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新章 皐月編

開拓地邸

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商業ギルドでの会議に参加して来た。
事前に話した内容なので形だけの会議だった。
主な目的はキチンとした会議を通す事と、ギルマスとの顔合わせって所かな。
商業ギルドのギルマスはリューネさんと言う40代くらいの女性だった。キャリアウーマンって感じのキリッとした青目に、金髪をキッチリ纏めてヘアネットに包んでいる。

リューネさんは私の意思である「調味料を普及させて町の食事を美味しくしたい」というのを尊重してくれるらしいので、しばらくはリューネさんに任せて様子見するつもりだ。
会ってすぐには信頼出来ないからね。
信頼を築けて来たらギルドの利益になる物も考えよう。
調味料の価格、ギルド側からしたらもっと高値で売りたいだろうからね。

流通に関しては地球よりも進んでいて、物専用の転移魔法を、冒険者ギルド、商業ギルド、魔術ギルドが共同で管理していて各ギルドの支部があれば世界のどこでも瞬時に品物を転送出来るのだ。
実はこの三ギルドが世界を牛耳っているらしい。場所によっては国より立場が上だったりする。
と言うかギルドが撤退すると崩壊する国が結構あるんだとか。

序でに世界の権力がある組織についても軽く聞いてみた所、一位は三ギルド、二位が女神教という最大宗教、三位が魔王国だそうだ。

女神教は創造神を祀る団体で、上層部は一部腐っているらしい。最大派閥の教皇派はマトモらしい。

魔王国は一つの国家だが、国に沢山の有益なダンジョンを抱えているため三ギルドと対等な関係を築いている。それだけで権力を得られるほどダンジョン資源はこの世界に無くてはならない物なのだ。

私にとっては良い情報が得られたので有益な会議だった。



開拓地へ戻ってきた私達。
今回の目的は豪邸を作ることだ。
一応家はあるけど、豪邸って憧れるんだよね。

「豪邸?おっきい家の事だよね?自分達2人しか居ないけど、そんな大きな家いるのかな?」

「そう言われるといらないんだけど、これはロマンなんだよ!一度は思うでしょ、大きい家に住んでみたいって!」

「そ、そうなんだ。自分は考えたこともなかったよ。」

むぅ、異世界人との感覚の違いだろうか?
それとも私が変なのか?
でも豪邸に住みたいってのは欲望としては普通だと思うな。

と言うわけで、作りました豪邸。
クワで建築用の木を沢山生やしてハンマーでカツンと叩けば理想の家に変わるのだ。
本当便利だね開拓神ツール。

壁紙とかも理想の物になっているけど、何がどうなって色が変わったりしてるのかは不明である。

あと最初に作った家でわかったことだが、掃除が不要てある。
家自体が生きた木で、その木が浄化作用を持っているから勝手に綺麗にしてくれる。
ファンタジー過ぎる。

木製なら家具もセットで作られているので、必要な家具類はベッドのマットレスと、布団と枕くらいかな。
後で買いに行こう。
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