当にありがとうございます。」

「あたしはシスティナと言います。本当にありがとうございました。」

「あのままだったら私は殺されシスティナは死ぬまで屈辱に耐えなければなりませんでした。何かお礼をしたいのですが、なにぶんこのありさまで・・・・」

「助かって良かったね。悲鳴が聞こえたんで急いで走ったかいがあったよ。あ、お礼はいいよ。困ったときはお互いさまだしね。」

「いやいやいや!そんなわけには・・・」

「俺も偶然通りかかって助ける力があっただけだし2人は幸運だっただけだよ。」

 そう言った時、2人は申し訳なさそうに・・・ギルスレインが賢治に頭を下げて話しかけてくるのだった。

「あの、こんな事を言うのは迷惑かもしれませんが我々を助けてくれませんか?」

 賢治からしたら(は?何言っているの?もう助けたじゃん・・・)って感じである。

「いやいやいや・・・もう助けたじゃん!これ以上何から助けるの?」

「我々はこのありさまでお礼ができません。なので我々を奴隷として購入してくれませんか?システィナもそれでいいよな?」

「うん。あたし達が助かるにはそれしかないし奴隷として購入してもらいご主人様お仕えするしかないしね・・・」

「ええええ!!奴隷って俺はそんなのいらない!お礼はいいからそんな無理して返さなくてもいいから!!」

「ケ・・・・ケンジ様!お願いです。そんなこと言わず我々を購入してくれませんか?」

「いや・・・だから奴隷なんて俺は・・・奴隷にならなくても君たち2人で暮らしていけばいいじゃないか。俺はお礼は要らないって言ってるんだし、そんな無理に奴隷に落ちなくてもいいだろ?」

 賢治のセリフにギルスレインとシスティナはキョトンとした顔になったのだ。

「え?ひょっとしてケンジ様は我々がもう奴隷だという事がわからないのですか?」

 そしてギルスレインは自分の首にある首輪を触りながら、これは隷属の首輪と説明し自分達はゴブリン集団から逃げる為に囮にされた廃棄奴隷だと説明して廃棄奴隷は主人がいないと町にも村にも入れないというのだった。
 そして町に入れないなら魔物に怯え疲労で衰弱死、又は盗賊になるしかない・・・と教えてくれる。

 唯一廃棄奴隷がたすかるには見つけた人の物で【購入する】と言って仮契約をするのである。町の中にある奴隷商店で契約を結びはれて奴隷は助かるというのだ。
 
 それを聞き賢治は目をつむってしばらくの間考え込んだのだった。そして賢治はギル達に条件を出すのである。

「奴隷ってそんなに理不尽な事がまかり通っているのか?・・・そしたら仮契約をし、俺が君達を解放しよう。それならいいよ。」

 賢治はニッコリ笑い条件を言うとギルスレインは申し訳なさそうに出来たら奴隷解放もしないで欲しいと懇願してきた。もしするなら我々を奴隷商人に売ってくれと言ってきた。

「ええ!そんなに自由になるのがいやなのか?」

「いえ・・・・自由にはなりたいのですがこの隷属の首輪は奴隷になる時つけられてしまうのですが本契約になると
体の一部に紋章がつけられるのです。」
「借金・特別・戦争奴隷は肩や首に、犯罪・違法奴隷は額にそして犯罪・違法奴隷以外は解放することはできるのですが、この紋章が完璧に消えるまでに数十年かかってしまうのです・・・」

 そして、説明によるとこの紋章が綺麗に消えるまで人々からいったん奴隷に落ちたものとして毛嫌いされ職にはつけず奴隷よりも過酷な生活になるため、奴隷でいたほうがましな生活ができるらしい。いったん奴隷になると解放されたがる奴隷は皆無に等しいのが実情なのだ。

「あたし達の生活は最低限でいいのでどうかケンジ様の奴隷にしてくれませんか?どんな命令も聞きどんな事も嫌がらず奉仕もさせていただきます。どうかあたし達を助けてください。」

 賢治はそのように説明されたがとりあえず賢治はギルスレインの体の傷が気になってしょうがなかったのだ。

「まず、ギルさんその傷が酷そうなのでその傷をなんとか治そう。」

 そう言って賢治は魔法を使い※②【ハイヒール】と唱えギルスレインの傷をすぐさま治療してしまった。

「すごい!ケンジ様は聖属性もつかえるのですか?今のハイヒールと言ったのですか?!」

「世の中にはハイヒール位使える人いるだろう?」

「いえ・・・そもそも魔法使いは冒険者全体の2割いるかどうかでほとんどいないのです。まして聖属性を使える人間はたいてい教会に属していて高いお布施がないと唱えてもらえないのが普通なのです。」
「それで今の傷を治そうとしたらハイヒール以上のヒールになるのでお金がいくらかかるか・・・・」

 ギルスレインの説明では魔法使いが極端に少なく魔法使いは教会に属していて危険な冒険者にはなっていないと説明を受けたのだった。

「ゴブリンから助けていただいただけじゃなく、怪我まで治していただいて本当にありがとうございます。」

 ギルスレインはお礼を丁寧に賢治にして自分達の主人になってくれと必死にお願いしてきたのだ。

「それで話はもどりますがどうか我々を奴隷にしてくれませんか?」

(手持ちは500万ドゴンはあるが人間を買うんだしこれじゃあ足りないだろうしなああ・・・)
「う~ん・・・悪いんだけど・・・実は俺この辺りに来たのは今さっきで奴隷を買うお金もないしなあ・・・」
 
 そういうとシスティナは笑顔でこう言ってきたのだった。

「それなら大丈夫ですよ。あたし達は廃棄奴隷なので【あたし達を買う】と言っていただけたら仮契約はタダです。奴隷商人に本契約を頼むとき手数料を銀貨5枚くらいかかりますが・・・」

 賢治は二人から逃れることはできないと諦めてガックリと気落ちしたのだった。

「本当に俺が君たちの主でいいのか?俺は君達より若いしお金も少ないし贅沢できるとは思えないし、苦労させるかもしれないぞ。」

「我々は奴隷です。贅沢なんか望みません。主のために行動し役に立ち恩返しさせてください!」

「ケンジ様に命を救っていただきました。だから主にならケンジ様がいいです。お願いします!あたしたちの主になってください!お願いします。」

 賢治は考え込みギルスレインとシスティナの目を見つめた。

「じゃあ、君たちを奴隷にするにあたり条件をださせてもらっていいかな?まず俺はこの辺り、ようするにこの国の常識がよくわからないんだ。奴隷にしても今まで身近な存在はしない遠い所から来たので色々と教えてほしい。」
「次に俺はどんな仕事をするかわからないがとりあえず冒険者ギルド魔術ギルドで仕事をしていくつもりだ。俺は魔法使いなので、君達には前衛もしくはサポートとして強くなって手伝ってもらいたい。」
「これが君達への条件だがいいか?」

「わかりました!命に代えても主を守って見せます。」
「あたしもご主人様の命が危ないときは犠牲になってでもお守りします。」

「ああ!勘違いしないでほしいのだが進んで命を捨てる真似だけは絶対やめてほしい!みんなで協力して楽しくいきていこう。」

 この辺りは絶対に無理をさせず、自ら犠牲になる行動はさせないようにしないと強く思う賢治であった。そう言うと2人は大きくうなずき賢治に感謝しつつ目を潤ませるのである。この時2人はこの主の為生涯つかえようと思うのである。

 そして賢治はギルスレイン、システィナの両名を【買う】と、次にギルスレインとシスティナは【はい。よろしくお願いします】と言うと2人の隷属の首輪が光り輝きだした。徐々に光が収まると、2人の首筋には青色の紋章がついていた。
 町に行き奴隷商人のところで本契約にすれば紋章は黒くなり目立つ首筋じゃないところに移動できるので早く本契約をしようとおもう賢治であった。
 ただし、犯罪奴隷は罰になるので紋章は赤く顔面のどこかになるらしく大抵は額につけられるのである。

「主。自分の手の甲を御覧ください。」

 すると、賢治の手の甲には紋章が浮き出ていてそれは私達が主の奴隷とわかる紋章だと教えてくれる。そして本契約がすんだら賢治の手の紋章はきえるとおしえてくれた。
 賢治はそれを聞いてホッとしたのである。賢治はこの紋章が入れ墨にしか見えずちょっと嫌だなあと思っていたのだった。

「へええ・・・さすがファンタジーだよなあ」

「主、そのファンタジーとは何のことでしょうか?・・・」

「いや・・・ただの独り言だ。気にしないでくれ。それよりこれからよろしくな!」

「私達の我儘を聞いて下さり本当にありがとうございます。これからどうぞよろしくお願いします。」

「これから誠心誠意お仕えします。あたしもどうぞよろしくおねがいいたします。」

 こうして賢治は転移した早々テンプレで奴隷を手に入れてしまったのである。


*-----*-----*-----*-----*

 マジックミサイル※①
無属性魔法   1階位
消費MP    5
詠唱速度    0.75秒
効果時間    一瞬
効果対象    ミサイルの数(3レベルごとに一発)=敵の数
効果範囲    目視できる範囲
必要秘薬    虹パール1個

備考欄
 無属性ダメージの攻撃魔法でダメージは1~4ダメージ×レベル値
つまり賢治の場合一発501~504ダメージになる。
 そしてミサイルの数は166発のミサイルが出せるのである。
 本来の使い方はダメージ量が少ない為、対魔法使いの魔法で詠唱している
魔法使いに当ててキャストブレイクによく使われるのである。
 魔法使い職レベル1レベルから使える。

 ハイヒール※②
無属性魔法   3階位
消費MP    25
詠唱速度    20秒
効果時間    一瞬
効果対象    一人
効果範囲    なし
必要秘薬    紫水晶個

備考欄
 聖属性魔法の為使い手は極端に少なく聖属性適正のある魔法使いは
殆どが教会に所属している。教会でお布施を払い(最低でも金貨1枚)
治療してもらえる魔法である。
 回復量は30~50HPで町の人たちや初級冒険者には充分の回復量である
が金貨一枚となるとそうそう使うのをためらう金額である。
魔法使い職30レベルとパッシブスキルの魔法50.00で使う事が可能。



 物語上、設定文みたいな魔法の説明はこちらに移し
所々書き直しさせていただきました。
 申し訳ございません・・・・<m(__)m>

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