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47.レッスン7:小技
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夜会までの三週間の間に私は王宮でも主に王子に近しい方々とお茶会をした。
王子は軍部が一番影響力が強いが、内務と呼ばれる内政関係にも深く関係しているらしい。
男の人がメインのお茶会も数回あり、その時は王子も同席して、何しているのか謎だった王子のお仕事の話も聞けた。
王子の仕事の一番は竜と国中を見回りすること。
ゲルボルグの場合は月に一回、東西南北どちらかの方角を回る。
王子は見回りの最中で気付いたことを王宮に持ち帰り、皆と共有する。
特に上空からではないと気付きにくい崖崩れや山や川の異常、それから王子は特に気象をピタリと当てるので有名らしい。
「気象?」
「今年が豊作であるとか、不作であるとか、雪が多いであるとか少ないだとかそういうものです」
内務の政務官の方がそう教えてくれた。
「見ていれば大抵分かる」
と王子は照れてるのか面倒そうに言ったが、それって……。
「えっ、すごくないですか?」
「はい。王子殿下のおかけで我が国は事前に備えが出来ます。それに殿下がお気づきになって疫病の発生を未然に食い止めたことが幾度もございます」
と政務官が得意げにおっしゃる。
それから王子、武芸もすごいらしい。
剣も槍も叶う者なしという腕前だそうだ。
「えっ、すごくないですか?」
と私が言うと、将軍様が得意げに頷く。
「はい、妃殿下様、王子殿下は国一番の剣士なのです」
王子が意外とすごい人であることが判明した。
だから王子、王宮にいる間も決裁したり、色々な人々から助言を求められたりと忙しいらしい。
そんな感じであっという間に時は過ぎ去り、夜会の当日はやってくる。
***
「出来たわ」
最後に口紅を塗った後、化粧係のオネエ様が満足げに呟いた。
鏡の中にはすっごい可愛いドレス着た自分比最高に可愛い私がいた。
「終わったわ。入っていいわよ」
オネエ様がドアに向かい声を掛けるとジェローム様とドレス作ってくれたデザイナーのオネエ様が入ってくる。
「あら、エルシー様、可愛い」
とジェローム様が褒めてくれた。
お化粧係のオネエ様がふふんと笑う。
「いいでしょう、エルシー様、色気ないけど、少女の魅力、透明感はあるから、それを生かすことにしたわ」
……色気ないのか。
ないと思ってたけど。
服は薄桃色のシンプルなAラインのドレス。
だけど、こんなの見たことがないという綺麗なドレスだった。
レース編みの一種であるチュールに色とりどりの花のコサージュが縫い付けられている。
「服のテーマは春の妖精よ」
とデザイナーのオネエ様が自信たっぷりに微笑む。
「綺麗です、こんなドレス見たことない」
「メイクはドレスのイメージに合わせたの。超!作り込んでいるけど、ナチュラル風メイクよ。すっぴん湯上がり肌で妖精感を演出しているのに、夜会の華やかさに負けない。プルプルピンクの口紅が可愛いでしょう」
デザイナーのオネエ様が私の顔を覗き込んでくる。
「いいわねぇ。エルシー様、色気ないけど、ちょっと浮世離れしているっていうか、人外感あるのよね、妖精とか天使とか、猫とかタヌキとか」
「えっ、タヌキですか?」
***
王子との接触はギリギリまで避けられた。
王子、ぎゅーっと抱きしめてくるから少し膨らませたドレスのシルエットが潰れちゃうのだ。
離宮から王宮まで一緒に馬車で行くため、玄関で待ち合わせる。
王子らしい長身の人は既にそこに立っていて、「あ、エルシー様」というアラン様の声で振り返る。
王子は……びっくりする程格好良かった。
紺青に金の刺繍が施された礼服の上に、王太子のマントを羽織っている。
王子をオネエ様方がうっとり見つめる。
「さすがねぇ。正装すると映えるわねぇ。格好いい」
「王子、昔から容姿は本当に良いのよねぇ」
「眼福だわ」
と口々に褒め称える。
「エルシー」
王子は金色の目を一瞬大きく見開き、こっちに近づこうとしたが、ハッと我に返ったオネエ様方とアラン様に阻まれる。
「あっ、駄目駄目、王子、そういうの帰ってからにして」
そう言ってアラン様は王子の腕を掴む。
「何故だ?」
王子は厳しくアラン様に問い質した。
「エルシー様のせっかくのドレス、しわくちゃにしたら可哀想でしょう」
「そんなことはしない」
「抱きしめたらそうなるの。夜会終わったら、ご夫婦何してもいいですけど、今は駄目」
「ではこのまま部屋に戻ろう。夜会にはいかない」
と王子は訳分からないこと言い出した!
私が口を開く前にオネエ様が一斉に言った。
「駄目に決まってるでしょう」
「早く行きなさいよ」
「人がどれだけ苦労したと思っているの?」
アラン様がオネエ様方をとりなす。
「まあまあ、お怒りはもっともですが、王子、エルシー様が可愛すぎて人に見せたくないようです。非常に気に入ったという意味です」
「かっ、可愛いですか」
と王子に聞くと王子は目を細めて頷く。
「可愛い」
照れる。
「…………」
「エルシー」
アラン様引きずって王子が近寄ろうとする。
「王子、だから駄目だって。その代わり一つ良いこと教えてあげます。男避けのおまじないです」
「何、そんなものが?」
「はい、特別に教えてあげます。その前に、エルシー様。あ、王子はそこ動かないで。でないとおまじない教えません」
アラン様は王子を制止し、次に私に近づくと耳元でひそひそ囁いた。
「念のために王子の機嫌直すとっておきの一言を教えておきます。『後ろからしてもいい』です」
「えっ!」
思わず、悲鳴上げちゃった。
「うううっ、後ろからって、あのあれですよね。そんなの嫌」と私もアラン様に小声で言う。
「使うか使わないかはエルシー様にお任せします。そろそろ王子も色々したい頃なのです。だからこれは一発で機嫌直ります」
……確かに王子、後ろからしたいって言ってきたけど、怖かったから断っちゃった。
したいのか、そんなのに。
でも顔見えないの、怖い気がする。
躊躇する私にアラン様は重ねて囁いてくる。
「バック恥ずかしいかも知れませんが、エルシー様にも利点ありますから」
「利点ですか?」
「はい。顔見えないから、『いやらしい顔してる』ってあのエロセリフ言われません」
「えっ、それは嬉しいです……けど、どうしてアラン様、王子がそれ言うの知ってるの?」
「あれ言うの『いやん、聞かないで。恥ずかしい』って頬染められるからなんです。男の子なら誰でも聞きたいセリフベスト3なんです。ちなみにあとの二つは、『もう死んじゃう!』と『すごくいい、狂っちゃう』です。『おっきいの好き』でもいいです。自尊心が満たされます。男的にはめちゃくちゃグッとくるセリフです」
「はあ……」
まだ夜会始まってないのに、すごいこと聞いちゃった気がする。
「では、王子、こちらに」
とアラン様は王子を呼ぶ。
「エルシー様、失礼致します。王子、首のこの辺をきつく吸う感じでキスして下さい」
と私の髪をそっと掻き上げ、首の横より少し後ろ側、後れ毛のあたりを指さした。
「えっ!そんなことするんですか?」
「ここか?だが、決して肌を傷付けてはいけないと言ったのはお前達だぞ」
王子は躊躇した。
「本当は駄目ですよ。女の子の柔肌ですし、本来キスマーク見せるの恥ですからね。でも今日、ここだけは付けていいです」
とアラン様は勝手に許可した……。
王子は軍部が一番影響力が強いが、内務と呼ばれる内政関係にも深く関係しているらしい。
男の人がメインのお茶会も数回あり、その時は王子も同席して、何しているのか謎だった王子のお仕事の話も聞けた。
王子の仕事の一番は竜と国中を見回りすること。
ゲルボルグの場合は月に一回、東西南北どちらかの方角を回る。
王子は見回りの最中で気付いたことを王宮に持ち帰り、皆と共有する。
特に上空からではないと気付きにくい崖崩れや山や川の異常、それから王子は特に気象をピタリと当てるので有名らしい。
「気象?」
「今年が豊作であるとか、不作であるとか、雪が多いであるとか少ないだとかそういうものです」
内務の政務官の方がそう教えてくれた。
「見ていれば大抵分かる」
と王子は照れてるのか面倒そうに言ったが、それって……。
「えっ、すごくないですか?」
「はい。王子殿下のおかけで我が国は事前に備えが出来ます。それに殿下がお気づきになって疫病の発生を未然に食い止めたことが幾度もございます」
と政務官が得意げにおっしゃる。
それから王子、武芸もすごいらしい。
剣も槍も叶う者なしという腕前だそうだ。
「えっ、すごくないですか?」
と私が言うと、将軍様が得意げに頷く。
「はい、妃殿下様、王子殿下は国一番の剣士なのです」
王子が意外とすごい人であることが判明した。
だから王子、王宮にいる間も決裁したり、色々な人々から助言を求められたりと忙しいらしい。
そんな感じであっという間に時は過ぎ去り、夜会の当日はやってくる。
***
「出来たわ」
最後に口紅を塗った後、化粧係のオネエ様が満足げに呟いた。
鏡の中にはすっごい可愛いドレス着た自分比最高に可愛い私がいた。
「終わったわ。入っていいわよ」
オネエ様がドアに向かい声を掛けるとジェローム様とドレス作ってくれたデザイナーのオネエ様が入ってくる。
「あら、エルシー様、可愛い」
とジェローム様が褒めてくれた。
お化粧係のオネエ様がふふんと笑う。
「いいでしょう、エルシー様、色気ないけど、少女の魅力、透明感はあるから、それを生かすことにしたわ」
……色気ないのか。
ないと思ってたけど。
服は薄桃色のシンプルなAラインのドレス。
だけど、こんなの見たことがないという綺麗なドレスだった。
レース編みの一種であるチュールに色とりどりの花のコサージュが縫い付けられている。
「服のテーマは春の妖精よ」
とデザイナーのオネエ様が自信たっぷりに微笑む。
「綺麗です、こんなドレス見たことない」
「メイクはドレスのイメージに合わせたの。超!作り込んでいるけど、ナチュラル風メイクよ。すっぴん湯上がり肌で妖精感を演出しているのに、夜会の華やかさに負けない。プルプルピンクの口紅が可愛いでしょう」
デザイナーのオネエ様が私の顔を覗き込んでくる。
「いいわねぇ。エルシー様、色気ないけど、ちょっと浮世離れしているっていうか、人外感あるのよね、妖精とか天使とか、猫とかタヌキとか」
「えっ、タヌキですか?」
***
王子との接触はギリギリまで避けられた。
王子、ぎゅーっと抱きしめてくるから少し膨らませたドレスのシルエットが潰れちゃうのだ。
離宮から王宮まで一緒に馬車で行くため、玄関で待ち合わせる。
王子らしい長身の人は既にそこに立っていて、「あ、エルシー様」というアラン様の声で振り返る。
王子は……びっくりする程格好良かった。
紺青に金の刺繍が施された礼服の上に、王太子のマントを羽織っている。
王子をオネエ様方がうっとり見つめる。
「さすがねぇ。正装すると映えるわねぇ。格好いい」
「王子、昔から容姿は本当に良いのよねぇ」
「眼福だわ」
と口々に褒め称える。
「エルシー」
王子は金色の目を一瞬大きく見開き、こっちに近づこうとしたが、ハッと我に返ったオネエ様方とアラン様に阻まれる。
「あっ、駄目駄目、王子、そういうの帰ってからにして」
そう言ってアラン様は王子の腕を掴む。
「何故だ?」
王子は厳しくアラン様に問い質した。
「エルシー様のせっかくのドレス、しわくちゃにしたら可哀想でしょう」
「そんなことはしない」
「抱きしめたらそうなるの。夜会終わったら、ご夫婦何してもいいですけど、今は駄目」
「ではこのまま部屋に戻ろう。夜会にはいかない」
と王子は訳分からないこと言い出した!
私が口を開く前にオネエ様が一斉に言った。
「駄目に決まってるでしょう」
「早く行きなさいよ」
「人がどれだけ苦労したと思っているの?」
アラン様がオネエ様方をとりなす。
「まあまあ、お怒りはもっともですが、王子、エルシー様が可愛すぎて人に見せたくないようです。非常に気に入ったという意味です」
「かっ、可愛いですか」
と王子に聞くと王子は目を細めて頷く。
「可愛い」
照れる。
「…………」
「エルシー」
アラン様引きずって王子が近寄ろうとする。
「王子、だから駄目だって。その代わり一つ良いこと教えてあげます。男避けのおまじないです」
「何、そんなものが?」
「はい、特別に教えてあげます。その前に、エルシー様。あ、王子はそこ動かないで。でないとおまじない教えません」
アラン様は王子を制止し、次に私に近づくと耳元でひそひそ囁いた。
「念のために王子の機嫌直すとっておきの一言を教えておきます。『後ろからしてもいい』です」
「えっ!」
思わず、悲鳴上げちゃった。
「うううっ、後ろからって、あのあれですよね。そんなの嫌」と私もアラン様に小声で言う。
「使うか使わないかはエルシー様にお任せします。そろそろ王子も色々したい頃なのです。だからこれは一発で機嫌直ります」
……確かに王子、後ろからしたいって言ってきたけど、怖かったから断っちゃった。
したいのか、そんなのに。
でも顔見えないの、怖い気がする。
躊躇する私にアラン様は重ねて囁いてくる。
「バック恥ずかしいかも知れませんが、エルシー様にも利点ありますから」
「利点ですか?」
「はい。顔見えないから、『いやらしい顔してる』ってあのエロセリフ言われません」
「えっ、それは嬉しいです……けど、どうしてアラン様、王子がそれ言うの知ってるの?」
「あれ言うの『いやん、聞かないで。恥ずかしい』って頬染められるからなんです。男の子なら誰でも聞きたいセリフベスト3なんです。ちなみにあとの二つは、『もう死んじゃう!』と『すごくいい、狂っちゃう』です。『おっきいの好き』でもいいです。自尊心が満たされます。男的にはめちゃくちゃグッとくるセリフです」
「はあ……」
まだ夜会始まってないのに、すごいこと聞いちゃった気がする。
「では、王子、こちらに」
とアラン様は王子を呼ぶ。
「エルシー様、失礼致します。王子、首のこの辺をきつく吸う感じでキスして下さい」
と私の髪をそっと掻き上げ、首の横より少し後ろ側、後れ毛のあたりを指さした。
「えっ!そんなことするんですか?」
「ここか?だが、決して肌を傷付けてはいけないと言ったのはお前達だぞ」
王子は躊躇した。
「本当は駄目ですよ。女の子の柔肌ですし、本来キスマーク見せるの恥ですからね。でも今日、ここだけは付けていいです」
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