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 ※前回に引き続き無理矢理獣姦です。苦手な方はご注意下さい。

 マリエルは騎士の旅装である軽装備の甲冑を着込んでいた。
 長く馬を走らせる時、重い防具は馬に負担になる。
 だが、いつ何があっても良いように備えは必要だった。
 胸部はブロンズサーペントと呼ばれる蛇の魔物の丈夫な革をなめして作った胸当てに同じ素材で作られたスカート。その下に着込んだチュニックも騎士団が装備する丈夫な繊維で織り込まれている。
 だが、それらはフェンリルが爪を振るうと一撃で両断された。
 マリエルの肌が露わになり、鮮血が飛び散る。

 だが、魅了におかされたマリエルは痛みすら感じなかった。
 逆にフェンリルは勢い余ってマリエルの肌を傷付けたのを知ると、ハッと驚いた様子で耳を動かした。
「くーん」
 詫びるように情けない声で鳴くと、マリエルの傷口を舐める。
 フェンリルは愛しむようにマリエルの傷にそっと舌を這わした。
 フェンリルは強力な自己再生能力を持つ。
 四肢を欠損しても元通り生えるという異常な治癒能力は他者にも及ぶのか、フェンリルに舐められた傷は見る間に塞がった。
 傷が完全に消えたのを見ると、狼はようやくホッとした様子で、また「くーん」と鳴き、許しを請うようにマリエルの首元に大きな顔を埋めた。

「あっ……」
 フェンリルに体を舐められたマリエルは、ますますひどい肉欲にさいなまれる。
 マリエルは処女だ。
 二十二歳だったが、騎士一筋で来たのでそうしたことにはまったく疎く、男性経験どころか自分で自分を慰めたこともない。
 なのに脚の付け根から止めどなく愛液が溢れ、胸の頂きが痛いほど起立している。
 そんな己の痴態に戸惑い、涙を流して喘ぐマリエルに対し、マリエルをそう導いたフェンリルはまるで慰めるように丹念にマリエルの体を愛撫した。
 胸元を大きな舌でペロペロと舐め、己の匂いを移すように首筋をマリエルの肌にこすりつける。
「あっあん……」
 胸をいじくられたマリエルは腕を上げると夢中で狼の体を抱きしめた。
 フェンリルはひどく驚いた様子で耳をピンと立てた後、マリエルの胸元を舐めすするのに没頭した。

 白い裸身が愛撫に悶えるのを満足そうに見つめたフェンリルは次に、マリエルの足の付け根の匂いを嗅いで己も魅了されたように恍惚となった。
 マリエルの股に頭を突っ込み、クチュクチュと音を立てて、愛液を舐め取ると、フェンリルは「きゅん」と小さく鳴き、尻尾を落ち着きなくパタパタ振る。
 一層狂おしく鼻面を押し付けマリエルの秘所を舌でこじ開けようとする。
「あん…んっ」
 マリエルは自ら腰を上げて、獣の行為に身をくねらせ、愛液をこぼす。

 やがてフェンリルは準備が整ったのを知ると、またマリエルに覆い被さるような体勢を取った。
 狼は狡猾に最後の仕上げに取りかかった。
 組み敷き、目を覗き込み、番の娘が確かに魅了されているのを確認する。
 狼の腰がマリエルの秘所を探す。

 すぐに熱い蜜壺が探り当てられ、マリエルは何かがそこに宛がわれたのを感じた。
 狼は低く呻き、マリエルは己が獣に処女を散らされる時を、うっとりと待った。

 その時、檻の外側でバーナビーが、呟いた。
「やっぱりマリエルがデイビッドの番か……」

 その瞬間に、マリエルは大きく瞳を見開き、フェンリルを拒絶した。
 力のこもらない腕で、狼の体を押しのけようとする。
「だっ、駄目だ、デイビッド。違う。目を覚ませ。お前の番は私ではない!お前は私を好きじゃないんだ」

 フェンリルはその声に猛然と怒り狂った。
 毛を逆立てたフェンリルの姿は倍ほどに膨れ上がったように見えた。
「ガウッ」
 フェンリルは一度もマリエルには見せなかった獰猛な獣の本性をむき出しにして吠えた。

「ひっ」
 とバーナビーも悲鳴を上げ、至近距離で最強と謳われる魔獣の怒りを浴びせられたマリエルは怯えることも出来ず凍り付いた。
「あ……」
 威圧と恐怖。
 強大な力を前に、マリエルは為す術もなく圧倒された。
「デイ……」

 何かを言い掛けるマリエルだったが、狼は素早くマリエルを覗き込む。
「…………!」

 先程とは桁が違う魅了魔法だった。

『精神汚染』
『フェンリルは人を自在に操るとも言われている』
 バーナビーの言葉が頭をよぎり、すぐにそれは意味を失う。
 ギュンと狂うほどの激情がぶつけられる。

『番番番番番番番番愛しい愛しい愛しい愛しい愛して愛して愛してマリエルマリエルマリエルマリエル俺の俺の俺の』

 頭の中の全てがフェンリルの思考に塗り替えられて、何も考えられなくなる。
 私が、私でなくなる。

 マリエルがそう思った時、ふとフェンリルは目を逸らした。
 直後に腰をグッと落とし膣の中が熱杭にこじ開けられる。

「ああっ……」
 マリエルは処女を失ったが、既に煮蕩かされた秘所は人でない者に穿たれてもただ快楽だけを拾い上げた。
「あんっ…あっ……」
 愉悦の声を上げる番を組み敷き、フェンリルは幾度も己の情欲を打ち付けた。
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