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1章 コトナ、ワーランドに降り立つ編

商人のマネー・リッチさん

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襲われている馬車がいたのは、丁度谷になっている所で、上から岩を転がし行き先を塞いで後ろから攻めたようだ。

岩を転がした山賊も合流しているので谷の上には誰もいない、なので上から見ることにした。

【察知】だけでも状況把握出来るけど、テンプレを肉眼で見てみたかったのだ。

「げははははっ!金と商品と命を置いてけ!」
と、ご機嫌に叫んでいるのは山賊のリーダーっぽいオッサン。
鼻筋に一文字な傷が特徴の山賊リーダー。

「ヒャッハー!久しぶりのエモノだぜー!」
「酒積んでなかったらコロス!積んでてもコロス!」
「キョエェェェ!」
山賊の部下というより、ヤバイクスリやってそうなヤバイ奴がいる。
そんなの含め全員で20人はいる。

「くっ!まさか悪名高いドラックジャンキーズがこの国に移っているなんて!」
護衛の冒険者さんはこの山賊団の事を知っているようだ。ひどい名前である。

うーん、道塞いでる岩収納したら逃げられるかな?

岩シュン

「なっ!岩が消えた!?罠か?」
商人さんが消えた岩に反応したけど、罠を疑っていて逃げない。

「ひゃあっひゃぁ!!」
「がっ!」
あ、岩が消えたことに焦って混乱した(ラリって初めから混乱してたような気もするが)山賊部下の1人が護衛冒険者の一人に斬りかかり、怪我を負わせた。

お、マズイな助けなきゃ。

山賊達の鉈や剣と防具も収納。
商人達も山賊達も状況把握が出来ずフリーズした。

早く動け護衛、山賊は手ぶらで呆けてる、チャンスだぞ。

先に動いたのは山賊達だった、ぼけっとしてる護衛から武器を奪い取った。

何してんだ護衛!
ちっ!

斬りつけられる寸前で武器を収納、ついでに念の為収納していた頭大の岩を山賊と同じ数だけ出し山賊達の頭に向かって排出。

盗賊は全員昏倒した。

姿を現さないつもりだったけど、護衛があまりにも不甲斐ないので説教する為に出ることにした。

「私が2度もチャンスを作ったのに、何してんですかこのヤロー!」
憤慨である。


今、私の目の前には正座させた商人と護衛4人がいる。
山賊達は縛ってまとめてある。

1時間ほど説教した結果、全員足が痺れて悶絶した。いや拷問じゃないよ。



「コトナ様はチチウシの村へ向かっていたのですか、良かったらウチの馬車に乗って行きませんか?丁度チチウシに向かっていたんですよ。」
何故か様付けされているが、向かう先が一緒なので同行しつつ、この商人マネー・リッチさんから色々話を聞くことにした。商人は情報もってそうだからね。


マネーさんから聞いた情報はなかなかためになった。
チチウシの村でとれる牛乳は、日持ちがしないので村内だけで消費されている。飲みたかったら村に来いってスタンスだ。
特産品は闘牛用の牛だ、この大陸の娯楽は闘牛で牛同士のガチバトルが人々を熱狂させている。あと、賭けですごい額のお金が動くそうな。
それでチチウシの村は強い牛を輩出する名門らしく、マネーさんも自分の牛を村のブリーダーに預けているんだとか。

私は乳牛が欲しい。
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