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第136話 闇の獣人、製造系のアビリティの一種を極める為に服を縫いまくる
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冥王様のおかげで職人達の動きを覚えた俺は、比較的、楽に各種製造系のアビリティを上げることができるようになっていた。
まあその為に「行動記憶(精液ポーション必須)」で二週間で33万6000本も精液ポーション使ったんだけどな。
そうそう。二週間で精液ポーションが80億6400万本できたから、どの神様に献上しようかと10分ほど考えていた。
そこでアナントスや死神に、8番目の属性「魔」を司る神がいるのかと聞いてみたら、アナントスと死神は「いるけど封印の中で自粛している」そうだ。魔皇神(まこうしん)という強そうな神様だけど、異世界から来た邪神を呼び出したんじゃないかと嫌疑をかけられているので、死神とアナントス曰く…
「結構悪戯好きで混沌を愛する性格が災いして、他の神々から嫌われる原因になっている。トラブルメーカーみたいな奴だから、存在しているけど今は封印の中。禁じられていることをわざわざやったりと真面目な性格の者が魔皇神を見たら間違いなく気分が悪くなる。短気な奴なら殴りたくなるかもしれないのでさすがに邪神襲来の時は空気を読んで自ら封印の中に入っていったのでいるけどいない」という扱いらしい。
そこで俺は魔の神に精液ポーション捧げたら、魔の神々や魔精霊、魔物、魔神といった魔のつく存在や俺には創造もできない魔の存在から守ってくれるだろうか? と質問してみたら、「封印の中に引きこもっているから望み薄だが、上位魔神や魔神王を支配下に置いているから、珍しいのが大好きな魔皇神ならもしかしたら、力になってくれるかもしれない」
というのが死神とアナントスの回答だった。魔皇神の正式名称は不明。というか名前を知ったら、俺の心のなかにある魔の要素が一気に強くなってしまう危険性があるから、知らない方がいいとアナントスも死神も教えてくれなかった。
また死神曰く、「お前は必要な事とはいえ、淫らな事をして人心を掌握しているから、普通の者が目を背けるような行いが大好きなあの方(魔皇神)なら力を貸してくれる可能性が高いだろうな」とのことだった。
そこで面倒だから、俺はあらかじめアナントスに門と扉の神、道の神に頼んで封印の中にいる魔皇神に俺の捧げた精気が無事に届くように協力してくれと頼んだら、即座に了解してくれたようだった。
で、面倒だから80億6400万本を全部、魔皇神さまに献上しちゃいました。
願い事は特になかったけど、何も言わないと損なので、上位魔神10体と魔神王4体を眷属にしているラフィアスといいます。とりあえず魔のつく事象、魔のつく存在、知的生物の心には必ず魔の要素がある。だからこれらの要素から来る、ありとあらゆる厄介事、トラブル、陰謀、策略といった危機から俺と俺の人生にとって好き嫌いに関係なく必要な者達。そして俺の愛する者や信頼する者達を守ってください、俺が淫らな行為に溺れたりしないでいつも謙虚に振る舞うことができますように、魔に染まり切ることがありませんように御守ください、と祈りました。
すると脳裏で「承知した。魔神や魔神王を偏見なく眷属にして差別や虐待もしない、其方に感謝する」という返事があったような…。まあ気のせいかもしれないな。どうも俺個人に向けられたようで、アナントスや死神に聞いても聞こえなかったし、それほど重要なメッセージじゃないから放っておいても大丈夫だろう。
しかし一気に精液ポーションを魔皇神様に捧げてしまったな。どうやら魔物やトラブルから俺と俺が信頼する者達を守ってくれるようだから後悔はしてないけどな。
今となっては分身達のお陰で随分大量に精液ポーションが生産できているけど、それでも意外な所で消費するもんだなーと思った。
で、今ではミスリルの糸と針でミスリルの服を製造中だ。
あれからカイザートレントのヒョドリンがやってきて、ミスリルの鉱石をいきなり食べると、フェランさんが用意した観葉樹を植えてある所(コア・ブランチのいる6階は殺風景だったのでフェランさんが土のある半径10メートル四方の場所を二箇所ほど創造した)に行って根を植え付けると、枝にでかい果実がいくつも実り始めた。
南の国ではヤシの木というものがあって、その木からでかい木の実がとれる。ただあまりにもでかい上に硬くて重いので、落ちてきた木の実が頭に直撃して死ぬ人も出るという話を聞いたことがあった。
そのヤシの実よりもでかい果実。それが30個ほど収穫できたので、ヒョドリンの言う通り割ってみたら、中からヒョドリンが食べたのと同じミスリルの鉱石がそっくりそのまま出てきた。
まさかと思って他の木の実を全部割ってみたら、他の29個の果実からもミスリル鉱石が出てきました。
つまりヒョドリンは食べたものを実らせることで、大量に増やすことができるんだそうだ。
ただし土の栄養が良くないと実らせる木の実の数が少なくなってしまうので、俺は分身を20体ほど作って、あらかじめヒョドリンが根をはった場所に射精しまくるように命じた。
そしたらヒョドリンは大喜びで、新たに食べたオリハルコンの木の実を10回ほど実らせて、300個のオリハルコン原石を俺は採取できた。
同じようにアダマンタイトの鉱石も俺の分身達に射精させて土に栄養をひっきりなしに送っていたせいか、これまた300個ほどアダマンタイトの鉱石の木の実を採取することができた。
ドラフォールさんは俺の分身達が射精しまくるのをいい目で見ていなかったが、まあ見慣れていないとこんなものだろう。それでも俺には逆らうなとセレソロインや某・上位魔神のハゲラミアからしつこく言われているので、黙って見ているままだった。
いや別にうるさく言ってもいいんだよ? ただそれが的外れなものだったり、正論を押し付けるようなものなら説得(物理)するまでだけどな。
それにドラフォールさんも俺の精液が変化したものだと知っていても、ちゃんと飴玉とか舐めてくれているしな。
おかげで必要以上に元気になっているせいか、上半身裸にしてこの塔の6階を走り回ってランニングしているのも珍しい光景じゃなくなった。
あと5階にいるゴールド・ドラゴンだが鱗が必要だったので、時間停止してひたすらむしった後、アルティメットヒールをかけて時間停止を解除した。
最初は仰天して、泣き叫んだりしていた黄金竜だったが、命まではとらない(少なくとも今は)から、鱗だけちょうだい。もちろん傷は治癒魔法で完治させるからと言ったら、素直に従ってくれました。
そんなわけで鎧作成は順調。職人達の動きを覚えておいたので、金属の加工とかもバッチリで鎧とかも時間はかかるものの、体力も精力も魔力も十分ある俺にとっては、全く疲れることはありませんでした。
むしろどういう工程を経て鎧や武器ができるのかは本である程度わかっていたので、後は実践あるのみだった。
こういうのは一種の流れで、それぞれの作業が結構体力とかいるので一般人にとっては大変なんだが、半神半人である俺にとってはそれほど難しい作業じゃなかった。
ただし面倒な作業だということはわかっていたので、あまり積極的に鎧とかは作ろうとは思わなくなったので、鎧作成のアビリティが30になった時点で鎧はある程度作ったのもあって、備蓄もあるせいか今は他のものが造りたい気分なのでよほどの事がない限り作成は控えている。
特に武器の作成は厄介だった。火の大精霊の力を借りたし、時空の大精霊のサンティラやリアフィーラの協力のおかげと、倍速の魔法で比較的短時間で剣やナイフ、短剣を各種100本ずつ作ることができたが、防具もそうだが、武器の場合は作業の一つ一つに魔力、というか念を込めた方が切れ味が増して、ただ単に一流の職人の動きを真似るだけではいい武器はできないことがわかってきた。
まあそれでも作成しまくってきたせいか、面倒だという点さえ我慢して最初から一気にやってしまえば、それほど大変でもないし厄介でもないということがわかってきた。武器や防具がうまく作成できなくても、念動のアビリティで潰して、また塊に戻せばいいだけだしな。それでも質が落ちないのがミスリルなどが魔法金属と呼ばれる所以だと思う。鉄や鋼鉄だと時間を戻さない限りは潰したら耐久度が落ちてしまうんだよな。
自分で言うのも何だけど、亡霊職人達の動きを覚えたせいか、一流の職人と同じくらいの鎧や剣は作れると自負している。そりゃミスリル、オリハルコン、アダマンタイトの各種防具を100個ずつ作れば上達するわな。
ただ剣や鎧の装飾がうまくいかないんだよな。性能ならともかく見た目を飾るイメージが、なかなか浮かばないのが欠点だ。そういう意味では現役の一流職人には確実に負ける。武骨で装飾なしの武具や防具なら作れるんだけど。
もちろん石の神に精液ポーションを捧げたので、比較的楽に鉱石を変化させることができるようになっている。
また鉱石を針の神や糸の神のアビリティのおかげで、オリハルコンならオリハルコンの針や糸。
アダマンタイトならアダマンタイトの針や糸に変化させることができるようになった。
で、オリハルコンの針と糸でシャツとかパンツをひたすら裁縫するのだが、鎧や武器を作るのと違って、ただ糸と針があればいいので、もともと裁縫のアビリティがレベル5までしかなかったとはいえ、すでに持っていた俺にはこっちの方が鎧や武器を作るよりも合っているようだった。
もともとほつれた服を修繕する為に、暗殺者ギルドで習ったものなんだが、まさかこんな風に重宝するとは思わなかったな。どこで何が幸いするのか。人生とはほんと不思議なもんだと思った。
それでミスリル製のシャツやパンツをそれぞれ2000枚ほど作ってみた。
もちろん裁縫のアビリティはレベル30になっている。もう衣服の作成や修繕だけで食っていけてもおかしくないレベルだな、こりゃ。
それからはオリハルコンの針と糸でこれもシャツとパンツを2000枚。アダマンタイトのシャツやパンツも2000枚ほど作ってみました。
もちろん足りなくなった場合はまたヒョドリンに鉱石を食わせて数を増やしました。
本当にカイザートレントすげぇ! と何度も頭の中で叫びましたよ、ええ。
それにこいつに一度に3個ほどミスリル鉱石を食わせたら、ほんとに3個まとめて入っている木の実を実らせるんだから驚きだよ。
おかげで一度に5個食わせて、ミスリルやアダマンタイトを大量に入手して武器や鎧の作成に使わせてもらいましたよ。大体3000個ほどまた実らせてもらったかな?
ヒョドリンの協力のおかげでミスリルの剣、短剣、ナイフ、斧、槍、弓が各種100個。
オリハルコン、アダマンタイトの武器各種も100個ずつ作ってみました。鑑定してみたら、一流の職人が作ったのと同じかそれ以上の出来と鑑定文にあったので、すぐに壊れることがないとわかって安心しました。
もっともヒョドリンに言わせると、沢山の分身を作れて自分の根元に射精しまくって、土と自分に栄養を送り続けてくれる俺のおかげだということだった。
あれ? そういえばコア・ブランチも俺の精液ポーションの数によっては、財宝の入った宝箱やモンスターを生み出せるんだよな。それと同じようなものか? そう考えるとヒョドリンの能力ってそれほどすごいとは思えないような感じがするな。実際こいつってどんだけすごい能力もっているのか詳しく知りたいけど、声がでかいうえにテンション高すぎて知る気が失せるんだよな。
調子にのって裁縫しまくったので、また時間停止空間で一月ほどかかったけど、すごく楽しかったので後悔はしてないよ?
で、冗談半分でオリハルコンのシャツとパンツをヒョドリンに食わせてみたら…ほんとに大量生産しやがりましたよ、このカイザートレントさん!
事前に俺の分身達がヒョドリンの根元に射精しまくっていたのもあったんだろうけど、やたらとでかい木の実がまた30個ほど実り始めて、さすがに手で掴むのは躊躇したので念動のアビリティで木の実を引き寄せる感じで採取しました。
そして木の実を割ってみたら、きっちりと折り畳まれた感じでシャツとパンツが入っていました。
それじゃ何かい? 俺がシャツとパンツを一着作ってしまって、それをヒョドリンに食わせておけば、後は一月かけなくても大量生産できたということか!?
何だかなぁ…。いやモチベーション上がっているし、覇王竜の額当てを装備しているし、超・修復を俺自身にかけたから、落ち込まないけどちょっと何やっていたの俺? って感じがしなくもないな。
「まぁまぁ。いいではないか。婚約者殿のアビリティのレベルも上がったんじゃしな」とアナントスが慰めてくれました。
そうだよな。一月の間、一生懸命鎧とか衣服を作り続けてきて精液ポーションもたまってきたし。
この172億8千万の精液ポーションは蟲、馬、牛、熊、猫、犬、船、馬車の8柱の神々に20億本ずつ捧げることにしましたよ。残りは全部、植物の女神様に捧げました。ヒョドリンがチラチラと俺の方見ているから、貴重な鉱石を増殖させてくれたこいつを派遣してくれたお礼としてやらなきゃまずいと思ったからな。おかげで12億8千万のポーションをアミリルス様に捧げたら、ドラフォールさんが涙目で無言で喜んでいました。思わぬ所で対人関係の良好化に繋がったようだった。
あと何で今回は蟲や馬といった動物や昆虫の神々に精液ポーションを捧げたのかというと…。
まず馬や牛は家畜として大事だし、犬や猫はそんな牛や馬の世話するのに役に立つしな。
特に猫。魔族が変身していても見破ったという記録がいくつも見受けられるので、猫の神の助力があれば、魔族が人間に変身して紛れ込んでいても、すぐに看破できて退治できるというわけだ。
犬は外敵から身を守ったり、麻薬の持ち出しとかにもその鋭い嗅覚を活かして国内外の麻薬の密輸入といった犯罪の防止に役立ってくれる。
熊はモンスター退治する時に協力してくれるかもしれないな。どっちかというと、熊の神に精液ポーション捧げることで、熊や熊の変異したモンスターに襲われませんように、という意味が強いかな。
そして蟲。植物の女神アミリルス様の忠実な眷属神であるので、各国の情報収集にも向いているし、人目につかない小型であるのがいいな。
畑の神のおかげでもう害虫は畑には近寄れないから、主に情報収集の意味で役に立ってもらいたいので、精液ポーションを捧げてみた。
馬車と船は道中の安全祈願と、旅の間は馬車であれ船であれ、どんなに高品質の素材を使っていても、時間の問題で壊れていくからな。旅の途中で馬車や船が壊れない為にお守りくださいという感じが強いな。
特に馬車は壊れやすいからな。モンスターや盗賊の襲撃にも馬車は狙われやすいしな。
まあそんな訳で打算というか見返り要素満載で精液ポーション捧げたけど、これでトラブル回避や防止になるんなら安いものだ。
もちろん捧げる時に、それぞれの神に一柱ずつ得意分野で私と私の大切な人達をお守りくださいと念じながらやりましたとも。
しかし沢山ミスリルの下着ができたな。後は時空の大精霊の空間操作と衣服の神のアビリティ「伸縮自在(衣服限定)」をかけて、フリーサイズで誰が身に着けてもジャストフィットになるようにしておく。
そして、ミスリル、オリハルコン、アダマンタイトの下着全部に伸縮自在のアビリティを倍速のアビリティ使いながらかけまくってから、体感時間で2時間ほど経っただろうか。
今度は半透明のでかいドラゴンが現れたと、時空の大精霊エレンソルが教えてくれた。
早速自在門を開いてみる。そしたら全長80メートルはあろうかという、上位種のドラゴンだった。
鑑定してみたら、例によって異世界から召喚された上位のドラゴン。肉体をもっていないので物理攻撃は無効。非常に凶暴で自分と同種のドラゴンに憑依して更なる災害を周囲にまき散らす厄介な精神体、と出ました。
どうもエルモーラ王国の北から西へと向かっているようだった。
あ、そういえば悪魔竜ゾイガスを霊魂解析してみたら、こいつの惚れた雌ドラゴンってエレスティラ大陸とは別の所にある大陸にいるってわかったけど、その雌ドラゴンに憑依するつもりか?
そんな事許可できるか! 頭の中で怒鳴りながら、俺は自在門を開いてこの凶暴な精神体のドラゴンの近くへと降りていった。
まあその為に「行動記憶(精液ポーション必須)」で二週間で33万6000本も精液ポーション使ったんだけどな。
そうそう。二週間で精液ポーションが80億6400万本できたから、どの神様に献上しようかと10分ほど考えていた。
そこでアナントスや死神に、8番目の属性「魔」を司る神がいるのかと聞いてみたら、アナントスと死神は「いるけど封印の中で自粛している」そうだ。魔皇神(まこうしん)という強そうな神様だけど、異世界から来た邪神を呼び出したんじゃないかと嫌疑をかけられているので、死神とアナントス曰く…
「結構悪戯好きで混沌を愛する性格が災いして、他の神々から嫌われる原因になっている。トラブルメーカーみたいな奴だから、存在しているけど今は封印の中。禁じられていることをわざわざやったりと真面目な性格の者が魔皇神を見たら間違いなく気分が悪くなる。短気な奴なら殴りたくなるかもしれないのでさすがに邪神襲来の時は空気を読んで自ら封印の中に入っていったのでいるけどいない」という扱いらしい。
そこで俺は魔の神に精液ポーション捧げたら、魔の神々や魔精霊、魔物、魔神といった魔のつく存在や俺には創造もできない魔の存在から守ってくれるだろうか? と質問してみたら、「封印の中に引きこもっているから望み薄だが、上位魔神や魔神王を支配下に置いているから、珍しいのが大好きな魔皇神ならもしかしたら、力になってくれるかもしれない」
というのが死神とアナントスの回答だった。魔皇神の正式名称は不明。というか名前を知ったら、俺の心のなかにある魔の要素が一気に強くなってしまう危険性があるから、知らない方がいいとアナントスも死神も教えてくれなかった。
また死神曰く、「お前は必要な事とはいえ、淫らな事をして人心を掌握しているから、普通の者が目を背けるような行いが大好きなあの方(魔皇神)なら力を貸してくれる可能性が高いだろうな」とのことだった。
そこで面倒だから、俺はあらかじめアナントスに門と扉の神、道の神に頼んで封印の中にいる魔皇神に俺の捧げた精気が無事に届くように協力してくれと頼んだら、即座に了解してくれたようだった。
で、面倒だから80億6400万本を全部、魔皇神さまに献上しちゃいました。
願い事は特になかったけど、何も言わないと損なので、上位魔神10体と魔神王4体を眷属にしているラフィアスといいます。とりあえず魔のつく事象、魔のつく存在、知的生物の心には必ず魔の要素がある。だからこれらの要素から来る、ありとあらゆる厄介事、トラブル、陰謀、策略といった危機から俺と俺の人生にとって好き嫌いに関係なく必要な者達。そして俺の愛する者や信頼する者達を守ってください、俺が淫らな行為に溺れたりしないでいつも謙虚に振る舞うことができますように、魔に染まり切ることがありませんように御守ください、と祈りました。
すると脳裏で「承知した。魔神や魔神王を偏見なく眷属にして差別や虐待もしない、其方に感謝する」という返事があったような…。まあ気のせいかもしれないな。どうも俺個人に向けられたようで、アナントスや死神に聞いても聞こえなかったし、それほど重要なメッセージじゃないから放っておいても大丈夫だろう。
しかし一気に精液ポーションを魔皇神様に捧げてしまったな。どうやら魔物やトラブルから俺と俺が信頼する者達を守ってくれるようだから後悔はしてないけどな。
今となっては分身達のお陰で随分大量に精液ポーションが生産できているけど、それでも意外な所で消費するもんだなーと思った。
で、今ではミスリルの糸と針でミスリルの服を製造中だ。
あれからカイザートレントのヒョドリンがやってきて、ミスリルの鉱石をいきなり食べると、フェランさんが用意した観葉樹を植えてある所(コア・ブランチのいる6階は殺風景だったのでフェランさんが土のある半径10メートル四方の場所を二箇所ほど創造した)に行って根を植え付けると、枝にでかい果実がいくつも実り始めた。
南の国ではヤシの木というものがあって、その木からでかい木の実がとれる。ただあまりにもでかい上に硬くて重いので、落ちてきた木の実が頭に直撃して死ぬ人も出るという話を聞いたことがあった。
そのヤシの実よりもでかい果実。それが30個ほど収穫できたので、ヒョドリンの言う通り割ってみたら、中からヒョドリンが食べたのと同じミスリルの鉱石がそっくりそのまま出てきた。
まさかと思って他の木の実を全部割ってみたら、他の29個の果実からもミスリル鉱石が出てきました。
つまりヒョドリンは食べたものを実らせることで、大量に増やすことができるんだそうだ。
ただし土の栄養が良くないと実らせる木の実の数が少なくなってしまうので、俺は分身を20体ほど作って、あらかじめヒョドリンが根をはった場所に射精しまくるように命じた。
そしたらヒョドリンは大喜びで、新たに食べたオリハルコンの木の実を10回ほど実らせて、300個のオリハルコン原石を俺は採取できた。
同じようにアダマンタイトの鉱石も俺の分身達に射精させて土に栄養をひっきりなしに送っていたせいか、これまた300個ほどアダマンタイトの鉱石の木の実を採取することができた。
ドラフォールさんは俺の分身達が射精しまくるのをいい目で見ていなかったが、まあ見慣れていないとこんなものだろう。それでも俺には逆らうなとセレソロインや某・上位魔神のハゲラミアからしつこく言われているので、黙って見ているままだった。
いや別にうるさく言ってもいいんだよ? ただそれが的外れなものだったり、正論を押し付けるようなものなら説得(物理)するまでだけどな。
それにドラフォールさんも俺の精液が変化したものだと知っていても、ちゃんと飴玉とか舐めてくれているしな。
おかげで必要以上に元気になっているせいか、上半身裸にしてこの塔の6階を走り回ってランニングしているのも珍しい光景じゃなくなった。
あと5階にいるゴールド・ドラゴンだが鱗が必要だったので、時間停止してひたすらむしった後、アルティメットヒールをかけて時間停止を解除した。
最初は仰天して、泣き叫んだりしていた黄金竜だったが、命まではとらない(少なくとも今は)から、鱗だけちょうだい。もちろん傷は治癒魔法で完治させるからと言ったら、素直に従ってくれました。
そんなわけで鎧作成は順調。職人達の動きを覚えておいたので、金属の加工とかもバッチリで鎧とかも時間はかかるものの、体力も精力も魔力も十分ある俺にとっては、全く疲れることはありませんでした。
むしろどういう工程を経て鎧や武器ができるのかは本である程度わかっていたので、後は実践あるのみだった。
こういうのは一種の流れで、それぞれの作業が結構体力とかいるので一般人にとっては大変なんだが、半神半人である俺にとってはそれほど難しい作業じゃなかった。
ただし面倒な作業だということはわかっていたので、あまり積極的に鎧とかは作ろうとは思わなくなったので、鎧作成のアビリティが30になった時点で鎧はある程度作ったのもあって、備蓄もあるせいか今は他のものが造りたい気分なのでよほどの事がない限り作成は控えている。
特に武器の作成は厄介だった。火の大精霊の力を借りたし、時空の大精霊のサンティラやリアフィーラの協力のおかげと、倍速の魔法で比較的短時間で剣やナイフ、短剣を各種100本ずつ作ることができたが、防具もそうだが、武器の場合は作業の一つ一つに魔力、というか念を込めた方が切れ味が増して、ただ単に一流の職人の動きを真似るだけではいい武器はできないことがわかってきた。
まあそれでも作成しまくってきたせいか、面倒だという点さえ我慢して最初から一気にやってしまえば、それほど大変でもないし厄介でもないということがわかってきた。武器や防具がうまく作成できなくても、念動のアビリティで潰して、また塊に戻せばいいだけだしな。それでも質が落ちないのがミスリルなどが魔法金属と呼ばれる所以だと思う。鉄や鋼鉄だと時間を戻さない限りは潰したら耐久度が落ちてしまうんだよな。
自分で言うのも何だけど、亡霊職人達の動きを覚えたせいか、一流の職人と同じくらいの鎧や剣は作れると自負している。そりゃミスリル、オリハルコン、アダマンタイトの各種防具を100個ずつ作れば上達するわな。
ただ剣や鎧の装飾がうまくいかないんだよな。性能ならともかく見た目を飾るイメージが、なかなか浮かばないのが欠点だ。そういう意味では現役の一流職人には確実に負ける。武骨で装飾なしの武具や防具なら作れるんだけど。
もちろん石の神に精液ポーションを捧げたので、比較的楽に鉱石を変化させることができるようになっている。
また鉱石を針の神や糸の神のアビリティのおかげで、オリハルコンならオリハルコンの針や糸。
アダマンタイトならアダマンタイトの針や糸に変化させることができるようになった。
で、オリハルコンの針と糸でシャツとかパンツをひたすら裁縫するのだが、鎧や武器を作るのと違って、ただ糸と針があればいいので、もともと裁縫のアビリティがレベル5までしかなかったとはいえ、すでに持っていた俺にはこっちの方が鎧や武器を作るよりも合っているようだった。
もともとほつれた服を修繕する為に、暗殺者ギルドで習ったものなんだが、まさかこんな風に重宝するとは思わなかったな。どこで何が幸いするのか。人生とはほんと不思議なもんだと思った。
それでミスリル製のシャツやパンツをそれぞれ2000枚ほど作ってみた。
もちろん裁縫のアビリティはレベル30になっている。もう衣服の作成や修繕だけで食っていけてもおかしくないレベルだな、こりゃ。
それからはオリハルコンの針と糸でこれもシャツとパンツを2000枚。アダマンタイトのシャツやパンツも2000枚ほど作ってみました。
もちろん足りなくなった場合はまたヒョドリンに鉱石を食わせて数を増やしました。
本当にカイザートレントすげぇ! と何度も頭の中で叫びましたよ、ええ。
それにこいつに一度に3個ほどミスリル鉱石を食わせたら、ほんとに3個まとめて入っている木の実を実らせるんだから驚きだよ。
おかげで一度に5個食わせて、ミスリルやアダマンタイトを大量に入手して武器や鎧の作成に使わせてもらいましたよ。大体3000個ほどまた実らせてもらったかな?
ヒョドリンの協力のおかげでミスリルの剣、短剣、ナイフ、斧、槍、弓が各種100個。
オリハルコン、アダマンタイトの武器各種も100個ずつ作ってみました。鑑定してみたら、一流の職人が作ったのと同じかそれ以上の出来と鑑定文にあったので、すぐに壊れることがないとわかって安心しました。
もっともヒョドリンに言わせると、沢山の分身を作れて自分の根元に射精しまくって、土と自分に栄養を送り続けてくれる俺のおかげだということだった。
あれ? そういえばコア・ブランチも俺の精液ポーションの数によっては、財宝の入った宝箱やモンスターを生み出せるんだよな。それと同じようなものか? そう考えるとヒョドリンの能力ってそれほどすごいとは思えないような感じがするな。実際こいつってどんだけすごい能力もっているのか詳しく知りたいけど、声がでかいうえにテンション高すぎて知る気が失せるんだよな。
調子にのって裁縫しまくったので、また時間停止空間で一月ほどかかったけど、すごく楽しかったので後悔はしてないよ?
で、冗談半分でオリハルコンのシャツとパンツをヒョドリンに食わせてみたら…ほんとに大量生産しやがりましたよ、このカイザートレントさん!
事前に俺の分身達がヒョドリンの根元に射精しまくっていたのもあったんだろうけど、やたらとでかい木の実がまた30個ほど実り始めて、さすがに手で掴むのは躊躇したので念動のアビリティで木の実を引き寄せる感じで採取しました。
そして木の実を割ってみたら、きっちりと折り畳まれた感じでシャツとパンツが入っていました。
それじゃ何かい? 俺がシャツとパンツを一着作ってしまって、それをヒョドリンに食わせておけば、後は一月かけなくても大量生産できたということか!?
何だかなぁ…。いやモチベーション上がっているし、覇王竜の額当てを装備しているし、超・修復を俺自身にかけたから、落ち込まないけどちょっと何やっていたの俺? って感じがしなくもないな。
「まぁまぁ。いいではないか。婚約者殿のアビリティのレベルも上がったんじゃしな」とアナントスが慰めてくれました。
そうだよな。一月の間、一生懸命鎧とか衣服を作り続けてきて精液ポーションもたまってきたし。
この172億8千万の精液ポーションは蟲、馬、牛、熊、猫、犬、船、馬車の8柱の神々に20億本ずつ捧げることにしましたよ。残りは全部、植物の女神様に捧げました。ヒョドリンがチラチラと俺の方見ているから、貴重な鉱石を増殖させてくれたこいつを派遣してくれたお礼としてやらなきゃまずいと思ったからな。おかげで12億8千万のポーションをアミリルス様に捧げたら、ドラフォールさんが涙目で無言で喜んでいました。思わぬ所で対人関係の良好化に繋がったようだった。
あと何で今回は蟲や馬といった動物や昆虫の神々に精液ポーションを捧げたのかというと…。
まず馬や牛は家畜として大事だし、犬や猫はそんな牛や馬の世話するのに役に立つしな。
特に猫。魔族が変身していても見破ったという記録がいくつも見受けられるので、猫の神の助力があれば、魔族が人間に変身して紛れ込んでいても、すぐに看破できて退治できるというわけだ。
犬は外敵から身を守ったり、麻薬の持ち出しとかにもその鋭い嗅覚を活かして国内外の麻薬の密輸入といった犯罪の防止に役立ってくれる。
熊はモンスター退治する時に協力してくれるかもしれないな。どっちかというと、熊の神に精液ポーション捧げることで、熊や熊の変異したモンスターに襲われませんように、という意味が強いかな。
そして蟲。植物の女神アミリルス様の忠実な眷属神であるので、各国の情報収集にも向いているし、人目につかない小型であるのがいいな。
畑の神のおかげでもう害虫は畑には近寄れないから、主に情報収集の意味で役に立ってもらいたいので、精液ポーションを捧げてみた。
馬車と船は道中の安全祈願と、旅の間は馬車であれ船であれ、どんなに高品質の素材を使っていても、時間の問題で壊れていくからな。旅の途中で馬車や船が壊れない為にお守りくださいという感じが強いな。
特に馬車は壊れやすいからな。モンスターや盗賊の襲撃にも馬車は狙われやすいしな。
まあそんな訳で打算というか見返り要素満載で精液ポーション捧げたけど、これでトラブル回避や防止になるんなら安いものだ。
もちろん捧げる時に、それぞれの神に一柱ずつ得意分野で私と私の大切な人達をお守りくださいと念じながらやりましたとも。
しかし沢山ミスリルの下着ができたな。後は時空の大精霊の空間操作と衣服の神のアビリティ「伸縮自在(衣服限定)」をかけて、フリーサイズで誰が身に着けてもジャストフィットになるようにしておく。
そして、ミスリル、オリハルコン、アダマンタイトの下着全部に伸縮自在のアビリティを倍速のアビリティ使いながらかけまくってから、体感時間で2時間ほど経っただろうか。
今度は半透明のでかいドラゴンが現れたと、時空の大精霊エレンソルが教えてくれた。
早速自在門を開いてみる。そしたら全長80メートルはあろうかという、上位種のドラゴンだった。
鑑定してみたら、例によって異世界から召喚された上位のドラゴン。肉体をもっていないので物理攻撃は無効。非常に凶暴で自分と同種のドラゴンに憑依して更なる災害を周囲にまき散らす厄介な精神体、と出ました。
どうもエルモーラ王国の北から西へと向かっているようだった。
あ、そういえば悪魔竜ゾイガスを霊魂解析してみたら、こいつの惚れた雌ドラゴンってエレスティラ大陸とは別の所にある大陸にいるってわかったけど、その雌ドラゴンに憑依するつもりか?
そんな事許可できるか! 頭の中で怒鳴りながら、俺は自在門を開いてこの凶暴な精神体のドラゴンの近くへと降りていった。
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