ギフトで復讐！[完結]

1章

リリー戦争を見守る

私リリー、この二か月間でやれるだけの事はやったので、後は前線で戦う兵士の皆さんにお任せです！

私も参加したかったですが、流石に5歳児を戦争に参加は無理でした。
その代わり兵士達の為に武具に付与魔法エンチャントをかけまくりました！

エンチャントとは装備やアイテムに魔法の効果を付与する事です。例えば鉄の剣に炎上効果を付けると炎の剣になる。とかですね。
今の例えは単純な効果ですが、兵士達の武具に付けたのは結構複雑な付与魔法です。

装備者のステータスを3倍にし、徐々に体力が回復するリジェネという回復魔法も付けています。
そしてこの武具が敵軍に使われると厄介さんなので、この国への敵対者が装備すると弱体化するようにしました。

付与魔法はエンチャントしたアイテムに宿る魔力を糧に発動するので私がタップリと魔力を込めました！

兵士の数が約5万人いるので、このエンチャントを全て終わらせるのに準備期間の2カ月丸々使いました。
幾らステータスオバケでもエンチャントは一回に一つまでしか出来ないので地道にコツコツとエンチャントしましたよ。死ぬかと思いました！過労死です！！

ですがそのおかげで安心して兵士達を送り出せました。

あと私に出来る仕事は負傷して戻った兵士に回復魔法をかけることくらいですね。

☆

兵隊さん達は半分は神国との戦いの為に北へ、もう半分は海の向こうから来る帝国との戦いの為に西海岸で海戦をします。
ちなみに南の国は帝国との海戦に、東の国は神国戦に参加すます。

一応王都には近衛兵が残っていますよ。
それに王族はステータスが高いのでコッソリ暗殺に来られても返り討ち出来るそうです。強いね！

この国ではステータスが高い王侯貴族が、ステータスの低い民を守る、と言う考えの国なのです！
帝国とは真逆ですね！

この国の貴族家当主達はほぼ全員戦争に参加しています。
あのイケメン宰相さんも前線で軍師をしているそうです。兼任なの？

国王様も「もし成人済みの息子がいたら前線に行けるというのに、歯痒いな。」と言っていました。お子さんシャル様だけですもんね。

王妃様は「あらあら、では次に備えて作りましょう！うふふ」とイチャイチャし始めました。あのー、そういうのは戦争終わってからにしてくれませんかねぇ？

「今夜・・・な。」
私のジト目に気付いた国王様がイチャイチャを止めて咳払いをした後ボソッと王妃様に囁いた。
まったくもう！ウチの両親と言い、仲の良い夫婦が多いですね！！