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第13話 闇の獣人、親衛隊の連中を暴力を使わずに屈服させる

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 俺を探し回っている犬系の獣人によると、何でもミシェルが俺を心配して、この王城にある隠し部屋の位置を教えて俺を匿ったという疑いがあると、大声で触れ回っていた。

 このまま俺が隠れていると、俺に代わって彼女を鞭打ちの刑にするという。

 なんだそれ…。俺、この王城の招待客なんですけど? 何をどうしたらミシェルが俺の代わりに罰を受けなきゃいけないわけ?

 とにかくこのまま隠れているわけにはいかないな。

 俺は隠し部屋から、訓練場でミシェルを羽交い絞めにしているズラドールのすぐ左側に転移すると、思いっきり奴の側頭部をぶちのめした。

 「ぶふぉっ!」

 と、間の抜けた叫び声をあげて、ミシェルから手が離れた隙に彼女を抱えて、訓練場の隅に転移した。

 今度は闇魔法じゃない。時空魔法の転移だ。使い方によってはこっちの方が便利な時もあるようだな。

 ミシェルが俺だとわかると、しがみついてきた。よっぽど怖かったんだろう。涙目で俺の胸元に顔を埋めている。

 とにかく俺はこいつらが許せなかった。こいつら、ミシェルを人質にして俺を誘い出し、俺を連中の装備をしまっている倉庫の一つに連れていって、そこで俺を輪姦するつもりだったのだ。何故、そんなことがわかるのかというと、アークリッチを倒して吸収したマインドリーディングというアビリティを使ったからだ。
 
 あらかじめシールドや対策用のマジックアイテムを身に着けていない限り、確実に相手の思考を読み取れる。

 だから連中の思惑を知ることができたのだ。更にこいつら、俺が隠れて姿を見せなかった時は、ミシェルに罰としてズラドールや親衛隊の中核的な地位にいる隊員達に性的な奉仕をさせようとしていたらしい。

 たしかに鞭打ちよりかはマシだが、ミシェルを何だと思っているんだ。こいつら夜盗だったら全員殺している所だぞ?

 どうしてくれようかと思っていたら、ミシェルのささやき声が俺の怒りを無理やり沈静化させた。

 「あの…お願いですから、乱暴な事は止めてください。確かに今の彼等はあなたを見つけられなかった事で苛立っていますが、普段の彼等はいい人達なんです。

 だからお願いです。どうか暴力で彼等を黙らせるのは止めてください。そのような事をしたら遺恨が残って、後でどのような報復をされるかわかりません。あなたならもっと穏便な方法で彼等を屈服させられると信じています」

 普段から親衛隊と関わってきたミシェルのお願いに、俺は攻撃的な方法で連中を黙らせるのをあきらめた。

 気づけば、親衛隊のほぼ全員が俺達を取り囲んでいる。

 できるだけ穏便な方法で屈服…そこで俺は名案が浮かんだ。

 俺はミシェルを背後に移動させると、頭を振りながら立ち上がっていたズラドールに言ってやった。

 「お前ら、俺が欲しいんだろ? だったら俺をお前らの性欲のはけ口にでも使えばいい。ただしだ! その代わりにミシェルを自由にしろ。それが条件だ」

 「ほ~う? 思っていたよりも潔いな。わかった。ちょうど迎えが来たようだしな」

 ズラドールの視線を追うと、何人かの女官が訓練場に姿を現していた。

 俺はミシェルの背中を軽く押して、彼女達の方を指さした。そのジェスチャーを即座に理解したミシェルは、自分がこの場にいても俺の足を引っ張るだけだということを理解したのだろう。迷うことなく小走りで女官達の方へと移動する。

 「さて。それでは俺達が使っている倉庫へと行こうか。安心しろ。素直に姿を現してミシェルを巻き込ませないように庇ったのだ。俺達がお前を優しくかわいがってやるからな。グフフフ…」

 そういいながら俺の首の毛は胸を触るのはいいが、やたらとしつこく尻を撫でまわすのは気色悪いので止めてもらいたいんだが…。

 俺を取り囲んでいる親衛隊の連中を鑑定してみると、ほぼ全員が発情状態になっていた。

  
 
 倉庫の中は意外と綺麗で広く、空気もかび臭くなかったのには少し驚いた。

 そして奴らは倉庫の分厚い扉を締めると、次々に服を脱ぎ始めた。

 俺は大型のテーブルの上に横たえられた。奴らが俺の服を破く前に闇の中の空間に衣服を転移させる。それだけではなく、あらかじめ透視のアビリティで俺は腸内の便を浄化魔法で全て消し去っておいたので、突っ込まれても排便することはない。もちろん無属性魔法の方のピュリファイを使ってだ。

 あいつらは俺が魔法を使ったので少しは驚いたようだが、俺が菊門をさらけ出して片目を瞑ると、即座に俺の考えを理解したのだろう。肉棒をしごきはじめた。
 
 先鋒を切ったのはもちろんズラドール。あいつは自身の肉棒に透明なジェルを塗ると、そのまま俺の両足を掴んで持ち上げると、俺の菊門にやつのムスコを挿入してきた。

 もちろん暗殺者として訓練されている俺には痛みはあっても、叫び声を上げるほどじゃない。

 当時は訓練と称して、性的訓練の専門の教官達から輪姦という名の訓練を何日も続けてされたものだ。

 気絶しようものなら、魔法で小さな火を生み出して俺の頬に押し当ててくる。

 すぐに逝っても同様だ。その癖、雷系のごく弱い魔法で俺を絶頂に達するようにしてくるんだからな。

 あの地獄のような日々に比べたら、こいつらに輪姦されることなんて大したことじゃない。

 二度と繰り返したいとは思わないが、あの教官達に何度も輪姦される地獄があって、今の俺がある。

 お陰で俺は好きでもない奴に肉棒を突っ込まれても、逝くことがない体になった。

 俺は親衛隊の連中が好きになれない。そのせいかどんなに突っ込まれても、何度射精されて精液が潤滑油の代わりになって肉棒の滑りが良くなっても、絶頂に達して逝くことがない。

 逆に好きな奴だと逝く可能性があるんだ。教官達は感情のままに逝く、逝かないを制御できるようになった俺をこれほど短時間でここまで成長できた奴は珍しいと褒めてくれた。ご褒美に連中の精液を俺の顔にぶっかけてくれましたよ。いわゆる顔面シャワーってやつです。とってもネバネバしていて気持ち悪かったですよ、教官達。

 何だか時間はそれほど経っていないのに、遠い昔のことのように思えるな。

 しかしこいつら、相変わらず本能のままにやっているな。修行時代の事を思い出したら、何か腹が立ってきた。その怒りはとりあえずこいつらに向けることにしよう。

 

 「ほらほらどうした!? 俺はまだ全然逝ってないぞ? あんたはもう2回も逝ってるじゃないか! そろそろ他の奴と代わったらどうだい!?」

 こんな挑発的な台詞を吐くこともできる。実際に俺はぜんぜん逝ってない。ズラドールはさらに俺の中に入っている肉棒を荒々しく突くが、苦痛半減のアビリティもあるせいか、痛みになれてきたせいか、相変わらず不敵な笑みを浮かべる余裕がある。

 「ぐぅっ! だ、ダメだ。おいジルフェン。次は副隊長のお前の番だ」

 「意外と早かったですね。待っていてください隊長。すぐにこいつをよがらせて俺達の性奴隷にしてみせますからね♪」

 今度は副官のジルフェンという狼獣人だった。こいつもジェルを肉棒に塗って、ズラドールの吐き出したミルクが
逆流している俺の菊門に一気に押し込んでくる。

 「こ、これは…意外といい代物ですな。このキツい締め付け。陛下の名器に匹敵するぜ!」

 そう言いながらジルフェンは俺の両足を掴んで、激しくピストン運動をする。

 うーん、こいつもなかなかの腕なんだがなぁ…教官達に比べると児戯に等しいな。はっきり言ってぜんぜん逝く感じにならない。

 俺は鼻歌を歌いながら、両手を頭の下で組んで笑っていられるほどの余裕っぷりを親衛隊の連中に見せつけているが、収まらないのは連中の方だ。

 「こ、このクソガキ! 何でお前は逝かないんだよ!? とっとと逝ってしまえ! くそっ! このっ!」

 と、ジルフェンは必死に腰を振って肉棒を俺の菊門の中に出し入れしている。うん。ダメだなこりゃ。


 こんな感じでジルフェンも精魂尽きるほどではないにせよ、同じ副官のゾルドンという犬獣人にバトンタッチしたが、ゾルドンもジルフェンやズラドールと同様、自身が逝くことはできても、俺を逝かせることはできなかった。

 「な、なんだよこのガキ…。これだけやっても一度も逝かないなんて…しかも痛みも感じていないなんて…」

 「おい、あのジェルってほんとに媚薬入りなんだろうな!? もしかして偽物だったりしないだろうな?」

 「な、なーに。こいつが痩せ我慢しているだけさ。俺達が交代でこいつを犯し続ければ、我慢できなくなるに違いないって」

 「そ、そうだよな。じゃあ次は俺の番だよな? それじゃ交代ってことで…うぅっ! なんだこのガキ。すごく締まりがいいじゃねぇか! こ、これじゃ俺達の方が身がもたないんじゃ…」

 親衛隊の連中は交代しては逝き、また交代しては俺の中に突っ込んで、逝って…うん。どう考えても自爆しているようにしか見えないな。

 2時間ほど経っただろうか。倉庫の中では立っている隊員は一人もいなかった。全員、俺の菊門の中に肉棒を挿入しては逝き、逝っては交代して、という流れでとうとう交代する者がいなくなったのだ。

 もちろん城の警備があるから、全員が参加することは不可能だろうが、それでも7割から8割ほどは身の程を知らしめてやったという事ができる。

 上体を起こしてみると、ズラドールが仰向けになって倒れており、大きく開いた口からは、だらしなく長く赤い舌がはみ出ている。

 もはや外見に構うどころではないのだろう。座り込んでいる奴もいるが、ほぼ全員が全裸のまま横たわっていた。

 そろそろトドメをさした方がいいかな?

 俺は念動のアビリティで腸内に吐き出されたすべての精液を体外に移動させておく。

 それが終わると、俺はテーブルの上から飛び降りて、ズラドールの肉棒を掴むと、馬乗りになる形で俺の菊門の中に挿入する。

 今まではズラドール達、親衛隊の連中が攻めで俺が受けだったが、今度は俺が攻めに入る番だ。

 俺はズラドールの上でひたすら腰を上下に振って肉棒を激しく出し入れする。さすがに朦朧状態から回復したのか、ズラドールが仰天した顔で俺と出し入れされている肉棒を見つめる。

 「き、貴様。俺がちょっと寝込んだくらいで…ま、待て! そんなに激しく動くと、もう、ぐぅっ! 止めろぉおっ!」

 俺が動きを止めると同時にズラドールが絶頂に達した。すでに何度も射精しているのに俺が攻勢に出たのだ。

 いくら獣人が精力旺盛でも、こう何度も射精しては身がもたないだろう。

 ズラドールが気絶すると、俺は奴の肉棒を引き抜いてジャンプして次の獲物の体の側に着地する。
 ズラドールの時と同様、俺の菊門の中に肉棒を入れて上下に激しく動いて射精させるという行為を、全員にして回った。

 その結果、当然ながら全員が肉棒が勃たなくなるまで射精しまくって死屍累々という言葉がピッタリのありさまとなった。

 「俺達の負けだ…」

 目を覚ましたズラドールがうつろな目で俺を見ながら両手を上げて降参の意味のジェスチャーをする。

 「素手での殴り合いにも負け、全員で貴様に挑んでも負け、ついには交尾においても負けるか…。もはや我々には貴様にはどう足掻いても勝てないと嫌でもわかったよ。だが、責めるのであれば俺だけにしてほしい。部下達は俺の命令に従っただけだ。だから処罰するのであれば、俺だけにしておいてくれ。頼む…」

 両膝をついて部下を庇うズラドールに正直俺は意外だった。少し感心してしまったのもあって、俺は無属性魔法の方の浄化魔法ピュリファイを倉庫の内部全体にかけてやった。

 たちまち俺の菊門からこぼれ落ちていた精液が腸の内部を含めて光と共に消えていく。

 俺の体に付着した汗や精液も。ズラドール達の体についていた汗や生殖器についていた精液も全て消えて綺麗になっていく。

 「お前らを裁くのは俺じゃない。女王しかいないだろ? だが迷惑をかけられたのは確かだ。罰を与える代わりにズラドールと副官の2名は俺と女王やその側近、及び将軍や近衛騎士団との繋がりの為に走り回ってもらう。3人もいれば交代で俺と女王らのパイプ役として働けるだろ? いわゆる連絡役だ。もちろんお前らに拒否権はない。いいな?」

 「はい! そのような事でいいのでしたら、喜んで!」

 いきなり光と共に全身の汗や匂いが消えたのだ。魔法の腕前でも俺が相当な術者だとわかったんだろう。今までの態度が嘘のような、見事な掌返しだな。だが全員、ほぼ同じ動作で俺に対して敬礼したのは気持ちよかった。

 「それじゃ、これからは近衛騎士団対策に動くぞ? おまえらほどじゃないにせよ、連中も俺の事を胡散臭いと思っている。おまえらに証言してもらっても金を掴まされたとか、暴力で従わされたとか言って、おまえらと近衛騎士団の関係に亀裂が入る可能性が高いので、なるべく穏便に済ませたいんだが…いい方法はあるか?」

 「それなら心当たりが一人だけありますぜ? ラフィアス様」

 と、副官のジルフェンが服を着終わって俺に提案する。おおう、いきなり様づけか。そういえばこいつ、服も綺麗になっているとか言って感動してたが、話はちゃんと聞いてたらしい。

 「あ、そうだった。大丈夫ですよアニキ! 宰相閣下は素晴らしい御方ですからね。それにちょっと厄介な病気になっているから、アニキが治療するとかダンジョンで見つけたポーションとか譲ってやって味方につければ、近衛騎士団でもアニキには手出しできなくなりますって」

 今度は同じ副官のゾルドンだ。しかしお前、いきなり俺のことをアニキ呼ばわりか。どうもジルフェンと違ってこいつは若いようだな。しかしそんなに瞳をキラキラさせて見つめなくても。見られている俺の方が恥ずかしくなってくるって。

 「わかった。それじゃ宰相閣下の容態を診るから、彼と連絡をつけるように。あと女王様と姫様の方はどうなっている?」

 俺の言葉が終わると同時に、ジルフェンが敬礼すると倉庫の外に飛び出していった。
 

 だが女王と姫の状況について聞くと、親衛隊の面々からは暗く、重い雰囲気が立ち込めてくる。

 ズラドールがビクビクしながらも、親衛隊を代表して俺の前に立って答えてくれた。

 「実はですね…今朝の話ですが、大陸南東部にある軍事国家であるグリシャール帝国についてはラフィアス様も聞いたことはあるかと思います。そこの第三皇子様がその…シャリアーナ王女様と結婚を前提にお付き合いしたいという連絡が来まして。早ければ今週の末にはもう、我が国に来るのではないかという事で、姫様は寝込まれるし、フィラーレ女王様は皇子が来られた時の対応に大わらわでして。

 何しろ突然の話ですから、宰相閣下も手伝おうとしたのですが、何しろ御病気なものでして。部屋にいろという女王命令が出ていることもあって、今は部屋から外にでることはできないそうです。もう女王様と大臣達は大忙しなので、俺達や近衛騎士団が邪魔しなくても、今週は女王様には会えないと思います」

 はぁ!? 帝国の第三皇子が来るので女王様に会えない? 何だか俺は目の前が一気に暗くなったような感じになってしまった。今週の末ってあと5日しかないだろうが。そんなに早く皇族が来られるのか?

 思わず顔をしかめた俺に、「ひぃっ!」とでかい図体をしてるのに情けない声を出して両手を交差させて頭部をカバーするズラドール。そんな声出さなくても八つ当たりなんかしないって。

 「わかった。それじゃ今は宰相閣下に会えるかどうか、ジルフェンの連絡を待つことにしようか」

 怒ってない上に八つ当たりをしてこないとわかった親衛隊の連中は、あからさまにホッとした顔になった。

 何もそんなに怖がらなくても。まるで俺が魔王か破壊神みたいじゃないか。そいつを相手にお前ら輪姦して自滅したんだぞ?

 待っている間、暴れないでと無言で祈る親衛隊の連中の視線を受けながら俺はジルフェンが戻ってくるのをただひたすら待つことにした。

 気になる事はといえば、連中の視線だ。その視線が俺の履いているズボンの、特に股間の辺りに集中しているのが鬱陶しかったので無視することにした。
 
 
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