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ララが拐われ掛けたけど、間一髪で私が助けに入り事なきを得た。
しかし代償は大きかった・・・
ララがゲロインになってしまった。
だが私はこの尊い犠牲を無駄にせず強く生きて行こうと思う。
「・・さま!聖女様!」
「ん?何かな?」
「次からはまともな方法で助けてくださいよ!?死ぬほど気持ち悪かったんですからね!!」
「ごめ~ん」
加速で助けるのはキツいらしい。主に三半規管が。
捕まって担がれた仲間を助ける魔法なんて開発してないもん。
ニッチ過ぎて。
「じゃあララも昏睡させて、落下するけど昏睡状態だから痛くない!その後すぐ回復すれば万事オーケー!」
「・・・もっと良い感じに出来ませんかね?」
「うーん、そもそも拐われないようにすれば良いのでは?」
「確かに!!」
「・・・あれ?」
「どうしました?」
「いつもならリリちゃんが合いの手みたいなの入れてくるのに・・・」
「あっ!!リリが居ません!!」
「大変だ!!」
け、検索検索!!
急げ急げ!!
げっ!結構離れてる!!
現在地から約1キロ!
これでまたララとはぐれたらアホ過ぎるから、ララをおんぶしてダッシュ!!
「ひぇぇえぇぇ!?!?」
ララの悲鳴が煩いけど急いでるから無視無視!
道が無駄に広いから走り易い。
リリちゃんの居場所の付近まで来たけど見当たらない!
何処だ!?
建物・・・じゃなくて地下だ!
マップの位置は何も無い場所を指している・・・って事は上か下しか無い。
上は青空しか無いので消去法で下、つまり地下だ。
「詳細マップ!」
マップ表示を拡大して、更に詳細モードにすると、建物の内部の構造も分かる。
地下がある家は・・・そこだ!
私はとある一軒家のドアを蹴破ると、中に居た酒を飲むハゲ、ナイフを舐めてるモヒカン、アームレスリングをしているマッチョとマッチョ、そして偉そうにしているヒゲに昏倒魔法を弾幕で放つ。
一人につき数十個の昏倒魔法が当たったけど、今はそんな事どうでもいい!リリちゃんを助けなくては!!
「やっと止まっtぎゃああ!!」
地下への階段を滑る様に下りていくと、リリちゃん含む沢山の可愛い幼女達が檻に閉じ込められていた!
「だ、誰だ?!上の連中は何をっごぁっ?!?!」
檻の前には見張りらしい男が居たけど邪魔だから殴り飛ばした。
なんか砕けたような感触がしたけど、きっと気のせい!
「アンロック!」
檻の鍵を魔法で解錠し、幼女達を解き放った!
いや、解き放っては居ないか。解放した。
脳筋では無いのでパワーで檻を破るとかはやらない。
出来るけどやらない!
「リリ、大丈夫?怪我はしてない?」
「うん!リリだいじょーぶ!」
「他の子達も怪我してない?」
「「「だいじょぶれす!!」」」
何故か助けた幼女達は怯えるどころか私を純粋な瞳をキラキラさせていた。
捕まってたのに、メンタルつよつよ幼女なのか?!
「あっ!」
「ど、どうしたのリリちゃん?!」
「おねーちゃん、しんでる!」
「え?」
おんぶしてたはずのララが目をグルグルさせて死んだような表情になっていた。
「ぎぼぢわるい・・・」
「ま、マインドキュア!」
「スッキリ!!そして脱出!!」
危なかった・・・背中にゲロインされるところだった。
そしてスッキリしたララは渾身の力を振り絞って私から降りた。
そんなに嫌だった?!
「私決めました!二度と聖女様に乗らない・・・と!」
私は絶叫マシンか!
***
「しかし、この国大丈夫なの?道中は盗賊塗れだし、街中でも短時間で二度も誘拐が起こるし・・・この国、闇の組織にでも支配されてるのでは?」
「闇の組織ってなんですか?」
「やみのそしき!」
「悪い事してお金儲けをする極悪な組織・・・かな?」
「なるほど!つまり盗賊団ですね?」
「とーぞくわるい子!」
闇の組織と盗賊団では規模とかベクトルが違うんだけど、説明が面倒だな・・・
「そうそう盗賊団!そんな感じー!」
「・・・段々聖女様の事が分かって来ましたよ!今のは説明が面倒だから適当な返事をしたんですよね?!」
「うっわ!バレた!」
なぜバレた!
「それに!リリを助けた時と私を助けた時の対応が違い過ぎません?!私、ゲロ吐いたんですけど?!?!」
「うっ!・・・だって、幼女は守らなきゃ・・・」
「私はも守って下さいよ!私の事も幼女だと思って!ほら!バブー!!!」
「・・・は?」
「・・・」
「・・・なんか、すみません、聖女様。」
私の幼女への愛を感じ取ったらしいララは素直に謝罪して素に戻った。たまに暴走するなこの子。
ちなみに私の守るべき幼女とは、素直で可愛い幼女であり、生意気なガキの事では無い。悪しからず!
いくら幼女でも他人を舐めて我儘放題なのは人として論外!
関わりたくありませーん!
しかし代償は大きかった・・・
ララがゲロインになってしまった。
だが私はこの尊い犠牲を無駄にせず強く生きて行こうと思う。
「・・さま!聖女様!」
「ん?何かな?」
「次からはまともな方法で助けてくださいよ!?死ぬほど気持ち悪かったんですからね!!」
「ごめ~ん」
加速で助けるのはキツいらしい。主に三半規管が。
捕まって担がれた仲間を助ける魔法なんて開発してないもん。
ニッチ過ぎて。
「じゃあララも昏睡させて、落下するけど昏睡状態だから痛くない!その後すぐ回復すれば万事オーケー!」
「・・・もっと良い感じに出来ませんかね?」
「うーん、そもそも拐われないようにすれば良いのでは?」
「確かに!!」
「・・・あれ?」
「どうしました?」
「いつもならリリちゃんが合いの手みたいなの入れてくるのに・・・」
「あっ!!リリが居ません!!」
「大変だ!!」
け、検索検索!!
急げ急げ!!
げっ!結構離れてる!!
現在地から約1キロ!
これでまたララとはぐれたらアホ過ぎるから、ララをおんぶしてダッシュ!!
「ひぇぇえぇぇ!?!?」
ララの悲鳴が煩いけど急いでるから無視無視!
道が無駄に広いから走り易い。
リリちゃんの居場所の付近まで来たけど見当たらない!
何処だ!?
建物・・・じゃなくて地下だ!
マップの位置は何も無い場所を指している・・・って事は上か下しか無い。
上は青空しか無いので消去法で下、つまり地下だ。
「詳細マップ!」
マップ表示を拡大して、更に詳細モードにすると、建物の内部の構造も分かる。
地下がある家は・・・そこだ!
私はとある一軒家のドアを蹴破ると、中に居た酒を飲むハゲ、ナイフを舐めてるモヒカン、アームレスリングをしているマッチョとマッチョ、そして偉そうにしているヒゲに昏倒魔法を弾幕で放つ。
一人につき数十個の昏倒魔法が当たったけど、今はそんな事どうでもいい!リリちゃんを助けなくては!!
「やっと止まっtぎゃああ!!」
地下への階段を滑る様に下りていくと、リリちゃん含む沢山の可愛い幼女達が檻に閉じ込められていた!
「だ、誰だ?!上の連中は何をっごぁっ?!?!」
檻の前には見張りらしい男が居たけど邪魔だから殴り飛ばした。
なんか砕けたような感触がしたけど、きっと気のせい!
「アンロック!」
檻の鍵を魔法で解錠し、幼女達を解き放った!
いや、解き放っては居ないか。解放した。
脳筋では無いのでパワーで檻を破るとかはやらない。
出来るけどやらない!
「リリ、大丈夫?怪我はしてない?」
「うん!リリだいじょーぶ!」
「他の子達も怪我してない?」
「「「だいじょぶれす!!」」」
何故か助けた幼女達は怯えるどころか私を純粋な瞳をキラキラさせていた。
捕まってたのに、メンタルつよつよ幼女なのか?!
「あっ!」
「ど、どうしたのリリちゃん?!」
「おねーちゃん、しんでる!」
「え?」
おんぶしてたはずのララが目をグルグルさせて死んだような表情になっていた。
「ぎぼぢわるい・・・」
「ま、マインドキュア!」
「スッキリ!!そして脱出!!」
危なかった・・・背中にゲロインされるところだった。
そしてスッキリしたララは渾身の力を振り絞って私から降りた。
そんなに嫌だった?!
「私決めました!二度と聖女様に乗らない・・・と!」
私は絶叫マシンか!
***
「しかし、この国大丈夫なの?道中は盗賊塗れだし、街中でも短時間で二度も誘拐が起こるし・・・この国、闇の組織にでも支配されてるのでは?」
「闇の組織ってなんですか?」
「やみのそしき!」
「悪い事してお金儲けをする極悪な組織・・・かな?」
「なるほど!つまり盗賊団ですね?」
「とーぞくわるい子!」
闇の組織と盗賊団では規模とかベクトルが違うんだけど、説明が面倒だな・・・
「そうそう盗賊団!そんな感じー!」
「・・・段々聖女様の事が分かって来ましたよ!今のは説明が面倒だから適当な返事をしたんですよね?!」
「うっわ!バレた!」
なぜバレた!
「それに!リリを助けた時と私を助けた時の対応が違い過ぎません?!私、ゲロ吐いたんですけど?!?!」
「うっ!・・・だって、幼女は守らなきゃ・・・」
「私はも守って下さいよ!私の事も幼女だと思って!ほら!バブー!!!」
「・・・は?」
「・・・」
「・・・なんか、すみません、聖女様。」
私の幼女への愛を感じ取ったらしいララは素直に謝罪して素に戻った。たまに暴走するなこの子。
ちなみに私の守るべき幼女とは、素直で可愛い幼女であり、生意気なガキの事では無い。悪しからず!
いくら幼女でも他人を舐めて我儘放題なのは人として論外!
関わりたくありませーん!
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