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第222話 闇の獣人、いろんな商品を買い漁る
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こうしてアリアンは一度、商業ギルドに顔を出して叔父のフェレンドの執務室のドアをノックした。
すっかり痩せたアリアンを見たフェレンドは驚愕のあまり、大口を開けたまま絨毯の上に座り込む有様だった。
そして彼女がレナリアーラ王国の王城ジスニーヴァインで、本の修復の仕事をすること。
すでに宰相レヴィンと念話で相談して、彼の了承を受けたということを話したら、涙目で感謝された。
それからはフェレンドの執務室の外で待機しているアルロン達を置いて、アリアンの手を掴んで王城ジスニーヴァインのレヴィンの部屋の前に転移した。
そして部屋の前にいる虎と狼の親衛隊員に来意を話すと、畏怖を込めた目で俺を見ながら室内にいるレヴィンに俺の訪問を告げた。
ドアが開かれて、俺と大型のバッグを持ったアリアンが入る。彼女も俺の精液を変化させた飴玉を舐めて、精神的に安定したのか、部屋の中に入っていく。
「確かにアリアン嬢の仕事については採用したけど、まさか今日中に来るとは…いや、いかにも君らしいね」
と、俺の背後で控えるアリアンを見ながら宰相レヴィンは苦笑していた。
「そちらは変化はないか? いや井戸の側で急に涌いたゴーレム達や、中央広場に出来た彫像以外で」
「あれは時空の大精霊様のお告げで、人形の女神タラミレーナ様の奇跡だということは聞いているから、大丈夫だよ。こちらは特に変化はないね。…いや、王都の冒険者や住民は相変わらず君に熱狂的な信仰心をもっているからね。街にいくなとは言わないけど、行くとしたら変装していった方が君の為だと言っておくよ?」
と、レヴィンがまた苦笑しながら俺の頬にキスをした。
こうして俺はレヴィンと一緒に図書室長の所へ行って、アリアンを紹介してから、彼の耳元に囁いた。
「言っておくが素人だからって虐めるなよ? そんな事したら人形の女神タラミレーナ様に頼んで、永遠に人形に変えたままにしておくからな」
と、呟くと図書室長のおっさん(レドリゲンという名前だった)はダラダラと全身から脂汗を流しながら、何度も首を縦に振った。
その様子をアリアンとレヴィンは見ていたが、レドリゲンに対する同情の視線だった。
何というか、王城もそうだが王都の住民全員が俺の信者になっているので、嫉妬のあまりアリアンを虐めるんじゃないかと思ったんだよ。
そしてあとは従者が待っているからということで、どこか寂しそうな笑顔のレヴィンに手を振られて、俺はまたエルモーラ王国の方へと転移した。
そしてフェレンドの執務室に戻ると、無事にジスニーヴァインの図書室長に紹介できたと伝えたら、早速倉庫に案内された。
後はタンス、椅子、ベッド、テーブル、包丁、鍋、タオルといった家具や生活必需品を片っ端から、闇の中の空間へと放り込んでいった。
特にバスタオル、シーツ、絨毯、枕に枕カバーに、寝間着(各種サイズ)、テーブルクロス、調理器具にほうきやちりとり、モップ、雑巾、布巾や洗剤など、どれも最高級品を選んで(正確には覇王竜の叡智で鑑定しながら)買っていく俺を見て、フェレンドの顔がだんだんと青ざめていった。
これで俺が買ったのはあくまでも一人分だが、それでも衣、食、住の三つをカバーするとなると、それも最高品質のものになると、相当な値段になる。
結局、最初にフェレンドが言ったように今回だけ全額で支払うと言ったが、あまりにも辛そうだったので、半額に負けてもらい、総額で金貨2万枚だったが、半額の1万枚に負けてもらうという形でおちついた。
後はアルロン達を伴って、またダンジョンの地下131階層へと転移。
それからはいろんな家具をとりあえず小さくして、生活必需品とかはある程度まとめてマジックバックに入れてヒョドリンに食わせて数十個に増やしていった。
いろんな家具とか増やして、ダンジョン内の俺の作った城の中に置いていく。
闇の中の空間に入れてそれを出して念動のアビリティで置いていくので、アルロン達が家具などを持ち上げて運んで、それを置くという力仕事などする必要はない。
彼等は主に、そこらを徘徊しているゴーレム達に指示を出して邪魔しないように、どいてもらう事だった。
こうしていろんな家具や生活必需品を設置し終えた頃には、すっかり夕方になっていた。
俺は何だか疲れたので、ヒョドリンに食わせて大量に増やしたスープを3皿ほど食べてから、口の中をクリーンの魔法とピュリファイの魔法で綺麗にしてから、早目にベッドに潜り込んで寝ることにした。
アルロン達も、無駄に広い俺の自室の中に備えられたベッドにそれぞれ潜って寝ることになった。
しかし…どうしてこうなった? いや、元はといえば俺が妙な意地を張って、素直に家屋の神のアビリティを使えばいいのに、魔法で城塞なんて創ったりしたからだろうな。
だから家具無しの城塞ができてしまった。その家具とか買うために商業ギルドに顔を出して、そこでギルドマスターから依頼されて、アリアンの肥満を取り除いてから彼女の就職先を考えて、レヴィンに相談して王城に転移してと結構忙しかったな。
ダンジョン内を探索するよりも疲れたかも。ま、アリアンも俺の精液を変化させた飴玉を舐めてくれたから、邪神の精神支配を受けることはないし。
後はまた料理や今回買った家具とか生活必需品を増やしておかないとな。奴隷達に生活してもらう為に最高品質の家具とか生活必需品なんて贅沢かもしれないけど、この俺が関わって引き取った以上は、並の質の家具とかじゃ気が済まないんだよな。
ましてやあの奴隷達は奴隷から抜け出しても、また奴隷落ちになった連中ばかりだ。
死神や冥王様から見れば、あの奴隷達も前世で悪行をしていたからその償いとして今世でこのような目に遭ったというけど、俺が関わった以上はもう、その償いは終わったと思うんだよな。
だから少しでもいいから、あいつらには何かこう、精神的に満足というか癒されてほしい。
その一部として家具とか最高品質のものを購入したんだが、うまくいくかどうか…。
俺も全員の了承と承諾を得たからといって、永遠に俺に恋をする首輪を付けたことに対する罪悪感がある。
あれって一種の洗脳だからな。それでもあいつらが絶望のあまりに自殺とかしてもらいたくなかったんだよ。
自殺すると魂がその場所に縛られて動けなくなる。それが地縛霊というやつだ。
こうなると誰かが浄霊しない限りはずっとその場にいて、自殺した時の苦しみを永遠に味わい続けることになってしまうんだ。
それを回避させる為とはいえ、あいつら奴隷はシャイターンや、犯罪者でもないし、俺を殺そうとした異世界の呪術師でもない。だから俺に永遠に恋をする首輪を付けた事が許されるわけじゃない。
今回の家具とか購入したのは、半分は俺自身の為だな。俺が罪悪感に悩まされているから、自分の罪悪感を払拭されるためにやったと言われても否定できない。
それでもあいつらには生きてその寿命を終わる日まで幸せになってほしい。奴隷を買ったということは、あいつらが他の主人に雇われたいという日まで、責任もって面倒みないといけないんだからな。
寝る前に時空の大精霊エレンソルに確認してみたら、特に問題は起きていないという。
明日はとりあえず今日買った家具とか生活必需品や作り置きした料理をヒョドリンに食わせて増やしてみるか。
時間停止をかけなかったのは、従者の二人に合わせる為だ。
たまにはアルロンやロンドウェルと合わせた生活をしておかないと、いつか時間停止と現実の時間の流れとの間隔のズレが起きて、大失敗とかやらかしそうな気がする。
それに眠るのは気持ちがいい。護衛はゴーレムやアナントス、俺の影の中にいるレオンフレイムがいるから、安心して眠れるからな。
いろんな事を考えながらも眠気が訪れてきた。俺はそのまま目を閉じて眠りの世界に旅立っていった。
すっかり痩せたアリアンを見たフェレンドは驚愕のあまり、大口を開けたまま絨毯の上に座り込む有様だった。
そして彼女がレナリアーラ王国の王城ジスニーヴァインで、本の修復の仕事をすること。
すでに宰相レヴィンと念話で相談して、彼の了承を受けたということを話したら、涙目で感謝された。
それからはフェレンドの執務室の外で待機しているアルロン達を置いて、アリアンの手を掴んで王城ジスニーヴァインのレヴィンの部屋の前に転移した。
そして部屋の前にいる虎と狼の親衛隊員に来意を話すと、畏怖を込めた目で俺を見ながら室内にいるレヴィンに俺の訪問を告げた。
ドアが開かれて、俺と大型のバッグを持ったアリアンが入る。彼女も俺の精液を変化させた飴玉を舐めて、精神的に安定したのか、部屋の中に入っていく。
「確かにアリアン嬢の仕事については採用したけど、まさか今日中に来るとは…いや、いかにも君らしいね」
と、俺の背後で控えるアリアンを見ながら宰相レヴィンは苦笑していた。
「そちらは変化はないか? いや井戸の側で急に涌いたゴーレム達や、中央広場に出来た彫像以外で」
「あれは時空の大精霊様のお告げで、人形の女神タラミレーナ様の奇跡だということは聞いているから、大丈夫だよ。こちらは特に変化はないね。…いや、王都の冒険者や住民は相変わらず君に熱狂的な信仰心をもっているからね。街にいくなとは言わないけど、行くとしたら変装していった方が君の為だと言っておくよ?」
と、レヴィンがまた苦笑しながら俺の頬にキスをした。
こうして俺はレヴィンと一緒に図書室長の所へ行って、アリアンを紹介してから、彼の耳元に囁いた。
「言っておくが素人だからって虐めるなよ? そんな事したら人形の女神タラミレーナ様に頼んで、永遠に人形に変えたままにしておくからな」
と、呟くと図書室長のおっさん(レドリゲンという名前だった)はダラダラと全身から脂汗を流しながら、何度も首を縦に振った。
その様子をアリアンとレヴィンは見ていたが、レドリゲンに対する同情の視線だった。
何というか、王城もそうだが王都の住民全員が俺の信者になっているので、嫉妬のあまりアリアンを虐めるんじゃないかと思ったんだよ。
そしてあとは従者が待っているからということで、どこか寂しそうな笑顔のレヴィンに手を振られて、俺はまたエルモーラ王国の方へと転移した。
そしてフェレンドの執務室に戻ると、無事にジスニーヴァインの図書室長に紹介できたと伝えたら、早速倉庫に案内された。
後はタンス、椅子、ベッド、テーブル、包丁、鍋、タオルといった家具や生活必需品を片っ端から、闇の中の空間へと放り込んでいった。
特にバスタオル、シーツ、絨毯、枕に枕カバーに、寝間着(各種サイズ)、テーブルクロス、調理器具にほうきやちりとり、モップ、雑巾、布巾や洗剤など、どれも最高級品を選んで(正確には覇王竜の叡智で鑑定しながら)買っていく俺を見て、フェレンドの顔がだんだんと青ざめていった。
これで俺が買ったのはあくまでも一人分だが、それでも衣、食、住の三つをカバーするとなると、それも最高品質のものになると、相当な値段になる。
結局、最初にフェレンドが言ったように今回だけ全額で支払うと言ったが、あまりにも辛そうだったので、半額に負けてもらい、総額で金貨2万枚だったが、半額の1万枚に負けてもらうという形でおちついた。
後はアルロン達を伴って、またダンジョンの地下131階層へと転移。
それからはいろんな家具をとりあえず小さくして、生活必需品とかはある程度まとめてマジックバックに入れてヒョドリンに食わせて数十個に増やしていった。
いろんな家具とか増やして、ダンジョン内の俺の作った城の中に置いていく。
闇の中の空間に入れてそれを出して念動のアビリティで置いていくので、アルロン達が家具などを持ち上げて運んで、それを置くという力仕事などする必要はない。
彼等は主に、そこらを徘徊しているゴーレム達に指示を出して邪魔しないように、どいてもらう事だった。
こうしていろんな家具や生活必需品を設置し終えた頃には、すっかり夕方になっていた。
俺は何だか疲れたので、ヒョドリンに食わせて大量に増やしたスープを3皿ほど食べてから、口の中をクリーンの魔法とピュリファイの魔法で綺麗にしてから、早目にベッドに潜り込んで寝ることにした。
アルロン達も、無駄に広い俺の自室の中に備えられたベッドにそれぞれ潜って寝ることになった。
しかし…どうしてこうなった? いや、元はといえば俺が妙な意地を張って、素直に家屋の神のアビリティを使えばいいのに、魔法で城塞なんて創ったりしたからだろうな。
だから家具無しの城塞ができてしまった。その家具とか買うために商業ギルドに顔を出して、そこでギルドマスターから依頼されて、アリアンの肥満を取り除いてから彼女の就職先を考えて、レヴィンに相談して王城に転移してと結構忙しかったな。
ダンジョン内を探索するよりも疲れたかも。ま、アリアンも俺の精液を変化させた飴玉を舐めてくれたから、邪神の精神支配を受けることはないし。
後はまた料理や今回買った家具とか生活必需品を増やしておかないとな。奴隷達に生活してもらう為に最高品質の家具とか生活必需品なんて贅沢かもしれないけど、この俺が関わって引き取った以上は、並の質の家具とかじゃ気が済まないんだよな。
ましてやあの奴隷達は奴隷から抜け出しても、また奴隷落ちになった連中ばかりだ。
死神や冥王様から見れば、あの奴隷達も前世で悪行をしていたからその償いとして今世でこのような目に遭ったというけど、俺が関わった以上はもう、その償いは終わったと思うんだよな。
だから少しでもいいから、あいつらには何かこう、精神的に満足というか癒されてほしい。
その一部として家具とか最高品質のものを購入したんだが、うまくいくかどうか…。
俺も全員の了承と承諾を得たからといって、永遠に俺に恋をする首輪を付けたことに対する罪悪感がある。
あれって一種の洗脳だからな。それでもあいつらが絶望のあまりに自殺とかしてもらいたくなかったんだよ。
自殺すると魂がその場所に縛られて動けなくなる。それが地縛霊というやつだ。
こうなると誰かが浄霊しない限りはずっとその場にいて、自殺した時の苦しみを永遠に味わい続けることになってしまうんだ。
それを回避させる為とはいえ、あいつら奴隷はシャイターンや、犯罪者でもないし、俺を殺そうとした異世界の呪術師でもない。だから俺に永遠に恋をする首輪を付けた事が許されるわけじゃない。
今回の家具とか購入したのは、半分は俺自身の為だな。俺が罪悪感に悩まされているから、自分の罪悪感を払拭されるためにやったと言われても否定できない。
それでもあいつらには生きてその寿命を終わる日まで幸せになってほしい。奴隷を買ったということは、あいつらが他の主人に雇われたいという日まで、責任もって面倒みないといけないんだからな。
寝る前に時空の大精霊エレンソルに確認してみたら、特に問題は起きていないという。
明日はとりあえず今日買った家具とか生活必需品や作り置きした料理をヒョドリンに食わせて増やしてみるか。
時間停止をかけなかったのは、従者の二人に合わせる為だ。
たまにはアルロンやロンドウェルと合わせた生活をしておかないと、いつか時間停止と現実の時間の流れとの間隔のズレが起きて、大失敗とかやらかしそうな気がする。
それに眠るのは気持ちがいい。護衛はゴーレムやアナントス、俺の影の中にいるレオンフレイムがいるから、安心して眠れるからな。
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