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第72話 モルが活躍できなかったのは誰のせいだ!?
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信之達は、日本の無人島に来ていた。
以前行った関西のところとはまた別の無人島だ。
因みにだが、日本には100以上のダンジョンが存在していたが、現在は30以上のダンジョンが攻略されている。
特に人口の多い地区付近でのダンジョンは非常に危険なため、政府はそういったダンジョンを優先的に潰すしているのだ。
「さて、そろそろダンジョンのボスだな。」
「モルちゃん頑張れー!」
「わふっ!」
信之達は無人島の森の中で洞窟のダンジョンを発見した。
この洞窟の中ではオークやゴブリンが現れるが、レベル30もあれば苦労無く対処できるため、道中の雑魚モンスターは全てモルに任せている。
「…では、扉を開けますね。」
「開けるよ~!」
———ズドンッ!!
蒼汰が扉を開けようとすると、奏が先に扉を開けた。
いや、開けたというのは語弊がある。蹴り飛ばしたのだ。
蹴り飛ばされた扉は、とてつもない勢いで奥へ飛んでいき、何かに当たった。
「ブヒィイイイィイイッ!!」
何かの断末魔のような声が聞こえた。
「あれ~?」
「…お姉ちゃん…。」
「と、とりあえず中に入って様子を見てみるか…。」
「くぅん…。」
せっかく気合いを入れたのに…と言わんばかりの顔をしながら中に入るモル。
「こいつが恐らく、ダンジョンボスだろうな。」
「信くん…でも、これ…。」
イリスは目の前にいる瀕死状態のオークロードに困惑する。
「スットライク~!」
扉がボスに当たったことを喜ぶ奏。
「…まだ生きていますね。」
蒼汰は、喜んでいる奏を無視してオークロードの状態を確認した。
「よし、モル。この瀕死状態のオークロードにとどめを。」
「わふっ!」
モルは返事をするとオークロードに噛みつく。
噛みつきは直接噛みつくわけでは無く、無属性の魔法で前方に大きな牙を具現化させ、それがオークロードを噛みついた。
「ブヒィ…。」
既に大声を上げる力も残っていなかったオークロードは、モルの噛みつきで消滅する。
「よし、オークロードの魔石ゲットっと。今回は…特に他のアイテムは無いのか…。」
レアアイテムが手に入るかと期待していた信之は落胆する。
「また違うダンジョン攻略して、その時レアアイテム狙おう?」
「…そうだな、ダンジョンはここだけじゃないしな。…時間もちょうど良いし、帰るか!」
「わんっ!」
「帰ろ~!」
ダンジョンを攻略した信之達は家に帰った。
「さて、夜ご飯には早いし、手を洗ってうがいして、おやつでも食べるとするか。」
「はーい!」
手洗いうがいを終えた信之は、何か新しいニュースは無いかとスマホを確認する。
「…へぇ。ルーマニアにでかいダンジョンがあるのか。」
信之が気になったニュースは、現在一番大きいダンジョンはどこかを選定しているニュースであった。
「え?大きいダンジョンがどこかにあるの?」
手洗いうがいを終えて、おやつをつまんでいるイリスは信之に尋ねる。
「あぁ。ルーマニアという国で、ダンジョンの名前はトランシルバニア大迷宮と呼ばれているらしい。そこは今まで俺たちが攻略してきたダンジョンとは違って、階層があるダンジョンのようだ。今のところ攻略が確認されているのは九階層までらしいな。」
「…ルーマニアですか。もしかすると吸血鬼とかいるかもしれませんね。」
「吸血鬼~?」
蒼汰の考察に奏は首を傾げる。
「…ルーマニアと言えば吸血鬼の伝承が有名だからね。」
「そうなんだ~。なんだかおもしろそうだね~!」
「おっ。奏、行きたいのか?」
「行きたい~。さっきのダンジョン、何もしなかったからちょっと物足りなかった!」
どうやら奏は先ほどのダンジョンで何もしなかった為、消化不良だったようだ。
「なら、これからトランシルバニア大迷宮に行ってみるか!」
「わ~い!」
「あ、私も行くけど、もし遅くなるようなら先に帰るね?明日お仕事だから。」
「…仕事なのか。」
彼女に仕事があると言われて、ニートな彼氏は少し罪悪感を覚える。
(違う、違うぞ。俺はお金を持っているニートなんだ。特にイリスに養ってもらっているわけでは無いのだから仕事をしていなくても罪悪感を覚える必要はない!そう、イリスは好きで働いているんだからな…。)
自分に暗示をかけて何とか罪悪感から立ち直る信之。
「じゃあ、なるべく遅くならないように帰ろうな。さて、後はテレポートでそこまで飛べるかどうかだな!」
「…あれ、もし飛べたとして不法滞在じゃ…。」
「さあて!スマホでルーマニアの場所を確認しようかなぁ!」
蒼汰のつぶやきは聞こえないとばかりに信之は地図アプリを開き確認し始める。
「よし、ここだな。じゃあ、みんな、変装して行こうか!」
「おかめー!!」
信之達は仮面とローブを装備し、テレポートでトランシルバニア大迷宮へと向かう。
それは、奇しくもソフィアがアルカードに襲われたのと同じタイミングであった。
以前行った関西のところとはまた別の無人島だ。
因みにだが、日本には100以上のダンジョンが存在していたが、現在は30以上のダンジョンが攻略されている。
特に人口の多い地区付近でのダンジョンは非常に危険なため、政府はそういったダンジョンを優先的に潰すしているのだ。
「さて、そろそろダンジョンのボスだな。」
「モルちゃん頑張れー!」
「わふっ!」
信之達は無人島の森の中で洞窟のダンジョンを発見した。
この洞窟の中ではオークやゴブリンが現れるが、レベル30もあれば苦労無く対処できるため、道中の雑魚モンスターは全てモルに任せている。
「…では、扉を開けますね。」
「開けるよ~!」
———ズドンッ!!
蒼汰が扉を開けようとすると、奏が先に扉を開けた。
いや、開けたというのは語弊がある。蹴り飛ばしたのだ。
蹴り飛ばされた扉は、とてつもない勢いで奥へ飛んでいき、何かに当たった。
「ブヒィイイイィイイッ!!」
何かの断末魔のような声が聞こえた。
「あれ~?」
「…お姉ちゃん…。」
「と、とりあえず中に入って様子を見てみるか…。」
「くぅん…。」
せっかく気合いを入れたのに…と言わんばかりの顔をしながら中に入るモル。
「こいつが恐らく、ダンジョンボスだろうな。」
「信くん…でも、これ…。」
イリスは目の前にいる瀕死状態のオークロードに困惑する。
「スットライク~!」
扉がボスに当たったことを喜ぶ奏。
「…まだ生きていますね。」
蒼汰は、喜んでいる奏を無視してオークロードの状態を確認した。
「よし、モル。この瀕死状態のオークロードにとどめを。」
「わふっ!」
モルは返事をするとオークロードに噛みつく。
噛みつきは直接噛みつくわけでは無く、無属性の魔法で前方に大きな牙を具現化させ、それがオークロードを噛みついた。
「ブヒィ…。」
既に大声を上げる力も残っていなかったオークロードは、モルの噛みつきで消滅する。
「よし、オークロードの魔石ゲットっと。今回は…特に他のアイテムは無いのか…。」
レアアイテムが手に入るかと期待していた信之は落胆する。
「また違うダンジョン攻略して、その時レアアイテム狙おう?」
「…そうだな、ダンジョンはここだけじゃないしな。…時間もちょうど良いし、帰るか!」
「わんっ!」
「帰ろ~!」
ダンジョンを攻略した信之達は家に帰った。
「さて、夜ご飯には早いし、手を洗ってうがいして、おやつでも食べるとするか。」
「はーい!」
手洗いうがいを終えた信之は、何か新しいニュースは無いかとスマホを確認する。
「…へぇ。ルーマニアにでかいダンジョンがあるのか。」
信之が気になったニュースは、現在一番大きいダンジョンはどこかを選定しているニュースであった。
「え?大きいダンジョンがどこかにあるの?」
手洗いうがいを終えて、おやつをつまんでいるイリスは信之に尋ねる。
「あぁ。ルーマニアという国で、ダンジョンの名前はトランシルバニア大迷宮と呼ばれているらしい。そこは今まで俺たちが攻略してきたダンジョンとは違って、階層があるダンジョンのようだ。今のところ攻略が確認されているのは九階層までらしいな。」
「…ルーマニアですか。もしかすると吸血鬼とかいるかもしれませんね。」
「吸血鬼~?」
蒼汰の考察に奏は首を傾げる。
「…ルーマニアと言えば吸血鬼の伝承が有名だからね。」
「そうなんだ~。なんだかおもしろそうだね~!」
「おっ。奏、行きたいのか?」
「行きたい~。さっきのダンジョン、何もしなかったからちょっと物足りなかった!」
どうやら奏は先ほどのダンジョンで何もしなかった為、消化不良だったようだ。
「なら、これからトランシルバニア大迷宮に行ってみるか!」
「わ~い!」
「あ、私も行くけど、もし遅くなるようなら先に帰るね?明日お仕事だから。」
「…仕事なのか。」
彼女に仕事があると言われて、ニートな彼氏は少し罪悪感を覚える。
(違う、違うぞ。俺はお金を持っているニートなんだ。特にイリスに養ってもらっているわけでは無いのだから仕事をしていなくても罪悪感を覚える必要はない!そう、イリスは好きで働いているんだからな…。)
自分に暗示をかけて何とか罪悪感から立ち直る信之。
「じゃあ、なるべく遅くならないように帰ろうな。さて、後はテレポートでそこまで飛べるかどうかだな!」
「…あれ、もし飛べたとして不法滞在じゃ…。」
「さあて!スマホでルーマニアの場所を確認しようかなぁ!」
蒼汰のつぶやきは聞こえないとばかりに信之は地図アプリを開き確認し始める。
「よし、ここだな。じゃあ、みんな、変装して行こうか!」
「おかめー!!」
信之達は仮面とローブを装備し、テレポートでトランシルバニア大迷宮へと向かう。
それは、奇しくもソフィアがアルカードに襲われたのと同じタイミングであった。
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