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【第十三章、第二幕の序章】
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出発の前日、当主を含めて屋敷の住人に挨拶に回る。
カトリアとジルドの二人からは、餞別だと、Rの文字が刻印された短剣を手渡された。
全体に古風な雰囲気で、鞘のあたりにガラスの石が埋め込まれている。
「神話にあるアロンダイトという名剣――の模造品だ。本校はこちらと違い、長剣の帯剣が難しいと聞く。これでアンナリーズを守ってやってくれ」
普段の暮らしの中で、紙や食べ物、縄などを切るのに、一つあれば便利だろうなとずっと思っていたところだった。
「すごくうれしいです。大事にします」
ヘンドリカからは、母親の脚のことで何かわかれば、すぐに知らせてほしいと懇願された。
「必ずいい報告をすると誓います」
もちろんそう答えるしかなかったが――見込みは何もなかった。
カトリアとジルドの二人からは、餞別だと、Rの文字が刻印された短剣を手渡された。
全体に古風な雰囲気で、鞘のあたりにガラスの石が埋め込まれている。
「神話にあるアロンダイトという名剣――の模造品だ。本校はこちらと違い、長剣の帯剣が難しいと聞く。これでアンナリーズを守ってやってくれ」
普段の暮らしの中で、紙や食べ物、縄などを切るのに、一つあれば便利だろうなとずっと思っていたところだった。
「すごくうれしいです。大事にします」
ヘンドリカからは、母親の脚のことで何かわかれば、すぐに知らせてほしいと懇願された。
「必ずいい報告をすると誓います」
もちろんそう答えるしかなかったが――見込みは何もなかった。
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