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【第一章】
◆細工師ギルド長、見下される(細工師ギルド長・ゴーマン視点②)
しおりを挟む注意:この小説はフィリピンを誹謗中傷する物語ではありません。
・・・がそう見えてしまう可能性があるので、予めご了承下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フィリピン近海 加賀 艦橋
我々の攻撃目標は各飛行場である。
敵戦闘機と飛行場の破壊が目標である。
「本土から打電です。米国政府に対して宣戦を布告したということで
す。」
「始まったか・・・」
「全力発艦!攻撃を開始せよ。」
「了解。」
命令をだしてから艦戦から順々に艦を飛び立っていく。
全機が帰艦してくるのを祈るばかりである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ついにか・・・
発艦良しという合図をだす。
皆に見送られる。
機体が走り出す。
大排気の金星エンジンが叫び声をあげる。
さあ、戦闘開始だ。
今までの中国大陸での自分の戦闘経験と厳しい訓練を思い出す。
・・・大丈夫だ。
我々は様々な壁を乗り越えてきた。
米国のへなちょこ戦闘機乗りには負けない。
陸地が見えてきた。
陸地と共に、小さい虫が見えてくる。
あれが敵戦闘機だろう。
おそらく数では我々の2倍はいる。
・・・が、熟練の戦闘機はおろか、まともに機での戦闘をできる者も
少数であろう。
それに対して我々は日華事変で戦闘を経験している熟練搭乗員も多く
そうでなくても猛訓練を積んでいる。
だんだんとお互いに接近していく。
2種類の戦闘機が混在しているようだ。
要するに新型機を配備し終わっていないということだろう。
それに対して、我が軍は機種を統一している。
敵戦闘機も宣戦布告されていることが打電されているはずだ。
つまり、我々は敵だと理解されている。
さあ、狩りの始まりだ。
「交戦開始!」
かなり遠くの敵戦闘機が火を噴いている。
皆、弾を回避している。
かなり遠くから撃たれているが、弾が自分の近くを通過する。
「・・・射程が長いな。」
しかし、我々の機銃も火を放つ。
どちらも、まだ火が出ている戦闘機はないようだ・・・と思った刹那。
米軍の戦闘機が急降下する。
しかし、通信によると我々の戦闘機にも被弾した機はあるようだ。
しかし、火が出る機、人の被害はない。
「・・・これが防弾装備か。我ら熟練は被弾をそもそもしないが、ひ
よっこには防弾装備が必要か・・・」
我々は防弾装備の装備に反対していたが、装備したことは正解であっ
たのかもしれない。
そして、互いの機が交差する。
そして、敵機の背後をとるため旋回する。
敵機も旋回しているが、いくら防弾装備を付けたとはいえ、高い運動
性能を持っている零戦には勝つことはできない。
技量ではない。
機の性能差だ。
そして旋回が終わった零戦は加速する。
流石金星エンジンを載せているだけある。
そして、敵戦闘機を前にとらえる。
そして、20ミリ機関銃と12.7ミリ機関銃の発射レバーを引く。
そんな大口径弾を食らって無事でいられるわけもなく、敵戦闘機は一
瞬の間に鉄屑に変えた。
「杉谷少佐!援護をお願いします!敵機に追われています!」
どこだ?
あそこか。
2機の敵戦闘機に零戦が追われている。
後ろから接近する。
再び20ミリ機銃と12.7ミリ機銃が放たれる。
敵は両機とも火を噴きながら急降下する。
「大丈夫か?」
「は!数発被弾しましたが、急所には命中していないと思われます。
これより帰艦します。」
周りを見てみる敵機だったものが急降下を敢行している。
「いつの間に・・・」
まだ倒したりないのだが・・・
どうやら味方を助けに行っているうちに撃墜されたのだろう。
「三機撃墜か・・・」
熟練の搭乗員も増えたな。
先ほどは大量の獲物がいたのだが、どうやら味方機は自分の獲物を残
してはくれないようだ
「皆、無事か?」
どうやら先ほどのように被弾した機はあっても、墜落した機はないよ
うだ。
良かった。
戦場とはいえ、部下が死ぬのは勘弁してほしいものである。
「勝って兜の緒を締めよ・・・か。」
「全員このまま護衛任務につけ。護衛の必要性がなくなった場合は機
銃掃射を敢行せよ。」
護衛の必要などないと思っている。
となれば、次は空中の動く目標ではなく、地上の動かない目標である。
遥かに楽であろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
やるな、艦戦隊。
敵機が全くといっていいほど視認出来なかった。
逆に味方の零式艦上戦闘機は視認することが出来た。
我が艦攻隊の道を切り拓いてくれた。
陸地が確実に近づいてくる。
そして、飛行場、機体が見えてくる。
「攻撃開始。」
今回抱えているのが奮龍ではなく25番なので格段に軽く感じた。
友軍機のもはや少数派になりつつある97式艦攻、99式艦爆、新型の1
式艦攻が一斉に襲い掛かる。
滑走路に次々と爆弾が命中、敵機も爆弾、本来は護衛目的であるはずの零
戦の機銃掃射で破壊される。
飛行場は火の海となった。
下には地獄のような風景があった。
作戦は成功に終わった。
敵航空戦力をほぼ全滅に追い込めたのである。
後は陸軍の部隊を待つだけである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後、陸軍部隊が上陸した。
そして、橋頭保を無事確保することができた。
我々の飛行隊の援助もあり、2週間足らずでマニラを攻略することができ
た。
しかし、まだ米軍は全滅していなかった。
フィリピンでの戦闘はまだ終わっていない。
むしろ、ここからが本番であろう。
・・・がそう見えてしまう可能性があるので、予めご了承下さい。
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フィリピン近海 加賀 艦橋
我々の攻撃目標は各飛行場である。
敵戦闘機と飛行場の破壊が目標である。
「本土から打電です。米国政府に対して宣戦を布告したということで
す。」
「始まったか・・・」
「全力発艦!攻撃を開始せよ。」
「了解。」
命令をだしてから艦戦から順々に艦を飛び立っていく。
全機が帰艦してくるのを祈るばかりである。
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ついにか・・・
発艦良しという合図をだす。
皆に見送られる。
機体が走り出す。
大排気の金星エンジンが叫び声をあげる。
さあ、戦闘開始だ。
今までの中国大陸での自分の戦闘経験と厳しい訓練を思い出す。
・・・大丈夫だ。
我々は様々な壁を乗り越えてきた。
米国のへなちょこ戦闘機乗りには負けない。
陸地が見えてきた。
陸地と共に、小さい虫が見えてくる。
あれが敵戦闘機だろう。
おそらく数では我々の2倍はいる。
・・・が、熟練の戦闘機はおろか、まともに機での戦闘をできる者も
少数であろう。
それに対して我々は日華事変で戦闘を経験している熟練搭乗員も多く
そうでなくても猛訓練を積んでいる。
だんだんとお互いに接近していく。
2種類の戦闘機が混在しているようだ。
要するに新型機を配備し終わっていないということだろう。
それに対して、我が軍は機種を統一している。
敵戦闘機も宣戦布告されていることが打電されているはずだ。
つまり、我々は敵だと理解されている。
さあ、狩りの始まりだ。
「交戦開始!」
かなり遠くの敵戦闘機が火を噴いている。
皆、弾を回避している。
かなり遠くから撃たれているが、弾が自分の近くを通過する。
「・・・射程が長いな。」
しかし、我々の機銃も火を放つ。
どちらも、まだ火が出ている戦闘機はないようだ・・・と思った刹那。
米軍の戦闘機が急降下する。
しかし、通信によると我々の戦闘機にも被弾した機はあるようだ。
しかし、火が出る機、人の被害はない。
「・・・これが防弾装備か。我ら熟練は被弾をそもそもしないが、ひ
よっこには防弾装備が必要か・・・」
我々は防弾装備の装備に反対していたが、装備したことは正解であっ
たのかもしれない。
そして、互いの機が交差する。
そして、敵機の背後をとるため旋回する。
敵機も旋回しているが、いくら防弾装備を付けたとはいえ、高い運動
性能を持っている零戦には勝つことはできない。
技量ではない。
機の性能差だ。
そして旋回が終わった零戦は加速する。
流石金星エンジンを載せているだけある。
そして、敵戦闘機を前にとらえる。
そして、20ミリ機関銃と12.7ミリ機関銃の発射レバーを引く。
そんな大口径弾を食らって無事でいられるわけもなく、敵戦闘機は一
瞬の間に鉄屑に変えた。
「杉谷少佐!援護をお願いします!敵機に追われています!」
どこだ?
あそこか。
2機の敵戦闘機に零戦が追われている。
後ろから接近する。
再び20ミリ機銃と12.7ミリ機銃が放たれる。
敵は両機とも火を噴きながら急降下する。
「大丈夫か?」
「は!数発被弾しましたが、急所には命中していないと思われます。
これより帰艦します。」
周りを見てみる敵機だったものが急降下を敢行している。
「いつの間に・・・」
まだ倒したりないのだが・・・
どうやら味方を助けに行っているうちに撃墜されたのだろう。
「三機撃墜か・・・」
熟練の搭乗員も増えたな。
先ほどは大量の獲物がいたのだが、どうやら味方機は自分の獲物を残
してはくれないようだ
「皆、無事か?」
どうやら先ほどのように被弾した機はあっても、墜落した機はないよ
うだ。
良かった。
戦場とはいえ、部下が死ぬのは勘弁してほしいものである。
「勝って兜の緒を締めよ・・・か。」
「全員このまま護衛任務につけ。護衛の必要性がなくなった場合は機
銃掃射を敢行せよ。」
護衛の必要などないと思っている。
となれば、次は空中の動く目標ではなく、地上の動かない目標である。
遥かに楽であろう。
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やるな、艦戦隊。
敵機が全くといっていいほど視認出来なかった。
逆に味方の零式艦上戦闘機は視認することが出来た。
我が艦攻隊の道を切り拓いてくれた。
陸地が確実に近づいてくる。
そして、飛行場、機体が見えてくる。
「攻撃開始。」
今回抱えているのが奮龍ではなく25番なので格段に軽く感じた。
友軍機のもはや少数派になりつつある97式艦攻、99式艦爆、新型の1
式艦攻が一斉に襲い掛かる。
滑走路に次々と爆弾が命中、敵機も爆弾、本来は護衛目的であるはずの零
戦の機銃掃射で破壊される。
飛行場は火の海となった。
下には地獄のような風景があった。
作戦は成功に終わった。
敵航空戦力をほぼ全滅に追い込めたのである。
後は陸軍の部隊を待つだけである。
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その後、陸軍部隊が上陸した。
そして、橋頭保を無事確保することができた。
我々の飛行隊の援助もあり、2週間足らずでマニラを攻略することができ
た。
しかし、まだ米軍は全滅していなかった。
フィリピンでの戦闘はまだ終わっていない。
むしろ、ここからが本番であろう。
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