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末路編
祖父母の末路・後編
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帝都に向かっているフィリン男爵は馬車に揺られイビキをかきながら爆睡していた。
ぐおーぐおー!とかなり大きな声なので御者は耳栓をしながら馬車を走らせていた。
「うわっ!煩いですねぇ。サッサと終わらせましょう!」
リリーはフィリン男爵にとある魔法をかけるとすぐさま次のターゲットのもとに転移していった。
次はフィリン男爵夫人だ。
リリーが転移してきた場所はちょうど夫人達が囲むクロスが掛けられたテーブルの下だった。
「あたくしの孫は神に愛されし聖女ザマス!つまりフィリン男爵家は神に愛されし貴族なんザマス!おーほっほっほ!!」
フィリン男爵夫人は絶賛孫自慢の最中だった。
「夫婦揃って煩いです。」
馬鹿みたいに大きな声で自慢するので何処に夫人が居るのかすぐわかったのでフィリン男爵と同じ魔法をかけるとすぐさま転移する。
巻き添えは御免なのである。
そしてフィリン男爵家に転移したリリーは母にお土産をあげようと男爵家をウロウロし始めた。
どうやらこの屋敷には一人しか人はいないようだ。
メイド全員と衛兵の半分は夫人が連れて行き、のこりの衛兵は男爵が連れて行ったのだ。
残った一人とは執事の事だ。
「お前はエリー様の娘?!何故ここに?・・・まぁいい好都合だ!貴様が此処にいるという事はエリー様も来ているのだろっ!!?」パァンッ!と良い音が響き渡った。リリーの腹パンである。
「誰だか知りませんが喋り方がムカついたのでやってしまいました!でも男爵家の人ですから問題ないですね!!」
「うごぉごごっ!!」
変な呻き声をあげる執事を縛りあげ、放置しお土産選びに戻るのであった。
そうして見つけた物は母エリーのお気に入りのぬいぐるみだった。鑑定したので間違いない。
良いお土産が手に入ったとニッコリしたリリーは、帰り際に放置していた執事に祖父母にかけたのと同じ魔法をかけ急いで転移して行った。
さて、リリーが祖父母達にかけた魔法の正体を説明しましょう。
それは【付与魔法】である。
付与魔法とは物などに様々な効果を付けるものである。
リリーが付与した効果は【激臭】である。
この世の全ての悪臭を凝縮したような激臭が体臭になってしまうエンチャントをヒトに付与したのである。
しかも本人には感じないと言うのがまた厄介な仕様である。
今頃祖父は帝都の外門に到着する頃だろう。祖母はお茶会にて阿鼻叫喚の中心になっている事だろう。執事も近いうちに臭すぎて街を追い出されるであろう。
そう、リリーは追い返された事への復讐として誰からも追い返されるようにしたのだ。
リリーは祖父母達の末路に想いを馳せながらニッコリするのであった。
ぐおーぐおー!とかなり大きな声なので御者は耳栓をしながら馬車を走らせていた。
「うわっ!煩いですねぇ。サッサと終わらせましょう!」
リリーはフィリン男爵にとある魔法をかけるとすぐさま次のターゲットのもとに転移していった。
次はフィリン男爵夫人だ。
リリーが転移してきた場所はちょうど夫人達が囲むクロスが掛けられたテーブルの下だった。
「あたくしの孫は神に愛されし聖女ザマス!つまりフィリン男爵家は神に愛されし貴族なんザマス!おーほっほっほ!!」
フィリン男爵夫人は絶賛孫自慢の最中だった。
「夫婦揃って煩いです。」
馬鹿みたいに大きな声で自慢するので何処に夫人が居るのかすぐわかったのでフィリン男爵と同じ魔法をかけるとすぐさま転移する。
巻き添えは御免なのである。
そしてフィリン男爵家に転移したリリーは母にお土産をあげようと男爵家をウロウロし始めた。
どうやらこの屋敷には一人しか人はいないようだ。
メイド全員と衛兵の半分は夫人が連れて行き、のこりの衛兵は男爵が連れて行ったのだ。
残った一人とは執事の事だ。
「お前はエリー様の娘?!何故ここに?・・・まぁいい好都合だ!貴様が此処にいるという事はエリー様も来ているのだろっ!!?」パァンッ!と良い音が響き渡った。リリーの腹パンである。
「誰だか知りませんが喋り方がムカついたのでやってしまいました!でも男爵家の人ですから問題ないですね!!」
「うごぉごごっ!!」
変な呻き声をあげる執事を縛りあげ、放置しお土産選びに戻るのであった。
そうして見つけた物は母エリーのお気に入りのぬいぐるみだった。鑑定したので間違いない。
良いお土産が手に入ったとニッコリしたリリーは、帰り際に放置していた執事に祖父母にかけたのと同じ魔法をかけ急いで転移して行った。
さて、リリーが祖父母達にかけた魔法の正体を説明しましょう。
それは【付与魔法】である。
付与魔法とは物などに様々な効果を付けるものである。
リリーが付与した効果は【激臭】である。
この世の全ての悪臭を凝縮したような激臭が体臭になってしまうエンチャントをヒトに付与したのである。
しかも本人には感じないと言うのがまた厄介な仕様である。
今頃祖父は帝都の外門に到着する頃だろう。祖母はお茶会にて阿鼻叫喚の中心になっている事だろう。執事も近いうちに臭すぎて街を追い出されるであろう。
そう、リリーは追い返された事への復讐として誰からも追い返されるようにしたのだ。
リリーは祖父母達の末路に想いを馳せながらニッコリするのであった。
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