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柿沼のまわりには
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柿沼はこの寄宿舎の仲間も大好きだった。中井えみとはまた違った意味で大好きだった。本当は、佐々木紀子も呼んだのだが、彼女は丁重に断ってきた。…5人で寄宿舎生は一つ。柿沼律は、何かとイベント事を企画する役回りが多かったが、必ず佐々木を誘うことにしていた。何度誘っても、何度断られても…ほかの3人のメンバーの中で、三浦は佐々木の事を、『付き合いが悪いから、もう誘わなくっていいよ』とまで言ってきていたが、柿沼は「私のポリシーだから」と言って、三浦を制した。他2人は、そんな事を特に気にもしていないようだった。少々言語感覚がズレているが、日本人や日本語に憧れを抱く関麗華がみんなに対し全く平等に接しているのが救いだった。名取も面倒な人間関係には深入りしないタイプだった。関か名取のどちらかが三浦と同じ事を言ってきていたら、柿沼も三浦の意見を切ることはできなかっただろう。
『寄宿舎は、バランスが取れていていい人間関係だな。』
柿沼は、この出会いに感謝していた。
時は流れて、4月。
川越第一女子高校に再び春がやってきた。
柿沼、関、名取、三浦の4人は無事2年に進級した。寄宿舎生は経済的に苦境にある生徒もいるが、成績は中の上を全員キープしていた。そして、その4人組から浮き気味の佐々木も順当に2年に進級した。
『寄宿舎は、バランスが取れていていい人間関係だな。』
柿沼は、この出会いに感謝していた。
時は流れて、4月。
川越第一女子高校に再び春がやってきた。
柿沼、関、名取、三浦の4人は無事2年に進級した。寄宿舎生は経済的に苦境にある生徒もいるが、成績は中の上を全員キープしていた。そして、その4人組から浮き気味の佐々木も順当に2年に進級した。
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