93 / 119
第二章
08.戴冠の儀式
しおりを挟む
「これはこれはお珍しい。ようこそいらっしゃいました。どうぞ中にお入り下さい」
部屋にはテレンス様もいて、気さくに招き入れて下さるが、王子は自分の机の上で何か書類を読んでるし、どう考えても仕事の真っ最中である。
「すみません、お仕事中だと思ったんですが……」
真面目に仕事に集中していたように見える王子であったが、
「エルシーの声がする」
と言うと、王子はえらい勢いで椅子から立ち上がった。
私を見つけると、こちらに近づいてくる。
「エルシー、どうかしたか?」
と嬉しそうだ。
仕事はいいのか?
「殿下」
呼びかけられてその金色の瞳にタルコット先生を映すと、王子は眉をひそめる。
「タルコット……」
「王子殿下、妃殿下様は婚礼の儀式をご了承下さいました」
タルコット先生がそう言うと、王子の表情はますます厳しくなる。
王子はタルコット先生をにらみつけ、怖い声で言った。
「じじい、エルシーに何を言った?」
タルコット先生は落ち着いたご様子で答える。
「殿下、あなたは王家の主であることをお示しにならねばなりません」
「三つの試練を越えた者が王である」
タルコット先生は頭を振る。
「本来ならそれでよろしいでしょう。ですが、今はいけません。チャールズ陛下が王位にある。本来王でない者が王を名乗っておるのです。あなた様は真の王であることを示さねばなりません。御子に障りがないとも限らんのです」
「…………」
王子は黙った。
「オコにサワリ?」
思わず声に出してしまったようで、二人が私の方を見る。
「エルシー様、老師も、とにかくおかけ下さい」
とテレンス様が皆を執務室の椅子に座るよう促す。
王子は私の隣に座って、タルコット先生を油断なくにらみ付ける。
タルコット先生は、王子ではなく、私に向かって話し始めた。
「妃殿下様、今はグレン王子殿下の兄上チャールズ様が、やむなく王の地位にあります。ですがあの方は王の証、金色の目を持たず、三つの試練を受けてはいない。仮の王に過ぎません。グレン王子殿下が真の王でありますが、グレン王子殿下は今しばらくは王位につかぬとおっしゃる」
陛下が王となってすでに数年が経つ。その間、大過なく国を治め、普通に立派な王様だと思うが、宮廷内の一部で非常に辛い評価をする人々がいる。
タルコット先生も、その一人のようだ。
王子はそんなタルコット先生に対し、兄である陛下を庇った。
「俺には国を守る役目がある。兄は政を誰より誠実に果たしておられる」
王位の話は私も聞いている。
陛下は王子の結婚を機に王位を退いて摂政になると言ったのだが、当の王子が陛下にしばらくは王位についていて欲しいとお願いしたのだ。
王と王太子の二つの役目を王子一人でやるのは難しいし、実際に陛下はちゃんと賢王しているので、国のことを考えるとこれが一番良いと思う。
二人はこう決めてしばらくは今の体制が続くようだ。
タルコット先生は重々しい口調で言った。
「で、あればこそ、馬鹿者共の声を封じねばならぬのです。そもそもグレン様、あなた様が余計な情をかけねば良かった。王妃の座を空位のままに致しておればよろしかったのだ」
「……それくらいは良いだろう。義姉上では金目も青髪も生めない」
王妃の座を空位?
と考えていたら、ジェローム様が教えてくれた。
「昔ね、王子が十歳くらいだったかな。あの子、王子に向かって『金色の目が気味が悪い』って言ったの。王子のご両親である先の国王陛下ご夫妻は話を聞いてもちろん激怒したわ。でもあの馬鹿……じゃなかったチャールズ国王がどうしてもあの小娘と結婚すると言って、結局、先の国王陛下は結婚を許したんだけど、あの子の生む子は王家の子じゃないって明言なさったの。だからあの子、当時は王子だったチャールズ殿下の妻だけど、王子妃ではなかったの。でも先の国王陛下が亡くなった後、王家の長となったグレン王子が王妃に認めてあげたの」
あの子というのは、王妃のアメリア様のことだ。
ジェローム様も陛下と幼なじみらしいが、結構辛辣だ。
ジェローム様は吐き捨てるように続けた。
「なのに、あの子、王子が黙ってるのを良いことにやりたい放題だし、チャールズ国王は国王で、あの子のこと、諫めもしないから本当、イライラしたわ」
「そんなことあったんですか?」
王子に聞くと王子は頷いた。
「義姉上は兄の気を引きたかっただけだ。俺を傷付けようという意図はなかった」
悪口言われた王子の方が気にしてないようだ。王子は淡々としている。
「それに」
と王子が顔を上げた時、光の加減なのか、王子の金色の目がキラッと輝いた。
その瞬間、部屋の空気が震えるほど冷たくなったのは気のせいだっただろうか。
「愚かな娘の願いは叶った。欲しかった男を手に入れ、金目を貶めた娘は金目を孕むことはない。あれを運命の乙女と信じ望んだ兄も自らの過ちに気付いたようだが、もはや取り返せぬものもある」
「……何故それをおっしゃらなんだ?」
とタルコット先生が呻くように言う。
「何のことだ?じい」
「アメリア王妃が金目の王子を生めぬことです。いつからお気づきか?お分かりであったのなら、何故我らにおっしゃらぬ。テレンスや、聞いておったか?」
問われてテレンス様はブンブン首を横に振る。
「いいえ、タルコット老師、一向に」
「聞かれなかったから言わなかった」
王子は平然と答えた。
そして私は話についていけてない。
「えーと、何の話してるんでしょう?」
「多分、義姉上が金目の王子を生むことはないという話についてだと思う」
と王子が教えてくれたが、やっぱり分からない。
「王妃様、金目の赤ちゃん、生めないんですか?」
「おそらく無理だ」
と王子はあっさり首肯した。
「グレン様、なんで分かるの?」
「根拠はない。何となくそう思うだけだ」
「えっ、それだけ?」
「それだけだ。だから人には言わない」
「王子のカンは当たるのよ。ほぼ外れないの。王家は予言の才能があると言われているの」
とジェローム様が言う。
「えっ、すごいですね」
そう言うと、王子はビクッと反応した。
おそるおそる手を握られる。
「エルシー、怖がらないで欲しい。大したものではない。ただの推測だ」
「スゴイけど、怖くないですよ。それより、私は?私がいつ頃赤ちゃん産むか分かりますか?」
わくわくして聞いたが、王子は首を横に振った。
「自分のことは分からないのだ」
「うーん、じゃあジェローム様っていつ結婚出来るかとか分かります?ママ様が心配してるんですよ」
王子はまた首を横に振る。
「興味がないことも分からない」
「興味持って下さいよ!幼なじみじゃないですか」
部屋にはテレンス様もいて、気さくに招き入れて下さるが、王子は自分の机の上で何か書類を読んでるし、どう考えても仕事の真っ最中である。
「すみません、お仕事中だと思ったんですが……」
真面目に仕事に集中していたように見える王子であったが、
「エルシーの声がする」
と言うと、王子はえらい勢いで椅子から立ち上がった。
私を見つけると、こちらに近づいてくる。
「エルシー、どうかしたか?」
と嬉しそうだ。
仕事はいいのか?
「殿下」
呼びかけられてその金色の瞳にタルコット先生を映すと、王子は眉をひそめる。
「タルコット……」
「王子殿下、妃殿下様は婚礼の儀式をご了承下さいました」
タルコット先生がそう言うと、王子の表情はますます厳しくなる。
王子はタルコット先生をにらみつけ、怖い声で言った。
「じじい、エルシーに何を言った?」
タルコット先生は落ち着いたご様子で答える。
「殿下、あなたは王家の主であることをお示しにならねばなりません」
「三つの試練を越えた者が王である」
タルコット先生は頭を振る。
「本来ならそれでよろしいでしょう。ですが、今はいけません。チャールズ陛下が王位にある。本来王でない者が王を名乗っておるのです。あなた様は真の王であることを示さねばなりません。御子に障りがないとも限らんのです」
「…………」
王子は黙った。
「オコにサワリ?」
思わず声に出してしまったようで、二人が私の方を見る。
「エルシー様、老師も、とにかくおかけ下さい」
とテレンス様が皆を執務室の椅子に座るよう促す。
王子は私の隣に座って、タルコット先生を油断なくにらみ付ける。
タルコット先生は、王子ではなく、私に向かって話し始めた。
「妃殿下様、今はグレン王子殿下の兄上チャールズ様が、やむなく王の地位にあります。ですがあの方は王の証、金色の目を持たず、三つの試練を受けてはいない。仮の王に過ぎません。グレン王子殿下が真の王でありますが、グレン王子殿下は今しばらくは王位につかぬとおっしゃる」
陛下が王となってすでに数年が経つ。その間、大過なく国を治め、普通に立派な王様だと思うが、宮廷内の一部で非常に辛い評価をする人々がいる。
タルコット先生も、その一人のようだ。
王子はそんなタルコット先生に対し、兄である陛下を庇った。
「俺には国を守る役目がある。兄は政を誰より誠実に果たしておられる」
王位の話は私も聞いている。
陛下は王子の結婚を機に王位を退いて摂政になると言ったのだが、当の王子が陛下にしばらくは王位についていて欲しいとお願いしたのだ。
王と王太子の二つの役目を王子一人でやるのは難しいし、実際に陛下はちゃんと賢王しているので、国のことを考えるとこれが一番良いと思う。
二人はこう決めてしばらくは今の体制が続くようだ。
タルコット先生は重々しい口調で言った。
「で、あればこそ、馬鹿者共の声を封じねばならぬのです。そもそもグレン様、あなた様が余計な情をかけねば良かった。王妃の座を空位のままに致しておればよろしかったのだ」
「……それくらいは良いだろう。義姉上では金目も青髪も生めない」
王妃の座を空位?
と考えていたら、ジェローム様が教えてくれた。
「昔ね、王子が十歳くらいだったかな。あの子、王子に向かって『金色の目が気味が悪い』って言ったの。王子のご両親である先の国王陛下ご夫妻は話を聞いてもちろん激怒したわ。でもあの馬鹿……じゃなかったチャールズ国王がどうしてもあの小娘と結婚すると言って、結局、先の国王陛下は結婚を許したんだけど、あの子の生む子は王家の子じゃないって明言なさったの。だからあの子、当時は王子だったチャールズ殿下の妻だけど、王子妃ではなかったの。でも先の国王陛下が亡くなった後、王家の長となったグレン王子が王妃に認めてあげたの」
あの子というのは、王妃のアメリア様のことだ。
ジェローム様も陛下と幼なじみらしいが、結構辛辣だ。
ジェローム様は吐き捨てるように続けた。
「なのに、あの子、王子が黙ってるのを良いことにやりたい放題だし、チャールズ国王は国王で、あの子のこと、諫めもしないから本当、イライラしたわ」
「そんなことあったんですか?」
王子に聞くと王子は頷いた。
「義姉上は兄の気を引きたかっただけだ。俺を傷付けようという意図はなかった」
悪口言われた王子の方が気にしてないようだ。王子は淡々としている。
「それに」
と王子が顔を上げた時、光の加減なのか、王子の金色の目がキラッと輝いた。
その瞬間、部屋の空気が震えるほど冷たくなったのは気のせいだっただろうか。
「愚かな娘の願いは叶った。欲しかった男を手に入れ、金目を貶めた娘は金目を孕むことはない。あれを運命の乙女と信じ望んだ兄も自らの過ちに気付いたようだが、もはや取り返せぬものもある」
「……何故それをおっしゃらなんだ?」
とタルコット先生が呻くように言う。
「何のことだ?じい」
「アメリア王妃が金目の王子を生めぬことです。いつからお気づきか?お分かりであったのなら、何故我らにおっしゃらぬ。テレンスや、聞いておったか?」
問われてテレンス様はブンブン首を横に振る。
「いいえ、タルコット老師、一向に」
「聞かれなかったから言わなかった」
王子は平然と答えた。
そして私は話についていけてない。
「えーと、何の話してるんでしょう?」
「多分、義姉上が金目の王子を生むことはないという話についてだと思う」
と王子が教えてくれたが、やっぱり分からない。
「王妃様、金目の赤ちゃん、生めないんですか?」
「おそらく無理だ」
と王子はあっさり首肯した。
「グレン様、なんで分かるの?」
「根拠はない。何となくそう思うだけだ」
「えっ、それだけ?」
「それだけだ。だから人には言わない」
「王子のカンは当たるのよ。ほぼ外れないの。王家は予言の才能があると言われているの」
とジェローム様が言う。
「えっ、すごいですね」
そう言うと、王子はビクッと反応した。
おそるおそる手を握られる。
「エルシー、怖がらないで欲しい。大したものではない。ただの推測だ」
「スゴイけど、怖くないですよ。それより、私は?私がいつ頃赤ちゃん産むか分かりますか?」
わくわくして聞いたが、王子は首を横に振った。
「自分のことは分からないのだ」
「うーん、じゃあジェローム様っていつ結婚出来るかとか分かります?ママ様が心配してるんですよ」
王子はまた首を横に振る。
「興味がないことも分からない」
「興味持って下さいよ!幼なじみじゃないですか」
13
お気に入りに追加
3,628
あなたにおすすめの小説
サラシがちぎれた男装騎士の私、初恋の陛下に【女体化の呪い】だと勘違いされました。
ゆちば
恋愛
ビリビリッ!
「む……、胸がぁぁぁッ!!」
「陛下、声がでかいです!」
◆
フェルナン陛下に密かに想いを寄せる私こと、護衛騎士アルヴァロ。
私は女嫌いの陛下のお傍にいるため、男のフリをしていた。
だがある日、黒魔術師の呪いを防いだ際にサラシがちぎれてしまう。
たわわなたわわの存在が顕になり、絶対絶命の私に陛下がかけた言葉は……。
「【女体化の呪い】だ!」
勘違いした陛下と、今度は男→女になったと偽る私の恋の行き着く先は――?!
勢い強めの3万字ラブコメです。
全18話、5/5の昼には完結します。
他のサイトでも公開しています。
【R18】幼馴染な陛下と、甘々な毎日になりました💕
月極まろん
恋愛
幼なじみの陛下に、気持ちだけでも伝えたくて。いい思い出にしたくて告白したのに、執務室のソファに座らせられて、なぜかこんなえっちな日々になりました。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
元男爵令嬢ですが、物凄く性欲があってエッチ好きな私は現在、最愛の夫によって毎日可愛がられています
一ノ瀬 彩音
恋愛
元々は男爵家のご令嬢であった私が、幼い頃に父親に連れられて訪れた屋敷で出会ったのは当時まだ8歳だった、
現在の彼であるヴァルディール・フォルティスだった。
当時の私は彼のことを歳の離れた幼馴染のように思っていたのだけれど、
彼が10歳になった時、正式に婚約を結ぶこととなり、
それ以来、ずっと一緒に育ってきた私達はいつしか惹かれ合うようになり、
数年後には誰もが羨むほど仲睦まじい関係となっていた。
そして、やがて大人になった私と彼は結婚することになったのだが、式を挙げた日の夜、
初夜を迎えることになった私は緊張しつつも愛する人と結ばれる喜びに浸っていた。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【R18】純情聖女と護衛騎士〜聖なるおっぱいで太くて硬いものを挟むお仕事です〜
河津ミネ
恋愛
フウリ(23)は『眠り姫』と呼ばれる、もうすぐ引退の決まっている聖女だ。
身体に現れた聖紋から聖水晶に癒しの力を与え続けて13年、そろそろ聖女としての力も衰えてきたので引退後は悠々自適の生活をする予定だ。
フウリ付きの聖騎士キース(18)とはもう8年の付き合いでお別れするのが少しさみしいな……と思いつつ日課のお昼寝をしていると、なんだか胸のあたりに違和感が。
目を開けるとキースがフウリの白く豊満なおっぱいを見つめながらあやしい動きをしていて――!?
ハズレ令嬢の私を腹黒貴公子が毎夜求めて離さない
扇 レンナ
恋愛
旧題:買われた娘は毎晩飛ぶほど愛されています!?
セレニアは由緒あるライアンズ侯爵家の次女。
姉アビゲイルは才色兼備と称され、周囲からの期待を一身に受けてきたものの、セレニアは実の両親からも放置気味。将来に期待されることなどなかった。
だが、そんな日々が変わったのは父親が投資詐欺に引っ掛かり多額の借金を作ってきたことがきっかけだった。
――このままでは、アビゲイルの将来が危うい。
そう思った父はセレニアに「成金男爵家に嫁いで来い」と命じた。曰く、相手の男爵家は爵位が上の貴族とのつながりを求めていると。コネをつなぐ代わりに借金を肩代わりしてもらうと。
その結果、セレニアは新進気鋭の男爵家メイウェザー家の若き当主ジュードと結婚することになる。
ジュードは一代で巨大な富を築き爵位を買った男性。セレニアは彼を仕事人間だとイメージしたものの、実際のジュードはほんわかとした真逆のタイプ。しかし、彼が求めているのは所詮コネ。
そう決めつけ、セレニアはジュードとかかわる際は一線を引こうとしていたのだが、彼はセレニアを強く求め毎日のように抱いてくる。
しかも、彼との行為はいつも一度では済まず、セレニアは毎晩のように意識が飛ぶほど愛されてしまって――……!?
おっとりとした絶倫実業家と見放されてきた令嬢の新婚ラブ!
◇hotランキング 3位ありがとうございます!
――
◇掲載先→アルファポリス(先行公開)、ムーンライトノベルズ
娼館から出てきた男に一目惚れしたので、一晩だけ娼婦になる。
sorato
恋愛
ある日、ミーナは鮮烈な一目惚れを経験した。
娼館から出てきたその男に抱いてもらうため、ミーナは娼館に駆け込み1日だけ働けないか娼館の店主へと交渉する。ミーナがその男に娼婦としてつくことになったのは、「仮面デー」と呼ばれるお互い素顔を隠して過ごす特殊な日で――……。
※男は太っていて脂ぎっている方がより素晴らしいとされ、女は細く印象の薄い方がより美しいとされる美醜逆転的な概念の異世界でのお話です。
主人公のミーナは異世界転生していますが、美醜観だけ影響する程度でありそれ以外の大きな転生要素はありません。
!直接的な行為の描写はありませんが、そういうことを匂わす言葉はたくさん出てきますのでR15指定しています。苦手な方はバックしてください。
見なくても全く影響はありませんが、「気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。」と同じ世界観のお話です。
※小説家になろうさんでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる