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そのニ.疎遠になってた幼馴染が来た
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疎遠になっていた幼馴染の火鳥恋火が突然僕のクラスにやって来た。
恋火が僕の名前を言った事で、クラスメイト達は自然と僕を見る。
その視線に気づいた恋火は僕の方へと歩いて来た。
「風見君?本当に?」
恋火は僕の顔をジロジロと見た後、胸腹腰足へと視線を下げていった。
ここで恋火について説明しよう。
火鳥恋火は僕の幼馴染で、幼稚園から中学生まで同じ学校の同じクラスだった。
さらに良く二人で遊んでいたので、僕はちょっとだけ恋火の彼氏のような気持ちだった。
しかし中学3年、今から3年前に恋火は彼氏を作った。
それから僕は彼氏さんに悪いので恋火と距離を置いていたのだ。
恋火も距離を置いた事に何も言わなかったし、彼氏と常にイチャイチャしてたので僕の事なんて忘れていると思っていた。
という訳でもう完全に疎遠になっていた恋火が今何故ここに来たのか。
「風見君、男に戻れないの?」
「え?・・・無理じゃないかな?治った症例も無いし」
「そう・・・風見君、スマホのアドレス教えて」
「え?なんで?」
「あたしたち幼馴染でしょ?知らない方が変じゃない」
「え、そうかな?」
僕の言葉は捉えようによっては幼馴染という事自体否定してるような気がして、言った後にしまったな・・・と少しだけ後悔した。
恋火の顔も一瞬苦しそうになった気がする。・・・いや、気のせいか。
「良いから教えなさいよ!」
「わ、分かったよ・・・はい」
僕がスマホの通話チャットアプリを開いて見せると恋火は無言で登録した。
「後で連絡するからスルーしないでよ?」
「う、うん」
言うだけで言うと恋火は帰って行った。
本当に何しに来たんだ?
放課後、僕が女子の仲間入りした記念?とかでクラスの女子だけでカラオケに行った。
僕は元々声が高めな男子だったけど、女子になったら更に高い音域も出し放題で気持ち良かった。
女子は歌う時振り付けもするものだと教えてもらったので教えてもらいながら歌って踊った。
帰宅して落ち着いた頃にスマホを確認すると恋火からメッセージがめちゃくちゃ来てた。
友達とカラオケ行ってて気づかなかったと正直に返信すると、別に良いけど愚痴には付き合って貰うと言われた。
恋火の愚痴は彼氏の事だった。
実はもう別れているから元カレらしいけど。
恋火の彼氏は確か中学の時はサッカー部のキャプテンだったはず。
そのキャプテンは最初は優しかったのにだんだんオラついてきて恋火の扱いも雑になり、交際半年後にはあれこれ便利に扱われたり、返さないのにお金を借りて来たりと散々だったそうだ。
それでも最近まで付き合っていたけれど、サッカーを辞めたキャプテンはブクブク太り酒とタバコとギャンブルに堕ちているとか。
しかも高校受験で飲酒してたのがバレて今は中卒でバイトをしているそうだ。
なんで試験に飲酒した状態で挑んだんだよ。
もう流石に無理と別れたそうだ。
僕は恋火の愚痴に相槌を打ちつつ、大変だったね、と慰めた。
最後に恋火がポロッと「風見君と付き合えば良かった」と言っていたが、もう手遅れです。僕、女の子になっちゃったんで・・・
恋火が僕の名前を言った事で、クラスメイト達は自然と僕を見る。
その視線に気づいた恋火は僕の方へと歩いて来た。
「風見君?本当に?」
恋火は僕の顔をジロジロと見た後、胸腹腰足へと視線を下げていった。
ここで恋火について説明しよう。
火鳥恋火は僕の幼馴染で、幼稚園から中学生まで同じ学校の同じクラスだった。
さらに良く二人で遊んでいたので、僕はちょっとだけ恋火の彼氏のような気持ちだった。
しかし中学3年、今から3年前に恋火は彼氏を作った。
それから僕は彼氏さんに悪いので恋火と距離を置いていたのだ。
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という訳でもう完全に疎遠になっていた恋火が今何故ここに来たのか。
「風見君、男に戻れないの?」
「え?・・・無理じゃないかな?治った症例も無いし」
「そう・・・風見君、スマホのアドレス教えて」
「え?なんで?」
「あたしたち幼馴染でしょ?知らない方が変じゃない」
「え、そうかな?」
僕の言葉は捉えようによっては幼馴染という事自体否定してるような気がして、言った後にしまったな・・・と少しだけ後悔した。
恋火の顔も一瞬苦しそうになった気がする。・・・いや、気のせいか。
「良いから教えなさいよ!」
「わ、分かったよ・・・はい」
僕がスマホの通話チャットアプリを開いて見せると恋火は無言で登録した。
「後で連絡するからスルーしないでよ?」
「う、うん」
言うだけで言うと恋火は帰って行った。
本当に何しに来たんだ?
放課後、僕が女子の仲間入りした記念?とかでクラスの女子だけでカラオケに行った。
僕は元々声が高めな男子だったけど、女子になったら更に高い音域も出し放題で気持ち良かった。
女子は歌う時振り付けもするものだと教えてもらったので教えてもらいながら歌って踊った。
帰宅して落ち着いた頃にスマホを確認すると恋火からメッセージがめちゃくちゃ来てた。
友達とカラオケ行ってて気づかなかったと正直に返信すると、別に良いけど愚痴には付き合って貰うと言われた。
恋火の愚痴は彼氏の事だった。
実はもう別れているから元カレらしいけど。
恋火の彼氏は確か中学の時はサッカー部のキャプテンだったはず。
そのキャプテンは最初は優しかったのにだんだんオラついてきて恋火の扱いも雑になり、交際半年後にはあれこれ便利に扱われたり、返さないのにお金を借りて来たりと散々だったそうだ。
それでも最近まで付き合っていたけれど、サッカーを辞めたキャプテンはブクブク太り酒とタバコとギャンブルに堕ちているとか。
しかも高校受験で飲酒してたのがバレて今は中卒でバイトをしているそうだ。
なんで試験に飲酒した状態で挑んだんだよ。
もう流石に無理と別れたそうだ。
僕は恋火の愚痴に相槌を打ちつつ、大変だったね、と慰めた。
最後に恋火がポロッと「風見君と付き合えば良かった」と言っていたが、もう手遅れです。僕、女の子になっちゃったんで・・・
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