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第二章
02.魔法の国アルステア
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「聞いているかも知れないが、青髪の子が生まれないのだ。青髪は精霊の加護の証。青髪でないと王になれない。グレンとエルシーの子なら青髪だ。間違いない」
とアルステアの陛下はおっしゃる。
確かに陛下は白髪交じりの青い髪で、王子も同じように青い髪、ついでに兄である我が国のチャールズ陛下も青いが……。
「どうしてそんなことがお分かりになるんですか?」
思わず聞いてしまうと、アルステアの国王陛下はまたニッコリして私を見下ろす。
「それはね、エルシー、あなたがたっぷりと魔素を取り込んでいるからです」
「まそ?」
「アルステアは魔法大国なのだ」
と王子が教えてくれた。
「はい。習いました。格好いいですよね」
我が国には魔法使いはほとんどいない。
詳しくは知らないが、この国で魔法使いになるには許可が必要で、勝手に魔法使いを名乗れないそうだ。住居も行動も制限されていて、彼らはこの国の一つだけある魔法使いの街にのみ住むことを許されている。だが西の一つ国を挟んで向こうの国、アルステアは魔法が盛んらしい。
我が国は東は海、北は極寒の大地、南は大火山があるマルティア国に囲まれている。
そして文化の中心は西方にあり、アルステア国は魔法大国と知られて、この西方の列強国なのだ。
我が国は建国以来、東の果ての田舎国であったが、五百年もの間、一度たりとも他国の侵略は受けず、着々と発展していったので、今では東の雄、竜の国と名高い……らしい。
「母がアルステアの王女であった。青髪は母からの遺伝で、アルステアの王家の特徴なのだ」
「はい。それも伺っております」
王子は瞳は我が国の嫡流である金目、髪はアルステアの王家の青髪と、とっても高貴な特徴を持っているのだ。
「青髪は父母のどちらかが青髪で、そして母親が魔素を体内に多く持つと現れるという」
その青髪の子が陛下と陛下の妹である王子のお母様の後は、アルステアには生まれないらしい。
このままではとってもマズいそうだ。
……どっかで聞いたような話だ。
「はい、そこまで分かりました。あの、魔素って何ですか?」
「エーテルなどとも呼ばれ、自然界に漂うエネルギーのことらしい」
私は首を振ってきっぱり否定する。
「私、魔法使いじゃないですし、そんなすごいの持ってません」
そう言うと王子も首を横に振る。
「逆だ。魔法使いは魔素を体内に持たない」
「なんでですか?」
「魔法使いは体内の魔素を使って呪文として吐き出す。我が国はそういう魔法は捨てたのだ。だからこの国の人間は成長に連れ少なからぬ魔素を持つ。魔素は呼吸と共に体外に排出されるが、それでも澱のように残っていくのだ。そして竜は魔素を体内に蓄える性質があり、竜気を放つことで魔素も放出されているのだそうだ。離宮で竜の近くに住む俺やお前は自然と魔素を多く持っているらしい」
「つまり、あなたの子は青髪と決まっているのだ。エルシー」
とアルステアの国王陛下がおっしゃった。
「私は青髪だが、どうも王妃は魔素を持たないらしい。だから王女二人は青髪ではない」
そう言うのはいつの間にか側に来ていた我が国の方の陛下だ。
確かに王女様達は綺麗なオレンジ色の髪だ。
「だから、エルシー姫、君の子はアルステアもどうしても欲しいのだ」
「頼みましたよ、エルシー」
とアルステアの陛下はニッコリおっしゃる。
……二人目、予約入りました。
パワーポイントで地図を作りましたよ。頑張りましたよー。
すげーセンスないなとか、何故パワポ?とかは分かってるから言わないで下さい……。
とアルステアの陛下はおっしゃる。
確かに陛下は白髪交じりの青い髪で、王子も同じように青い髪、ついでに兄である我が国のチャールズ陛下も青いが……。
「どうしてそんなことがお分かりになるんですか?」
思わず聞いてしまうと、アルステアの国王陛下はまたニッコリして私を見下ろす。
「それはね、エルシー、あなたがたっぷりと魔素を取り込んでいるからです」
「まそ?」
「アルステアは魔法大国なのだ」
と王子が教えてくれた。
「はい。習いました。格好いいですよね」
我が国には魔法使いはほとんどいない。
詳しくは知らないが、この国で魔法使いになるには許可が必要で、勝手に魔法使いを名乗れないそうだ。住居も行動も制限されていて、彼らはこの国の一つだけある魔法使いの街にのみ住むことを許されている。だが西の一つ国を挟んで向こうの国、アルステアは魔法が盛んらしい。
我が国は東は海、北は極寒の大地、南は大火山があるマルティア国に囲まれている。
そして文化の中心は西方にあり、アルステア国は魔法大国と知られて、この西方の列強国なのだ。
我が国は建国以来、東の果ての田舎国であったが、五百年もの間、一度たりとも他国の侵略は受けず、着々と発展していったので、今では東の雄、竜の国と名高い……らしい。
「母がアルステアの王女であった。青髪は母からの遺伝で、アルステアの王家の特徴なのだ」
「はい。それも伺っております」
王子は瞳は我が国の嫡流である金目、髪はアルステアの王家の青髪と、とっても高貴な特徴を持っているのだ。
「青髪は父母のどちらかが青髪で、そして母親が魔素を体内に多く持つと現れるという」
その青髪の子が陛下と陛下の妹である王子のお母様の後は、アルステアには生まれないらしい。
このままではとってもマズいそうだ。
……どっかで聞いたような話だ。
「はい、そこまで分かりました。あの、魔素って何ですか?」
「エーテルなどとも呼ばれ、自然界に漂うエネルギーのことらしい」
私は首を振ってきっぱり否定する。
「私、魔法使いじゃないですし、そんなすごいの持ってません」
そう言うと王子も首を横に振る。
「逆だ。魔法使いは魔素を体内に持たない」
「なんでですか?」
「魔法使いは体内の魔素を使って呪文として吐き出す。我が国はそういう魔法は捨てたのだ。だからこの国の人間は成長に連れ少なからぬ魔素を持つ。魔素は呼吸と共に体外に排出されるが、それでも澱のように残っていくのだ。そして竜は魔素を体内に蓄える性質があり、竜気を放つことで魔素も放出されているのだそうだ。離宮で竜の近くに住む俺やお前は自然と魔素を多く持っているらしい」
「つまり、あなたの子は青髪と決まっているのだ。エルシー」
とアルステアの国王陛下がおっしゃった。
「私は青髪だが、どうも王妃は魔素を持たないらしい。だから王女二人は青髪ではない」
そう言うのはいつの間にか側に来ていた我が国の方の陛下だ。
確かに王女様達は綺麗なオレンジ色の髪だ。
「だから、エルシー姫、君の子はアルステアもどうしても欲しいのだ」
「頼みましたよ、エルシー」
とアルステアの陛下はニッコリおっしゃる。
……二人目、予約入りました。
パワーポイントで地図を作りましたよ。頑張りましたよー。
すげーセンスないなとか、何故パワポ?とかは分かってるから言わないで下さい……。
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