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第103話 神の真意①
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イリスが創造者を蹴り飛ばしたところを信之は唖然として見ていたが、我に返る。
「イリス!?確認してからって言ったよな!?」
「あれ?創造者って確認したよ?」
どうやら信之が扉に入る前に話した、「確認してから恨みを晴らす」の認識に差異があったようだ。
信之の認識では、創造者が故意にダンジョンを創らなかったのか、という確認であり、イリスの認識ではこの空間にいるのが創造者か否か、だったようだ。
「ぴかぴかの人、大丈夫かな~?」
「…本気で蹴ったわけでもないので大丈夫だと思うよ。」
奏の言葉に反応する蒼汰。
「なんで僕は蹴飛ばされたのかなぁ!?」
倒れていた創造者は、何事もなかったかのように立ち上がってイリスに問う。
「ラストダンジョンだと思って気合い入れてたのにダンジョンが無かったんです!ひどいです!」
「…ラストダンジョン?えっと…信之君、説明してもらってもいいかな?」
イリスの訴えがざっくりしすぎていて理解が出来なかったの創造者は、信之に説明を促す。
「あ~、実は…。」
殴ろうと思っていた相手がイリスに蹴り飛ばされ、さらに説明を求められてしまった信之は、殴るタイミングを失ってやるせなさを感じながらも創造者に説明をする。
―――――――
「それって僕が悪いのかなぁ!?」
説明を聞いた創造者は、ティーカップを手に取ってのどを潤した後にツッコミを入れた。
「凄く期待していたんですからね!」
まだ怒っているイリス。
さりげなく、初対面であるため敬語は使っているようだ。
「そもそも、ラストダンジョンというのも勘違いだよ。それだと僕が君たちの敵であることが確定しているみたいじゃないか。」
「敵ではないのか?」
創造者の言葉に反応する信之。
「そうだね…。敵でも無いし味方でもないかな。さて、ちょっとおかしなことになってしまったが自己紹介をさせてもらうよ。僕の名前はルスティヒテオス、この世界と別の世界を管理する者。君たちの馴染みある言葉でいうと神が近いかな。」
「神だというなら、私が吸血鬼になってしまったのはあなたが定めた運命という事なのかしら?」
「…僕たちのお父さんとお母さんが死んでしまったのもあなたのせいですか…?」
「…ッ!だとしたら許さない!」
神という言葉を聞いてソフィア、蒼汰、奏が反応する。
「まぁ待ってよ。僕は君たちの世界や別の世界の一人一人の運命を決めたりはしていないよ。だから、ソフィア君が吸血鬼になったことも、蒼汰君と奏君の両親が死んでしまったことも僕が決めた事ではない。ただ、完全に運命を決めていないというとちょっと違うかもね。」
その言葉にいったんは溜飲を下げるソフィアたち。
「どういう意味だ?」
「スキルや職業等は知っているよね。素質というのが正しいかな?それらは基本的にシステムがランダムで決めているのだけど、面白そうな人たちは僕が直々に付与しているんだよ。」
「選んだ人物に対して素質を付けることが出来る…か。確かに神の御業ってやつだな。」
「そうだろ?だからもっと敬ってくれると嬉しいんだけど、まさかいきなり蹴られるとは思わなかったなー。あはは!」
蹴り飛ばされたのにも関わらず、怒ることもなく笑っているルスティヒテオスに信之はつかみどころのない神だと感じた。
「さて、君たちもいろいろと気になっているだろう。せっかくここまで来たんだから今までの疑問を答えてあげるよ。長くなってしまうけど、そこは許してね。」
「なら教えてくれ。俺が誘いの門鍵を拾うように促したのはルスティヒテオスなのか?」
「テオスでいいよ。そうだね、誘いの門鍵を信之君に拾わせたのは僕が決めていたことだよ。」
「なぜ、俺を指定した?」
「んー、君が面白そうだから。って言ってもそれだけじゃ納得しないよね。まず誘いの門鍵は非常に強力なアイテムだ。それでレベリングをして世界征服をすることなんて造作もない。でも君ならそんなことを考えることもしないし、そんな度胸もないだろ?」
「ぐ…度胸無しと言われているような気がするんだが?」
地味にダメージを負う信之。
「僕としてはそれが必須条件だったんだよ。で、その条件をクリアした君が目に入ったので君に決めたわけさ。」
テオスは紅茶を飲んで一息つく。
「そのくらいの条件なら、俺のほかにもいるだろう?」
「ん?いるかもね。でも最初に目に入ったのが君だったから。」
「選別方法適当過ぎだろ!?」
「あはは、そうかもね。面白そうな人で条件をクリアしていれば誰でもよかったんだよ。僕は面白ければそれでいいからね。でも、僕の目に狂いは無かったと思っているよ。君たちの行動は楽しませてくれるからね。」
「見ているのかよ…。経験値の間もテオスが作ったという認識でいいか?」
「そうだね、あっているよ。あ、そうそう。ドロップアイテムがお金なのも僕が考えた事さ。当時信之君はとてもお金に困っていたからね。あれは少し面倒だったよ。国のお金をテレポートさせる設定をしたり、管理している人間がそれに気づかないように魔法をかけたり。あとは、君が進化して急激に見た目が変化したことについても大して周りが驚かないように印象操作もしたんだからね?感謝してくれてもいいんだよ?」
「…感謝する…。」
実際お金の事や、容姿については非常に助かったため、信之は殴りたかった対象にしぶしぶお礼を言う。
「うんうん、素直でよろしい。で、次の疑問は何かな?」
「私たちの世界にモンスターが出るようになったのはテオスさんが原因ですか?」
「…」
イリスの疑問に一同がテオスを見た。
テオスは、一拍置いてモンスターが出現したことについて話し始めるのであった。
「イリス!?確認してからって言ったよな!?」
「あれ?創造者って確認したよ?」
どうやら信之が扉に入る前に話した、「確認してから恨みを晴らす」の認識に差異があったようだ。
信之の認識では、創造者が故意にダンジョンを創らなかったのか、という確認であり、イリスの認識ではこの空間にいるのが創造者か否か、だったようだ。
「ぴかぴかの人、大丈夫かな~?」
「…本気で蹴ったわけでもないので大丈夫だと思うよ。」
奏の言葉に反応する蒼汰。
「なんで僕は蹴飛ばされたのかなぁ!?」
倒れていた創造者は、何事もなかったかのように立ち上がってイリスに問う。
「ラストダンジョンだと思って気合い入れてたのにダンジョンが無かったんです!ひどいです!」
「…ラストダンジョン?えっと…信之君、説明してもらってもいいかな?」
イリスの訴えがざっくりしすぎていて理解が出来なかったの創造者は、信之に説明を促す。
「あ~、実は…。」
殴ろうと思っていた相手がイリスに蹴り飛ばされ、さらに説明を求められてしまった信之は、殴るタイミングを失ってやるせなさを感じながらも創造者に説明をする。
―――――――
「それって僕が悪いのかなぁ!?」
説明を聞いた創造者は、ティーカップを手に取ってのどを潤した後にツッコミを入れた。
「凄く期待していたんですからね!」
まだ怒っているイリス。
さりげなく、初対面であるため敬語は使っているようだ。
「そもそも、ラストダンジョンというのも勘違いだよ。それだと僕が君たちの敵であることが確定しているみたいじゃないか。」
「敵ではないのか?」
創造者の言葉に反応する信之。
「そうだね…。敵でも無いし味方でもないかな。さて、ちょっとおかしなことになってしまったが自己紹介をさせてもらうよ。僕の名前はルスティヒテオス、この世界と別の世界を管理する者。君たちの馴染みある言葉でいうと神が近いかな。」
「神だというなら、私が吸血鬼になってしまったのはあなたが定めた運命という事なのかしら?」
「…僕たちのお父さんとお母さんが死んでしまったのもあなたのせいですか…?」
「…ッ!だとしたら許さない!」
神という言葉を聞いてソフィア、蒼汰、奏が反応する。
「まぁ待ってよ。僕は君たちの世界や別の世界の一人一人の運命を決めたりはしていないよ。だから、ソフィア君が吸血鬼になったことも、蒼汰君と奏君の両親が死んでしまったことも僕が決めた事ではない。ただ、完全に運命を決めていないというとちょっと違うかもね。」
その言葉にいったんは溜飲を下げるソフィアたち。
「どういう意味だ?」
「スキルや職業等は知っているよね。素質というのが正しいかな?それらは基本的にシステムがランダムで決めているのだけど、面白そうな人たちは僕が直々に付与しているんだよ。」
「選んだ人物に対して素質を付けることが出来る…か。確かに神の御業ってやつだな。」
「そうだろ?だからもっと敬ってくれると嬉しいんだけど、まさかいきなり蹴られるとは思わなかったなー。あはは!」
蹴り飛ばされたのにも関わらず、怒ることもなく笑っているルスティヒテオスに信之はつかみどころのない神だと感じた。
「さて、君たちもいろいろと気になっているだろう。せっかくここまで来たんだから今までの疑問を答えてあげるよ。長くなってしまうけど、そこは許してね。」
「なら教えてくれ。俺が誘いの門鍵を拾うように促したのはルスティヒテオスなのか?」
「テオスでいいよ。そうだね、誘いの門鍵を信之君に拾わせたのは僕が決めていたことだよ。」
「なぜ、俺を指定した?」
「んー、君が面白そうだから。って言ってもそれだけじゃ納得しないよね。まず誘いの門鍵は非常に強力なアイテムだ。それでレベリングをして世界征服をすることなんて造作もない。でも君ならそんなことを考えることもしないし、そんな度胸もないだろ?」
「ぐ…度胸無しと言われているような気がするんだが?」
地味にダメージを負う信之。
「僕としてはそれが必須条件だったんだよ。で、その条件をクリアした君が目に入ったので君に決めたわけさ。」
テオスは紅茶を飲んで一息つく。
「そのくらいの条件なら、俺のほかにもいるだろう?」
「ん?いるかもね。でも最初に目に入ったのが君だったから。」
「選別方法適当過ぎだろ!?」
「あはは、そうかもね。面白そうな人で条件をクリアしていれば誰でもよかったんだよ。僕は面白ければそれでいいからね。でも、僕の目に狂いは無かったと思っているよ。君たちの行動は楽しませてくれるからね。」
「見ているのかよ…。経験値の間もテオスが作ったという認識でいいか?」
「そうだね、あっているよ。あ、そうそう。ドロップアイテムがお金なのも僕が考えた事さ。当時信之君はとてもお金に困っていたからね。あれは少し面倒だったよ。国のお金をテレポートさせる設定をしたり、管理している人間がそれに気づかないように魔法をかけたり。あとは、君が進化して急激に見た目が変化したことについても大して周りが驚かないように印象操作もしたんだからね?感謝してくれてもいいんだよ?」
「…感謝する…。」
実際お金の事や、容姿については非常に助かったため、信之は殴りたかった対象にしぶしぶお礼を言う。
「うんうん、素直でよろしい。で、次の疑問は何かな?」
「私たちの世界にモンスターが出るようになったのはテオスさんが原因ですか?」
「…」
イリスの疑問に一同がテオスを見た。
テオスは、一拍置いてモンスターが出現したことについて話し始めるのであった。
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