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74.そして幸せに暮らしました
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リハーサルの最中、教会には教会の司祭様、うちの両親、各種式典担当の方々、竜騎士様、警備の方、諸々の関係者が二百人ほど。
その人達が、皆、驚いてこっちを見ている。
でも王子の瞳は真っ直ぐに私だけに注がれていた。
――どうしよう。
後悔した。
王子にこんなこと言わせては駄目だ。
私は、王子がゲルボルグのこと好きなの知っている。
王子が、この国を愛して、王家の役目を果たそうと、お仕事してるのも知っている。
「あの……私、グレン様のこと、愛してますよ?」
「だが、さっきは宣誓の時、嘘をつこうとした」
としょんぼり言われた。
「あの、それは、違うんです。それは私が、竜が選んだお妃だから……ゲルボルグが私のこと嫌いになったらもう側に居られないと思ったんです」
王子は大きく首を横に振る。
「ゲルボルグがお前を嫌うことは決してない」
それはあの事件以降、王子は折に触れて私に言っていた。
ゲルボルグも私にずっと懐いてくれた。
ゲルボルグは多分、私のこと好きでいてくれる。私もゲルボルグのこと好き。
でもずっと疑ってもいた。
ゲルボルグにいつかまた私のことを拒絶されるんじゃないかって。
でももう、大切な人達を疑うのはやめよう。
私は、王子にこんな悲しそうな顔、して欲しくない。
「はい。グレン様とゲルボルグのこと、信じます。嫌われないように、頑張ります!」
王子はそれを聞いて金目の目をまたたかせる。
あ、ちょっといつもの王子だ。
「あの、それに王太子妃だから、赤ちゃん産まないと離婚されちゃうと思ったのも本当です。でも離婚『されちゃう』のであって自分から『する』気はなかったです。本当です」
王子は眉を上げる。
「エルシーは誰に命じられて俺と離婚されるのだ?」
「……それは……誰でしょう?」
「俺は一応、この国の王家の長なので、進言は聞くが、命令は誰にもされない。だから俺がうんと言わねば離婚はない」
何という絶対権力。
「あ、そうなんですか?」
「そうだ。だから長い目で見て欲しい……」
と王子は涙ぐんだ。
何故?
「グレン様、何を長い目で見るんでしょうか?」
「母も結婚から七年経つまで兄を身ごもらなかった。我が家は子供が出来にくい家系なのだ。七年は猶予が欲しい」
もしやまだ勘違いしているのか?
「あの、私、赤ちゃん出来ないくらいで離婚しませんから……」
「本当か?」
と王子は私の手を取り、握りしめる。
「はい、いえ、この国的に駄目なんで頑張ろうと思うんですが、赤ちゃん出来ないくらいで離婚はしません。あのでも、グレン様はそれで良いんですか?」
「愛妾とか新お妃様とかは?」と聞こうとして、ハタっと気付いた。
そんなに簡単に王子がお妃様や愛妾をめとれるなら、そもそも子爵令嬢普通の私が王太子である王子のお妃になってない。
「エルシーがいい」
と王子は私の手をスリスリし始めた。
「あの、さっきの話ですけど、私、グレン様がゲルボルグのこと、大好きなことも、竜騎士頑張ってるのも知ってます。国のこと愛してて、王太子の仕事ちゃんとこなしてるのも知ってます。だから、辞めちゃ駄目ですよ」
王子はスリスリをピタッとやめて、また涙ぐむ。
「だが、エルシーの理想は……」
「あれは、グレン様に失恋してやけになっただけです。ちゃんとグレン様のこと愛してますよ!」
おっきな声で言っちゃった。
周りの人はもう、まばたき一つせずにこっちを見ている。
父も母もいるし、ジェローム様もアラン様もいる。
急に恥ずかしくなって顔が赤くなった。
「では、誓いの言葉に嘘偽りなく誓ってくれるか?」
「あ、はい。良いですよ。全然良いです。結婚します。ええっと、あなたに従います」
そう言うと王子は首を横に振る。
「エルシーは従うのではなく、誓って欲しい。生涯夫を愛すると誓って欲しい」
「でも、王家の伝統……」
王子はおもむろに言った。
「伝統は、新たに築くためにある」
本当か?
私は周りにいるはずのジェローム様を探した。
「誓ッテアゲテ」とおっしゃる。
まあ、王子、王家の長らしいし、王子がいいというなら。
「はい、誓います、生涯グレン様を愛します」
「エルシー」
王子は私をそっと抱きしめ、キスしてきた。
あれ?
そうだったか?
私はちらっと祭壇の側に立つ司祭様を見る。
やはり困惑なさっている。
誓いの言葉の後は、確か、指輪の交換だったはず……。
だが、王子は何だかとても感動した風に私をみつめて。
「エルシー」
二度目のキスをしてくる。
「エルシー」
そして三度目に舌、入れてきた!人前で!
あわててアラン様やジェローム様が王子を引き剥がしに来る。
「王子、駄目。今リハーサルだから」
「だが、エルシーが俺を愛していると」
「帰ってからやってください」
「では今帰る」
「リハーサル中だから駄目!」
***
こうしてとっても疲れるリハーサルが終わり、迎えた結婚式。
「汝を妻とし、いかなる時も共にあることを誓う。幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓う」
王家の礼服を着た王子はとっても格好良く、教会でこう、宣言した。
私も誓う。
「はい、誓います。生涯グレン様を愛します!」
竜の選んだお妃と、竜騎士の王子は、幸せに暮らしました。
と、私のお話は終わる。
************
※後書き※
話としては主人公二人がまったく思い通りに動いてくれなくてとてもイライラした作品です。
(今考えると処女ものに童貞を足したのが良くなかった。何故足した?)
具体的に言うと、17話辺りの王子のヘタレぶり。54話あたりからのエルシーのとっても可愛くない性格。
特にエルシーは致命傷レベルに可愛くない感じになったので、何度も書き直したんですが、やはりこのヘタレが王子でこの可愛くないところがエルシーだなぁと今の形に落ち着きました。
ラストはエルシーが泣いて終わると決めていたんですが、かわりに王子が泣きました。もう色々駄目な話でした。
エロシーンも全然思い通りに行かない上、思ったより展開遅く、話数も伸びて伸びてどうしようかとハラハラしました。
結局当て馬キャラが当初考えていたエルシーの幼なじみではなく、まさかの既婚者等色々書いている方もハプニング満載でした。
お気に入り、感想本当にありがとうございました。楽しく完走まで行けたのは皆々様のおかげです。
エルシーも王子もくせのあるキャラで受け入れて貰えるのかと不安だったのでとても嬉しかったです。
感想頂いた中で、展開を修正したり、色々と考えたりしたのもいい経験でした。
続きは、いつか「続きの方が面白い!」と思える話が出来たらアップしたいと思います。
ありがとうございました。
その人達が、皆、驚いてこっちを見ている。
でも王子の瞳は真っ直ぐに私だけに注がれていた。
――どうしよう。
後悔した。
王子にこんなこと言わせては駄目だ。
私は、王子がゲルボルグのこと好きなの知っている。
王子が、この国を愛して、王家の役目を果たそうと、お仕事してるのも知っている。
「あの……私、グレン様のこと、愛してますよ?」
「だが、さっきは宣誓の時、嘘をつこうとした」
としょんぼり言われた。
「あの、それは、違うんです。それは私が、竜が選んだお妃だから……ゲルボルグが私のこと嫌いになったらもう側に居られないと思ったんです」
王子は大きく首を横に振る。
「ゲルボルグがお前を嫌うことは決してない」
それはあの事件以降、王子は折に触れて私に言っていた。
ゲルボルグも私にずっと懐いてくれた。
ゲルボルグは多分、私のこと好きでいてくれる。私もゲルボルグのこと好き。
でもずっと疑ってもいた。
ゲルボルグにいつかまた私のことを拒絶されるんじゃないかって。
でももう、大切な人達を疑うのはやめよう。
私は、王子にこんな悲しそうな顔、して欲しくない。
「はい。グレン様とゲルボルグのこと、信じます。嫌われないように、頑張ります!」
王子はそれを聞いて金目の目をまたたかせる。
あ、ちょっといつもの王子だ。
「あの、それに王太子妃だから、赤ちゃん産まないと離婚されちゃうと思ったのも本当です。でも離婚『されちゃう』のであって自分から『する』気はなかったです。本当です」
王子は眉を上げる。
「エルシーは誰に命じられて俺と離婚されるのだ?」
「……それは……誰でしょう?」
「俺は一応、この国の王家の長なので、進言は聞くが、命令は誰にもされない。だから俺がうんと言わねば離婚はない」
何という絶対権力。
「あ、そうなんですか?」
「そうだ。だから長い目で見て欲しい……」
と王子は涙ぐんだ。
何故?
「グレン様、何を長い目で見るんでしょうか?」
「母も結婚から七年経つまで兄を身ごもらなかった。我が家は子供が出来にくい家系なのだ。七年は猶予が欲しい」
もしやまだ勘違いしているのか?
「あの、私、赤ちゃん出来ないくらいで離婚しませんから……」
「本当か?」
と王子は私の手を取り、握りしめる。
「はい、いえ、この国的に駄目なんで頑張ろうと思うんですが、赤ちゃん出来ないくらいで離婚はしません。あのでも、グレン様はそれで良いんですか?」
「愛妾とか新お妃様とかは?」と聞こうとして、ハタっと気付いた。
そんなに簡単に王子がお妃様や愛妾をめとれるなら、そもそも子爵令嬢普通の私が王太子である王子のお妃になってない。
「エルシーがいい」
と王子は私の手をスリスリし始めた。
「あの、さっきの話ですけど、私、グレン様がゲルボルグのこと、大好きなことも、竜騎士頑張ってるのも知ってます。国のこと愛してて、王太子の仕事ちゃんとこなしてるのも知ってます。だから、辞めちゃ駄目ですよ」
王子はスリスリをピタッとやめて、また涙ぐむ。
「だが、エルシーの理想は……」
「あれは、グレン様に失恋してやけになっただけです。ちゃんとグレン様のこと愛してますよ!」
おっきな声で言っちゃった。
周りの人はもう、まばたき一つせずにこっちを見ている。
父も母もいるし、ジェローム様もアラン様もいる。
急に恥ずかしくなって顔が赤くなった。
「では、誓いの言葉に嘘偽りなく誓ってくれるか?」
「あ、はい。良いですよ。全然良いです。結婚します。ええっと、あなたに従います」
そう言うと王子は首を横に振る。
「エルシーは従うのではなく、誓って欲しい。生涯夫を愛すると誓って欲しい」
「でも、王家の伝統……」
王子はおもむろに言った。
「伝統は、新たに築くためにある」
本当か?
私は周りにいるはずのジェローム様を探した。
「誓ッテアゲテ」とおっしゃる。
まあ、王子、王家の長らしいし、王子がいいというなら。
「はい、誓います、生涯グレン様を愛します」
「エルシー」
王子は私をそっと抱きしめ、キスしてきた。
あれ?
そうだったか?
私はちらっと祭壇の側に立つ司祭様を見る。
やはり困惑なさっている。
誓いの言葉の後は、確か、指輪の交換だったはず……。
だが、王子は何だかとても感動した風に私をみつめて。
「エルシー」
二度目のキスをしてくる。
「エルシー」
そして三度目に舌、入れてきた!人前で!
あわててアラン様やジェローム様が王子を引き剥がしに来る。
「王子、駄目。今リハーサルだから」
「だが、エルシーが俺を愛していると」
「帰ってからやってください」
「では今帰る」
「リハーサル中だから駄目!」
***
こうしてとっても疲れるリハーサルが終わり、迎えた結婚式。
「汝を妻とし、いかなる時も共にあることを誓う。幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓う」
王家の礼服を着た王子はとっても格好良く、教会でこう、宣言した。
私も誓う。
「はい、誓います。生涯グレン様を愛します!」
竜の選んだお妃と、竜騎士の王子は、幸せに暮らしました。
と、私のお話は終わる。
************
※後書き※
話としては主人公二人がまったく思い通りに動いてくれなくてとてもイライラした作品です。
(今考えると処女ものに童貞を足したのが良くなかった。何故足した?)
具体的に言うと、17話辺りの王子のヘタレぶり。54話あたりからのエルシーのとっても可愛くない性格。
特にエルシーは致命傷レベルに可愛くない感じになったので、何度も書き直したんですが、やはりこのヘタレが王子でこの可愛くないところがエルシーだなぁと今の形に落ち着きました。
ラストはエルシーが泣いて終わると決めていたんですが、かわりに王子が泣きました。もう色々駄目な話でした。
エロシーンも全然思い通りに行かない上、思ったより展開遅く、話数も伸びて伸びてどうしようかとハラハラしました。
結局当て馬キャラが当初考えていたエルシーの幼なじみではなく、まさかの既婚者等色々書いている方もハプニング満載でした。
お気に入り、感想本当にありがとうございました。楽しく完走まで行けたのは皆々様のおかげです。
エルシーも王子もくせのあるキャラで受け入れて貰えるのかと不安だったのでとても嬉しかったです。
感想頂いた中で、展開を修正したり、色々と考えたりしたのもいい経験でした。
続きは、いつか「続きの方が面白い!」と思える話が出来たらアップしたいと思います。
ありがとうございました。
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