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第35話 闇の獣人、ゴーレムの戦士達相手に戦ってみる

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 階段を下りていくと、一面の荒野が広がっていた。そこかしこに鋼鉄の鎧を着た全長2メートルほどのゴーレムがいる。

 何でゴーレムなのかわかったのかって? そりゃ竜王の叡智のアビリティで鑑定したからですよ。おかげでこいつらが鋼鉄の鎧を着た人間じゃないとわかったってわけ。

 しかし流石に地下132階層だな。俺の姿を視認するや否や、すごい速さで走ってきている。しかも一人じゃなくて視界に入る全ての鋼鉄戦士達が俺目掛けて殺到してくる。

 もっとも俺も馬鹿じゃない。鑑定してみて、こいつらは力や速さならすごいだろうが、魔法や特殊なアビリティを使うわけでもない。

 要するにただの近接戦闘しかできないアホ共でしかない、ということがわかっている。

 暗殺者として武器を持った戦闘や素手の戦闘などを教官達からさんざん仕込まれた俺の敵じゃない。まずスピードはすさまじく速いが、大振りで勢いがありすぎる。

 そして力が強すぎて、一度俺が回避するともうおしまい。簡単にこいつの懐に入れました。鋼鉄製の鎧のゴーレムなのでひたすら頑丈なのがウリといった所だろうか。だから俺は闇魔法を込めた拳で叩きのめしてやった。

 何ていうかさ、こいつら見ているとどうもムカつくんだよな。魔法は大体レベル10まで上げたのもある。

 それにここら辺りで格闘とか剣とか使った近接戦闘とかもしておかないと、体がなまってしまうからな。

 かといってレヴィン宰相は忙しいし、親衛隊の連中はみんな雑魚だし。あいつら最初に叩きのめしたせいか、俺が訓練しようと言うと、顔を青ざめて必死に拒絶するんだもんな。ちゃんと治してやるからって言ってるのに。それでも嫌だって言うんだから我儘だよなー。

 で、こいつら人型をしているのか親衛隊の連中を連想してしまうんだよな。だからだろうな、こいつら相手に手間のかかる近接戦闘をしようなんて思ったのは。

 それに宝石とか金に換えられるものなんて沢山もっているしな。鋼鉄の鎧も高く売れるだろうけど、それ以上の価値のあるものを沢山もっている俺としてはあまり、こいつらに魅力を感じないんだよな。

 だから肉弾戦というか格闘戦でひたすら殴ってみたくなったんだよな。ドロップとか気にしないでひたすら殴り、蹴って、投げ飛ばし、頭突きをお見舞いする。

 そしてこいつら相手にムカつく理由の一つがわかった。鋼鉄の鎧が一体だけでも動くと結構がっしゃ、がっしゃと音がするんだよな。

 で、こいつら複数の鎧ゴーレムが俺目掛けて襲い掛かってくると、もうガシャガシャ、ガシャガシャと…すごくうるさいんだよ! これなら虫だけの階層の方がまだよかったよ。羽音がうるさかったけど、こいつらほどうるさくはなかったんだよな。

 というわけで、俺自身がいろんなアビリティを吸収しているのもあるけど、こいつらも伊達に地下132階層に出没しているモンスターじゃない。油断すると殺られるのは間違いないので、俺は新たに湧いた鎧ゴーレムが遠くから走ってくるのを見て、全身に闇魔法を纏わせると振り下ろされた手刀を回避して、その間にカウンターをお見舞いして頭部を完全に破壊する。

 これで人間だったら頭部を破壊されると血や肉片が飛び散って大変なんだけど、このゴーレムはフレッシュゴーレムじゃない。ただの全身鎧をゴーレム化させたものだから兜を壊してもすぐに起き上がってくる。

 「おーし、いい度胸だ。すぐに倒れて動けなくなるなんて興醒めするような連中じゃなくて何よりだ。そんじゃお前ら、かかってこいやぁ!」
 
 俺が叫ぶと同時に鎧ゴーレム達がまた襲い掛かってくる。その数は10体くらいだろうか。そいつらを全員、ぶちのめしたり、叩き潰したり、蹴りを入れたりして力づくで黙らせる。

 僅か5分ほどでその場に立っているのは俺だけになった。辺りには鎧の残骸や具足だったもの、鋼鉄の欠片などが散乱している。

 汗まみれになった俺は、近くに敵がいない事を確認すると、竜王のマントの効果を発揮して一旦空へと移動する。そこで浄化魔法・ピュリファイを使って汗を消していく。

 こんな感じで132階層は鋼鉄の鎧そのものが命をもったゴーレムとのバトルで終わった。

 そして133階層。今度は武器をもった鎧ゴーレムが数多く表れた。その数、30以上。しかも遠くからちらほらと応援の鎧ゴーレムがやってくる。

 こいつらも俺は闇の力を全身に纏って粉砕していった。とにかくガチャガチャと体を動かす度に立てる音がやかましい。

 それにこいつらって図体がでかいから、密集するとかえって隙間ができやすいんだよな。

 だから密集したら足の間を潜り抜けて背後から攻撃とかもしてみた。

 そして出たよ宝箱が…。でも中身はショボかった。鋼鉄製の全身鎧と手入れ用の最高級品の油と最高級品の布って出てもなー。

 
 それで次の134階層ではミスリルの鎧ゴーレムが出た。もう大分バトルしたし、こいつは壊すのがもったいないので、上空へ舞い上がって真下に集まってきたミスリルの鎧ゴーレム達の動力エネルギーを闇魔法で吸いまくる方法に変更。

 宝箱が出なかったのが残念だったが、こいつらを鑑定してみると、鎧の表層だけをミスリルでコーティングしているのではなく、純度100%のミスリル鎧ゴーレムだった。

 これが7体も手に入ったのだから、結構な儲けになったな。


 そして次の135階層では武器を持ったミスリル鎧ゴーレム達が。

 さらに136階層ではなんとミスリルの馬のゴーレムに乗ったミスリル鎧ゴーレム達が現れた。

 当然、存在そのものが芸術品と言えるこいつらを壊すわけにはいかないので、また上空へ避難してから闇魔法で稼働エネルギーを吸収しまくっていく。

 5体ほどしかいなかったが、ミスリルでできた馬のゴーレムなんてすごく珍しいからな。

 だけどその代価というわけじゃないけど、宝箱がぜんぜん出なくなったのがちょっと寂しいかもしれない。

 地下137階層となると、今度は上半身が人型の、今まで見てきたミスリルの鎧を着たゴーレムだが、下半身が馬だったりする、いわゆる人馬型のゴーレムが出てきた。

 これも5体と大した数でなかったので闇魔法でエネルギー吸収して倒して、闇の中の空間に収納。

 次の地下138階層では人馬型+武器を持ったミスリル鎧ゴーレム達の集団。ざっと見た所数が50を超えていました。

 でも大量に集まればそれだけ闇魔法で吸収しまくればいいんだし、範囲もちょっと拡大すればいいだけなので、倒すのは結構楽でした。

 そして地下139階層。今まで出てきた素手型、武器の所持型、人馬型のオンパレード。数も一気に増えて200体以上のミスリルゴーレムがいました。もちろんこいつらの稼働エネルギー吸収しまくって倒しましたとも。

 それで次の地下140階層。何か少し強い闘気を感じるので警戒をさらに強めて階段を下りていくと、相変わらず続く荒野のど真ん中に一体だけポツンとミスリル鎧ゴーレムが立っていた。

 よく見ると大剣を地面に突き刺した状態で立っている。間合いギリギリの所まで行くと、俺はそこで足を止めた。

 すると兜の中が紅く光って、剣を刺さっていた地面から一気に引っこ抜いた。あれだけの大きさを片手でだ。

 さらにそいつは真紅のマントを装備していた。今までのゴーレムが雑魚や雑兵、騎士といった所なら、こいつは騎士隊長といった所か。そういうオーラを全身から放出している。

 そしてそいつは攻撃してきた。まだ距離はあるが、そいつは剣を振って紅い光の弾丸を3発ほど放ってきた。

 それはフェイントだと俺にはわかっていたし、闇を纏っている俺にはほとんど痛みを感じなかった。

 もちろん多少の衝撃は感じたが、それだけだった。だがそいつは剣を振り払った体勢からすぐに俺目掛けて斬りかかってきた。

 とっさにしゃがんで回避する。頭の上を大剣が通過するのを感じながら、確かにこいつは強いと思った。

 もっとも今まで戦ってきた鎧ゴーレムの雑魚連中の中では、という意味だが。

 もっている獲物が大剣だから攻撃も大振りになるので隙ができやすい。だからその隙を見計らって俺は脇腹に一発入れてやる。

 だがその一撃は命中はしたものの、浅かった。というのも、こいつがとっさに体を後方に移動させたからだ。

 そしてさらに後方に大きくジャンプした。また剣を振り払って攻撃か? と思いきや、剣を天に掲げて全身から真紅の光を纏っていく。

 そして剣を俺の方に向けて、紅い津波としか形容できないものを放ってきた。

 それも咄嗟に時空魔法ではるか高空へと転移して回避した。俺を見失ったマントの鎧騎士は、何かの方法で感知したのだろう。

 すぐに上空へと転移した俺に向けて、また剣の切っ先から真紅の光弾を3発ほど放ってきた。

 それもフェイント。俺はとっさに体をのけ反らせると、下から飛んできた鎧騎士に蹴りを放っていた。

 …なるほど、あのマントか。さすがに竜王のマントほどじゃないにせよ、飛行能力はあると鑑定してみてわかったんだが…そうなるとあのマント欲しいな。何だかダンジョン探索しているといろんなアイテムが手に入るせいか、俺もアイテムコレクターになってしまったようだった。

 …なんてことを考えているわけじゃない。そいつは空中で体勢をすぐに整えると、俺めがけてまた斬りかかってくる。

 その剣速は確かに速い。速いが瞬速とか神業といえるほどじゃない。ここまで戦い抜いてきた俺にはスローすぎて避けるのが億劫だったくらいだ。

 だからそいつの剣を人差し指と中指で挟んで受け止めてやった。

 もちろんこの鎧騎士型ゴーレムがどんなに力を込めても万力で挟んだかのようにビクともしない。

 するとそいつは剣に真紅の光弾だか何かを発しようとしたのだろう。だが何も起きない。

 そりゃそうだ。だって俺は闇の力を全身に纏っているんだからな。接触しているこの剣の力を吸収するなんて欠伸しながらできちゃうって。

 剣の魔力を操って俺に手放すように努力していた鎧騎士は、諦めたのか剣を手放すと殴りかかってきた。

 もちろん予測していたので、あっさりと回避する。その拍子に剣が地面に向けて落下するが、下に落ちても荒野だし、俺達以外に人はいないので特に害はない。むしろこいつに持たせている方が厄介だ。

 しかしこいつって本当にゴーレムなんだよな? 鑑定している暇がなかったからしていないんだが、動きが人間のものに近い。もっともゴーレム・ヴァイパーなんて、でっかい蛇のゴーレムなんているくらいだし、さっき倒したでっかい車輪の魔法生物もいるんだから、こいつみたいなモンスターがいてもおかしくないか。

 相変わらず兜の中を赤く光らせながら、この鎧騎士は俺にパンチの連続を浴びせてくる。

 しかし俺にとっては動きが遅い。はっきりいって遅すぎるのだ。まるで時空魔法の減速をレベル10でかけているかのように、ゆっくりとした動きにしか感じられない。

 だから俺は片手で鎧騎士の両手からなる無数の拳の攻撃を避けたり、弾いたり、受け止めたりしていた。

 こいつの攻撃方法は大分わかってきたので、少し余裕ができたので鑑定してみた。すると――

 「ミスリルゴーレムナイト。一流の騎士と拳闘士に匹敵するほどの戦闘能力を持っている上に、魔剣・クリムゾン・ライトを装備しており、一流の冒険者パーティーでも苦戦は免れない。さらに魔法のマントを装備しているので空中へ逃げても追ってくる。しかもゴーレムなので体力も底なしな上に魔法に抵抗力のあるミスリルのゴーレムなので、生半可な攻撃魔法は使うだけ、MPの無駄遣いである。魔剣・クリムゾン・ライトは時間をかければ広範囲型の攻撃さえも可能なので、魔法は全て防御・回復・支援などに使ったほうが賢明である。

 マジックアイテム破壊のアビリティを持つ者か、装備品をもっていないとまず勝てない。盾役としての鎧騎士をぶつけて時間を稼いでおき、さらに捕縛魔法をかけてから鎧や魔剣を破壊するしか方法がない」

 と、出ました。うん、さすが地下140階層のボスだね。しかもゴーレムだから即死系の魔法も効かないから、キングドラゴンよりも厄介だわ、こいつ。

 なんてこいつの攻撃をかわしたり、いなしていると急に攻撃が止まった。

 見ると、大きく後退して両腕を突撃槍(ランス)のように変化させて、鞭状にして攻撃してきやがった!

 上下左右から襲いかかってくる鋭い触手のようなミスリルの鞭。二本しかないが、速度は倍以上に上がっている。

 さすがに鈍いというほどじゃないが、まだまだ俺の敵じゃないな。

 ちょっと意地悪してやりたい気分になって、俺は襲い掛かってくる二本の鞭を右手でまとめて掴んでみた。

 まさか奥の手まで通用しないとは思わなかったのだろう。押しても引いても俺は鞭と化した、元・両腕を離さないでいる。

 するとこいつの体が急速に紅く光り始めた。大量の魔力、というかエネルギーを感じる。

 まさか自爆する気か!? いやお前が自爆するのはいいんだけど、ミスリルの鎧と魔法のマントは貴重なんだ。自爆なんてさせてたまるか! 

 俺は全力で闇魔法でこいつの集めた魔力を吸い上げていった。たちまち紅い光が収まっていく。

 こいつがどんな突飛な方法で攻撃してくるかわからないので、いい加減こいつとの戦闘に飽きてきた事もあって、俺はこいつのエネルギーを根こそぎ吸い尽くしてやることにした。

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 後書きです。たまには続きが気になるような終わり方にしようかと。

 そして階層ボス。たまにはラフィアスにも近接戦闘(正確には格闘戦)を楽しんでもらいたいと思ってああなりました。

 ゴーレムといってもいろいろです。ちょうどゾンビといってもノロノロとした動きしかできないと思っていたのが最近では、やたらと走ることができるようになったのと同じように、やたらとハイスペックなゴーレムも登場しています。

 ラフィアスはその優れた素質故に、将来大きくなれば自分達の脅威になるのではと危惧した戦闘担当の教官達にとって必要以上にしごかれていました。恐怖を植え付けて支配しようとしたのでしょうね。それは失敗に終わって逆に彼等のほとんどが成長したラフィアスによってぶちのめされてしまいましたが。

 正直ラフィアスにとっては思い出したくない事ですが、その経験があったからこそ、ミスリルゴーレムナイトの攻撃を余裕で回避することができたのです。いろんなアビリティを吸収して身体能力が上がったのも関係ありますが、土台がしっかりしていないと城が傾くように、やはり根っこの部分がしっかりしていないと育つものも育たなくなります。あるいはもっと時間がかかっていたでしょう。

 以上、長々と書いてしまいましたが、こんな長い後書きのある小説を読んでくださった読者の皆さん、ありがとうございます。

  
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