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1章 コトナ、ワーランドに降り立つ編

ドラゴニック邸にお呼ばれされた

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闇ギルドを壊滅させ、毎日冒険者ギルドで近場の依頼をこなすこと5日。
アリスに呼ばれた。
ドラゴニック家の食事会のお誘いだ。
事前に承諾しているので断ることはできない。

服装は一応、貴族の食事会なのでドレスにした。
素材があったので自作したやつだ。
闇ギルドの構成員から奪ったスキルに【服飾】があったのだ。
山賊も闇ギルドも生産スキル持ちが多いな、何でだ?まぁいいか。

ドレスの作り方の知識と技術はスキルから得られたが、私のイメージで作った結果完全にお姫様ドレスになってしまった。
もう作り直す時間もないのでこれで行こう。

すごいラメでキラキラしてるし宝石もふんだんに散りばめてある、やり過ぎた。

出迎えてくれたドラゴニック家の面々は、ドレスに釘付けだ。やっぱやりすぎた。

アリスとドラゴニック夫人にどこで作らせたドレスなのか質問責めにさられ、自作である事を自白させられた。小っ恥ずかしい。

二人のドレスを作る約束を取り付けられ、やっと自己紹介の流れになった。貴族の女性は強い。

「私がアリスの父、アンドリュー・ドラゴニックだ、気軽にアンディと呼んでくれ。息子を治してくれてありがとう!」
アリスパパ若い!20代にしか見えない!長身イケメン、鍛えられた肉体!
さぞや他の貴族の奥様や令嬢にモテることだろう。

「アリスの母、アンリエッタ・ドラゴニックよ、アンでいいわ。アレクを助けてくれてありがとね!」
アリスママも若い!アリスのお姉さんと言われても違和感が全くない!人懐っこい顔の美人さんだ。
家族全員美形で公爵家ってまさに物語の人物みたいだ。

「アレックスです、病気を治してくれてありがとう、コトナちゃん。」
弟くん改めてアレックスくんも皆んなと食事出来るくらいに回復していた。
よかったね。
しかし私を見る目が熱っぽい気がする。
いや自意識過剰だな気のせい気のせい。


アンディさんは普段領地を見ていて、月に数回ほど家族のいる王都に戻って来ている。
アンさんは貴族夫人のお仕事、アリスは学園があり、アレックスくんは王都の治癒院に通っている。
なので領地へはアンディさんしか行っていないという。
公爵なのに王城勤めじゃないのか。

そして、今ドラゴニック領でモンスターの大繁殖が起こっていて困っていて、王都の冒険者ギルドに依頼を出そうとしているんだとか。
私兵とか領兵とかいないの?
数が足りないのかな?

そこで私が「なら私がやりますよ」と軽い気持ちで引き受けてしまった。

アリスから私のを聞いていたからか、すんなり私への指名依頼って事になった。アンディさんも信じやすい人なのか。

領地へは明後日出発するそうなので、明日はアリスとアンさんのドレス作りをしよう。

ちなみに出された食事はイマイチだったので、食後のデザートに自作のパンケーキを出したら専属料理人に作り方を懇願され、教えることになった。ついでにいくつかの料理も教えた。
それが王都名物店の[ドラゴニックレストラン]に繋がるなんてその時の私は思いもしなかったのだ。
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