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日常
第21話 またそういうことするんだからなお前ってやつは!
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目が覚めたら、目の前に激おこの笑顔があった。
……えっ、何これ!?
「ンだよ……言い訳は聞かせてくれねえのか?」
俺の腹に腰を下ろしている男が、凄みのある笑顔で小首を傾げた。
色々な体液の跡が残る裸体には、吸血跡や歯型、鬱血痕などが無数に散らばっている。
昨晩は何の後処理もする気力が沸かなくて、俺も早々に気絶するような意識の飛ばし方で寝入ってしまった。
その所為で、今までになく旭陽の全身に凌辱の跡が残っていた。
血の気が引いた顔で意識をなくしていた男は、目が覚めてから見てもまだ顔色は最悪だ。
伝わってくる体温も低い。
今にも倒れ伏しそうに見えるのに、声をかけることも躊躇われるほどに威圧的な不機嫌オーラが重い。
こ、れは……本気で怒ってる時の笑い方、だなー……?
結構酷いことしたと思ったんだけど。ビビるんじゃなくてキレるのか、こいつは……。
思わず現実逃避で笑いたくなる。
実際には、頬を引き攣らせるくらいにしか顔の筋肉が働いてくれないけど。
笑った瞬間に目を抉られそうな状況下で、あえて試してみるほど豪胆ではない。
大抵愉悦を宿している黄金は、今は表面的に笑みを形どっているだけだ。目が全く笑っていない。
その目付きを見るの、旭陽の許可なく俺を殴ってた奴らの前に現れた時以来だ……
「……あ、さひ……お前、意識戻るの、早かったな……?」
人間の力で、今の俺に本格的な危害を与えられるはずがない。とは思うが、もうそんな問題じゃなかった。
単純に怖い。魔王だって怖いものは怖い。
どうすれば良いのか分からず、視線が泳いでしまう。
何を言おうかと迷って、ぽんと頭に浮かんだ言葉を口にする。
言ってしまってから、この言い様はないんじゃないかと冷静な感想が浮かんだ。
いや、言う前に気付かなくちゃ意味がないんじゃないか?
後悔しても、口から出てしまった言葉はなかったことにはならない。
「ぁ゛あ゛?」
とんでもなくドスの利いた声が返ってきた。こっっっわ!
う、空気が重い……いや、雰囲気がとかじゃなくて本当に重い……!
体が押し潰されそうな、痛みすら伴う重圧だ。
強者は殺気で対面する相手を気絶に追い込めるというが、それにちょっと近いかもしれない。
「ッ、く…………!」
それにしたって、肌を突き刺すなんてレベルじゃないぞ……!?
大きな手に、体中を押し潰されているような苦しさと痛さだ。
魔王として隔絶した頑丈さを手に入れているから、顔が歪む程度で済んでいる。
昔の俺だったら気絶じゃ済まなかったし、普通の人間だったら更に危ないんじゃないだろうか。
旭陽の手が、俺の胸元を撫でる。
それでやっと気付いたが、お互いに服を身に付けていなかった。
俺、いつ全部脱いだ?
もしかして寝てる間に、先に起きた旭陽に剥がれたんだろうか。
そもそも、旭陽は本当に何で目覚めてるんだ。絶対何日か寝込むはずだったし、暫くまともに動けないと思ったのに!
色々と頭が混乱している。
考えたいことは山とあるが、旭陽の指が滑る度に思考が霧散してしまう。
「ッぅ……っ」
肌が擦れ合う感覚が、背筋が浮きそうになるほど気持ちが良い。
なのに、指が通り過ぎた場所にはぴりぴりと微量の電流じみた痛みが残った。
触れられる時間が長いほど、嫌な痛みが増していく。
触れているのが旭陽だから、痛みであっても拒む気にはなれない。
それでも増していく痛苦に、眉はどうしても歪んだ。
「……はあ」
呻く俺を暫く眺めていた旭陽が、瞬きとともに恐ろしげな笑顔を消し去った。
「っは、ッ!」
途端に、全身を圧迫してきていた重力が掻き消えた。思わず安堵の息が零れる。
ずきずきと全身に響く痛みは残っている。
また肌の上を滑り始めた褐色は、さっきとは打って変わって心地良さのみを齎してくれた。
旭陽の手によって生じた痛みが、同じ手によって徐々に取り除かれていく。
「理解したかよ」
唐突な言葉に顔を上げれば、呆れた色の黄金と視線がぶつかる。
意味が理解できなくて、ぽかんとした顔になってしまった。いや、本当にどういうこと?
全く理解できていないと悟った旭陽が、眉をひょいと持ち上げた。
「昨日、途中から今みたいな重ッ苦しい魔力振り撒いてたじゃねえか」
今更説明させるなよと言いたげに肩を竦めて、今度はもう少し分かりやすく指摘された。
魔力だったのか、それ。……いや、違う。そうじゃなくって。
初耳なんだが!?
えっ。今みたいなのを? 俺が?
確かに魔力の制御はまだまだ、むしろ全く成ってないって言われるけど……!
「なかなか刺激的だったが、なァ? 流石に考え事しながらヤられんのは不快なんだわ」
動揺している俺の頬を、褐色の指が撫でていく。
鋭い犬歯を覗かせた笑みで見下ろされると、まるでかつてに逆戻りしたような錯覚を覚えた。
でも、それも一瞬だ。すぐに自分の失態に意識が向き、余計なことは頭から零れ落ちていった。
「いつ、から?」
さっと顔を青くした俺を見て、俺よりよっぽど顔色が悪いままの旭陽が鼻を鳴らした。
「他の贄は要らない、って自分で言ったくらいは覚えてんのか?
あの後。急に不機嫌になっただろ」
あ……ああー……!
思わず頭を抱えそうになるのを堪える。
物凄く納得してしまった。
それを聞いた旭陽が動きを止めたから、当たり前だけど旭陽は現状が不満で俺だけが望んでいるんだと改めて自覚して、気分が沈んだ瞬間の話だ。
最初からずっと無理矢理だし、嫌がっている姿や泣き顔には興奮する。
でも拒絶されてるんだって自覚させられると、やっぱり悲しくなるから。
あー、そっか。あの時、無意識に魔力を暴走させちゃってたのか……
まあな、未だに魔力って何? って密かに悩んでるレベルだから、俺。
それで、気付かずに最後まで無茶し続けた、と……
俺、よくまだ潰されてないな。
「く……苦しかったか?」
「あ? 殆ど窒息状態だっただろ。見て分からなかったのかよ」
「痛み、とかは……」
「あー。イきまくってたのと同程度には」
恐る恐る尋ねてみると、旭陽がこきりと首を鳴らした。
剥き出しの肩にも、俺の噛み付いた跡がくっきりと残っている。
少し眉を寄せて返される答えに、益々罪悪感が増していく。
確かに、明らかに今までになく息ができてなさそうだった……
その時点で、ちゃんと理由を考えるべきだったか。
いつもならもう少し、周囲の反応や他人の様子に気付けるのに。
旭陽相手だと、いつだって『自分』を掻き乱される。
自身でも知らなかったどろどろとした熱が駆り立てられて、抱いたことがなかったような欲望に突き動かされてしまう。
「…………ごめ、」
膨れ上がっていく後悔の念が、自然と謝罪の言葉になろうとした。
なのに、言い切るよりも早く旭陽の指に額を弾かれる。
ばちん! とかなりいい音が響いた。
「いった!」
反動で頭が軽く沈むほどの衝撃に、思わず涙が滲む。
涙目の俺を鼻で笑った旭陽が、デコピンを食らわせたばかりの手を額に乗せてきた。
「あんだけ散々ヤっといて、今更後悔してるとか言わねえよな」
旭陽の指が、俺の前髪を掬い上げた。
指と指の間に薄茶糸の髪を挟んで、すりすりと擦り合わせている。ああ、それ。懐かしいなあ。
何かを待っている時、こうして俺の髪を摘んで手慰めに弄り出す。
恐ろしい王様の、数少ない穏やかな癖のひとつだ。
まあ柔らかく触れてきていたその手が、急に髪を鷲掴んできて床に叩き付けられることも多々あったけど。
でも何度穏やかさから一転した暴力を叩き付けられても、旭陽の手が髪に触れてくる心地良さは好きなままだ。
旭陽みたいに綺麗な黒でもなく、お洒落で染めたわけでもない、半端な色の髪に度々触れる気持ちは理解できないけど。
「いや、でも……」
「言わねえよなァ?」
反論しようとすれば、すぐに声を被せられた。
言葉に詰まっていると、旭陽がゆっくりと上体を倒してくる。
裸の胸板同士が触れ合い、割れた腹筋に俺の股間部が触れた。
胸の上で旭陽が肘を突き、ずいと顔を寄せてきた。
「あ、旭陽?」
俺の上で寝そべってしまった男に声をかければ、顎先に軽く噛み付かれた。
噛み付いた場所を指先で撫で、そのまま首筋から肩へと褐色が滑り落ちていく。
「なんだよ」
にやりと見慣れた笑い方をして、首筋にもがぶりと歯型を残された。
思わず肩を揺らしてから、恐る恐る広い背中に手を回す。
拒否は、ない。
きめ細かい肌に、ゆっくりと掌を滑らせていく。
染み一つない褐色には、昨晩シーツが吸い込みきれずに大きな水溜まりとなっていた精液と汗の乾いた跡が点在していた。
「ン……、ん……」
手を滑らせる度に、びくびくと旭陽の肌が震えているのが伝わってきた。
剣呑な黄金から鋭さが消えた。
ふ、と甘い吐息が薄い唇から零れる。
満足げに瞼が下ろされて、旭陽が俺の首筋に顔を埋めた。
……えっ、何これ!?
「ンだよ……言い訳は聞かせてくれねえのか?」
俺の腹に腰を下ろしている男が、凄みのある笑顔で小首を傾げた。
色々な体液の跡が残る裸体には、吸血跡や歯型、鬱血痕などが無数に散らばっている。
昨晩は何の後処理もする気力が沸かなくて、俺も早々に気絶するような意識の飛ばし方で寝入ってしまった。
その所為で、今までになく旭陽の全身に凌辱の跡が残っていた。
血の気が引いた顔で意識をなくしていた男は、目が覚めてから見てもまだ顔色は最悪だ。
伝わってくる体温も低い。
今にも倒れ伏しそうに見えるのに、声をかけることも躊躇われるほどに威圧的な不機嫌オーラが重い。
こ、れは……本気で怒ってる時の笑い方、だなー……?
結構酷いことしたと思ったんだけど。ビビるんじゃなくてキレるのか、こいつは……。
思わず現実逃避で笑いたくなる。
実際には、頬を引き攣らせるくらいにしか顔の筋肉が働いてくれないけど。
笑った瞬間に目を抉られそうな状況下で、あえて試してみるほど豪胆ではない。
大抵愉悦を宿している黄金は、今は表面的に笑みを形どっているだけだ。目が全く笑っていない。
その目付きを見るの、旭陽の許可なく俺を殴ってた奴らの前に現れた時以来だ……
「……あ、さひ……お前、意識戻るの、早かったな……?」
人間の力で、今の俺に本格的な危害を与えられるはずがない。とは思うが、もうそんな問題じゃなかった。
単純に怖い。魔王だって怖いものは怖い。
どうすれば良いのか分からず、視線が泳いでしまう。
何を言おうかと迷って、ぽんと頭に浮かんだ言葉を口にする。
言ってしまってから、この言い様はないんじゃないかと冷静な感想が浮かんだ。
いや、言う前に気付かなくちゃ意味がないんじゃないか?
後悔しても、口から出てしまった言葉はなかったことにはならない。
「ぁ゛あ゛?」
とんでもなくドスの利いた声が返ってきた。こっっっわ!
う、空気が重い……いや、雰囲気がとかじゃなくて本当に重い……!
体が押し潰されそうな、痛みすら伴う重圧だ。
強者は殺気で対面する相手を気絶に追い込めるというが、それにちょっと近いかもしれない。
「ッ、く…………!」
それにしたって、肌を突き刺すなんてレベルじゃないぞ……!?
大きな手に、体中を押し潰されているような苦しさと痛さだ。
魔王として隔絶した頑丈さを手に入れているから、顔が歪む程度で済んでいる。
昔の俺だったら気絶じゃ済まなかったし、普通の人間だったら更に危ないんじゃないだろうか。
旭陽の手が、俺の胸元を撫でる。
それでやっと気付いたが、お互いに服を身に付けていなかった。
俺、いつ全部脱いだ?
もしかして寝てる間に、先に起きた旭陽に剥がれたんだろうか。
そもそも、旭陽は本当に何で目覚めてるんだ。絶対何日か寝込むはずだったし、暫くまともに動けないと思ったのに!
色々と頭が混乱している。
考えたいことは山とあるが、旭陽の指が滑る度に思考が霧散してしまう。
「ッぅ……っ」
肌が擦れ合う感覚が、背筋が浮きそうになるほど気持ちが良い。
なのに、指が通り過ぎた場所にはぴりぴりと微量の電流じみた痛みが残った。
触れられる時間が長いほど、嫌な痛みが増していく。
触れているのが旭陽だから、痛みであっても拒む気にはなれない。
それでも増していく痛苦に、眉はどうしても歪んだ。
「……はあ」
呻く俺を暫く眺めていた旭陽が、瞬きとともに恐ろしげな笑顔を消し去った。
「っは、ッ!」
途端に、全身を圧迫してきていた重力が掻き消えた。思わず安堵の息が零れる。
ずきずきと全身に響く痛みは残っている。
また肌の上を滑り始めた褐色は、さっきとは打って変わって心地良さのみを齎してくれた。
旭陽の手によって生じた痛みが、同じ手によって徐々に取り除かれていく。
「理解したかよ」
唐突な言葉に顔を上げれば、呆れた色の黄金と視線がぶつかる。
意味が理解できなくて、ぽかんとした顔になってしまった。いや、本当にどういうこと?
全く理解できていないと悟った旭陽が、眉をひょいと持ち上げた。
「昨日、途中から今みたいな重ッ苦しい魔力振り撒いてたじゃねえか」
今更説明させるなよと言いたげに肩を竦めて、今度はもう少し分かりやすく指摘された。
魔力だったのか、それ。……いや、違う。そうじゃなくって。
初耳なんだが!?
えっ。今みたいなのを? 俺が?
確かに魔力の制御はまだまだ、むしろ全く成ってないって言われるけど……!
「なかなか刺激的だったが、なァ? 流石に考え事しながらヤられんのは不快なんだわ」
動揺している俺の頬を、褐色の指が撫でていく。
鋭い犬歯を覗かせた笑みで見下ろされると、まるでかつてに逆戻りしたような錯覚を覚えた。
でも、それも一瞬だ。すぐに自分の失態に意識が向き、余計なことは頭から零れ落ちていった。
「いつ、から?」
さっと顔を青くした俺を見て、俺よりよっぽど顔色が悪いままの旭陽が鼻を鳴らした。
「他の贄は要らない、って自分で言ったくらいは覚えてんのか?
あの後。急に不機嫌になっただろ」
あ……ああー……!
思わず頭を抱えそうになるのを堪える。
物凄く納得してしまった。
それを聞いた旭陽が動きを止めたから、当たり前だけど旭陽は現状が不満で俺だけが望んでいるんだと改めて自覚して、気分が沈んだ瞬間の話だ。
最初からずっと無理矢理だし、嫌がっている姿や泣き顔には興奮する。
でも拒絶されてるんだって自覚させられると、やっぱり悲しくなるから。
あー、そっか。あの時、無意識に魔力を暴走させちゃってたのか……
まあな、未だに魔力って何? って密かに悩んでるレベルだから、俺。
それで、気付かずに最後まで無茶し続けた、と……
俺、よくまだ潰されてないな。
「く……苦しかったか?」
「あ? 殆ど窒息状態だっただろ。見て分からなかったのかよ」
「痛み、とかは……」
「あー。イきまくってたのと同程度には」
恐る恐る尋ねてみると、旭陽がこきりと首を鳴らした。
剥き出しの肩にも、俺の噛み付いた跡がくっきりと残っている。
少し眉を寄せて返される答えに、益々罪悪感が増していく。
確かに、明らかに今までになく息ができてなさそうだった……
その時点で、ちゃんと理由を考えるべきだったか。
いつもならもう少し、周囲の反応や他人の様子に気付けるのに。
旭陽相手だと、いつだって『自分』を掻き乱される。
自身でも知らなかったどろどろとした熱が駆り立てられて、抱いたことがなかったような欲望に突き動かされてしまう。
「…………ごめ、」
膨れ上がっていく後悔の念が、自然と謝罪の言葉になろうとした。
なのに、言い切るよりも早く旭陽の指に額を弾かれる。
ばちん! とかなりいい音が響いた。
「いった!」
反動で頭が軽く沈むほどの衝撃に、思わず涙が滲む。
涙目の俺を鼻で笑った旭陽が、デコピンを食らわせたばかりの手を額に乗せてきた。
「あんだけ散々ヤっといて、今更後悔してるとか言わねえよな」
旭陽の指が、俺の前髪を掬い上げた。
指と指の間に薄茶糸の髪を挟んで、すりすりと擦り合わせている。ああ、それ。懐かしいなあ。
何かを待っている時、こうして俺の髪を摘んで手慰めに弄り出す。
恐ろしい王様の、数少ない穏やかな癖のひとつだ。
まあ柔らかく触れてきていたその手が、急に髪を鷲掴んできて床に叩き付けられることも多々あったけど。
でも何度穏やかさから一転した暴力を叩き付けられても、旭陽の手が髪に触れてくる心地良さは好きなままだ。
旭陽みたいに綺麗な黒でもなく、お洒落で染めたわけでもない、半端な色の髪に度々触れる気持ちは理解できないけど。
「いや、でも……」
「言わねえよなァ?」
反論しようとすれば、すぐに声を被せられた。
言葉に詰まっていると、旭陽がゆっくりと上体を倒してくる。
裸の胸板同士が触れ合い、割れた腹筋に俺の股間部が触れた。
胸の上で旭陽が肘を突き、ずいと顔を寄せてきた。
「あ、旭陽?」
俺の上で寝そべってしまった男に声をかければ、顎先に軽く噛み付かれた。
噛み付いた場所を指先で撫で、そのまま首筋から肩へと褐色が滑り落ちていく。
「なんだよ」
にやりと見慣れた笑い方をして、首筋にもがぶりと歯型を残された。
思わず肩を揺らしてから、恐る恐る広い背中に手を回す。
拒否は、ない。
きめ細かい肌に、ゆっくりと掌を滑らせていく。
染み一つない褐色には、昨晩シーツが吸い込みきれずに大きな水溜まりとなっていた精液と汗の乾いた跡が点在していた。
「ン……、ん……」
手を滑らせる度に、びくびくと旭陽の肌が震えているのが伝わってきた。
剣呑な黄金から鋭さが消えた。
ふ、と甘い吐息が薄い唇から零れる。
満足げに瞼が下ろされて、旭陽が俺の首筋に顔を埋めた。
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