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6章 勇者召喚編
国境越え
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フィッテン国と隣国の国境手前の街へ着いた。
国境付近なので街自体が城塞の様な所だ。
この前の街のように広場に馬車を止めて宿泊も可能みたいなので今回もそうする事にした。
馬車広場は貴族の住宅地への通り道にある為、偶に貴族の馬車が通り過ぎて行く。
昨日の豚貴族もここを通りそうだけど、私達は馬車とウマオしか見られていないので多分特定はされないだろう。
貴族みたいに家紋を付けていないしウマオも見た感じ只の黒馬だ。
まぁ真っ黒過ぎるから印象に残っていればバレるかもしれないけどね。
私とハツキで買い出しへ出かける。
食料は無限にあるけど、面白い食材があれば良いなという期待があるので行く先々で見て回る事にしている。
セレーネ達とコトノはお留守番、私達が出かける時コトノはセレーネ達にベタベタしていた。
コトノが最近異常に女の子に対してスキンシップが過剰になっている。原因はわかってるんだけどね。
☆
食材を見て回っていると面白い果物を見つけた。
スイカみたいに大きな実で中身がバナナだ。
バナナを沢山食べたい人はいいかもしれない。
他にも杏仁豆腐味のミカンとか見た目と味がアベコベな果物を色々発見したのでウチの農場に生やしておいた。
買い物を終えて馬車へ戻ると何処かで見た豚のような貴族がウチの馬車の近くで騒いでいた。
「出てこい!お前らがやった罪を償わせてやる!!衛兵!中の奴等を引き摺り出せ!!」
豚貴族が衛兵に命令をして馬車へ突入しようとするが当然入るどころか触れる事すら出来ない。
私達は転移で馬車内へ行き何事も無かったように夕食の用意を始める。
外は着々と衛兵が増え私達の馬車を取り囲んでいく。
そしてこの街の領主らしき人も来て豚貴族と話し合っている。
豚貴族は領主に私達の罪のない事ない事捏造しまくり大悪人の様に吹聴していく。
領主や衛兵はそれを鵜呑みにして戦闘態勢へ移行し、馬車広場はまるで戦場の様な雰囲気になっていった。
その頃私達は美味しく夕飯を食べていた。
そしてデザートのチョコバナナクレープを食べ始めた頃、攻撃が開始された。
ある者は剣で、ある者は矢で、またある者は魔法で馬車を攻撃するが結界に阻まれ一切の攻撃が当たらない。
その程度では結界は破れないよ、万が一突破しても馬車には物理攻撃・魔法攻撃反射が付いているのでもっと悲惨な事になるんだけどね。
☆
結局衛兵達は翌朝まで交代をしながら攻撃を続けていたけど傷1つつける事は出来なかった。
私はウマオに念話で指示を出し出発する。
衛兵達が行かせまいと出入り口のある通路を塞ぐので仕方なく邪魔な衛兵を収納して行く。
数十人が消えたところで衛兵達が「邪魔をすると存在を抹消される」と勘違いをしてくれてすんなり通れるようになった。後で返すよ。
やっと出口だと思ったら、あの豚貴族が私兵と共に出口を塞いでいた。
何やら大声で喚こうとしていたので容赦なく収納した。コイツらは解放せずにしまっとこうと思う。
街を出ると同時に収納した衛兵達だけ街中で解放してあげた。
豚貴族は居なくなっても誰も困らないけど、衛兵が減ると住民が困るからね。
さぁ国境を超えて次の国「マスクアイ王国」だ。
国境自体はアッサリ通過出来た。
さっき街でいざこざがあったけど多分まだ情報が国境まで届いていなかったんだろうね。
マスクアイの更に向こう側が目的地コットンである。
そう言えばさっきの街で冒険者ギルドでの報告してなかったな。
セレーネ達が勝った魔物素材が結構溜まっているので次の街では必ずギルドに行こう。
次の街はマスクアイ側の城塞都市みたいだ
、こっちの方が規模がでかくて立派だね。
まぁフィッテン国の前身だったフィッテンダルフは戦争のために勇者召喚したみたいだから、軍事力にかなりの差があったんだろうね。
城塞都市アイノンという名前らしい。
こちらは馬車広場は無く馬車で寝泊まりするなら外壁の周りに馬車を止めるらしい。
外壁の上から魔物を矢で射ってくれるので一応安全に泊まれるらしい。
私達も外壁に馬車を止めてから街へ入り買い物や冒険者ギルドなどの用事を済ませた。
セレーネ達の活躍で私達のギルドランクが上がりセレーネ以外はブロンズ、セレーネがシルバーになった。
パーティを組んでいると、何もしていない人がいても一緒にランクが上がるようだ。
パーティでの活動になるかららしい。
なので弱い高ランク冒険者も偶にいるらしい。パーティの非戦闘員とかね。
大きなパーティになって来ると雑用専門の人もいるらしく、高ランク=強い というわけではない。
雑用専門を馬鹿にする冒険者は殆ど居ない、何故ならばパーティ内のバランサーだからだ。
仲間内の不和を解消したり万全な状態で戦えるように配慮するのが雑用専門だからだ。
ちなみに雑用専門の冒険者を解雇するアホなパーティリーダーがいるらしいけど、大抵パーティ内がグズグズになり崩壊するようだ。
ウチの場合だとハツキが雑用専門に該当するのかな?私含めて胃袋つかまれてるので逆らえないんだけどね。
セレーネ達にも雑用専門を1人欲しいね。
コットンに着くまでに良さげな人がいれば良いけど。
「おねーちゃん!」
「なにコトノ?」
「この街、奴隷商があるです!そしてテンプレの如くどこぞの姫君が奴隷として売られているですよ!これは買うしか無いです!」
お、おう!
国境付近なので街自体が城塞の様な所だ。
この前の街のように広場に馬車を止めて宿泊も可能みたいなので今回もそうする事にした。
馬車広場は貴族の住宅地への通り道にある為、偶に貴族の馬車が通り過ぎて行く。
昨日の豚貴族もここを通りそうだけど、私達は馬車とウマオしか見られていないので多分特定はされないだろう。
貴族みたいに家紋を付けていないしウマオも見た感じ只の黒馬だ。
まぁ真っ黒過ぎるから印象に残っていればバレるかもしれないけどね。
私とハツキで買い出しへ出かける。
食料は無限にあるけど、面白い食材があれば良いなという期待があるので行く先々で見て回る事にしている。
セレーネ達とコトノはお留守番、私達が出かける時コトノはセレーネ達にベタベタしていた。
コトノが最近異常に女の子に対してスキンシップが過剰になっている。原因はわかってるんだけどね。
☆
食材を見て回っていると面白い果物を見つけた。
スイカみたいに大きな実で中身がバナナだ。
バナナを沢山食べたい人はいいかもしれない。
他にも杏仁豆腐味のミカンとか見た目と味がアベコベな果物を色々発見したのでウチの農場に生やしておいた。
買い物を終えて馬車へ戻ると何処かで見た豚のような貴族がウチの馬車の近くで騒いでいた。
「出てこい!お前らがやった罪を償わせてやる!!衛兵!中の奴等を引き摺り出せ!!」
豚貴族が衛兵に命令をして馬車へ突入しようとするが当然入るどころか触れる事すら出来ない。
私達は転移で馬車内へ行き何事も無かったように夕食の用意を始める。
外は着々と衛兵が増え私達の馬車を取り囲んでいく。
そしてこの街の領主らしき人も来て豚貴族と話し合っている。
豚貴族は領主に私達の罪のない事ない事捏造しまくり大悪人の様に吹聴していく。
領主や衛兵はそれを鵜呑みにして戦闘態勢へ移行し、馬車広場はまるで戦場の様な雰囲気になっていった。
その頃私達は美味しく夕飯を食べていた。
そしてデザートのチョコバナナクレープを食べ始めた頃、攻撃が開始された。
ある者は剣で、ある者は矢で、またある者は魔法で馬車を攻撃するが結界に阻まれ一切の攻撃が当たらない。
その程度では結界は破れないよ、万が一突破しても馬車には物理攻撃・魔法攻撃反射が付いているのでもっと悲惨な事になるんだけどね。
☆
結局衛兵達は翌朝まで交代をしながら攻撃を続けていたけど傷1つつける事は出来なかった。
私はウマオに念話で指示を出し出発する。
衛兵達が行かせまいと出入り口のある通路を塞ぐので仕方なく邪魔な衛兵を収納して行く。
数十人が消えたところで衛兵達が「邪魔をすると存在を抹消される」と勘違いをしてくれてすんなり通れるようになった。後で返すよ。
やっと出口だと思ったら、あの豚貴族が私兵と共に出口を塞いでいた。
何やら大声で喚こうとしていたので容赦なく収納した。コイツらは解放せずにしまっとこうと思う。
街を出ると同時に収納した衛兵達だけ街中で解放してあげた。
豚貴族は居なくなっても誰も困らないけど、衛兵が減ると住民が困るからね。
さぁ国境を超えて次の国「マスクアイ王国」だ。
国境自体はアッサリ通過出来た。
さっき街でいざこざがあったけど多分まだ情報が国境まで届いていなかったんだろうね。
マスクアイの更に向こう側が目的地コットンである。
そう言えばさっきの街で冒険者ギルドでの報告してなかったな。
セレーネ達が勝った魔物素材が結構溜まっているので次の街では必ずギルドに行こう。
次の街はマスクアイ側の城塞都市みたいだ
、こっちの方が規模がでかくて立派だね。
まぁフィッテン国の前身だったフィッテンダルフは戦争のために勇者召喚したみたいだから、軍事力にかなりの差があったんだろうね。
城塞都市アイノンという名前らしい。
こちらは馬車広場は無く馬車で寝泊まりするなら外壁の周りに馬車を止めるらしい。
外壁の上から魔物を矢で射ってくれるので一応安全に泊まれるらしい。
私達も外壁に馬車を止めてから街へ入り買い物や冒険者ギルドなどの用事を済ませた。
セレーネ達の活躍で私達のギルドランクが上がりセレーネ以外はブロンズ、セレーネがシルバーになった。
パーティを組んでいると、何もしていない人がいても一緒にランクが上がるようだ。
パーティでの活動になるかららしい。
なので弱い高ランク冒険者も偶にいるらしい。パーティの非戦闘員とかね。
大きなパーティになって来ると雑用専門の人もいるらしく、高ランク=強い というわけではない。
雑用専門を馬鹿にする冒険者は殆ど居ない、何故ならばパーティ内のバランサーだからだ。
仲間内の不和を解消したり万全な状態で戦えるように配慮するのが雑用専門だからだ。
ちなみに雑用専門の冒険者を解雇するアホなパーティリーダーがいるらしいけど、大抵パーティ内がグズグズになり崩壊するようだ。
ウチの場合だとハツキが雑用専門に該当するのかな?私含めて胃袋つかまれてるので逆らえないんだけどね。
セレーネ達にも雑用専門を1人欲しいね。
コットンに着くまでに良さげな人がいれば良いけど。
「おねーちゃん!」
「なにコトノ?」
「この街、奴隷商があるです!そしてテンプレの如くどこぞの姫君が奴隷として売られているですよ!これは買うしか無いです!」
お、おう!
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