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1章 コトナ、ワーランドに降り立つ編

闇ギルド視点

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おかしい。
マッド男爵と取引しに行った部下達が戻ってこない。

「マッド邸の様子を見てこい!」
「へい!」
部下の一人に様子を見に行かせた。


しばらくすると部下が戻ってきた。
「ボス!マッド邸には誰一人居ませんでした!」
「なに?!どういうことだ!捕まったのか?」
「いえ、衛兵の一人もいなかったんです。」

おかしい、摘発されたなら証拠集めのために衛兵がマッド邸に押入り捜索しているはず。
何が起きた?

「裏切り、でしょうか?」
「いや、王都最大の闇ギルドを裏切るのはメリットが無いだろう。」
ウチ以外にも闇ギルドはあるが全てウチの傘下みたいなものだ。ウチを裏切るメリットは全くない。

「ボス!ガロスのチームが行方不明になった!」
「何だと!」
ガロス達は我が闇ギルド[大麻の花]の中で最も武闘派なチームだ、王宮騎士団の次に王都で戦闘力のある者たちだ。

「ボス!西区の構成員がみんな消えちまった!」
「・・・」

本当に何が起こっているんだ!
人が消えている、まさか伝説の転移魔法か?!そんなバカな!

部下達の話を纏めると、消えているのはウチの構成員だけ。
消える順番はバラバラ、単独犯じゃ無いな。



今話をしていた部下が消えた。

周りの部下達はガタガタ震えて命乞いをし始めた。

俺も足が震えている。


これは何だ、まさか悪い事をして来た罰だと言うのか。
しかしそうとしか思えない、こんな事神様にしか出来ない、神罰なのだろう。


とうとう俺一人になった、次は俺の番だ。
30秒に一人ずつ消えている。


生まれて初めて30秒ってこんなに長いんだなと感じた。

心臓が壊れそうなくらい脈打っている。
怖い。
死ぬのなんか怖く無いと思ってたのに、いざ死ぬとなると、途端に怖くなる。

あ、目の前が真っ白になった。


ここは死後の世界なのか?
そこに一人の少女がいた、まさか女神様?!
自然と彼女の前で跪き頭を垂れた。

「貴方は悪い事をしました。」
「は、はいっ!も、申し訳ございませんでした!」
女神様は不思議な赤っぽい服を着て、見た目通りの幼いく、しかし綺麗な声をしていた。

「ですが一度だけチャンスをあげましょう、罰として貴方のスキルは取り上げますが、命までは取りません。」
「は!ありがとうございます!」
何と慈悲深い!今日から、いや今から心を入れ替え、女神様を崇拝して生きていきます!

「次はありませんよ」


次の瞬間には闇ギルドの訓練場に全員いた。
皆緩みきった顔をしていた、わかる、あの幼いながらも全てを包み込む抱擁力ほうようりょく(おっぱい)で今までの罪を許されたのだ惚れないはずがない。
(※抱擁してません)


その後、闇ギルド[大麻の花]達はロリ巨乳教という宗教を立ち上げ、こらからも増え続けるコトナ信者の受け入れ先になるのであった。
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